貫井徳郎のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
まだまだ積読が溜まってる貫井さんの作品。
前回の『殺人症候群』から間が空き、心に余裕ができたと思われるのでチョイス。
まず最初に感じたのは、全然貫井さんっぽくない。
途中何回もほんとに貫井さんの作品か?と何度もカバー見直しましたw
それでも先が気になりすぎてほぼ一気読み。
あれこれ感想書きたいけど、どれも先入観与えそうなので割愛。
最後はしっかり泣きましたよ。
貫井さんの作品でこんな感情にさせられるとは…w
終わり方がアレなのは貫井さんイズム。
いやー、言いたいけど言えない。
この本が初めての貫井さんだった人は、他の作品でびっくりするんじゃないかと。
これだから才筆がある人は…。
有意義な読書タイムをありがとうございました
この読後感を噛み締めつつ
高畑京一郎さんの『タイム・リープ』って作品を思い出した。
昔読んだラノベなんだけど、すごい好きな作者さんだったなぁ…。
あれから新刊出てないか調べてみよ。
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Posted by ブクログ
ぬっくんの新作です!
まず、設定が面白いので、いきなり引き込まれ、ぬっくんの読みやすい文でグイグイいきます。
面白かった〜〜!!
ただ、ラストまで読むと、
「えーーっ!続編があるの⁈」
と強く思う!(あるのか?)
意図せずテロ組織を関わってしまった、一条昇と、その行方を追うことになる幼馴染で自衛隊特務連隊に所属する逸見公佑。
この2人が、それぞれ、なかなかいい奴なだけに、もうちょっともうちょっと・・・・と思いながら・・・残りページが少なくなるにつれ、ええ〜〜どうやって終わるのよ?とハラハラしました。正直、期待した終わり方ではない。でもそれが、現実なのかなあ?
そういう意味でも、続編が読みたいわ!
とはいえ、いろいろと考えさせられる話で、リーダビリティ抜群。私は楽しめました。
なんにせよ、テロは最悪。でもって、どうやって仲間に引き込むか、というプロセスが怖い怖い。
そして格差社会。もしかしたらあったかもしれない日本、という設定だけど、やっぱり、今現在の日本にも通ずるところがある。いろんな場面で、自分が生きてきた時間を、いくつもの視点で思い出しながら読んでいました。
印象に残ったところ少し。
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昨日と同じように普通の人生が続くのだと、信じると表現する必要もなく無条件に思い込んでいた。(中略)実は誰もが、一歩間違えば日常を失う危険な状態に気づかずに生きているだけなのではないか。
運命を恨むのではなく、意義を見いだしたいと考えていた。
巡り合わせの悪さ、ただそれだけが一条の人生をねじ曲げたのだった。
人間の自由意志を踏みにじるような真似は、誰であろうと、どんな政治体制であろうと、許されない。
屈辱にまみれて死ぬくらいなら、屈辱に首まで浸かったまま生き続けてやる。
人間は自分の感情すら、意のままにならないのだ。それが、感情というものだ。
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ちょっと笑ったのが・・・
「賢い人って、ひとつのこと話してる間に連想が各方面にぱーんって広がるんよ。だから話が逸れちゃうんよねー。アホやからこんな喋り方してるんやなくて」
ってところ。私は全然賢くなくて、ただのお喋り女だけど、話してる間に連想がぱーんって飛ぶって感じがわかって、おかしかった〜〜笑
貫井さん(ぬっくんなんて呼んでごめんなさい)ぜひ、続編を書いてくださいませ。一条と辺見のその後が知りたいです〜!! -
Posted by ブクログ
貫井徳郎さんの本は今まで、「慟哭」「愚行録」の2つを読んできました。
こちらの2冊はかなり人間の闇の部分をかなり生々しく書かれたものだったため、「ドミノ倒し」でもこのようなテイストの本かと最初は考えてみました。
しかし実際に読んでみると、設定にリアリティが無いために感情移入して読めなかったというのもあり、特に前半から中盤は主人公の心の声や登場人物のキャラクターから、コミカルな描写で描かれていたと感じました。
しかし、毎章の終わりでは主人公と協力関係にある署長のセリフなどで物語が動き出しそうな予感が上手く醸し出されていて、続きが気になるような構成でした。
複数の事件が次々に繋がっていくため、ついていけるのかな?と読んでいる途中から疑問に思っていたのですが、思ったりより複雑でもなく、最後にはしっかりと答え合わせのパートもあったので、事件の繋がり自体は最終的にはクリアになりました。 -
