貫井徳郎のレビュー一覧

  • 慟哭

    Posted by ブクログ

    貫井徳郎のデビュー作。捜査一課の課長・佐伯は、幼女誘拐殺人事件の犯人を追うが、捜査は停滞し、やがて次の被害者が...。本作の仕掛けは意図的にそのような扱いをしたのだと思っているが、だとするとミステリとしてはやや物足りない。

    0
    2025年07月17日
  • 女が死んでいる

    Posted by ブクログ

    騙されたー。読者を騙しにかかっているという作品の数々。

    レッツゴーは、筆者に珍しく青春を題材したものでファンとしては新しい感覚がした。

    0
    2019年07月26日
  • 天使の屍

    Posted by ブクログ

    中盤くらいで既読なのに気づいた。まぁ、その程度の記憶だとラストも思い出せないのでちょうど良かったが。
    中2男子の心理としてこれも有りかという感じ。
    20年前の作品だけど、現代のスマホ・SNS全盛の時代で逆にリアリティがましたように思える。
    息子も今年で彼らと同じ中2になった。ここまで、大人びてないからよもやこんなことは無いと思うが、さて。

    0
    2019年07月21日
  • ドミノ倒し

    Posted by ブクログ

    ここまでライトなコメディタッチで読める貫井作品があったのか、主人公である迷探偵?十村の心の声の独壇場にニヤニヤが止まらない。
    月影という「狭い」片田舎で起きた事件がドミノ倒しのように倒れて、広がっていく。

    0
    2019年07月07日
  • 我が心の底の光

    Posted by ブクログ

    この人の本は展開を読者に読ませない。で、読めたと思ったら読み違いというか、勝手に読み違っていた。読者の感情移入を裏切ってくれる。解説でも語られているように、灰色の虹を読んで本作を読むと、筆者の書き分けは多彩だと思う。

    0
    2019年07月03日
  • 他人の不幸は蜜の味 平成ストライク(分冊版)

    Posted by ブクログ

    平成デビュー作家が平成の事件・事故・出来事を題材にしたアンソロジー。平成を懐かしむタイプの本でないのは、最初の福知山線脱線事故についての話を読んで嫌というほどわかった。全体的に辛いけれど読み応えがある作品揃い。避けては通れない東日本大震災や原発のテーマは、天祢さんのキョウカンカクのキャラが登場したのでシビアになりすぎずとても良かった。(白井作品だけはは早々に読むのを放棄。)

    0
    2019年06月27日
  • 平成ストライク

    Posted by ブクログ

    平成デビュー作家が平成の事件・事故・出来事を題材にしたアンソロジー。平成を懐かしむタイプの本でないのは、最初の福知山線脱線事故についての話を読んで嫌というほどわかった。全体的に辛いけれど読み応えがある作品揃い。避けては通れない東日本大震災や原発のテーマは、天祢さんのキョウカンカクのキャラが登場したのでシビアになりすぎずとても良かった。(白井作品だけはは早々に読むのを放棄。)

    0
    2019年06月27日
  • 新月譚

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    最後の一文を読んで、小さな貿易会社で働くようになって、社長の木之内と交際するようになった頃が、後藤和子にとっては、一人の女性として一番幸せな頃だったように思いました。木之内の存在を原動力に、咲良怜花として名声を手にしますが、その頃程の幸せは訪れなかったのではないかと感じました。

    0
    2019年05月23日
  • 我が心の底の光

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    暗い。光を感じるシーンなんてひとつもない。

    ネグレクトを受けて餓死する寸前、父親が母親を殴殺する現場を見てしまった子どもの一生は、こんなふうになってもきっと不思議じゃない。彼の復讐相手がしたことを振り返ると、いくぶん逆恨みの要素も入っているように思えます。それでも誰かに復讐せずにはいられない。そこにしか生き甲斐を見いだせないから。

    主人公の心の動きについてまったく書かれず淡々としているのに、心を揺さぶられます。貫井さんにはここ数年の何冊かでガッカリさせられましたが、久しぶりに読み応えがありました。映画化希望。

    0
    2019年05月17日
  • 平成ストライク

    Posted by ブクログ

    福知山線脱線事故、児童虐待、新宗教、消費税、ネット冤罪、メルトダウン。平成って酷かったんだなと分かる。稀有な傑作アンソロジー。特に青崎有吾の短編は年間ベストもの。

    0
    2019年05月01日
  • 他人の不幸は蜜の味 平成ストライク(分冊版)

    Posted by ブクログ

    福知山線脱線事故、児童虐待、新宗教、消費税、ネット冤罪、メルトダウン。平成って酷かったんだなと分かる。稀有な傑作アンソロジー。特に青崎有吾の短編は年間ベストもの。

