貫井徳郎のレビュー一覧

  • プリズム

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    確かに真犯人は結局誰なのか気になるけれど、それ以上にこの手法が面白かった。 個人的には結局真犯人は強盗で、睡眠薬入れたのは南條。後から発見した井筒が伝票を持ち帰って話をややこしくした、くらいの話かなと思う。 彼女に対して後ろめたいことがある人間が居たから、犯人っぽく見えただけのような。
     各章の語り手が、次の章の語り手が犯人であると疑う形でループしていたが、小宮山父が息子を疑ったのには引いた。自分は息子の担任と不倫しておいて、冷淡な反応しただけで犯人とは。

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    2021年04月17日
  • 壁の男

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    貫井徳郎の作品を初めて読んでからもう20年は経つだろうか。毎回斬新なミステリ、仕掛け的な文章構成に驚かされる。
    一人の人物をここまで深く描き、なおかつ語られない部分を想像力で膨らませてくれる、素晴らしい作品だった。
    読後、放心状態になること間違いなし。
    逆に下手な映像化だけはやめてほしい。

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    2021年04月01日
  • 宿命と真実の炎

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    まずまずの読後感。
    最近の貫井君、重たい話が多いんだよね。
    でもこれは警官殺しという重いテーマにも関わらず、女刑事や退職警官などが登場し読者を飽きさせへん。本屋の親父もええ味出してるわ。

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    2021年03月17日
  • 失踪症候群 <新装版>

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    若者の失踪が全国的に起きている。
    彼らは一体どこに姿を消したのか?
    事件なのか、たんなる失踪なのか?
    現役警察官の環と、訳ありな3人がチームとなって、警察が表向き動けない事件を追う。
    失踪した若者の行方がわかった時、その仕掛けと思わぬ事態に…

    2021.3.4

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    2021年03月04日
  • 新月譚

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    ネタバレ

    いつ殺人事件が起こるかとワクワクしながら読み進めていったがコレは恋愛小説だったようだ。
    貫井徳郎氏は恋愛小説も書くのか…

    しかし主人公は頭の良さとスタイルの良さを得てるのに(歯を矯正していないので歯並びも良かったはずだ)なぜそんなに卑屈な性格なんだろう。
    大学まで出してもらい、父のコネで一流企業に勤めたのにすぐに辞め、多額の美容整形費を出させ、
    本当に両親が気の毒だ。
    恋人や男友達がいないのはともかく
    同性の友達がいないのは(ひとりいたが)
    やはり当人のせいだろう。
    なんでもかんでも顔のせいにするのはみっともない。

    心が貧しい上に短気で
    不倫してるくせに悲劇のヒロイン。
    こんなに主人公に嫌

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    2021年02月22日
  • 崩れる 結婚にまつわる八つの風景

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    人間の怖さが垣間見えたり、ドキドキする短編でとても楽しく読ませていただきました。
    因果応報的な話が多く、嫌な感じの怖さではなくすんなり読めます。
    短編以外も読んでみたいと思います。

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    2021年02月16日
  • 我が心の底の光

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    晄(こう)の父親は殺人を犯し、そして母親は死亡 5歳だった晄は母の兄である伯父夫婦に引き取られ、中華料理店を手伝いながら暮らして行きます。

    「晄、十九歳」の章に描かれている母親からのネグレスト(育児放棄)の場面は壮絶で目を覆いたくなりました。

    晄が果たして行く復讐は「悪」ではあるけれど、晄の苦し過ぎた幼少期を考えれば止むを得ない行動にも思えて来ます。

    復讐の相手は大方予想は付きましたが、ラストに明らかになる復讐の動機はあまりにも切なすぎて苦しくなりました。

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    2021年02月04日
  • 崩れる 結婚にまつわる八つの風景

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    貫井さんの長編小説に嵌り、最近の物はほぼ読んでいます。 短編集はないものか調べてみた所、15年以上も前に書かれた、この作品に出会いました。

