貫井徳郎のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
序盤から次々と人が死んでいきます。
圧倒的に強い童貫軍。先を読む力も、梁山泊の面々よりはるかに上。
人数でも圧倒している彼らと、どう戦ったらいいのか。
総力戦。
全ての人が、自分のできる限りを尽す。
それでも苦しい戦い。
同志が死んでいく。
読んでいてつらいなあ。
蘆俊義(ろしゅんぎ)も魯達(ろたつ)も死んだ。
戦場の死ではなかったけれど、彼らもまた戦いの中に死んだ。
ああ、でも、魯達は楊令(ようれい)の中に梁山泊を遷したな。
もう誰が死んでもおかしくないけれど、李逵(りき)は生きて終わってほしいな。
早く大人にならなければならなたっか楊令のそばに、大人なのに子どもの心をもつ李逵がいてく -
Posted by ブクログ
◯私に似た人
最初の一文から心が揺らいだ。テロが始まったのは2001年のアメリカ同時多発テロが最初だろうか。
今まで何度のテロがあり、今では驚きも少ない。
何故慣れてしまったのか、慣れていい事なのか。
スマホも同じ。社会の変化はいつの間にか起き、気づいてみれば当たり前になっている。
世の中の全ての事象に右か左のどちらかひとつの結論を出す必要があるのだろうか。
テロを起こす人の気持ち。テロを批判する人は、弱者が見えていない人たち。
たった1つの失敗や挫折が時には取り返しのつかない事になる。自分には考えられないこともその人にとってはかけがえのない事もある。
日本人のダメなところは考えない所
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Posted by ブクログ
貫井作品の中で珍しく今作は全編、外国を舞台にした短編小説だ。
日本人作家が書く海外を舞台にした作品(しかも登場人物の殆どが外人)というのは、さながら外人作家が日本を舞台にした作品を書くことに等しく、そういったシチュエーションには個人的に僅かながらの不安感を覚えてしまうのだが、読み終わった今ではそれも杞憂に過ぎなかったと思う。
もちろん読後感の重さに定評のある貫井作品のスタンスは健在だ。
観光小説的なパートと話の核心を織り成すミステリーパートの陰影がしっかりしているので、海外に行った気になりつつミステリーにソワソワしながら結末に打ちのめされるという重層的な読書体験ができた。
完全に著者の