恩田陸のレビュー一覧

  • ねじの回転 FEBRUARY MOMENT(下)

    Posted by ブクログ

    う~ん、分かりにくい小説だった。
    タイムトラベル物であり、扱ってる背景が二・二六事件となると、かなり面白そうだと思ったんだけど、少々、期待はずれだった。

    二・二六事件は、皇道派と統制派の対立(反目)を軸に、様々な人が様々な思惑で動いた事件だと思うが、そのあたりの事が描かれてないのが不満。安藤、栗原の両青年将校と石原莞爾、そして未来からきた「国連」の職員たちを描いてるわけだけど、もう少し他の人たちの動きなり思考なんかを描いても良かったような気がする。
    なかなか物語に入り込めなかった。

    子供時代の鉄棒なんかは上手い使い方だと思うけど、現実の歴史を知っているだけに、「この後、どうやってストーリー

    0
    2015年08月23日
  • ブラザー・サン シスター・ムーン

    Posted by ブクログ

    恩田陸の自伝的小説。空気感が好きだ。けれど綾音のまどろっこしい文体は合わない。衛目線が一番好きだな。

    0
    2015年07月26日
  • きのうの世界(上)

    Posted by ブクログ

    「三月は深き紅の淵を」が面白買ったので購入。平穏に見える町に隠された秘密に凄く想像を掻き立てられました。上までは。

    0
    2015年07月25日
  • きのうの世界(下)

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    タイトルの意味がわかった瞬間になんかじわじわとくるお話。
    殺人事件の解決がまさかのアレにはびっくりしたけど、まぁ恩田さんやしアリかな 笑。
    むしろあれだけの伏線をよくまぁ拾えたなぁ、と感動。
    ただ、弟の存在と和音がキャラメルの箱を隠す下りはいらない気もするけど。

    いつものことながら、前半のあのワクワク感はほんまにたまらん。
    恩田節は健在やなー。

    0
    2015年07月31日
  • きのうの世界(上)

    Posted by ブクログ

    「あなたは〜をしている」といった書き方のため、自分がその場にいるような感覚となる。
    自分の行動って、自分が思っていることと、他人から見た自分って違うから、あなたはとしたほうが描写は正確になるように思う。

    話の展開としては、地図にない塔が3つあって、その地域で人が殺されて、殺された理由を調べてると、殺された男の弟が登場して、殺された男は見たもの全てを暗記できる能力を持っていたっていう伏線が色々ある感じ。

    どの辺が昨日の世界なのかは下巻でかな。

    0
    2015年05月10日
  • ロミオとロミオは永遠に〔下〕

    Posted by ブクログ

    二十世紀サブカル万歳!テイストなSFもどき。

    『AKIRA』と『大脱走』をこねくり回してできた何か、という印象。
    決して面白くないわけではないんだけど・・・恩田さんにこの路線は微妙じゃないでしょうか。

    0
    2015年04月26日
  • 猫と針

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    再読。脚本。キャラクターの肉付きが薄い印象があるが、実際に役者が演じると、また違って輪郭がはっきりするんだろうなあ。本編以外のあとがきとか解説が、内幕暴露物で、創作背景を知ることができて楽しいです。恩田さんは鬼のような忙しさの中で書き上げたようですが。特に演出家の書いた解説は恩田さんの特徴的な良さを的確に捉えていて、なぜか最後ホロリとさせます。

    0
    2015年04月21日
  • ねじの回転 FEBRUARY MOMENT(上)

    Posted by ブクログ

    二・二六事件を部隊にしたタイムマシンもの。ちょっと期待が高過ぎたせいか、今一つ凡庸な印象だった。

    解説の田中啓文(!)が指摘する通り、タイムマシンという題材を使っているわりには SF、SF し過ぎない、万人向けの小説。しかし、それにも功罪あって、後半に出てくる「つまむ」動作とかは、「それがありなら、そもそも…」というところが何か所かある。fragment と題した小章で結末を予測させる構成は最近よく見かけるが、成功している例を見たことがない。辞書の下りもあからさま過ぎて、ちょっと興醒める。『蒲生亭事件』を読み返したくなったな。

    0
    2015年04月16日
  • 中庭の出来事

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    再読。劇中劇が多用され、複雑な入れ子構造になっていて、しかもその入れ子同士が融合してきて、迷路に迷い込んだような気持ち。それが楽しい。構造を追いかけるより何も考えずに迷路をぐるぐると歩いていくのが作品を楽しむポイントだと思う。演劇づいている恩田さんが『チョコレートコスモス』とはまた違った演劇の面白さを伝えてくれる。『チョコレートコスモス』の脚本家神谷と演出家芹沢がほんのちょっとだけ出てくる。

