貫井徳郎のレビュー一覧

  • 天使の屍

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    ネタバレ

    まあまあの面白さ。特に中盤からは一気に読んだ。
    中学生の薬物とか乱行とか、ちょっと時代を感じた。
    さすがに今やと無さそう。もしくはリベンジポルノとかかなー?!

    それにしても自殺の理由が非現実的に思える私は、ババアなのかしら?

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    2021年07月26日
  • 愚行録

    購入済み

    殺人事件を巡って、知人達が取材を受けるというストーリー。
    文庫本が出た当時、書店で立ち読みしてみて出だしが面白そうだったので、買おうか迷った作品。

    今回電子書籍で読みました。
    ピークがいつ来るのか、クライマックスがいつ来るのかと思っていましたが、淡々と取材が続いていきます。
    最後に、ああ、こうなのか、と単調な結末に思いましたが、しばらくたつと、

    現実に肉薄している、現代社会の問題と虚ろに肉薄している、著者の挑戦を感じました。

    虐待された子は、また我が子を虐待するのか。
    それは誰にでも起こりうる事か。私には関係がない事か。育ちのせいなのか否か。

    知人達はそれをどうとらえるか。悲しい現実があります。

    似たような名前の学校が実在していますが、その学校も一つのイメージとして連想され、そのイメージをどう認識するのかも読者の判断力に委ねられていると感じました。

    個性的な著者だという印象は以前からありましたが、小説の、道なき道を手探りで掘り起こして完成させた熱意も感じられます。

    #切ない #泣ける #深い

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    2022年09月30日
  • 新月譚

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    ある美人作家が引退した理由。
    そこには誰にも言えずにいた過去とある一人の男性への強い想いがあった。
    それは幸せと言いながらも辛く寂しい恋愛だった。
    圧倒的な世界観に、震えた。

    女性の深い深い部分であるはずのものを、男性作家がここまで書くのか…と思わずにいられない。

    2021.7.13

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    2021年07月13日
  • 天使の屍

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    とても後味の悪い話。
    でも、もし現実になったら?と思うと恐ろしかった。

    子供は、大人では考えられないような償い方をする。
    取り返しがつくと思うのは、大人の分別でエゴ、
    それは正しいことだけれど、
    子供にとってはそうじゃないこともある。

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    2021年06月17日
  • 宿命と真実の炎

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    古畑任三郎的な倒叙系。
    中盤から終盤にかけた展開は、貫井ファンとしてはやや物足りない。それだけ貫井作品は期待値が高いということ。
    西條シリーズとして純粋に登場人物の活躍ぶりにニヤニヤさせられる。二作目、続編にも期待。
    展開を読ませない。登場人物毎のエピソードがどこで交錯するのか。人物像を深掘りしておいて被害者へ転落、といった貫井作品らしさも随所に。

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    2021年06月17日
  • 崩れる 結婚にまつわる八つの風景

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    短編はあまり印象に残らないので好きじゃないのですが、こちらはゾッとする内容が多く楽しめました。
    予想はつくものの、身近にありそうでしっかり怖がれます。

    意思の疎通が足りない関係性ばかりで、自分も気をつけないとと思いました。

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    2021年06月14日
  • 新月譚

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    すごく良かった、鬼気迫る感触。男性作家が女性の心理描写に挑むってすごく勇気がいると思うのやけど、改めて見事だった。蛇口の話もすごく凄みがある。小説家として何かを表現することが蛇口だと、そして自分は情念の蛇口になるのだ、と。
    貫井徳郎は慟哭とプリズム以来だと思うが、ほぼ一人称で心理描写していく、こういう描き方もできるのかと新鮮。引き込まれて夢中で読んだ。ミステリーとホラーな感覚もある。

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    2021年05月29日
  • 女が死んでいる

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    貫井作品の読後は本当に気分が悪い(褒めてます)。こんなにも嫌な感情、勘違いさせる文章、巧み。この短編集は発表が20年近く違うものもあり時代を感じる面白さもあった。

