感情タグBEST3
Posted by ブクログ 2024年02月19日
まるでノンフィクションを読んでいるよう。
独特の雰囲気でよかった。
関係者の話を聞きながら、仁藤の素顔にせまっていく。
仁藤のサイコパスっぷりがすごい。
最後の終わり方もなんだかゾワっとさせられてすごく好み。
Posted by ブクログ 2023年09月06日
「怖いもの見たさ」で最後まで一気に読んでしまった作品。
貫井徳郎さんはこの本から入ったけど、独特な物語の進行と硬めの文章で好き嫌い分かれそうだな、と。。。
Posted by ブクログ 2022年05月05日
人の気持ちなんて分からなくて突然だ。
人は信じたいものを信じる。
当たり前だけど、それが結果的に盲目的に物事を見ることになる。
仁藤という犯罪者の動機が理解ができない。それを「私」は理解しようと仁藤の過去を調べていく。
すると不可解な死が仁藤の周りで起こっている。
結末で今まで「私」と読者達は何...続きを読むを期待していたのか分からなくなる。
私たちは理解できないことが1番怖い。
だからその恐怖心を無くすために自分達で勝手に理解したフリをして満足する。
人の気持ちなんだから理解なんてできない。
「怖いのは人間」とよく言いますが、それは犯罪者だけでなく身近な人も含まれていると認識すべき小説でした。
謎解き要素とメッセージがすごく好み。
Posted by ブクログ 2022年04月10日
みんな身の回りの人の気持ちを理解せずに生きてるのに、なんで殺人犯の心理は気になるし理解しようとするのか。
殺人犯の心理が理解できないと不安だから、というのは確かにそうだけど、納得したところで本当に安心できるのか。そして結局は自分の尺度で理解できるか、という話で、仁藤からすれば本の置き場所が欲しいから...続きを読む妻子を殺すことのどこが理解できないのかもわからないかもしれないし、仁藤と同じ考えの人もいるかもしれない。
ただみんな、自分の尺度で理解できる内容を見つけて納得したい。
インタビュー形式で進んでいく話はどれも、やはり語り手の尺度から語られていく。すでにある先入観により、仁藤の様々な行動に対して、〜と思っていたはずだ、〜と思ったに違いない、という語り手によって形成された仁藤の人物像が浮かび上がる。結局本当の仁藤がどんな人だったかは分からず、筆者自身も先入観によって仁藤のトラウマを予測していく。
読み終えて仁藤のことについて考えている読み手の自分も、結局は自分の尺度で納得できる理由を探し、自分の先入観により仁藤の人物像を形成していることに気がついた。
ただ、1つだけ、みんな口を揃えて仁藤のことを微笑む人だというところが本当にゾッとした。
Posted by ブクログ 2022年03月27日
「人の心はわからない」というテーマがあると思いました。調べれば調べるほど仁藤の真相に近づいていくようでしたが、最後の最後にパンと突き離されるような感覚になりました。
Posted by ブクログ 2023年08月14日
ノンフィクション風フィクション。
仁藤という人物の怖さを知るとともに、なぜか引き込まれた。
異常なものは毛嫌いするが、なぜそうなったか理由は知りたい。そうゆう感情をうまく利用されたなと思った。
結局、結論が分からないまま物語が終わってしまう。好みがあるかもしれないが、自分は好きでした。
Posted by ブクログ 2023年08月06日
潜れば潜るほど、仁藤という人物がわからなくなり混乱する。
読後のモヤモヤこそが仁藤の不気味さを最後に際立たせていて、彼の人間性に深みが出ていると感じる。
人間(他者)の全てを知ろうなんて無理なのだ。
Posted by ブクログ 2023年05月10日
果たして、人は相手のことをどこまでわかっているのか。わかった気になっているだけなのか。仁藤の二面性に恐怖を感じた。
真の動機(いわゆる私たちが安心する結末)は判明しないけれど、このモヤモヤする終わり方が作者の伝えたかった事?なのかな?