    0
    2015年04月13日
  • 酩酊混乱紀行 『恐怖の報酬』日記

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    再読。コワイ飛行機に乗って美味しいビールを飲みに行くエッセイ。全般的に楽しい旅行記。その中で恩田さんがどうやって創作しているかの一端がうかがえる。場所の力でイメージがわいてくるんだって。そう思って、柳川や奈良や屋久島や函館が舞台の作品を読むと、作品の舞台を恩田さんが歩いている絵が浮かんできてちょっと嬉しい。

    0
    2015年03月26日
  • きのうの世界(下)

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    上巻を読み進めている途中から、超能力などによる結末にならないと良いなと思っていたが、それなりに説明が付いて終わって良かった。
    最期の章だけ、少々ファンタジー要素強めだったが、まぁ。

    0
    2015年03月15日
  • ロミオとロミオは永遠に〔下〕

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    再読。「大脱走」っぽいなあと思いながら読んでいたら、あとがきによるとまさに恩田さんは「大脱走」のイメージで書かれていた。途中脱走計画を妨げる数々の妨害や障害に、胸がヒリヒリする失敗が続いて、ちょっとしんどい。まさに「大脱走」。最後に「成仏」の意味が解き明かされ、ちょっとあっけにとられたけど、微笑ましくて、まあいっかという結末。やっぱり恩田さんの中では異色作かな。

    0
    2015年02月25日
  • ロミオとロミオは永遠に〔上〕

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    再読。ライトノベルちっくな雰囲気で、昭和のサブカルネタ満載の遊び心ある作品。しかしテーマは反体制的。いつもの恩田さんとは全く違う作風。(正直好みど真ん中とはいかないんだが・・・)作品を読み直していくと、それぞれ全く違う色や匂いを醸し出して、ジャンルもテーマも本当に幅広いなあと感じる。そして下巻へ。

    0
    2015年02月24日
  • 劫尽童女

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    再読。恩田さんの作品の中ではかなりハードボイルド。最後は核爆発や地雷除去と話が大きくなったわりには、主人公遙が仏教の解脱のようなラスト。ちょっと拍子抜けしたかな。でも、前半の戦う遙はかなりクールで、面白かった。

    0
    2015年02月19日
  • puzzle(パズル)

    Posted by ブクログ

    小品ながら読み応えがあった。ストーリーも思わぬ方向に進み、一応3人の遺体の謎は解明される。ただ、そのあと主人公2人がどうなるのか?
    気になる余韻を残している。
    予定のない休日に読みふけるのに適した一冊。

    0
    2015年02月08日
  • 象と耳鳴り

    Posted by ブクログ

    「給水塔」「海にゐるのは人魚ではない」好きでした。
    安楽椅子探偵。よくこんな飛躍・連続した思考ができるなあと、ミステリ小説相手に感心。真実か分からない話も多いけど納得してしまう。恩田陸がスゴイってことか。

    0
    2015年01月16日
  • きのうの世界(下)

    Posted by ブクログ

    なぜ女が死んだのか、
    誰に殺されたのか、
    高校生たちはどうなったのか、
    死んだ彼の弟はどうしているのか、

    恩田陸独特の不思議な雰囲気は大好きだけど、足りない部分が多すぎてすっきりしなかった。

    0
    2014年12月19日
  • 猫と針

    Posted by ブクログ

    普段解説を読まないのですが、この一冊に限っては読むべきだと声を大にして言いたいですね。
    舞台で実際「猫と針」の演出をされた横内さんが内情を暴露していて、人気作家ゆえに原稿が遅れたということ、小説家のすごさがべた褒め。
    恩田陸本人の日記も本編以上に面白い。
    小説家のエッセイは苦手なので敬遠してきたが、彼女のエッセイは読んでみたくなってきました。
    本編は恩田色そのままで、ヒントは与えても決定的な犯人は教えない。曖昧なまま終わるというのが日記に出てきた小説家の戯曲ってことなのかもしれません。

    0
    2015年08月21日
  • きのうの世界(下)

    Posted by ブクログ

    一度買って読み終わったのにまた買ってしまった本。
    しかし、上巻を読んでもさっぱりさきの内容が思い出せないので結局二回楽しんだといえばたのしんだ。
    自分の記憶力が悪いのか、物語の印象が薄いのか。

    1人の男の失踪と殺人事件を追って話は進むが、主人公という訳ではなく、男が死んだ町に潜む謎を明らかにするための物語のような。
    町の謎がジワジワと見えてくるまではとても引き込まれる。
    ただ、一方後半で男や彼を追ってきた女の処理が物足りなく感じた。

    ところで、『昨日の物語』という元ネタがあるのを今知ったのでこっちを読んだらもっと楽しめるのだろうなぁと思いつつ、読めるのはいつになるやら。

    0
    2014年12月08日
  • ブラザー・サン シスター・ムーン

    Posted by ブクログ

    〈メモ〉いつものような '読み応え' のある作品では無いが、自伝的小説ということで、違った視点で楽しめた。

    0
    2014年11月25日