冲方丁のレビュー一覧

  • 偶然を生きる

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    現代の人は社会的経験の比重が多すぎて、その中にも幸せはあるけど他の宗教的だったり根源的な幸せもあるよという話。
    タイトルに惹かれて読んだが、偶然性の話があまりなかったように思えて不完全燃焼な感じがした。

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    2019年12月07日
  • 決戦!川中島

    購入済み

    書きつくされたテーマだけに

    川中島の合戦はあまりにも有名で書きつくされたテーマだけに、これだけの気鋭の作家を並べても「どこかで見たこと読んだことのある視点」と思えてくるのが残念。各作者の中で乾緑郎の作品が印象に残った。

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    2019年11月16日
  • 決戦!関ヶ原2

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    とても好きなシリーズだ。
    でも回を重ねていくうちにクオリティーが下がっている気がする。それでも秀作に会えると次回も是非読みたいと思ってしまう。
    「名だけを残して」、「蜻蛉切」は秀作。

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    2019年10月08日
  • もらい泣き

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    「心に触れる」ありきたりな言葉だが、本当にそんな本だった。
    感動って、他人の「価値」(大切なもの)との邂逅とそれを自己消化することで起こると思う。それは、本書の中で言わせれば常に「在る」ものであり、気付くか気付かないかだけの違いであるらしい。
    著者は本書に描いた千差万別の話の中にも共通点を見つけた。その共通点こそが人類共通の「良心」の存在だという。誰しも自分の良心に気付きさえすれば、これらの物語の主人公のように強くなれるんじゃないか。他人の「価値」を推し量り、後悔する前に伝えたい誰かに「ありがとう」を伝えられるんじゃないか。そう思った。

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    2019年09月04日
  • 新装版 冲方丁のライトノベルの書き方講座

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    ネタバレ

    新装版前は読んだ記憶があるので読みなおしてみる。
    前のバージョンの細かい内容は覚えてないが、内容がそこそこ変わっている気がする。ファフナーのあたりはかなり変わっている。

    読んだ感想としては、思ったより薄いなと言う感じ。
    沖方さんの作品を読んだことがあるなら読み物としては楽しめる構成。
    書き方講座と言う意味では、最後の二章以外は微妙に感じる。
    逆に最後の二章はかなり具体的に書かれており、そのケースでは参考にしたい案件が多いが、やはり本全体に対してみると薄い。

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    2019年08月25日
  • はなとゆめ

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    ネタバレ

    清少納言のはなし。
    彼女の他の人と違うところは、歌を詠む際に、ふつうは詠まれないような、微妙な、あや、を詠むことであった。誰も面白いとは思わないような、白黒さだかでない、うっすらと、ほのかなもの、花の色の濃淡、そういう例えようもないものに心が引かれるのである。
    清少納言が仕えた一条帝の中宮定子様は一条帝の妻であり、恋人であり、おもてなしをする座の主ともなり、ときに舞台の演出を司り、教師として導き、そして、興味を共にする学友として交流する、そういう存在だった。そんな、中宮定子に仕え、また、気に入られた清少納言は、機転の利く歌を詠むことにたけており、中宮もたよりにするのであった。
    清少納言は、一乗

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    2019年08月23日
  • 天地明察(8)

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    "「今度の勝負は何年かかるのです?」
    「じゅ 十年
    ッ!?では…なくて…いや… そッそれよりは早く成就させる 必ずだ」
    「一年の次は三年 その次は十年ですか……
    大体あなたが期限を守った事があるのですか?」
    「う…うん…まあ…」
    「家が許すのでしたら 今度こそあなたが期限を守る様
    傍で見張って差し上げます」"[p.106]

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    2019年08月16日
  • 天地明察(7)

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    "「うむ しかし其方は
    それでも家督を投げ出さず 出奔せず 家を荒らさず
    出来得る限り家業に励んでおるのであろう
    まことに天晴れな心掛けだ
    それで良いぞ 渋川春海よ
    己の家を棄てず とらわれず 其方自身が春の海辺の如くあれ
    そして其方の暦法と事業を通して 武家の文明に春を齎してくれ
    春は必ずや来る」"[p.84]

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    2019年08月16日
  • 天地明察(6)

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    "「おこと どうかおことの手で これを抱いてやってくれないか」
    「私が…ですか?」
    「うん お前にそうして欲しいんだ 紙製の試作だから左程重くないよ」
    「………はい…… こう…でございますか?」
    「ありがとう…おこと ありがとうな
    これでようやく…建部様の供養が出来たよ…ありがとう」"[p.121]

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    2019年08月16日
  • 天地明察(5)

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    "「ふ…不肖の身なれど粉骨砕身の努力をさせて頂きます
    それで…どなたの下で尽力すれば宜しゅうございましょうか?」
    「其方が総大将だ 安井算哲 其方の下で人が尽力するのだ」
    「………今 何と…?」
    「総大将は其方である」"[p.117]

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    2019年08月16日
  • 天地明察(4)

