冲方丁のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
心に深い傷を負った可愛くも凶暴な三人の機械化少女たちの物語。
文体が"/(スラッシュ)"を多用した実験的な試みで、少々読みにくかった。
何度も「あとどのくらいで終わりかな?」と残りのページの厚さを確認するくらい。
読みにくいというよりは、文章を感じ取りにくいというべきかな。
やっぱり記号は記号。脳内にそう意識付いてしまっている気がする。
表層的にはキュートでポップだけど、中身はへヴィーで悲劇的。
彼女たちの感情には見るものはあるけれど
社会的な問題をただ片っ端からばら撒いて安売りしている感は否めませんでした。
ただ、聖書と引っかけてあるのに意味はあるのか。
それが気にな -
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Posted by ブクログ
従来の人類である感覚者(サード)と超次元能力を持つ感応者(フォース)との破滅的な戦乱から17年、両者が確執を残しながらも共存している世界。世界政府準備委員会の要人である経済数学者が、300億個の微細な立方体へと超次元的に“混断”される事件が起こる。先の戦乱で妻子を失った世界連邦保安機構の捜査官パットは、敵対する立場にあるはずの感応者の少女ラファエルとともに捜査を開始するが…著者の原点たる傑作SFハードボイルド(「BOOK」データベースより)
おーもーしーろーいーーーー!!
そうそう、こういうしっかりした世界観を持つ骨太SFを書いてほしいのよ、冲方さん!
『天地明察』みたいな爽やかな話も -
Posted by ブクログ
初の冲方丁作品。
本作は随分前に発表されたものを加筆訂正し、再出版されたものらしい。
久々にSF作品を読んだ。
あまりSFを読まないので他と比べたりは出来ないのだけど、「SFらしいSF作品」だなぁという印象を受けた。
設定がやや入り組んでいたり、独自の専門用語が多いせいかはじめは戸惑ったけど、次第に独特な世界観と人々に引き込まれていった。
登場人物それぞれが抱えてるものが重く、簡単に答えが出るものは全然無さそう。
それぞれの葛藤をみると、「誰も楽して生きていないなぁ」と思う。
SFらしい超人的能力とか、自身の思考を操れる技術とか、そういうものがあってもそうなのね、と。
この人の本をも