    時代背景は15年前と様変わりしても、人間の持つ様々な感情は変わる事がないだけに、全ての物語に感情移入しながら読めます。

    以前、長編の時にも感じた事ですが、著者は女性以上に女性心理がわかる事にも驚かされます。

    きっと誰もが登場人物の誰かと似たような経験や気持ちを味わった事があるかの様に感じた短編集でした。

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    2021年01月26日
  • 女が死んでいる

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    結末に驚かされる話が多く面白かったです。
    個人的には「憎悪」が好きでした。
    暗めの話が多いなか,最後の話は雰囲気が異なり前向きな終わり方なのが良いと思いました。

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    2021年01月24日
  • 殺人症候群 <新装版>

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     症候群シリーズ完結編にあたる本作は700ページほどの読み応え十分のボリューム。そして、内容もシリーズ史上最大の重たさとなっている。いわゆる法で裁けない人に対する復讐殺人がテーマ。同じような題材を扱っている作品も多いと思うが、印象に残るのは江戸川乱歩賞を受賞した薬丸岳「天使のナイフ」や同じく薬丸岳「虚夢」だろうか。話の根源は似たようなところだが、当たり前だが展開がまるで異なる。読み比べてみるのも面白いかもしれない。ただ、これだけ様々な作品で取り上げられているテーマということは、それだけ結論も出ず、ただ現状として納得できない部分があるからなのかもしれない。
     本作は様々な登場人物の視点から全く異

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    2021年01月22日
  • 壁の男

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    自分でも意外なのだが、この作者、初読み。

    北関東の小さな集落で、家々の壁に描かれた子供の落書きのような奇妙な絵が評判となり、その不思議な絵を描く伊苅という男に、ノンフィクションライターが取材を試みるのが話の始まり。
    ノンフィクションライターの存在は話のひとつの切り口でしかなく、伊苅の実像はライターの取材とは全く別に三人称で語られる話で徐々に明らかになる。
    第一章、伊苅が絵を描き始め、それが町に広がっていった経過が語られる。予断にとらわれたノンフィクションライターの思いとは全く異なる経緯で、そのすれ違い様におかしみあり。
    ちょっと風変わりなお話という印象だったが、ここから話が進むに連れて重さが

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    2021年01月16日
  • 平成ストライク

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    ネタバレ

    平成の出来事をテーマにした連作アンソロジー。好みだったのは、青崎有吾「加速してゆく」、千澤のり子「半分オトナ」でした。平成を通過した世代としては、いろいろあったなあ、としみじと思い返しながら読みました。当時のヒット曲や流行なんかも物語の中に登場して、面白かったです。

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    2021年01月14日
  • 宿命と真実の炎

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    『後悔と真実の色』の主人公だった西條輝司や捜査9係のメンバーも登場するので、その続編と言えるか。
    しかし今回、おもに捜査の主役となるのは所轄の女性刑事高城理那。女性刑事が主人公の警察小説では、大概美人として描かれるのが相場だが、この女性刑事は頑固刑事みたいなご面相だとかとで、ユニーク。がむしゃらに捜査に邁進する彼女に、コンビを組む捜査9係の村越も評価を高めてゆく。
    最初反発していたこの二人、捜査が進むにつれてお互いの能力を認め合い、最良のコンビとなって行く。
    そんな警察小説の側面と、冒頭から犯人が登場し、行動や内面が逐一描写されることから、ピカレスク小説の側面もある。
    さらに、事件の背後に冤罪

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    2021年01月09日
  • 誘拐症候群 <新装版>