Posted by ブクログ 2023年02月24日
最後までスッキリしないという感想が多かったが、むしろそれが仁藤の君の悪さを際立てていて最後まで気持ち悪くてよかった。
読みやすさはあったが、一人一人がインタビュー形式で喋り口調の為、結局?それで?結論は?とついせっかちが出て読むのが多々だるくなった笑
Posted by ブクログ 2023年02月14日
2020/08/19
#微笑む人
#貫井徳郎
人を殺めるって信じられないぐらいの恨みがあってのもの
かもしれない、
だけどそうではない理由もあるってこと。
#book #本 #小説
Posted by ブクログ 2023年01月24日
読み終えた時カミュの「異邦人」の不条理を思い出した。スタイルもストーリーも全く異なるけれど、人間の不可解さ、納得感が得られない不気味な存在であることがザワっとした感覚として残る。人間は、自分に都合のよいようにバイアスをかけて「解釈」して生きているのだと。
Posted by ブクログ 2022年07月22日
定期的に訪れる貫井さんの作品。
貫井ワールドには中毒性があるのよね。
『慟哭』ほどではないけど、たまに表れる難しい言葉は貫井さんらしさを感じる。
「訥々」とか読める?意味わかる?
「のうのう」でも「ないない」でもないよ。
内容も貫井さんらしいやつ。
殺人事件が起きて、それを追っていくパターン。
...続きを読む
でもそこは貫井ワールドですから。
定番ルートは通りません。
何が貫井ってるか読んで感じてくださいな。
「100%相手のことがわかったら、お互い超能力者ですよ」みたいなフレーズがお気に入り。
これ真理よね。
相手のこと、わかってますって自信持って言える人って、わかってないとこに気付いてないだけな気がするのよね。
自分自身ですら自分のことわかってないのに、わかるわけないよな。
あんまり言いすぎると、また偏屈扱いされるのでこの辺で…。
貫井さんの作品は結構読んできたと思うけど、なかなかにクセも強いし色んなパターンがある。
ストーリーというより、『伝えたいこと』を伝えてるって感じなのよね。
合う合わないってこともあるから、1冊目で苦手とならず、色々読んでほしいなぁと。
俺自身も合わなかったものはあるけど、それを理由に読まないのはまじで勿体無い。
有意義な読書タイムをありがとうございました
この読後感を噛み締めつつ
こちらも実写化作品。
U-NEXTにあったのでそのうち観ようと思います。
Posted by ブクログ 2022年06月22日
微笑んでいるっていい感じがするのにね。
外見だけではわからないということなの?
他人の考えてることなんてそもそもわかるわけないということだよね。こうなんだろう、こうじゃないかな、と想像して期待するから、そうでなかったときの落胆が……。
Posted by ブクログ 2022年04月21日
理解できないことは、怖い。
だからこそ、マイノリティは標的にされやすいんだろうな。
みんなわからないから、自分なりの物差しで図ろうとして、まったく見当違いな分析をしてしまう。
Posted by ブクログ 2022年03月13日
読み終えて真っ先に頭に浮かんだのは京極夏彦氏の魍魎の匣だった。動機なんて自分達が安心するために作り上げるものだと言った内容の台詞があったと思う。
この微笑む人も不可解な動機から犯人の真相に迫るのだが、既に犯人は自白済み、動機についても話している。なのに、この先どう展開するのか、気になって仕方がない...続きを読む。
仁藤の人となりは他者からの証言のみ。もしかすると同性愛者なんじゃないかとか一種のアスペルガーがあるのではないかとか、色々勘繰って自分の頭の中にもう一つのストーリーを作ってしまっていた。
そう。読み手によってどう解釈するか、想像力が働くような余白があるのだ。
ノンフィクションのような文体といい、良い作品に出会ったなと思える作品。
結論を読者に任せるのはいいが、そのためには全ての情報を開示するべきだと思う。
