似鳥鶏のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ極度の怖がりが手を出していい本じゃなかった……(涙) こういう身近な場所を舞台にした現代もので、自分の身に置き換えて想像できちゃうホラーって、どんなスプラッターよりもよっぽど怖いと思うわけです……。
ええい、怖いじゃないですか似鳥さん! 勘弁してくださいよ! ホラーに見せかけてのいつも通りのコメディである可能性に賭けていたというのに、とんだ裏切りですよ!!
いずれも面白かったのですが、それ以上に怖くて泣きそうだったので、クレームと八つ当たりを兼ねて星は三つです。
頭を冷やして感想を述べると、各話のネタ一つ一つは取り立てて珍しくもないのかなと思うのですが、文章にリズムがあって読みやすく、話もシンプルにまとまっているため、恐怖ポイントにきっちり焦点が当たっていて怖さがいや増します。
個人的に一番ゾっとしたのは「遠くのY字路」。随所に挿入されるゴシック体の「ルール」が効果覿面で、遮二無二主人公が走り出したくなる気持ちがすごく分かります。そして最後の一ページが……淡々としているのに、とてつもない絶望感に襲われました。
自分自身が単身世帯ということもあり、自宅にいながらじわじわ恐怖が忍び寄って来る「空間認識」「オンライン中」「後にそれは」「敵性記憶」あたりは、いずれも似た系統ながら、本を投げ捨てて逃避したくなりました。「後にそれは」内の”ペンを拾うな!”でゾクリと鳥肌が……。
本のちょうど中盤、「労働後の子供」で少し気が紛れ、最終話の「終わりの日記」の読後感に少し救われるあたり、筆者の気遣いと優しさを感じます。そしてあとがきに大変共感しました(笑)
冒頭から出てくる「クママリ」の存在が不気味で、きっと最後の話あたりで読者にトドメを刺しに来やがるのだろうと覚悟していたら、最後の最後のあとがきまで、ひっそりとした怖さに留まり続けましたね……。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ"花人"と呼ばれる、遺伝子的に優れた能力を持つ人類が存在し、その能力から常人より優位に立てるはずが、常人からの妬み僻みから、差別を受けて生きている。
しかしその優秀さゆえ、花人は犯罪など犯す必要がないと思われてきたが、立て続けに花人が犯人と思われる殺人事件が起こる…花人と常人の間にいったい何が起きているのか。
"花人"になぞらえて、LGBT的なことを取り上げようとしているのかなという意図は何となく分かる。
が、肝心の事件やトリックめいたものがあまりおもしろくない…
"昼行灯"と呼ばれている刑事がふざけているように見えて、でも鮮やかに解決していく流れがあまりにも安直で、『これ何かおかしいよね』というのがありありと見える。
設定はおもしろかったのに…変に常人vs花人みたいな構図にしないで、素直にクライムミステリーにしてくれた方がおもしろかったのでは、という気がした。