あらすじ
ひとつの戦いが終わり、つかの間の休息にひたるベル。戦友である弓瞳族(シープアイズ)のギネス、水族(マーメイド)のベネットと夜通し馬鹿騒ぎ、王家の姫シェリーとは姉妹のように睦み合い、孤剣士アドニスを訪れては人生を語る。触れたものすべてを朽ちさせる宿命を持ったアドニスは、誰とも深く交わらず、世界への疑いが捨てられない。そんな彼とベルの間には、恋にも似た思いが通い始めるが――冲方丁がおくる傑作ハイ・ファンタジー、急転の第2巻!!
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Posted by ブクログ
1巻が動なら、この2巻は静。
1巻で反発し合いながらも結束したベル、アドニス、ギネス、ベネット、ミストたちが、2巻では互いの思いゆえに葛藤しながらそれぞれの道へ進み、また離れていく。
ベルとアドニスの関係が何より最萌え!
相手を強いと思っていたけれど、深く付き合ううちに相手の弱さを知ってしまい、失望する……まさに恋。
ベルと、ベルを取り巻く温かな人たちの関係性に、どうしても悲劇の予感が付きまとう。見事に伏線が張り巡らされ、緊張感を生みまくってて、読んでてハラハラします。
早く続刊を買わなくちゃ。ページをめくる手が止まらない、それは物語が面白い証。
Posted by ブクログ
闘いが終わり一息つけるかと思いきや、まだまだ続く。壮大な闘いが。
のっぺらぼう。どの種族の特長も持たないベルは異質だ。血族のしばりを持たない自由な存在のようで、どこにも属さない故の不自由さがその身を縛る。生きるって、面倒くさいな…と、思ってみる。
姫であるシェリー。王という後ろ盾もあり、筆頭・歌楽者という地もあり、お金にも困らず。でも、幸せに見えない。それはきっとベルと比較するとより際立つもの。なんだろう。
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のっぺらぼうの少女は、旅の扉を開くのか?
青年の懐疑は、何をその手に掴むのか?
「懐疑者と鍵」というタイトルもふさわしい第二章。
展開は、正に急転直下。承から転へ。
余談1:LIVEDとLEGNAがくっついてDILLEGNAVE、「福音」になりました、という辺りは実に遊び心であると思う。
余談2:教示者たるシアンの振るう魔法剣、たぶん思い付いたはいいが他に組み込めなかったのだろうなぁと邪推します。ただでさえ剣ごとに刻まれる刻印・役割の決まった楽隊戦と、特殊な設定を多々盛り込んでいる訳で…
Posted by ブクログ
うああああなんかベネット素敵ぃぃぃベネットぉぉぉぉ
アドニスもなんか自分の剣持ってからすごいかっこいいよおお
シアンさんはドS過ぎてなんともいえないぃぃぃシア×アド!!?(自重
しかもまだ続きがあるとは知らなかった。今度買わねば
Posted by ブクログ
1巻よりも人物、ストーリーともに濃密になってます。うさぎの繰り出す演算魔法といい、舞踏会での予期せぬ戦闘といい、あざといくらい華やかで派手で不穏で、想像するのが非常に楽しい。胸が躍る。というかアドニス!これからさらに何をやらかしてくれるのかと期待大。シアンの放った一言「俺に服従しろ」に笑顔で乾杯!
Posted by ブクログ
2巻目。
この巻の中心は、アドニスかな。
矛盾すら、はじめから組み込まれるようにプログラムされたシステム。
今、自分がやっていることすら、決められた道なのか?それとも、そこから抜け出せているのか?
でも、それすらが、もう1つ大きなシステムの一部なのかも。
Posted by ブクログ
どんなに強いと思える者でも心が挫けた時はとても弱くなるものだと思わされる展開。
人を頼る心、頼れる人、その人からの応え、、、それらが揃って初めて救いになり、救済とは自分一人では得られない、偶然と今までの因果がひとつになって初めて得られるのだと身につまされるような話だと思った。
Posted by ブクログ
まだ旅に出ない。あと、この表紙は・・・アドニス?!私はベル以外の登場人物は完全に獣型を想像してましたよ。
セリフが1巻と比べて多いせいか、さくさく読み進められました。状況は変わらず、登場人物同士の関係が変わっていく巻。
Posted by ブクログ
一巻では抑えられていた部分が解放されてるなと思います。
冲方さんらしい明け透けな文体かな。
着地点がだんだん見えなくなってる・・・。
特に飢餓同盟とは一体どんな集まりなんだかよくわからない。
神についても未だに不明瞭なのね残り二冊で見えてくるんだろうか。
Posted by ブクログ
氏のデビュー後、初長編。
発売当時、余りの高価さに手が出なかったので、文庫化が嬉しい。
ラブラック・ベル。
のっぺらぼうと称される一人の少女が、己が相棒の一降りの剣と共に、自らの由縁を探るヒロイック・ファンタジー。
氏が文庫本後書きに書かれたように、「主題と世界の構築と発見に特化した」初期大作をごらんあれ!
Posted by ブクログ
「どこにもいない」と「ここにいる」を決定的に斬り分ける、その切っ先がどこかに食い込んだ、そんな巻。
買ってから結構経って、あまつさえ何度も読み返しているのに。
作中に仕掛けられたネタのひとつに今更気付いて愕然とした。
「あれ」、旧MacOSの起動画面で散々目にした絵面じゃあないか…!
うっかり読み落としていたのか気付かなかったのか、なんにしろ何度も読み返した本にそういう発見があると、実はちょっと嬉しい。
Posted by ブクログ
死闘の後の、穏やかで微笑ましい日々と、後半を占める絶望。しかし、本の終盤に、浄化作用が起こる所に、読んでいると癒されました。
北欧神話の要素が色濃く現れています。この巻でも、冲方氏の作品特有の、アナグラムに今回も読んでいて感嘆してしまいました。
Posted by ブクログ
冲方さんの初期の頃のSF
マルドゥック・スクランブルから、こっちに飛んできた。
言葉の使い方が特徴的で、なかなか難しい。
でも物語は理解できるし、サクサク読める不思議。
ちょっと中だるみ。
Posted by ブクログ
★3.5
一巻を読んでから間が空いたので、最初は出てくる言葉が思い出せず、結局読み直してから二巻へ。
面白いけれど難しいと感じるのは、私がまだこの世界観を、完全に理解していないからなのか。
独特の文章もまたわかるようなわからないような、とゆうような感じもするので、繰り返して読みたいと思う。
とりあえず次は間が空かないうちに三巻へ。
Posted by ブクログ
ネーミングセンスが最悪。メジャーなお酒の名前つけまくるのもあまりに安易だが、パラダイスシフトって……親父ギャグか。コミカルなのでやるならよいが、このシリアス度でそれはない。
この巻の見所は最後のべネット。
Posted by ブクログ
幸せから一気に奈落へと、正義と悪ですらなく飢餓同盟に墜ちていく姿、神の正体と意図は何なのか?旅の剣劇ファンタジーになるのかと思ったら、まさかの展開で面白すぎますなぁ。でも、種族が違うといいながら表紙の絵はまるで人間ですアドニスさん。
Posted by ブクログ
1巻読んで、2巻読むつもりはあんまりなかったのだけれど、モノレール文庫(駅で本を貸してくれるやつ)で発見して思わず読んでしまいました。1巻では世界観を理解するのがやっとで、2巻では人間関係がやっとみえてきたというところ。用語の不統一感もあんまり気にならなくなってきた。いよいよ旅が始まるようだし、遅遅として全巻読んでみようかと思う。