主人公の「私」にはもう少しやるべき事(やれる事)があったと思う。
主人公には時間の制約があったわけでは無いので、この結末で筆を置く理由が全く無い。
さすがに文章は上手く、実際のワイドショーを見せられている気分になる。全体の...続きを読むテンポもよかっただけに最後の主人公の突然のあきらめ感が残念。
Posted by ブクログ 2023年11月14日
エリート銀行員 仁藤が嫁と娘を「本の置き場所のため殺した」と供述。
この動機に世間は唖然とする。
一人の小説家が仁藤の過去を探り、ノンフィクションを書くため取材をしていく。
同僚、大学時代、高校時代 皆口を揃えて「いい人、人格者」と言う。
が、仁藤の近くでは不審な事故死がどの時代にも存在することが明...続きを読むらかになる。
仁藤が以前から殺人を犯していたことに確信を持ちが始めた。
そして、小学生時代に何かがあり、そこから全てが始まったのではないかと探り始めるのが、最終章。
そこで小学生時代の情報を集め一人の女性に行き着く。
そしてその女性が本当のことを言っているのか、全くのウソかなぜ自分のことを別の女性と偽るのか、すべて謎のまま終わる。
とても面白かったが、ラストが以外過ぎて、不思議すぎてこの評価とした。
Posted by ブクログ 2023年10月22日
初読みの作家さんでした。
読むにつれて、とにかく不穏で不穏で仕方ありませんでした。
何が真実なのか全く分からないのですよ。
読みながら、気持ちが落ち着かず、ソワソワしてました。
Posted by ブクログ 2023年08月09日
同じ人間なのだから理解できるはず、と思いたい。
だって自分の理解を超えた存在なんて恐怖でしかない。
安心したいし納得したいから、分かりやすい答えに飛びついてしまう。
「本が増えて家が手狭になった」という理由で妻子を手に掛けた仁藤俊実。
そんな彼の過去を遡ると、他にも不審死を遂げた人物がいたことが判明...続きを読むする。
仁藤俊実とは、一体どういう男なのか。
個人的にこういう結末は嫌いじゃない。
Posted by ブクログ 2023年08月07日
社会派ミステリに分類される作品で、不条理な事件をどう捉えるか読者への問い掛けで終わるので、すっきり解決するミステリがお好みの方には合わないかもしれません。
読み物としては面白いと思いますが、多くの方の感想のとおり、好き嫌いは分かれるのでしょうね。
Posted by ブクログ 2023年03月27日
怒ってもいいところでも、怒らない…いい人、優しい人、目立つ人ではないし、前にでるタイプはないけれど、周りに頼られる存在等々。いつも微笑んでいるような笑顔…。
インタビューを受けた人たちは仁藤をそんな風に語る。
第三者からみたら、きれいすぎて逆に怖い。
でも、自分の周りにいれば、彼らと同じように答える...続きを読むんだろうな…。
他の人物はいろんな感情があるぶん、奇妙に見えてしまう。友人以外が見た、感情の伴わない表情をすると言われると、彼はいったい何を考えているのかと知りたくなってしまう。
理由を知りたい、おとしどころ、落ち着きたい、納得できる何かを掴みたい、安心したい…
ネット、マスコミが次々に騒ぎ出す。
現実でも、常識では考えられない理由、方法の犯罪が増えてきた、常識が常識でなくなってきた犯罪の数々。
自分には関係ない、枠外の話だ…ではなくなってくる怖さ。
誰のことも知っているようで知らない怖さ。
小説家の「私」が、これが真実だ!と思った次に落とし穴が待ち受ける。自分が納得するストーリーを作りそうになる。分かった気になっていただけで何もわからない、自分のフィルターを通したもの…。
カスミの正体は何となく読み進めるとそうじゃないかなぁと思ったり。
それでも仁藤側を読みたくなる。
彼以外登場しない独白みたいなものが読みたい。
p216-9~12
p219-12~15
p332-7~p333
p345-7~p346
Posted by ブクログ 2023年01月25日