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    2021年05月24日
  • 私に似た人

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    格差社会、事なかれ主義など日本や日本人の風潮がぎっしりつまっていて、様々な立場から考えさせられた。
    社会を恨んだ結果、起こした行動がテロというのは極端すぎるけど、どんな形であれ復讐が解決方法にはなり得ない。

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    2021年05月16日
  • 宿命と真実の炎

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    まずまずの読後感。
    最近の貫井君、重たい話が多いんだよね。
    でもこれは警官殺しという重いテーマにも関わらず、女刑事や退職警官などが登場し読者を飽きさせへん。本屋の親父もええ味出してるわ。

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    2021年03月17日
  • 失踪症候群 <新装版>

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    若者の失踪が全国的に起きている。
    彼らは一体どこに姿を消したのか?
    事件なのか、たんなる失踪なのか?
    現役警察官の環と、訳ありな3人がチームとなって、警察が表向き動けない事件を追う。
    失踪した若者の行方がわかった時、その仕掛けと思わぬ事態に…

    2021.3.4

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    2021年03月04日
  • 新月譚

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    ネタバレ

    いつ殺人事件が起こるかとワクワクしながら読み進めていったがコレは恋愛小説だったようだ。
    貫井徳郎氏は恋愛小説も書くのか…

    しかし主人公は頭の良さとスタイルの良さを得てるのに(歯を矯正していないので歯並びも良かったはずだ)なぜそんなに卑屈な性格なんだろう。
    大学まで出してもらい、父のコネで一流企業に勤めたのにすぐに辞め、多額の美容整形費を出させ、
    本当に両親が気の毒だ。
    恋人や男友達がいないのはともかく
    同性の友達がいないのは(ひとりいたが)
    やはり当人のせいだろう。
    なんでもかんでも顔のせいにするのはみっともない。

    心が貧しい上に短気で
    不倫してるくせに悲劇のヒロイン。
    こんなに主人公に嫌な気分になったのは初めてかも。

    やはりPGFよ!(わかる人にしかわからない…)

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    2021年02月22日
  • 崩れる 結婚にまつわる八つの風景

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    人間の怖さが垣間見えたり、ドキドキする短編でとても楽しく読ませていただきました。
    因果応報的な話が多く、嫌な感じの怖さではなくすんなり読めます。
    短編以外も読んでみたいと思います。

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    2021年02月16日
  • 我が心の底の光

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    晄(こう)の父親は殺人を犯し、そして母親は死亡 5歳だった晄は母の兄である伯父夫婦に引き取られ、中華料理店を手伝いながら暮らして行きます。

    「晄、十九歳」の章に描かれている母親からのネグレスト(育児放棄)の場面は壮絶で目を覆いたくなりました。

    晄が果たして行く復讐は「悪」ではあるけれど、晄の苦し過ぎた幼少期を考えれば止むを得ない行動にも思えて来ます。

    復讐の相手は大方予想は付きましたが、ラストに明らかになる復讐の動機はあまりにも切なすぎて苦しくなりました。

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    2021年02月04日
  • 崩れる 結婚にまつわる八つの風景

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    貫井さんの長編小説に嵌り、最近の物はほぼ読んでいます。 短編集はないものか調べてみた所、15年以上も前に書かれた、この作品に出会いました。

    時代背景は15年前と様変わりしても、人間の持つ様々な感情は変わる事がないだけに、全ての物語に感情移入しながら読めます。

    以前、長編の時にも感じた事ですが、著者は女性以上に女性心理がわかる事にも驚かされます。

    きっと誰もが登場人物の誰かと似たような経験や気持ちを味わった事があるかの様に感じた短編集でした。

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    2021年01月26日
  • 女が死んでいる

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    結末に驚かされる話が多く面白かったです。
    個人的には「憎悪」が好きでした。
    暗めの話が多いなか,最後の話は雰囲気が異なり前向きな終わり方なのが良いと思いました。

