【感想・ネタバレ】微笑む人のレビュー

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2024年02月19日

まるでノンフィクションを読んでいるよう。
独特の雰囲気でよかった。
関係者の話を聞きながら、仁藤の素顔にせまっていく。
仁藤のサイコパスっぷりがすごい。
最後の終わり方もなんだかゾワっとさせられてすごく好み。

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Posted by ブクログ 2022年04月10日

みんな身の回りの人の気持ちを理解せずに生きてるのに、なんで殺人犯の心理は気になるし理解しようとするのか。
殺人犯の心理が理解できないと不安だから、というのは確かにそうだけど、納得したところで本当に安心できるのか。そして結局は自分の尺度で理解できるか、という話で、仁藤からすれば本の置き場所が欲しいから...続きを読む妻子を殺すことのどこが理解できないのかもわからないかもしれないし、仁藤と同じ考えの人もいるかもしれない。
ただみんな、自分の尺度で理解できる内容を見つけて納得したい。
インタビュー形式で進んでいく話はどれも、やはり語り手の尺度から語られていく。すでにある先入観により、仁藤の様々な行動に対して、〜と思っていたはずだ、〜と思ったに違いない、という語り手によって形成された仁藤の人物像が浮かび上がる。結局本当の仁藤がどんな人だったかは分からず、筆者自身も先入観によって仁藤のトラウマを予測していく。
読み終えて仁藤のことについて考えている読み手の自分も、結局は自分の尺度で納得できる理由を探し、自分の先入観により仁藤の人物像を形成していることに気がついた。

ただ、1つだけ、みんな口を揃えて仁藤のことを微笑む人だというところが本当にゾッとした。

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Posted by ブクログ 2023年08月14日

ノンフィクション風フィクション。
仁藤という人物の怖さを知るとともに、なぜか引き込まれた。

異常なものは毛嫌いするが、なぜそうなったか理由は知りたい。そうゆう感情をうまく利用されたなと思った。
結局、結論が分からないまま物語が終わってしまう。好みがあるかもしれないが、自分は好きでした。

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Posted by ブクログ 2023年05月10日

果たして、人は相手のことをどこまでわかっているのか。わかった気になっているだけなのか。仁藤の二面性に恐怖を感じた。
真の動機(いわゆる私たちが安心する結末)は判明しないけれど、このモヤモヤする終わり方が作者の伝えたかった事?なのかな?

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Posted by ブクログ 2023年02月24日

最後までスッキリしないという感想が多かったが、むしろそれが仁藤の君の悪さを際立てていて最後まで気持ち悪くてよかった。
読みやすさはあったが、一人一人がインタビュー形式で喋り口調の為、結局?それで?結論は?とついせっかちが出て読むのが多々だるくなった笑

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Posted by ブクログ 2022年03月13日

読み終えて真っ先に頭に浮かんだのは京極夏彦氏の魍魎の匣だった。動機なんて自分達が安心するために作り上げるものだと言った内容の台詞があったと思う。

この微笑む人も不可解な動機から犯人の真相に迫るのだが、既に犯人は自白済み、動機についても話している。なのに、この先どう展開するのか、気になって仕方がない...続きを読む

仁藤の人となりは他者からの証言のみ。もしかすると同性愛者なんじゃないかとか一種のアスペルガーがあるのではないかとか、色々勘繰って自分の頭の中にもう一つのストーリーを作ってしまっていた。
そう。読み手によってどう解釈するか、想像力が働くような余白があるのだ。

ノンフィクションのような文体といい、良い作品に出会ったなと思える作品。

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Posted by ブクログ 2024年04月19日

面白かった…途中まで面白かったんだけど最後肩透かしだった
結局他人の考えてることは分かんないよね〜ってなんじゃそりゃ
それは現実だと分かんないけど小説の中の世界を俯瞰してみてるこっち側には分からせてくれよ
もやもやもやもやもや
仁藤俊実の口からもっと話聞きたかった

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Posted by ブクログ 2023年11月14日

エリート銀行員 仁藤が嫁と娘を「本の置き場所のため殺した」と供述。
この動機に世間は唖然とする。
一人の小説家が仁藤の過去を探り、ノンフィクションを書くため取材をしていく。
同僚、大学時代、高校時代 皆口を揃えて「いい人、人格者」と言う。
が、仁藤の近くでは不審な事故死がどの時代にも存在することが明...続きを読むらかになる。
仁藤が以前から殺人を犯していたことに確信を持ちが始めた。
そして、小学生時代に何かがあり、そこから全てが始まったのではないかと探り始めるのが、最終章。

そこで小学生時代の情報を集め一人の女性に行き着く。
そしてその女性が本当のことを言っているのか、全くのウソかなぜ自分のことを別の女性と偽るのか、すべて謎のまま終わる。

とても面白かったが、ラストが以外過ぎて、不思議すぎてこの評価とした。

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Posted by ブクログ 2023年03月27日

怒ってもいいところでも、怒らない…いい人、優しい人、目立つ人ではないし、前にでるタイプはないけれど、周りに頼られる存在等々。いつも微笑んでいるような笑顔…。
インタビューを受けた人たちは仁藤をそんな風に語る。
第三者からみたら、きれいすぎて逆に怖い。
でも、自分の周りにいれば、彼らと同じように答える...続きを読むんだろうな…。

他の人物はいろんな感情があるぶん、奇妙に見えてしまう。友人以外が見た、感情の伴わない表情をすると言われると、彼はいったい何を考えているのかと知りたくなってしまう。

理由を知りたい、おとしどころ、落ち着きたい、納得できる何かを掴みたい、安心したい…
ネット、マスコミが次々に騒ぎ出す。

現実でも、常識では考えられない理由、方法の犯罪が増えてきた、常識が常識でなくなってきた犯罪の数々。
自分には関係ない、枠外の話だ…ではなくなってくる怖さ。

誰のことも知っているようで知らない怖さ。

小説家の「私」が、これが真実だ!と思った次に落とし穴が待ち受ける。自分が納得するストーリーを作りそうになる。分かった気になっていただけで何もわからない、自分のフィルターを通したもの…。

カスミの正体は何となく読み進めるとそうじゃないかなぁと思ったり。

それでも仁藤側を読みたくなる。
彼以外登場しない独白みたいなものが読みたい。

p216-9~12
p219-12~15
p332-7~p333
p345-7~p346

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Posted by ブクログ 2022年10月15日

世間は殺人の動機を
自分が納得するような物語で理解したがるけど
殺人犯どころか
自分の家族の考えとる事ですら
本当は分からんってこと。
一部分だけ見てその人の全部を理解したような
気持ちになるのは危険やなと思った

いっつもスッキリ終わらせてくれる小説ばっかりやけ
たまにはこんなオチも悪くない

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