読んでいて人間の怖さというか、特に害のなさそうな人に見えてる人が実はこうだったというヒトコワだなぁと思った。
他の人が感想で述べているように結末でスッキリすることはない。
ただ怖さが面白い。
Posted by ブクログ 2023年01月23日
止まらなくなって一気読みした。みんな言うように終わり方がもやもやするのはそうだけれど、こんな感じのオチこそが現実でも起こっているあらゆる事件に対する限りなく客観的で冷静な視線のあり方だよね、と思う。
人を殺した動機とか、その人の本当の姿とか、ぜんぶがぜんぶある側面に過ぎなくて、勝手にまわりの人たちが...続きを読む各々で落とし前をつけられる範疇のストーリーを求めてるだけだよなと思った。
Posted by ブクログ 2023年01月11日
読みやすく途中までは最後の展開に期待した。
でも最後は何もないままのオチ。
実は○○が理由でした!とか犯人が正体を現したりするのかと思ったが、事実は小説よりも奇なり、のような一般人には納得のできない理由で殺人を犯し、嘘かどうかも分からない謎の情報提供をして姿を消したり、煮え切らない。
もう少し綺麗な...続きを読む気持ち悪さで終わって欲しかったかな。
Posted by ブクログ 2022年10月15日
世間は殺人の動機を
自分が納得するような物語で理解したがるけど
殺人犯どころか
自分の家族の考えとる事ですら
本当は分からんってこと。
一部分だけ見てその人の全部を理解したような
気持ちになるのは危険やなと思った
いっつもスッキリ終わらせてくれる小説ばっかりやけ
たまにはこんなオチも悪くない
Posted by ブクログ 2022年06月28日
まるでノンフィクションの犯罪ルポ本を読んでいるようだった。
終盤、これは無難な結末に着地しそうだなと思っていたら残り10数ページで裏切られた。
キーパーソンの言葉が真理だと思う。
「人はわかりやすいストーリーを聞いて安心する」
人は自分の不安を取り除き、すっきりと納得したいから事態を単純化してわか...続きを読むった気になる。結局は人は自分の見たいようにしか他人を見ない。
現代社会だとそれが特に顕著で、血のつながった家族のことさえ、もしかしたら何一つ理解できてないのかもしれない。
モヤッとした読後感。めちゃくちゃイヤミスだった。
Posted by ブクログ 2022年04月21日
2022.04.20
妻子殺し 動機は本の置場所 温厚なエリート銀行員 過去の不審死 最後の証言者
他人は理解できないという話。ホワイダニットを闇のままっていうのを否定する気はないけど、放り投げかたが雑すぎない?
Posted by ブクログ 2022年03月10日
「望み」という映画を観た後のような感覚。
結局犯人の動機が正しかったのかは分からず、過去の犯行も実際に手を下したのかは不明。動機なども本当は明らかになってほしいんだけど、明らかにならないのがこの本のキモ。なんでも動機があって、それを明らかにすることで安心することなかれ!という感じ。最後に出てきたカス...続きを読むミも誰?なんで嘘つくの?いや、嘘なのか?虚像は虚像であって真実ではない。うっすらと浮かべる薄い笑み、それが全てを物語っている。
この作品がドラマ化されることを知り、読んでみました。先が気になるので深夜にわたって一気に読んでしまいましたが…唖然としてしまいました。結末が、はっきりしなかったからです。ホラーを見た時のような怖さと気持ち悪さがありながら、気になる感じが残りました。
尚、私も微笑む人です。色々あって家族以外の人に対...続きを読む面するとき当たり障りないように生きています。
追記:犯人は、職場の人間関係なら、いやだったら捨てたり切り離せたんだけど、家族のことは、うまくあしらったりできなくて自ら短絡的な行動をとってしまったんじゃないかと思うようになりました。有りうることのギリギリだからとても怖いと思ったけど、ないですね。今度の映像化どうなるか楽しみです。