貫井徳郎のレビュー一覧

  • 被害者は誰?

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    とにかくこの人から学ぶことは多い。ミステリーというか叙述トリックに秀でているし、何より語彙が豊富だ。語彙の豊富さは多彩な表現を可能にするし、それは筆者の伝えたいことをより仔細に表現することに直結する。 無論、挙措を挙げて迎合しかねるトリックもある。女性が男性の言葉遣いで日記を書くのは不自然極まりないし、それは日記の日の目を見るものではないという特徴だけで補えるものではない。それでも、独特のユーモアで書き連ねられた登場人物たちのやり取りも合間って、貫井徳郎の遊び心が垣間見れたのがよかった。

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    2014年06月08日
  • 明日の空

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    ネタバレ

    三部構成になっており、一部の話と二部の話がまったく違うので短編作品が3つあるのかと思ってしまったぐらい。そして三部目で一部の続きが語られるのだが、そこで、あーそういうことか、と一部で引っかかっていたことの謎が解ける。随所に、さりげなく伏線を張っているところが憎い。一部を読んでいて違和感は確かにあった。そして最後のどんでん返しというか、文字で読むだけの小説ならではの手法も・・・。
    ネタバレになるのでくわしく書かないが、伊坂幸太郎や歌野晶午の作品でも同じ思いをしたなあ。

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    2014年05月29日
  • 悪党たちは千里を走る

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    ネタバレ

    珍しく軽いテンポの貫井作品。重い話が多い著者だけど、たまにはこういうのもいいね!面白かった!
    人を騙して金をむし取ろうとしたものの、ひょんなことから菜摘子と巧と知り合い、逆に誘拐事件に巻き込まれる。
    根が単純なのか、結局、悪党と言いながらも最後は人助け。登場人物が少ないので、何となく犯人はうっすら分かってたけど、面白くて一気読み。

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    2014年05月03日
  • 被害者は誰?

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    14/423

    名探偵と気弱な捜査一課の刑事。2人がコミカルなやりとりをしつつ事件を解決していく連作短編。
    たのしいよー。軽くて読みやすいよー。

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    2014年04月23日
  • 転生

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    『ゴッド・コミッティー』は名前が現実的じゃないから胡散臭く感じるのよね。もっと現実的な呼び名にすれば良かったのに。

    ドナーは誰なのか。
    読み進めながら自分の中でこの人がドナーかなとか、この人は嘘をついてるっぽいぞとか、色々考えたんだけれど結局そこに行き着くとはね。
    解説にも書いてあったけど、確かにこの作品、爽やかな読後感がとてもよろしい。
    それから登場人物がどの人も魅力的だよね。敵(臓器移植という現実的なテーマのある小説に対してこの表現はおかしいけれど)も極悪人とかじゃないしねえ。

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    2014年04月21日
  • 警官の貌

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    今野敏さん「確証」のハギさん目当てで手に取ったけど、どれも読み応えあり楽しめた。
    福田和代さんの「シザーズ」、ちょっと変わったバディもので面白かった。この二人でもっと他の事件も読んでみたい。
    貫井徳郎さんの作品は、事件があまりに残虐で読むのがきつかった。

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    2014年03月26日
  • 天使の屍

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    14/3/3

    息子の突然の自殺。
    解剖で検出されたLSD、中身の消されたビデオテープ。
    その後、息子の友人たちが次々と自殺を始める。

    んーーー最後があっさりすぎたかな、とは思うけどなかなか面白かった。
    子どもは子どもの論理で自殺する。
    親から子どもの全ては見えない。

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    2014年03月03日
  • 光と影の誘惑

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    ネタバレ

    短編集、というか中編に近いのかな。1話1話はとても読み応えがある。

    最初の「長く孤独な誘拐」が一番好みだったけど、ラストが物悲しく(貫井さんらしいけど)、やるせない気持ちになる。
    2番目の「二十四羽の目撃者」がいつもの趣向と違う気がする。部隊がアメリカだからなのか、翻訳されたものを読んでるような。

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    2013年12月02日
  • 転生

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    心臓移植手術を受けた和泉は術後数々の不思議な体験をし
    それがドナーの記憶によるものと確信し自分に起きている謎を探る。


    よくある臓器が持つ記憶にまつわる話で
    ドナー家族とレシピエント間に生まれる絆系の物語かと思いきや
    なんという展開か…!
    前半はのろのろ読んでいたけど後半になるにつれてバッチリ引きこまれた。
    私は健康に生きてきたから想像もつかないけど
    臓器の記憶ってきっと本当にあるよねー。