Posted by ブクログ
VRゲームを模倣した連続殺人事件が発生します。
真似されたゲームの内容は、そこはゲームだけあ
って、現実とはかけ離れた殺され方をされてます。
身元が判明できないほど焼かれた焼死体や、見え
ない槍のような凶器で貫かれた遺体などです。
ゲームの中では究極の武器である「魔法」が使わ
れたのではないかという議論が起きます。
しかし現実でも同様の事件が起きてしまうのです。
現実では「魔法」はあり得ないです。しかしゲー
ムに見立てているのであれば、ゲームの中にも解
決の糸口があるのではないか、と睨んだ警察はゲ
ームの中に活路を見出そうとするのです。
ミステリーをエンタメの極致にまで昇華させて一
冊です。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ今年初の貫井作品。簡潔に言って、最高だったわ!主に三視点から構成される。まずは"犯人"視点。最初にあげるからには特別で、この作品は倒叙ミステリなのだ!次に理那ちゃん(笑)の"警察"視点。最後に前作の主人公"西條"視点だ。これらが複雑に絡み合い、素晴らしい作品になっている。良いところは沢山あるのだが、いくつか挙げよう。高城刑事が徐々に警察官として頼もしくなっていく、サツカン成長物語。西條視点だと元刑事の再生物語としても面白く読めるだろう。次作にも続く設定だったり、終わり方だったりでシリーズ化を視野に描かれていて非常に楽しみだ。勿論、ミステリとしても抜群に面白い!犯人は既に読者に開示済みで動機の追求のみでこれだけ読ませるのはさすが貫井さんと言ったところか。個人的には西條と古書店店主との読書談義がとても好きだ。著者にしては珍しく、実在の小説もいくつかあげられていて興味をそそられた。最後にこの作品も根底には"家族(愛)"が裏テーマみたいな感じで存在しているような…。理那と全盲の元警官の父。西條とその兄。誠也とレイの兄弟。警察組織もまた家族の一形態と言えるでしょう。
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Posted by ブクログ
ネタバレ【仕事の休憩時間には絶対に読むな】
凄まじい文圧
文字で殴りつけてくる
何の身構えも無しに読み進めて完全に打ちのめされた
たとえこの作品が映像化や舞台化されたとしても
原作超えは絶対に起きない
それほど構成力以上に純粋な文章力、
人の行動原理を描き切るのが抜群に上手い
本作は絶対に仕事の休憩時間など
そんな半端なスキマ時間に読んではいけない
文章に横っ面を殴り飛ばされて精神が不安定になる
なんなら午後からの業務に多大なる支障を来たす
幼い娘の壮絶な闘病生活の描写など
あまりの文圧で胸が掻きむしられる
妻となる大学時代の高嶺の花に猜疑の目を向けなければならない場面は重苦しくて仕方がない
壁に絵を描く
部屋中に描く
それでは飽き足らず所有地の壁に描く
乞われて近隣住民らの壁にも絵を描く
金銭の収受は頑なに断り
ただただ無償で下手くそな絵を描く
作中でこの男の行動原理が様々な角度から語られる
SNSで話題となり観光地化された町の立役者として
闘病生活の果てに息を引き取る幼い娘を持つ悲劇の父親として
大学時代の高嶺の花と運命の再開を果たし、そんな彼女が抱える影に踏み込む青年として
他にも、嫉妬と劣等感によって崩れかけた父母の板挟で、自身もまた父と同じ仄暗い火を胸に宿す学生時代
そして無二の親友夫婦との絆を深めていく社会人成りたての頃──
絵を描く男の実直さ
その下地となった、様々な出逢いの末にそれら全てから惜別を告げられる壮絶な半生
この構成力も凄まじい
しかしやはり、まだ全貌が見えてこない状態から綴られる一つ一つの行動原理の描写
この描写があまりにも的確なので
否が応でも男の心情、そこから自ずと振る舞ってしまう言動が読んでいる自分の中にそのまま乗っかってくる
あまりに重苦しく、一文一文の圧力に揺さぶられる良作
文章で真っ向から組み伏せられる心地良い敗北体験でした -
Posted by ブクログ
心臓にちょっと触りがあって、3ヶ月に一度、循環器内科の検診を受けています。
今日はその検診日で、病院の常として長い待ち時間を予想して、あと三分の一を残すのみとなった「転生」を読み進んでました。
読み終わって3分ほどで診察室に呼ばれた時、「じつは重篤で移植が必要…」と言われるような気になってしまいました。
これって高倉健のヤクザ映画を見終わった人が映画館から肩で風きって出てくるのと同じバージョンですね(汗)。
映画から出てきた人が数分で普通の人に戻ったように、診察室で「良好です。目立った問題はありません」で普通に戻ることができました。
ミステリー風味に書かれているけど、この小説のテーマはなかなか重いです。