呉勝浩のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
映画を観て、佐藤二朗さん演じるスズキタゴサクがとても不気味で、原作ではどんな風に描かれているんだろうと気になったのが、本書を手に取ったきっかけです。
スズキタゴサクは終始饒舌かつ本心を語らない不気味な存在。
一方で、彼を取り巻く人々の視点からは、それぞれの善悪の葛藤や感情がむき出しになり、泥臭いほど人間らしい。
後半、スズキタゴサクの本心を掴めそうな展開はグングンと引き込まれました。終わり方もスズキタゴサクへの印象と物語が重なり、面白かったです。
あと、読みながらもずっと佐藤二朗さんの顔が浮かんでました。笑
ハマり役ですね。すごい役者さんです。
次作も読みます。 -
Posted by ブクログ
個人的に『爆弾』より面白かった。
理不尽な無差別殺人事件の生存者が集められ、それぞれの当日の行動を尋ねられるが、その会の本当の目的は不明。参加者の互いの素性も確かでなく、なぜ自分たちが集められたかも不明。ショッピングモールの防犯カメラに映っていることと映っていないこと、司会の徳下がどこまで知っているかわからないことなど、不謹慎ながら人狼のような推理ゲームのようで緊張感があり面白かった。
何か事件があったとき、我々は誰が悪だったのかを知りたくなる。でも作中にある通り、人は白と黒ではっきり分けることはできない。客観的な事実はひとつでも当事者にしか説明できないストーリーがある。そういった部分がうまく -
Posted by ブクログ
ネタバレショッピングモール「スワン」で起きた無差別殺人事件。その生き残りの5人が、「お茶会」に集まった。
・いずみ:高校生。スカイラウンジの生き残り
・波多野(双海):亡くなった幸雄の父親
・生田:認知症の義父を亡くした
・小田嶋:スワンの警備員
・保坂:人を救いたかった老人
いずみのライバル・梢が、スカイラウンジで幸雄くんの遺体を盾として使ってしまい、銃で自死しようとしたところをいずみが救った。この真実をいずみは心にしまっていた。
お茶会参加者が何かを隠しているのが気になり、読み進めるのがおもしろかった!
生き残ったいずみが世間から叩かれているのが理不尽すぎて、スカイラウンジの真実はもうすこし -
Posted by ブクログ
ネタバレすごく読み応えがあった!面白すぎてそのまま勢いで映画も観てしまった!取調室での心理戦や、爆弾の現場で間一髪!など、ハラハラするシーンが多かった。
あと、犯人であるスズキタゴサクの考えがさも正解のようにも聞こえるし狂ってるようにも聞こえて翻弄された。
タゴサクのあの感じのおしゃべりの中から爆弾の場所であったり動機や背景であったり思想であったりを読み解いた類家(と等々力)がかっこいい。
「みなさんの1クリック1クリックのおかげさまで、目標は無事に達成されました。よって爆弾は爆発します」はまじで震えた。みんな手のひらを返して一斉に騒ぎ始めてちょっと面白かった。
結末を知ってから読み返したらタ -
Posted by ブクログ
小説の中の話だからかもしれないが、物語の中のお金持ちというのは大概意味わからんことをしてくるし、しかもそれを強要するという印象を持った、
誰かの言っていた「もう犯人が悪いじゃだめなんですか?」という部分にすごい共感した。
むしろそれ以外悪くないで欲しい。
最初はショッピングモールの「スワン」で起こった事件の細やかな描写、そしてそれが終わると、その中で亡くなられた方に何が起きていたかの究明。
最後は何が起きたか大まかにはわかったが、だからといって得られるものはなく、失ったものの方がみんな多い。
私は心が狭いから、主人公だけが悪役になるというのではなく、すごい嫌なことだってされてたんだよという -
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Posted by ブクログ
すごく考えさせられた物語だった。
ある1つの連続爆破事件を解決するという目的であるが、登場人物一人一人の思考が丁寧に描かれており、それぞれの気持ちが痛いほど分かる。
人間の思考力とはこんなにも他人の影響を受けやすく、流されやすいのかと改めて考える機会になった。これもまた人間の流されやすい所が出ている。
人間というものは自分でも知らない自分がいて、それに気づいた時、全て受け入れる事ができるわけではないと思う。この物語に出てくる登場人物は、皆んなそれぞれ、初めて知る自分と出会い、そこからどう進むか、どんな心境の変化があるかが丁寧に描かれており、人間の弱さと強さを感じる事ができた。