冲方丁のレビュー一覧
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初の冲方丁作品。
本作は随分前に発表されたものを加筆訂正し、再出版されたものらしい。
久々にSF作品を読んだ。
あまりSFを読まないので他と比べたりは出来ないのだけど、「SFらしいSF作品」だなぁという印象を受けた。
設定がやや入り組んでいたり、独自の専門用語が多いせいかはじめは戸惑ったけど、次第に独特な世界観と人々に引き込まれていった。
登場人物それぞれが抱えてるものが重く、簡単に答えが出るものは全然無さそう。
それぞれの葛藤をみると、「誰も楽して生きていないなぁ」と思う。
SFらしい超人的能力とか、自身の思考を操れる技術とか、そういうものがあってもそうなのね、と。
この人の本をも -
Posted by ブクログ
“亡き父の晩年に生まれ嫡男としてその名を継いでいるだけの私…
先に養子に入り実力者として評判高い義兄上…
それ故公務での「安井算哲」と
義兄上を憚っての「保井算哲」を
時として使い分けるようになっていった…
けれどもうひとつ
物心ついた頃ふっ…と心の片隅に生まれた大切な名が私にはある
碁を離れてこの名を使う時 束の間の自由が訪れる
「これは 渋川殿」”[P.28]
絵が上手い。
算術とか。結構面白かった。
気迫が伝わってくる感じ。
カバー下オマケ漫画の「マカロンは好きか」がじわじわくる。
Thanks to K.H.
20190713 再読
“恐らくは僅か九十匁程の重さ也——
それが掌 -
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Posted by ブクログ
ネタバレ作者のストーリーテラーとして発展途上の作品であることは否めないが、解説にもあるように、のちのヒット作に繋がる設定と時代感、人物造形等、全てに、その片鱗が伺えるので、本来であれば、発表年代通りに、後の作品の先に読んだ方が良い作品である。後の作品を先に読んでしまうと、どうしても比較してしまうため、話としても主人公や敵役の造形としても、その表現方法にしても多くの点で物足りなく感じてしまうのだ。そういった先入観を抜いてみて、純粋に作品として見た場合はどうかというと、若さゆえか、多くの題材を少ない尺数に無理やり詰め込んでいるため、分かりにくく、消化不良気味な部分もある。ただし、個人的には、そういった作者
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Posted by ブクログ
ノーです。ノーったらノーです。
マルスクにおけるバロットの強さは鼠と少女のパートナーシップによるものだ。バロットがただ一人立ち向かうってのは違う。絶望的に違う。許されざるくらい違う。
それとアシュレイの決めゼリフ「知恵か、人か、運があれば」を知恵のみにしたのも気に食わない。アシュレイ戦で最も重要なセリフで、安易に削ってほしい部分じゃない。
改変は面白ければ全く構わないけど、漫画版の知恵のみで勝つアシュレイが「運を理解した男」とは到底思えないし、原作アシュレイの底の知れなさを全く感じられない。クールな改変とは言えない。
カジノ編はちゃっちゃと済ましてボイルド戦を多めに取る腹づもりな