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    "「昔から素直に人の話を聞き入れるやろ 興味持ったら真面目に学ぶ
    そんでもちゃあんと御家の勤めもこなしとる 半人前やけどもな!
    安心せい六蔵!
    お主は今までと何も変わっとらんわい
    そのまま目の前に来た物を 受け入れていけばええんや」
    「う…受け入れて…」
    「お主には それだけの空っぽの器があるっちゅーーこっちゃ」"[p.150]

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    2019年08月02日
  • サイドストーリーズ

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    まあまあまあ、短篇は得手不得手があるので全体的な評価は 微妙になってしまいました。
    しかし、自分が思い入れがある作品のサイドストーリーはやはり気になります。
    百瀬~の田辺くんを主人公とした『鯨と煙の冒険』はよかった。百瀬~でも田辺くんのキャラクターは光っていたのでこの話が読めて嬉しかったです。
    『多田便利軒、探偵業に挑戦する』は話はどうということもないのですが、相変わらずの多田×行天コンビにニヤつきます。
    ただ全てのストーリーにJTの企画らしく必ず煙草、喫煙シーンがあって(不必要に)もうそれだけで気持ちが削がれた。
    今の世にこういう企画は合わないと思う。

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    2019年05月31日
  • マルドゥック・スクランブル The 3rd Exhaust─排気 〔完全版〕

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    もうちょっと、カジノとか、短く出来なかったのかなぁっと。
    読んでいて飽きてきてしまった。ストーリーは面白かったのだけど……。

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    2019年05月22日
  • もらい泣き

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    【きっかけ・目的】
    またまた、冲方作品を読んでみたくなり、もらい泣き。

    【感想】
    本当に個人個人が大事にしている心の中のちょっとした話を「ほんわか」したものに話を昇華している。
    泣きこそしなかったもののじんわりと心が温まった。

    ついついもらい泣きしてしまうぐらいの話って自分ではどういうものなのか考えさせられた。
    著者はその人の良心にこそ原石があるというようなことを書いてあった。誰にでも心温まるエピソードはあるらしい。自分も話を探そうと思った。

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    2019年05月07日
  • マルドゥック・アノニマス 2

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    企業の内部告発者ケネス・C・Oの行方を追う中で、ウフコックはパートナーのロックと弁護士のサムを〈クインテット〉に惨殺された。
    保証人を失ったイースターズ・オフィスは事件不成立により調査を中断するが、ウフコックはサムの遺志を継いで〈クインテット〉への潜入調査を始める。
    ハンターの緻密な戦略のもと、アンダーグラウンドを制圧する〈クインテット〉の悪徳を、ウフコックはただ傍観するほかなかった。
    (あらすじより)

    バロットが出てこないと物足りないです。

    しかし、悪役でありアノニマスシリーズのもう一人の主人公ハンターは魅力的だ。
    迷いがなく、思慮深く、紳士的。
    しかし、目的のためならどんな残虐なことも

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    2019年05月06日
  • 決戦!関ヶ原

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    同時刻で起こったことが、様々な作家からの視点で、書かれている。もっと立体的になるかと期待して読んだ。新しい説での展開は良いが、ちょっとしっくりこない印象であった。

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    2019年04月06日
  • もらい泣き

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    誰にも聞かれてないけどマイベスト3は
    金庫と花丸
    ぬいぐるみ
    ラッキーナンバー

    基本的に家族の話に弱め。
    前半がよく泣けました。

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    2018年12月31日
  • マルドゥック・スクランブル The 1st Compression─圧縮 〔完全版〕

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    冲方丁作品は先に『天地明察』、『光圀伝』を先に読んでいて、どちらも素晴らしかったので、元々SFが本業だということに驚いた。

    『マルドゥック・スクランブル』は3冊組で、①はいかにもSFという感じの戦闘モノの色が強い。著者の言葉選びは面白いと思う一方で、ちょっと中2感がすぎるなと感じる時もあって、その辺はちょいと寒いかなと。
    ただ②、③は戦闘より、ギャンブルのシーンが長く、ここがとにかく面白い。SFらしく特殊能力を使っているものの、それを凌駕するほど強いディーラーとの戦い。


    “撃ったら引く(ヒット・アンド・ラン)。プレイヤーいつも不利な条件だから。自分よりも強い相手と戦うための戦法。”

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    2018年12月31日
  • はなとゆめ

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    枕草子で有名な清少納言の物語。

    清少納言という名前は学生の頃、授業内でよく聞いたけど、実際どのような人生を送ったのかはなぞ名人物だった。

    その人物を沖方庁が書いたということで読むことにした。


    内容の大筋は清少納言が中宮定子に仕えるまでと、仕えてからどんなことを考えていたのか。

    清少納言は、中宮定子を心のそこから尊敬していて、その念は、一生を奉げても何ら悔いないものであった。

    清少納言の一人称で物語が進み、個人的感想としては、清少納言はそこまで定子を尊敬するのか?と思うほどだったが、人をそれほどまで尊敬できるのは、羨ましかった。

    最後に思い出に残った言葉
    「女は愛する者のために化粧

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    2018年12月03日
  • マルドゥック・スクランブル The 1st Compression─圧縮 〔完全版〕

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    やたらと褒める人が多いがそこまでじゃない、カジノのシーンは引き込まれるがクドい、ほかは特になし、ラノベ基準でいいならかなり文章はうまいでしょう

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    2018年10月08日