    0
    2019年05月01日
  • 愚行録

    Posted by ブクログ

    一家四人が殺される事件から1年、事件を追う記者が近所の人や被害者の関係者にインダビューをしていた。

    誰もが羨む様な幸せな家族、取材が進むうちに、その夫婦の過去のことや暗い部分が浮き彫りになります。

    最初に出てくる幼児虐待の新聞記事は何なのかが気になりつつ、田向夫妻の噂話を野次馬気分で読み進めていました。

    事件の真相は、びっくりというか意外というか、想像出来ないものでした。
    最後の怒涛の告白、愚行録、なるほどという感じです。

    0
    2019年04月27日
  • 私に似た人

    Posted by ブクログ

    「慟哭」はもすごいインパクトだった。このため、この作家の他のを読むのに一歩躊躇していた。たまたま連作集があったので、久しぶりに読んでみた。現代のまさに今を見事に描写していた。やはりすごかった。複雑な心境になった。いいとか悪いとか、そんなことは現実はわりきれない。見事すぎた。またしばらくは読まないことになると思う。

    0
    2019年04月13日
  • 北天の馬たち

    Posted by ブクログ

    舞台は横濱の馬車道。洒落たカフェ・ペガサスを母と切り盛りする毅志は、父が存命中に公認会計士オフィスとして使用していたカフェの二階のテナントを募集していた。その特殊な構造からなかなか借り手が見つからなかったのだが、そこに奇妙な男二人・皆藤晋と山南涼平が現われた。二人はペガサスの二階で探偵事務所を開業したのだが、皆藤達の仕事に興味津々の毅志は、カフェでの仕事の傍ら探偵業を手伝う事を許可された。だが、毅志の心の中に皆藤と山南が何を追いかけているのかが気になり、徐々に出過ぎた行動を取るようになるのだが。。。皆藤と山南が追い求めるものとは、そして毅志が見つけたものとは!?

    0
    2019年03月09日
  • 悪党たちは千里を走る

    Posted by ブクログ

    貫井氏はこの作品を楽しんで書いたのだろうなと思う。
    ドジな詐欺師とその子分、美貌の詐欺師の3人に
    賢い少年の誘拐が絡んで、突っ走ってゆく。
    思わず吹き出す場面あり、ホロリとさせる場面あり。
    気晴らしとしてオススメ。

    0
    2019年02月11日
  • 転生

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    心臓移植がテーマ
    謎解きとしては微妙だけど、レシピエントの抱える課題とか、対象者の選択等社会的な課題をうまく織り交ぜて書かれている。

    0
    2019年01月28日
  • 私に似た人

    Posted by ブクログ

    ミステリ...なのだろうか?(^ ^;

    はっきりした主義主張や目的が分からないまま、
    人を巻き込み自殺する「小口テロ」が蔓延する時代、
    という舞台背景。

    小口テロ実行犯たちは、宗教や思想など
    「横のつながり」が見えてこない。
    ただ「トベ」と名乗る謎の人物から、
    ネットを介して教唆された形跡が見えてくる。
    が、「トベ」を捕まえてみると、実は複数いて...

    というストーリーが、様々な登場人物たちの
    「それぞれのテロとの関わり方」を描くことで
    ちょっとずつ見えてくる、という凝った構成。

    私には「オチ」が弱い気がしましたが...(^ ^;
    ネット上だけの、人との危ういつながりや、
    頑ななまでの

    0
    2019年01月15日
  • 愚行録

    Posted by ブクログ

    きっついなー

    ところどころ挟まれる独白と最初の新聞記事はああいう風につながるのね。人間のコンプレックスをむき出しにするのは相変わらず。この人の作品は読めば読むほど人間不信になってしまいそう。それを自分が正視できるかどうか。それでも読みたくなる魅力がある。
    それにしても某大学や某商社なんか実名で出していいのかな?しかもプロフィールを見て驚いたのだけど、被害者の一人のプロフィールは作者ご本人に酷似。道理で大学の話やらリアリティがあるはず。

    0
    2019年01月09日
  • 後悔と真実の色

    Posted by ブクログ

    刑事たちの執念と嫉妬の物語。

    若い女性ばかりを狙った連続殺人事件を担当する刑事たち。

    被害者は惨殺された上に指を切り取られていた。

    最初に出動となった捜査一課九係。

    不倫を隠す合理主義・西條、頭脳派・三井、世渡り上手・村越や、所轄新人制服警官・大崎など、様々な想いや背景を抱えながらホシを追う。

    ある者は警察を去り、ある者は苦難を背負い、それぞれが事件の真相へ近づくが、意外な結末に。

    悲惨な事件は解決に向かうのか?


    なんとなく犯人が分かってしまったところが-1ですね。

    でも細やかな人物描写は好きです。

    続編みたいなのがあるので読んでみます。

    0
    2018年11月18日
  • 我が心の底の光

    Posted by ブクログ

    母親のネグレクトにより餓死寸前で奇跡的な救出等、悲惨な幼少期を過ごした晄。ふさぎ込んだ性格によって友達が出来ない晄だが、そんな晄にも幼馴染の怜菜と慎司がいた。
    常に晄の事を心配し思いを寄せる怜菜とその怜菜に恋心を抱き、晄の従弟でもある慎司。3人は全く違った性格で進路も別になるのだが、特に晄は特別な道を歩む事となる。晄の成長とその時々の生業が意味する事とは。。。最後にこんな展開になるとは。貫井さん、この終わり方、嫌いじゃありません!

    0
    2018年11月01日