呉勝浩のレビュー一覧
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スズキタゴサクの裁判が始まった。傍聴は大人気で抽選である。遺族やマスコミは抽選が必要なく人数分の席が確保されている。
沙良は第五回の裁判に弁護人側の証人として招聘されていた。それでも裁判所に入るのに身体検査が必要だった。携帯も持ち込み不可。しかし同じく証人として招聘された伊勢警部は腕にApple Watchをしていた。多分、あれは警察上部が関わってるだろう。
傍聴席の後ろ側には、遺族の骨壷まで持ってきている遺族がいる。遺影ならまだしも、骨壷かと思うが、なんとそこから水筒がふたつ出てきた。犯人曰く、爆弾であるという。犯人は遺族の柴咲奏多を名乗った。警棒と拳銃を持っている。彼は裁判所の一室104号 -
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ネタバレ第三部以降、かなりのスピード感。終盤にかけてのたたみかけがうまく、映画や漫画でもそうだが様々な伏線を飲み込んでいくうねりがある作品だった。
一部、細かい部分で言えば気になることもあるが、小さい事が全く気にならないほどストーリーに飲み込まれる。この作品は結局、ハチの物語なのか、キュウの物語なのか、それともロクの人生か、はたまたタテキが主人公なのかとそれぞれがそれぞれの役割をきちんと演じ切っている。
一方で問題が何も解決していないモヤモヤが残る。なんでも結論づける事が正しいとは思わないし、一定の不確定要素がある方が物語が深く、濃くなる事がある。今作は一瞬の熱量に充てられて誤魔化されているが、通り -
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半年前から佐藤二郎さんがアップで語る予告編が気になって、公開直後に映画館に足を運んで鑑賞しました。演技派の俳優さんたちが揃っていたのでストーリーを楽しむことができました。
映画の面白さにつられて文字からも楽しみたいと思いました。記憶に色濃く残っている場面は原作が忠実に再現されていたのがよくわかりました。そして、配役はいずれもピタリ賞を進呈したいです。
ストーリーも終始記憶に残るほどインパクトがあった。みすぼらしい博識の軽犯罪者。タイムアップで爆ぜる場面の衝撃。敏腕な変質。哀れな家なき悪鬼。秀逸な若き精鋭。最後まで目を文字に釘付けにされた。面白かったです。 -
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一気読みしてしまった。
終始スズキタゴサクの掴めなさが不気味だった。対照的にどんどん追い詰められ、負の感情が顕現してしまう警察側の焦燥感が事件の深刻さ、異様さを表現していて一気に読んでしまった。結末は思ったよりも複雑だったが、齟齬や違和感はないながらも想定の外側で驚いた。「命の重さは平等か」という命題がテーマの一つであった。人類全体として俯瞰で見れば命の重さは平等であるというのが一般的というか倫理的に角が立たない答えだが、実際主観的に見れば当然命に優先順位はつくわけで、それはすなわち命の重さは平等でないことになってしまう。これはおそらく誰でもそうだと思う。公共の福祉を守る立場として、このパラド -
購入済み
爆弾シリーズから。
呉さんの作品は総じて群像劇だなと。
入れ替わり立ち替わりで視点が変わるので、より情報が煩雑になって面白い反面、おっちゃんが多いので何が何やらというところではあります(笑)あと本筋から外れますが大阪が舞台の作品なのに関西弁が少なくてちょっと物足りなさ感じたところもあります。
他作を引き合いに出して恐縮ですが、犯人の動機だったり事件にまつわる人々の心情など、他人や万人には理解し得ない感情とそれに対する葛藤が爆弾とも共通してるところであり、これこそ呉作品の真髄なのかなと思いました。
人間は多面的なものである、という。
他のコメントでもありましたが、三溝さんの「これからも事件