恩田陸のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ塔と水路の町で起きた殺人事件にまつわる人と町の物語。
世界観や文章は間違いなく恩田さん。
いろいろな登場人物に観点から物語が語られ、それぞれが関連をもちながら進んでいく手法は本当に楽しい。
上巻はぐいぐいと引き込まれていく。
なぜ上巻なのか。
世界観、文章、手法は最後まで本当に面白かったが、下巻に入っての、殺人事件の顛末、町の秘密など、伏線の回収がしょぼく感じてしまった。
もう少しミステリー色の強い結末の方が個人的には好きだった。
自然の怖さと、先祖の知恵と、ファンタジーの融合という感じで、それはそれで面白いのだが、ちょっとピンとこなかったなぁ。
月の裏側のようなホラーっぽい方 -
Posted by ブクログ
ネタバレ近未来を舞台にした、サイバーパンクサブカルチャーSF学園もの作品。
ざっくり言えば壮大なる脱走劇なのだが、散りばめられてるネタが20世紀をオマージュしてるとかで、昭和ものの話がてんこ盛り。
昭和を生きた人間からすると懐かしさや郷愁が漂う。
そこに恩田作品定番である学園もの、「ドミノ」のようなハチャメチャ感、サイバーパンクなSF感が盛り込まれた爽快なエンタメ作品で、上下巻でありながらあっという間に読みきってしまうほどの仕上がり。
ただあまりにいろいろなことを詰め込みすぎて、中途半端さ感が否めないところがちょっと。
様々な展開を見せるてんこ盛り作品は「ドミノ」くらいに抑えた方がしっくりく -
Posted by ブクログ
ネタバレ近未来を舞台にした、サイバーパンクサブカルチャーSF学園もの作品。
ざっくり言えば壮大なる脱走劇なのだが、散りばめられてるネタが20世紀をオマージュしてるとかで、昭和ものの話がてんこ盛り。
昭和を生きた人間からすると懐かしさや郷愁が漂う。
そこに恩田作品定番である学園もの、「ドミノ」のようなハチャメチャ感、サイバーパンクなSF感が盛り込まれた爽快なエンタメ作品で、上下巻でありながらあっという間に読みきってしまうほどの仕上がり。
ただあまりにいろいろなことを詰め込みすぎて、中途半端さ感が否めないところがちょっと。
様々な展開を見せるてんこ盛り作品は「ドミノ」くらいに抑えた方がしっくりく -
Posted by ブクログ
【分かったふりしないでよ、ここはそんなに簡単じゃないのだから】
違う違う違う!!!君は強く僕を否定して、まるで自分は世界の全てを知っている、今はまだ知らないことがあったとしても、いつか当たり前の如く知ることができるのだといわんばかりにしたり顔で睨みつけている。
嗚呼。研究者というものはどうしてこんなにも、柔軟性がないのだろうか?こんな朴念仁が、この世界の誰もまだ見ぬ真実の隙間を見つけられるというのだろうか?僕からしたら地球に何回も体当たりして、自分の望む通りに穴を開けてそれを発見といっているようにしか見えない。奇跡を信じる?といって目を輝かせていた君は、いつの間にか全てに意味を持たせたがっ