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     症候群シリーズ第2弾。シリーズものではあるが、前作とは雰囲気を異にしている。前作の失踪症候群は、何らかの理由で新しい自分として生きていきたいと願う失踪希望者を利用した犯罪だったが、今回はそういったものを利用するのではなく、犯人が初めから存在し、誘拐を行うという一般的な犯罪形式となっている。
     2パターンの誘拐事件が同時に起こり、それぞれが分離展開していくという構図なので「あっちはどうなった?」「こっちはどこまで進んだ?」といった感じで、どんどんとページを進めてしまう面白さがある。
     どちらの誘拐でも、人間のエゴのようなものがにじみ出ており、最後まで目を離せない展開が続き、読みごたえがあった。

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    2021年01月07日
  • 殺人症候群 <新装版>

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      三部作のうち、最初に購入したのが本書「殺人症候群」だった。
    解説を読むと、「失踪症候群」から読んでほしいと書いてあるので、「失踪症候群」と「誘拐症候群」を購入した。
    立て続けに、順番に読みすすめて本書に至り、本当に順番に読んで良かったと思う。そうでなければ意味がない。
    作を重ねる毎に面白くなり、キャラクターにも思い入れが生まれた。
    トリックは割と早い段階で分かったけれども、
    この作品は謎解きよりも、キャラクターの行動に重きが置かれていたのだと思う。これからどうなるんだ!?とハラハラしながら頁を繰った。

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    2026年01月22日
  • 新装版 修羅の終わり(下)

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    3人がどうつながり、結末がどうなるのか気になって一気読みしたが、スッキリしない部分が多い。
    読解力がないのか?特に鷲尾のオチ。ドキドキがガッカリに変わる。

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    2020年12月29日
  • 壁の男

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    最初に提示されるちょっと不思議な現象。なにそれ?そんなことある?いったいどうしてなの?と感じる読者。そして、その読者を納得させるためだけにあの手この手で延々と語られる物語。如何に読者を納得させられるか、に挑戦した小説。
    そんな印象。
    貫井さんの巧みな語り口は素晴らしく、なんていうか、するすると読めてしまう。いつの間にか引き込まれ、感情移入してしまっている。今回もまんまと術中にはまってしまった。
    流れに身を任せて読むのが良い。素直に感情移入するのが良い。そして行き着く先で、心に灯をともそう。

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    2020年11月12日
  • 宿命と真実の炎

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    やはりこの方の本が1番好きだ。
    分厚い本で手に取った際に
    少し躊躇ってしまったが、
    4時間ぶっ通しで読めるほど読みやすく
    とてもいい結末だった。

    たった2行で読者を混乱におとし入れる力量には
    感嘆した。
    とにかく手に取って欲しい作品。

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    2020年11月04日
  • 我が心の底の光

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    タイトルにある光って、どこ?どこにあんねん?底にもないわ!って思ってしまう。
    こんな酷い幼少期を過せば、普通の人と違った考え方、価値観が発生する可能性はあるんやろうけど。
    その価値観で、主人公が動くので、こちらの予想を裏切られまくり…(ーー;)
    (貫井さんマジックにかかるとも言う)
    自身の生涯をかけての復讐劇。そんな復讐とかしても何にもならんよ!とは言えないしね。
    で、最後にまた、裏切られる予想…_| ̄|○

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    2020年10月31日
  • 宿命と真実の炎

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    貫井徳郎『宿命と真実の炎』幻冬舎文庫。

    山本周五郎賞受賞作『後悔と真実の色』の続編。最後まで予測不能の異色の長編警察小説。

    まさかの事実と様々な複線、驚きのトリックと真相によくぞ思い切ったなと感心。間違いなく前作より面白いが、犯人の動機と犯行のバランスに多少の違和感。

    幼き日に警察に運命を狂わせられた渕上誠也とレイは証拠を残さずに次々と警察官を殺害する。女性刑事の高城理那はセクハラおやじの上司と共に、この難解な事件を捜査する。前作で警察を辞めた西條を事件捜査に巻き込み、警察官連続殺害事件の真相に近付く理那……

    本体価格930円
    ★★★★

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    2020年10月13日