似鳥鶏のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
王様のブランチで紹介されていて、裁判中継がエンタメになり裁判で『名探偵』が活躍するという設定が面白そうだったので読んでみることに。
大学の法学部に通う悠人と、じいちゃんと呼んで慕っている元探偵の芳川。たまたま観たCD(Case Documentary)と呼ばれる裁判中継番組で、『名探偵』が犯人のトリックを暴き有罪が確定。しかし、じいちゃんは断言する。『名探偵』の推理は間違いであると…
名探偵vs名探偵的な感じで、推理合戦を期待していたけど、ちょっと思っていたのとは違った。あと、CDの設定について、個人的にはあり得ないと感じ、物語に入り込めなかった。でも、読後感は悪くなかったのでよかった。
印象に残ったエピソードを2つ。
大岡越前の有名なエピソードが出てくるけど、じいちゃんの説明を受けてハッとさせられた。確かにそうだよな〜
登場人物の内海が10歳の時の宇宙飛行士との会話。内海少年の「Can I become an astronaut?」 この質問に対して、宇宙飛行士は内海少年の目を見て、はっきりと「Yes,you can.」 胸熱。 -
Posted by ブクログ
小説のオキマリを逆手に取った小説。
こういうの、ビブリオバトルでは強いんだよな。
ややネタバレかすっているので、何にも事前情報入れたくない方は読まないでください。
「立体的な薮」
「薮」とつけば芥川龍之介を思い出すんだから、やっぱり芥川はすごい。
推理小説において、もっとも「正しい」推理をする力を持つ存在とは?
を突き詰めていった、面白い作品。
「文化が違う」
こちらはファンタジー。
転生モノの難しさって、異世界にいかに調和出来るかだと思うんだよね……。
強力なスキルを持っていたとしても、知識がなければ最善の戦い方は出来ない。
ということに気付く勇者。なるほど。
「無小説」
文字通り。筆者が書かなくても小説にはなる。
「日本最後の小説」
この構造はどこかで読んだ気がする。
校閲が強化される国において、どこまで小説が書けるかという挑戦。
「泣かなくてもだいじょうぶ」
急にテイスト変わる話。
世代によって聞こえたり聞こえなかったりする、モスキート音。
大人になった今は聞こえない何かが、かつては聞こえていたのかもしれない。 -
Posted by ブクログ
かなり癖の強い短編集。メタフィクションというもの。その理屈は入り易かったけど本文は中々。
立体的な藪
一話目から読みづらい。目がアホになるというか全部読まないけないの?頑張って読んでみると理解出来てくる。どんだけひっくり返すの。
文化の違い
これはバカバカしくて面白い。ラノベ風だけど先入観、思い込みに引っ張られる。冒頭の母親がどうとかの話も分かる。
無小説
これは挫折した。元々古典はあまり読まないから余計かな。後で頑張ってみるか。
日本最後の小説
今の政治不信にも警告が感じられる一作。メディアに対しても批判的だけど共感できる。
これは先生大丈夫なの?心配になるがこれもメタフィクション的なのかな。
泣かなくて大丈夫
普通の小説なん?後半の意味有りげなプリントに何かあるのか。読解力がなくわからなかった。
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Posted by ブクログ
本作『叙述トリック短編集』は、そのタイトルが示す通り、叙述トリックを主題とした短編集です。本編に入る前に全事件のヒントが提示されるという、非常に挑戦的な構成が特徴的です。
このヒントは、予防線であると同時に読者を惑わす罠としても機能しています。ヒントと本編を過剰に見比べながら読み進めた結果、疲労しつつも見事に引っ掛かってしまい、作者の術中にはまるという、愉快かつ悔しい読書体験ができました。
ただし本作の事件設定は“妙”なものが多いです。「詰まっていたはずのトイレが目を離した隙に元通りになっている」「現像前の写真のコントラストだけが弄られている」といった具合に、トリックを優先するあまり、話が不自然な方向に振れている印象があり、ここは好みが分かれるかもしれません。
叙述トリックとしては上手いのですが、事件としての説得力や重みは薄め。コージーミステリーとしても、ちょっと軽すぎる印象がありました。
印象的な話は「背中合わせの恋人」です。読者への叙述トリックと登場人物に対する事件構成がうまく噛み合っており、本編の中でも一番楽しめました。
総じて、『叙述トリック短編集』は、読者を「騙す」ことに真正面から取り組んだ野心的な一冊です。事件設定にやや独特な癖があるものの、独特すぎる個性を持った探やテンポの良い平易な文体、短編集という形式も相まって読みやすかったです。
叙述トリックに馴染みのある読者はもちろん、推理の過程そのものを楽しみたい読者にとっても、十分な読み応えを備えた短編集となっています。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ【収録作品】
「ダディトラック」 外山薫
「俺の乳首からおっぱいは出ない」 行成薫
「連絡帳の父」 岩井圭也
「世界で一番ありふれた消失」 似鳥鶏
「息子の進学」 石持浅海
「髪を結ぶ」 河邉徹
「そういう家族がそこにある」 カツセマサヒコ
それこそ多様性を認め合うことが大切だと思わされる。自分の意識も更新しないといけない。
家族の形に正解はない。
今うまくいっていても将来的に良い関係が続いているとは限らないし、どんなに大切に育てたつもりでも思うとおりに子どもが育つわけではない。
せめて、今自分ができる最善と思うことを誠実にするしかないのだろう。