呉勝浩のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレパイセン本。
警察小説でありながらも、事件解決のスリルと人間模様の温かさが巧みに融合した一冊だった。五つの短編が独立して物語を紡ぎながら、終盤にかけて静かに糸を結び、最後に全体像が立ち現れる構成は見事で、読後に心地よい余韻を残す。特に、新人刑事・船越と先輩刑事・番場の掛け合いには、硬派な現場の空気の中にも柔らかなユーモアが漂い、人物像が生き生きと浮かび上がる。事件の緊張感と、登場人物たちの人情味あるやり取りとのバランスが絶妙で、物語の奥行きを感じさせた。警察小説としての新鮮さを保ちつつ、読者の心に小さな温もりを残す、滋味豊かな作品である。 -
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Posted by ブクログ
ネタバレパイセン本。『おれたちの歌をうたえ』とは、そういう事か。過去の出来事に囚われた男たちが、時を超えて再び向き合う姿を描き出す。登場人物たちが成長していく過程や、彼らが抱える葛藤に共感を覚えるとともに、青春の後悔や再生のテーマが心に響く。特に、主人公・河辺の人間らしさに目覚める瞬間は、読者に希望を与える。作中の文学的要素や暗号の謎解きも、物語に深みを加えており、単なる小説にとどまらず、知的好奇心も満たしてくれる。過去と現在をつなげる複雑な構成の中で、登場人物たちが自らの過去と向き合う様子は、人生の意味を考えさせられるものがある。ちょっと長くて時間が掛かったため、読後の達成感が半端ない。
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Posted by ブクログ
「正義とか治安とか、そんなのは守りたい誰かがいて初めて成り立つんだ」
元警察官は、かつての仲間がみてもひと目でわからないほど風貌が変わっていた。
現場の番場と呼ばれる50歳の刑事は、二回り年下の嫁の妊娠で喜んでいたが、その嫁の精神不安定にだんだんと自分も不安定になっていく。
その番場についている若手の船越とのコンビで事件を追う。
バラバラ殺人に混ざった他人の指、
交差点の真ん中に残った墜落死体、
駅の階段から落ちて死んだ介護士、
幼稚園の立てこもり犯、
交差点を中心にして3人の犠牲者を出した連続狙撃殺人、
ビリヤードに興じる4人の毒殺事件
警察小説短編集。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ短~中編6篇。特に何縛りとかはない。業が深くて濃ゆい話が多い。
<面白かった編>
・「素敵な圧迫」
表題作。
隙間なくピッタリくる圧迫、の快感は分かる気がする。
でもまさかそっちが本命になるとか思わなかったよ~。
冷静で賢い広美はきっと存分に圧迫を楽しめると思う。そんでいつか来る終わりの日にも、止められない楽しみが終わってしまうことに歯嚙みはしても、自分の選択を後悔することはないんじゃないかなー。
・「論リー・チャップリン」
「賢さはタダだから!」の一文に膝を打つと同時に、「それは『賢さ』じゃねぇ!!」と反論したくなる。まぁそれが本物かどうかなんて関係なくて、老若男女手に入れやすくて周りが