冲方丁のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
リェロンとアーティ、二人の覚醒の物語としての「ストーム・ブリング・ワールド」でした。「カルドセプト」というゲーム内ではどんな立ち位置になるのかはわからないけど、主人公的な立ち位置の二人の始まりの終わり。
過去も未来も見ずに、現在だけを見ることで己を生かしていたリェロン。
物事の深層を見ずに、表面を取り繕うことで己を確立させていたアーティ。
「黒のセプター」との戦いで二人が出会い築いたものが、互いに欠けていたものを補完するような形で、成長を促しあう。物語の序章にしては、大掛かりな仕掛けだったけども、旅立ちの日を迎えるにあたっては十分な経験を積めたことと思います。
今回の事件の黒幕の人の最期 -
Posted by ブクログ
「カルドセプト」シリーズの開発に冲方丁が関わっていたことから生まれたノベライズ。そんなこととは露知らず購入、そして積読のまま10年以上経過してしまいました。作品誕生の経過を知ったのはあとがきなので、読み始めた時は「カルドセプト」の世界ということが理解できず、ただ聞いたことのある設定の物語だなと思っていました。そもそも「カルドセプト」自体が名前は知っているども、遊んだことはないという自分です。
カードゲームはMTGをかじった程度です。エクソダスが発売されたぐらいかな離れたのは。ぶっ壊れカードといえば、ブラックロータスの思いは揺るがない。双璧を成すのは、初代のアリエッタ。黒猫のウィズですね。
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Posted by ブクログ
ネタバレ勝海舟を主人公に江戸城無血開城を成し遂げた彼と西郷との会談に焦点を当て、その後の成り行きを描いた歴史小説。
うん、えっと有名なエピソードであり、その困難さと偉業はよくわかるのだけど、小説としてここだけを取り出すのは、ちょっと難しかったなあと思った。
なんと言うか、幕末のそれまでの色んなことがあって初めてその場の困難さと、それ故の感動が起こるのだと思うのだよね。
それを端折ってしまうのは、さすがに無理がある。
それこそ長い長い物語の果ての感動が欲しい所だ。
とは言え、江戸無血開城後の細々した出来事にはあまり知らなかったこともあり、興味を持って読み進められた。
まあ、作者には一度幕末を腰を据えて描 -
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前巻から時間が経っているので、ウフコックが潜入捜査していることぐらいしか記憶になく… 完結したら読みなおそうかなぁと思うんだけど、そう思ってるうちに違う本を読み始めちゃうんだよなぁ…
個人的にはウフコックとバロットの共依存みたいな関係が良い感じにシフトすると良いなぁと思っていたら、唐突に出てきた(感じがする)ライムがバロットの良いお相手みたいになってきたので不満。別にそういう話じゃないけど、無いからこそ別に恋愛挟まんでもな~と思ったりする。特に状況が大変だし。(反対に状況が大変だからこそ恋愛が入ってくるんだろうか?)まぁぶっちゃけるとライムが好きになれないってだけなんですけどね。ぶっちゃけ。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ冲方さんのエンタメ色強めな時代小説とあって、俄然期待は高まります。キャラクター色の強さといい、話の派手さや見せ場の多さといい、確かに映像化をはっきり意識したお話ですね。
しかし、続きものとは知らなんだ……や、終盤辺りで、「あとこれだけのページで話がまとまるのか……?」と心配になり、最後の最後に「終わっ……た……?」と唖然としたので、すでに第二作が出版されていると知って安心しましたが(笑)
解説にもありましたが、江戸初期という時代の背景について非常に丹念に調べ込まれていて、お国事情から庶民の暮らしに至るまでが大変にリアルに描かれており、知らないことばかりで感心させられることしきりです。し -
黄門様は水戸学の開祖。
「本物の黄門様は諸国漫遊などしなかった」「若い頃は結構なヤンチャ者だった」…
ぐらいの事は知っていたのですが、御父上様を含めてw、こんなに豪快で魅力的な人物だったとは、全く知りませんでした。
もちろん本書とて「時代小説」ですから、一から十まで真実ではない事は重々承知してますが、史実として残っている部分だけを考えても、戦乱が去ったあの時代の中では「異彩を放つ物凄い人物」だったんだろうなぁと、つくづく感じ入りました。
ただ、彼があそこまで命懸けで作り上げようとした『大日本史』は、現代の歴史資料としては結局「偏った思想に基づく歴史観」や「歴史資料としての中立性に欠ける」点等を理由に、全 -
Posted by ブクログ
クインテット達はウフコックの情報があったとはいえ無敵状態のバロットだったのに、ガンマニアとは苦戦?というか、無双状態じゃなくてなんかちょっと残念。というかライムがウザイ。バロットがカチンと来るのがスゴイよくわかる。
ライムの事を多分バロットの方が意識しすぎているんだろうけど、それにしてもライム腹が立つ。考えてみたんですが、バロットの方はきちんとライムの指示に従っているし、彼の能力に敬意を払っているのに対し、ライムの方は彼女を対等と思ってないというか、きちんと彼女の能力を評価してない感じがするからかな、と。別にほめてほしいわけではないと思うんですよ、バロットも。でも自分のやったことに対して正当