冲方丁のレビュー一覧
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冲方丁(うぶかたてい)著
本屋大賞を受賞した、作者の初期の名作、ということで、読んでみました。
主人公のベルは、様々な容姿の民族が交じり合う世界の中で、特徴のない姿をしている。それが、彼女のよりどころのなさでもあり、自分の起源がどこにあるのかを探したいという強い願望の根源でもあった。
自分の起源を探す旅人になる資格を得るため、その世界を治める王の家臣となり、3つの戦果を課されたベル。その戦いの様子と、ベルをとりまく、個性的な登場人物たちの因縁を描いた作品。
とにかく、場面設定が難解で、読むのに苦労しました。
お話自体はとても面白くて、プロットも上手いんだと思うのですが、作者の頭の中の -
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ライトノベルに迎合したふりをしつつ、その中身は超絶ハードな原作のもつ世界や雰囲気をマンガで、しかもコンパクトに再現するのは、そりゃあ大変な事だろうと思う。今巻では前からの続きである陽炎の話と、夕霧の話。どちらも各個人の暗部を絡めた紹介話しだったわけだけど、難しいながらも結構うまい具合に描けてたようには思う。一応三人のストーリーを消化したわけだ。
でもやっぱりもう少しじっくり濃く描いて欲しいというのが率直な感想だろうか。原作のもつ世界観や社会情勢を上手く描かないと単なるSFアクションになってしまうので。
何巻まで続くのかはわからないけど、この先はもっともっとハードな話になってくるので不安だが期待 -
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初・漫画版マルドゥック。
ここからの「導火」編の扉絵が、階段に立つバロットと誘拐犬で連作になってるのがえらい怖い。好きだ。
ボイルドの見た目が端正なのにびっくりした。あと展開がまったく違うし登場人物もここまで違うのか、って驚きつつある意味納得した最初。
回想の場面の「雛料理」バロットはかなりイメージ通り。
誘拐犬の皆さん登場でああこれは面白くなるなあ登場の仕方に愛嬌があるなあとニヤニヤしてたらえげつなかった。
しかし映像化して補ったらこれくらいのことは日常的にやってるキャラクターなんだったそう言えば。
シェルの「綺麗好き」もえげつない。
ミディアムとヘアが可愛い。
大今さんが「ミディアム -
Posted by ブクログ
ここまで変えられると素直に別物としてストレスなく読めた。
2→3→1の順で読んでしまった。1巻がなかなか見つからなくて我慢できずつい。
改訂新版を読み終わってから、と思ったので余韻を引きずった状態で読み始めたら、冒頭の改変っぷりにまず驚いた。
「ばいばい、バロット」がきっと原作終盤のあれにつながると思って期待、するには、ばっしばし改編されてるからどうかな。
「ああいう育ち方をした十五歳の女の子」に、彼女が殻やネズミに対してどう思うか、に特化してるという印象。
ウフコックも「優しく使ってくれる」使い手を待ってる、という点で原作とは別人な様な気がするので、このお互い幼い二人組がどうなるのかハラ