呉勝浩のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ前作がきれいに終わったからこそ、2に警戒心を持ってたんだけど杞憂でしたね。
呉勝浩……、アンタえれぇロックじゃないか……。
いわゆる無敵の人が引き起こした爆弾事件を引き金に、大衆の無自覚な悪意/わずかな善意を描いたのが前作。
対して今作は、無敵の人になることで籠城犯になった柴咲が犯人となる。
何も失うものがないから好き勝手やれるスズキタゴサクと、刑罰を受けるという失う覚悟ができたから好きにした柴咲の対比。
まぁけれど、実際誰との繋がりも無くなるような無敵の人になるのって難しいんじゃないの?って部分に呉勝浩の光を見た気がするな。
スズキタゴサクも繋がりがあったからこそ爆弾事件を計画し、無敵の -
Posted by ブクログ
酔った勢いで酒屋の自販機を蹴りつけ、止めに入った店員を殴って逮捕された、自称スズキタゴサク
傷害事件を起こした、坊主頭で腹の出た冴えない風体の男と思いきや、取り調べの最中にスズキタゴサクは爆発の予言をする
その直後、秋葉原の廃ビルが爆発
「これからあと3度、爆発が起きます」」というスズキタゴサクと、警察の対決
社会からの落語者で、失うものがない無敵の人
その割には警察を翻弄する話術と知恵がある
偏った倫理観、人生観、道徳や正義に対しての話で取り調べをのらりくらりとはぐらかすスズキタゴサク
その主張に一定の理解はできる
自分に関係のない人が苦しもうが死のうが、直接的には関係ない
それこそ、遠く -
Posted by ブクログ
ネタバレスズキタゴサクが強すぎる。
悪の化身と言えるようなスズキが警察陣営を言葉巧みになぎ倒していくのが恐ろしくもありある意味爽快でもあった。
尋問のプロである清宮との対決では邪悪なスズキに清宮がどんどん飲み込まれていく様が読んでいて辛かった。
無駄に長いじゃべりにうんざりさせながらも、その中にヒントを混ぜ込んでくるからきちんと話を聞かないといけないのがなんともうまいなあ。
類家との攻防も白熱して面白かった。
まさか自販機の中に仕込まれているなんて想像もできなかった。
邪悪すぎる敵にはどうやっても敵わないのかもと思わされた。
誰だって暗い部分は存在している気がする。
真に清廉潔白な人間は存在し -
Posted by ブクログ
2026.1.22
わたしらの世代って、物欲にまみれた連中がうようよしてましたよね。車に腕時計にブランドバッグにマイホームです。モーレツサラリーマンなんてのがまだ生き残ってた時代です。いまどきの若い子はそうでもないみたいでね。時計はスマホで量産品の服を着こなすのがセンスだっていうんでしょ?コンビニのお弁当で生きていけるし、恋愛も結婚も、コスパが悪いんですってね。コスパってなんなのか、いまいちピンときませんが、ようするに損をするのが悪なんでしょうね。得のためにがんばるより、損をしないように気をつけるのが賢い選択ってことなんですか
親、学校の教師。兄弟はいますか?いるならその人も、あなたは蔑 -
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ネタバレ面白かった。
どうして文字だけで、文章だけで、ここまで息が詰まるような、呼吸を止めるかのような、張り詰めた緊張感を描けるのだろう。すごいな。
前作も面白かったが、個人的にはこっちの方が好み。
異様で狂って用意周到な立て籠もり犯…に見せかけてからの、新井啓一が告げた「奏多は無事なんですか?」の一言。続く柴咲の "泣かない。" に彼の人間としての全てが見えたような気がした。
高東はよく頑張った。ゆっくり休んでほしい…
伊勢の機転にも前作を考えると成長したな、と思える部分があって良かった。自ら声を上げて身代わりになろうとしたところとか。
矢吹もきちんと警察をしてて胸熱。
こ -
Posted by ブクログ
「別に爆発したっていいじゃないですか」
“スズキタゴサク”がボソボソと話す。
自販機への器物破損と傷害から次第に連続爆破事件へと容疑が変わっていく、取調室。
ジワジワと染み渡る緊張感、知的で理性的な取調官たちが“霊感”と嘯くスズキの前で次第に崩れていく。
この臨場感、読み進めるうちに、舞台演劇を観ているようにのめり込んでいく。
SNSで拡散する高揚感
同調圧力に追い詰められる気持ち
他人と比較し続け、世間ってなんだろ、自分って必要なんだろうかって思うたびに、
「まあいいや」って打ち消しながらただ生き続ける。
でもね、世の中の人だいたいが「75点の人」だから…だから「もういいや」って思って