冲方丁のレビュー一覧
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黄門様は水戸学の開祖。
「本物の黄門様は諸国漫遊などしなかった」「若い頃は結構なヤンチャ者だった」…
ぐらいの事は知っていたのですが、御父上様を含めてw、こんなに豪快で魅力的な人物だったとは、全く知りませんでした。
もちろん本書とて「時代小説」ですから、一から十まで真実ではない事は重々承知してますが、史実として残っている部分だけを考えても、戦乱が去ったあの時代の中では「異彩を放つ物凄い人物」だったんだろうなぁと、つくづく感じ入りました。
ただ、彼があそこまで命懸けで作り上げようとした『大日本史』は、現代の歴史資料としては結局「偏った思想に基づく歴史観」や「歴史資料としての中立性に欠ける」点等を理由に、全 -
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クインテット達はウフコックの情報があったとはいえ無敵状態のバロットだったのに、ガンマニアとは苦戦?というか、無双状態じゃなくてなんかちょっと残念。というかライムがウザイ。バロットがカチンと来るのがスゴイよくわかる。
ライムの事を多分バロットの方が意識しすぎているんだろうけど、それにしてもライム腹が立つ。考えてみたんですが、バロットの方はきちんとライムの指示に従っているし、彼の能力に敬意を払っているのに対し、ライムの方は彼女を対等と思ってないというか、きちんと彼女の能力を評価してない感じがするからかな、と。別にほめてほしいわけではないと思うんですよ、バロットも。でも自分のやったことに対して正当 -
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ライトな感じの書き方講座
この作家の小説は、「天地明察」、「マルドゥック・スクランブル」を読んでいたので、このような小説がどのようにして書かれたのかについては興味があった。内容としてはかなり軽い調子で書かれているが、着想段階から始めて、数段階を経て、一つの小説になっていく工程が記載されている。この本を読んだからといって誰でも小説が書けるというわけではないが、小説を書きたいと思っている人にとっては参考になるのではないだろうか。
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緊急事態宣言の中、令和二年のGWに読んだ歴史小説です。何も活動のできなかったGWでしたので、読書だけが楽しみでした。
この本は有名な本能寺の変を題材にしていますが、7人の武将の立場から見た形でストーリーが展開しています。新しい歴史小説の形で楽しいです、事件現場の空から中継を見ている感じです。
以下は気になったポイントです。
・源頼朝の鎌倉幕府も、足利尊氏の室町幕府も、どちらも憎悪と野心をたぎらせた親族と家臣達が互いに憎しみ合いながら敵と戦っていた。だからこそ彼らは幕府を開けた(p67)
・肩衝(かたつき)とは肩の部分が尖った茶入れで、楢柴は初花肩衝、新田肩衝と並び「天下三肩衝」と称され -
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ネタバレ明智光秀の話がお気に入りです。お話の構成が巧みで、ミステリーを読んでいるかのような爽快感がありました。
本能寺の変を前にして、明智光秀が過去を振り返ります。
一切ハゲてないのに日常的にハゲ呼ばわりされたこと、過酷な環境で超大変な任務を任され苦労したこと、仏教施設でジェノサイドを命じられたこと、近頃信長の子供たちばかりひいきされるようになってきたこと、重要な戦から外されて手柄をあげにくくなってきたこと。
果たして、一体どの要素が謀反への決定的なトリガーとなったのか。何が光秀をここまで駆り立てたのか…。
ラストで明らかになる光秀の激情と、炎上する本能寺がとても美しいと思いました。
教科書で習 -
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絵の威力
原作、コミック両方とも読んでみた。
小説ではわかりにくかった幾何の問題がコミックでは解説抜きでよくわかる。
コミックの生命線である「絵」の力を改めで実感した。 -
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本能寺を主題に沿えた、7作家によるアンソロジー。
実行者は明智光秀であるが、その動機あるいは黒幕については、いまだに諸説紛々。
本作では、葉室麟著『鷹、翔ける』は、明智光秀の家臣斎藤内蔵助こそ、変を起こした随一の者としている。
木下昌輝著『幽斎の悪采』では、細川藤孝の謀を示唆する。
天野純希著『宗室の器』は、宗室の独白で信長への思惑が語られる。
裁判などで分かるように、事実の裏にある真実や当事者の心理などを正確に明らかにすることは、現代の事件においてさえ困難を極める。まして、過去の歴史上の事件など。
だからこそ、あれやこれやと、作家の想像力を刺激するのだろう。読者にとっても、歴史小説を読む楽し