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    2021年01月24日
  • 殺人症候群 <新装版>

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     症候群シリーズ完結編にあたる本作は700ページほどの読み応え十分のボリューム。そして、内容もシリーズ史上最大の重たさとなっている。いわゆる法で裁けない人に対する復讐殺人がテーマ。同じような題材を扱っている作品も多いと思うが、印象に残るのは江戸川乱歩賞を受賞した薬丸岳「天使のナイフ」や同じく薬丸岳「虚夢」だろうか。話の根源は似たようなところだが、当たり前だが展開がまるで異なる。読み比べてみるのも面白いかもしれない。ただ、これだけ様々な作品で取り上げられているテーマということは、それだけ結論も出ず、ただ現状として納得できない部分があるからなのかもしれない。
     本作は様々な登場人物の視点から全く異なった内容と思われる記述からスタートするが、それが徐々に一つの点に集結されていく面白さがある。そして、驚愕の展開が待っているところが面白い。

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    2021年01月22日
  • 平成ストライク

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    ネタバレ

    平成の出来事をテーマにした連作アンソロジー。好みだったのは、青崎有吾「加速してゆく」、千澤のり子「半分オトナ」でした。平成を通過した世代としては、いろいろあったなあ、としみじと思い返しながら読みました。当時のヒット曲や流行なんかも物語の中に登場して、面白かったです。

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    2021年01月14日
  • 宿命と真実の炎

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    『後悔と真実の色』の主人公だった西條輝司や捜査9係のメンバーも登場するので、その続編と言えるか。
    しかし今回、おもに捜査の主役となるのは所轄の女性刑事高城理那。女性刑事が主人公の警察小説では、大概美人として描かれるのが相場だが、この女性刑事は頑固刑事みたいなご面相だとかとで、ユニーク。がむしゃらに捜査に邁進する彼女に、コンビを組む捜査9係の村越も評価を高めてゆく。
    最初反発していたこの二人、捜査が進むにつれてお互いの能力を認め合い、最良のコンビとなって行く。
    そんな警察小説の側面と、冒頭から犯人が登場し、行動や内面が逐一描写されることから、ピカレスク小説の側面もある。
    さらに、事件の背後に冤罪と警察機構の隠蔽体質も浮かび、社会派推理小説の面も加味される。
    文庫本で649頁にもなるが、それも納得の内容。
    前作では主役であった西條輝司は、今作ではアームチェアディテクティブな役割。捜査が膠着し、打開策を見つけんと、理那は紹介を受けた西條を訪ね、教えを乞う。
    彼女の覚悟を認めた西條は、解明のヒントを示唆し、捜査は急展開を果たす。
    物語の進展とはかかわりのないような西條の古書店訪問。しかし、事件解決への重要な伏線が張られていたとは。
    さらに様々な場面で伏線が張られていることがわかり、思わず頁をさかのぼり、該当箇所を探してしまう。
    警察を辞め、自分を見失い一時はホームレスのような生活をしていたという西條。事件解決に側面援助したことにより、変わろうとしていた自分に気がつく。彼の活躍する続編があるようなので、新作に期待したい。

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    2021年01月09日
  • 誘拐症候群 <新装版>

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     症候群シリーズ第2弾。シリーズものではあるが、前作とは雰囲気を異にしている。前作の失踪症候群は、何らかの理由で新しい自分として生きていきたいと願う失踪希望者を利用した犯罪だったが、今回はそういったものを利用するのではなく、犯人が初めから存在し、誘拐を行うという一般的な犯罪形式となっている。
     2パターンの誘拐事件が同時に起こり、それぞれが分離展開していくという構図なので「あっちはどうなった?」「こっちはどこまで進んだ?」といった感じで、どんどんとページを進めてしまう面白さがある。
     どちらの誘拐でも、人間のエゴのようなものがにじみ出ており、最後まで目を離せない展開が続き、読みごたえがあった。

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    2021年01月07日