貫井徳郎のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
作家デビュー30年×実業之日本社創業125周年
貫井徳郎文庫作品 連続刊行プロジェクト 第2弾
600ページを一気読み!!!どんでん返しは何回あるのか!?
終戦直後と現代が複雑に絡み合う驚愕と感動のミステリ巨編!
話が四転五転六転する!?絶望の泥沼からの脱出!
事故で妻を喪い、失意のどん底にいた大学講師・松嶋は、自殺した作家の未発表手記を入手。離れ離れになった娘と一緒に暮らすために、作家の自殺の真相を究明し、名を上げようとするが……。複雑に絡み合った謎の果てに辿り着いた真実とは?
旧字旧仮名づかいの作中作が現代語となり圧倒的なリーダビリティで生まれ変わった、圧巻のミステリ巨編!
解説/野地 -
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“読者にとって”これ以上ないバッドエンドだと思う。
「本が増えて家が手狭になった」という理由でエリート銀行員が妻子を殺害、というあらすじに強烈なインパクトを感じて手に取った一冊。小説家である語り手が取材しながら犯人の過去を追っていく形式。登場人物は多かったが時系列も明確で非常に読みやすかった。前情報なく読んだのでラストは大混乱。最後のページの次を捲って「解説」が現れた時は「!?」となった。ミステリ小説は、最後には犯人のすべてが明るみになって然りという当たり前を崩される衝撃。殺人犯を殺人犯たらしめた経緯や動機がわかればその瞬間対岸の火事として自分と切り離すことができるけど、それが許されないってこ -
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ネタバレ主人公の語り口調とキャラたちの軽口でストーリーが進んでいくのでサクサク読み進めれた。タイムスリップの説明は一度では噛み砕けなかったが、「体験していない時間軸はあと一つ」と
「コンタクトレンズを探す君はこれからの君」の意味を考えて理解することができた。
ここからは個人的になタイムスリップの考察と感想になるので、自分なりの解釈が他の読者様の助けになればと思い書いておきます。
最後のタイムスリップをn回目とすると、「昨日この時代に来た」と言った侑里はn−1回目のタイムスリップで来たということになる。
そのn−1回目の侑里が体験していない時間軸とは、コンタクトレンズを探すことから始まり、殺されてし -
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貫井さん♪♪
妻を不慮の事故で亡くし、失意の中にある大学講師の松嶋は、50年前に自殺した作家の未発表手記を入手する。
残された娘と一緒に生きていくために名を上げようと、手記の発表に向けてその作家の自殺の真相を探ることに。
するとそこには思いもよらない悪意が存在し、松嶋を陥れようとしているのだった。
640頁もの長編だったけど、中弛みもなくめっちゃ面白かった〜!
物語は現在と、手記の内容が作中作として同時に語られていく構成。
私が読んだのは改訂版で、元々は手記の部分が旧かなづかいだったのを、現代語にして読みやすくしたものらしい。
お人好しで単純な松嶋にあ〜あ〜と思いながらも好感をおぼ -
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大好きな貫井徳郎さんのミステリーなのですが、正直な感想としては、「もう一押し、二押し欲しかった~」というところです。コミケの様な大規模なイベントで無差別大量殺人を行った斎木均。犯行後は焼身自殺を図り、事件の真相は闇の中となってしまったが、安達周はこの事件に大きな衝撃を受けた。というのは、斎木と安達は小学校時代の同級生であり、些細な事がきっかけに安達は、斎木が苛めの対象と成ってしまうきっかけを作ってしまった張本人であったからだ。安達は、斎木が行った無差別大量殺人が小学生時代のいじめに端を発しているのかが気になり、事件の真相を追うのだが、その真相とは・・・
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おもしろかった!!
確かにおもしろかった!!けど最後の終わり方はまじかーと裏切られた気がして悲しかった。まぁ後半ページが少なくなるにつれて、これもしかして答えは闇の中系の話か?と予感してましたが過去に読んだ「慟哭」が後半の残り少ないページでとんでもない衝撃を与えてくれたので期待してしまいました。最終的に答えが分からずモヤモヤしてしまっている自分自身が、この本の指摘している「分からないはずの事を自分の都合の良いように解釈して安心したい」人間そのものなのだと感じました。それにしても仁藤がショウコという名前に執着?してる意味とか殺人に目覚めたほんとの理由があれば知りたかったなー!
というか仁藤の供述