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    2013年09月14日
  • 転生

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    最近は色々な臓器を移植するようになったが、改めて移植のことを考えさせられた。
    今よりもっと色んな事が解って、将来臓器にも記憶の再生をさせることがあるようなことがわかったら、ドナーの死とはどうなるんだろう。
    臓器が他の人の身体の中で生きている場合、死とは言えないんじゃないかと・・・
    色んな事が混乱する気がする。

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    2013年08月02日
  • 明日の空

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    青春恋愛小説かと思いきや、ちょっとしたミステリー要素も含まれていて面白かった。読者の先入観をうまく利用したトリックだった。トリックに関しては賛否両論あるようだが、私は違和感なく読むことができた。ただ、小説だからできる技であり、映画化などは難しい印象を受けた。小金井くんの行動はある意味常軌を逸しておりリアリティは欠けているが、小説と割り切って読めば、すんなりと受け取ることができるだろう。心温まる良いお話だったと思う。

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    2013年07月16日
  • 被害者は誰?

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    貫井さんの小説にしては、かなり軽い読み物。
    探偵役の小説家も「美形・根性悪・ベストセラー作家」という非の打ちどころがないキャラクター。
    しかし、内容はしっかりとしたトリックで読ませる。
    読みやすいのに、面白い!
    短編仕立てなのも読みやすい。
    ミステリー初心者にもマニアにもおすすめできる一冊です。

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    2013年06月19日
  • さよならの代わりに

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    ネタバレ

    タイムトラベラーものは僕自身「夏への扉」位しか読んでいないというのもありますが、少し変わった設定で面白いと思いました。内容は突然現れた主人公を知るという謎の少女と直後に起きる殺人事件の真相調査。徐々に明らかになる少女の正体と目的、理不尽で絶望的な結末。ラストは切なくやりきれないが、読み終えた後の余韻は気持ちのいいものでした。

    貫井徳郎さんと言えば推理小説。しかしなにも知らない私は本作が貫井さんデビューでした。慟哭や転生等を後に読みましたがやはり貫井さんはなんというか重厚な文章の小説が多く本作は結構異端な印象です。その分他の作品より読みやすかったとおもいます。

    本作のテーマは青春恋愛、ミステ

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    2014年05月16日
  • 夜想

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    人はみな誰かに依存して生きている。
    誰かに救われたいと願っている。
    でも自分を救えるのは自分だけなのだ。
    そう教えてくれる本です。
    悩んだときにまた読みたいです。

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    2013年06月04日
  • 光と影の誘惑

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    ネタバレ

    短編だけど非常に濃い作品ばかり
    個人的には、「長く孤独な誘拐」、「光と影の誘惑」が好きかな。

    特に「光と影の誘惑」は長編で、読んでみたいです。

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    2013年06月12日
  • 明日の空

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    貫井作品の中でも珍しい青春小説仕立てのミステリ(私の記憶ではない、と思う)。
    英語表題のIt will be fine tomorrowが、この小説の核でもある。
    ずっと貫井作品を追いかけてきて、生まれて初めて買ったサイン本がこの作品というのは本当に何と言う縁かと思う。
    ずっと心をテーマにミステリを書かれている貫井作品に魅せられて、不条理な心のあり方を描かれる方がむしろアリだと思う人間なのだが。この作品もまたアリ、そう変えて行きたくて日本に帰ってきた人間には何と言うタイミングで心に響くか……。
    各作品には読者にとっての読み頃があると思う。
    まさにこの作品は、私にとって今読んで正解。
    幸せな時間

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    2013年05月25日
  • 明日の空

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    無理があるところもあるけど、面白かった。何より色々日本人として考えないといけないことを沢山含んでいると思う。良いところも当然一杯あるけど、独特な陰湿、妬み、それらを根本とした差別を何とかしなければね。

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    2013年05月20日
  • 明日の空

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    明日の空が青いことを夢見て
    バトンをだれかに渡し続ける。
    「ちょっといいこと」を繋げていくことの尊さを
    噛みしめておきたい。

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    2013年05月19日
  • 天使の屍

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    ネタバレ

    息子が突然飛び降り自殺した。それから父の捜査が始まる。良い子だった息子が自殺した理由はドラッグや裏ビデオに出演していたことがばれたため。残った友達も次々と自殺していく。最後に生き残った祐の言葉が印象深い。

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    2013年05月13日
  • 夜想

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    ネタバレ

    人の心は弱いんだなぁ、と再認識を繰り返しながら読み進んだ。
    登場人物の誰もが、他人に依存している。
    新興宗教に群がった人たちなので仕方ないといえば仕方ない。

    出て行った娘、亜由美を支配し続けようとする母親の身勝手さに、彼女登場する度に辟易した。
    北條メンタルクリニックは衝撃の結末だったが、貫井さんの本を読んだ満足感を一番色濃く味わえた瞬間でもあった。

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    2013年05月11日