呉勝浩のレビュー一覧

  • これが最後の仕事になる

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    1遍6ページなので、隙間時間にぴったりでした。
    五十嵐律人さん、秋吉理香子さん、呉勝浩さん、桃野雑派さん、白井智之さん、夕木春央さん、一穂ミチさん、米澤穂信さんなどなど。
    読んだことがある作家さんの作品がいっぱいで、とても楽しめました。

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    2025年07月24日
  • これが最後の仕事になる

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    同じ書き出しで始める短編集。ストーリーそのものがおもしろいというよりは、作家の個性を楽しんだり、「同じ書き出しでもこれほどバリエーションがあるなんて」とアイディアそのものもを楽しんだりできる1冊だと思った。

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    2025年07月13日
  • 蜃気楼の犬

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    ネタバレ

    ルーキーの正義を「若い」と笑う番場
    そんな番場の正義は可愛い年下の嫁とお腹の子

    事件の合間では、県警捜査一課のエースも家に帰れば年下の嫁の尻に敷かれるほのぼのした夫婦関係が描かれているが、後半になるにつれて徐々に不穏な空気…

    最終話はこれまでの事件関係者が絡み合い番場たちの過去も描かれ、臨場感とスリルが溢れる作品でした。

    本書は短編形式ながら、ラストで一気に事件が繋がる爽快さが魅力です。

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    2025年07月04日
  • スワン

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    ネタバレ

    爆弾シリーズからこの作者に興味を持ったため拝読しました。

    理不尽によって引き起こされた悲劇、それに対しての各々の選択。その選択の結果しか周囲は知らず、当事者は悲劇の責任を求められる。
    現代社会においてもよくある事象ですが、この物語は本来断罪されるべき犯人たちが退場してしまっていることが悲劇をより深めています。
    遺族は怒りの矛先をどこにぶつければいいのか、責任を誰かに求めざるを得ない。特に終盤の転換点となるとある登場人物の心情は読んでいて心苦しかったです。
    この作者さんは人の悪意をどストレートに端的に書きますよね。あまりにも刺激的かつ痛烈であるがゆえに、どうしてもページを捲る手が止められません

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    2025年05月25日
  • スワン

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    冒頭の事件がメインと思いきや、事件後の関係者たちの物語。
    展開がどこに向かっているのかわからず、先が気になりページが進みます。

    人には二面性がありどちらか一方ではない。頭では理解していても、一方だけをみてしまいがち。
    えてして世間は一面性で人を判断する。

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    2025年05月21日
  • おれたちの歌をうたえ

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    ネタバレ

    パイセン本。『おれたちの歌をうたえ』とは、そういう事か。過去の出来事に囚われた男たちが、時を超えて再び向き合う姿を描き出す。登場人物たちが成長していく過程や、彼らが抱える葛藤に共感を覚えるとともに、青春の後悔や再生のテーマが心に響く。特に、主人公・河辺の人間らしさに目覚める瞬間は、読者に希望を与える。作中の文学的要素や暗号の謎解きも、物語に深みを加えており、単なる小説にとどまらず、知的好奇心も満たしてくれる。過去と現在をつなげる複雑な構成の中で、登場人物たちが自らの過去と向き合う様子は、人生の意味を考えさせられるものがある。ちょっと長くて時間が掛かったため、読後の達成感が半端ない。

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    2025年05月08日
  • スワン

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    ネタバレ

    無差別銃撃事件ということで、最初は読むのが辛い描写が多かった…

    あっという間にたくさんの人が亡くなり、犯人も自殺。この残酷な事件がこれ以上どう広がるのか?(もう謎も何もないし明らかやん)と疑問に思いながら読み進めました。

    中盤以降、お茶会で徐々に新たな事実が見えてきて、謎が謎を呼び、一気にミステリーの展開!
    ここからが面白かった。

    こんな緊急事態下では、
    人の言動は予測できないくらい複雑で、後になってその時の気持ちも状況も説明できないのは当然。
    でも、いろんな思いを自分の心の中に落とし込んで、前に進もうとするいずみの逞しさは、すごすぎる。

    無差別銃撃事件の謎ではなく、その緊急事態下で起

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    2025年04月27日
  • 道徳の時間

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    芸術家の自殺に関する謎、講演中に起きた殺人事件に関するドキュメント映画の制作、町で連続する悪質な悪戯などが同時進行し、やがて集約されていくまでの話。 正直、ミステリーだと思って読みすすめてたはずが、いや、大枠でミステリーなんだろうけど、自殺や悪戯などは特に目新しくもない感じで片付けられていったのが意外、ただし重厚な人間ドラマとして仕上がっていた。 正直個人的に合わない内容だったけど作者の力量でなんとか読ませていただいた感じ。 この作者の作品は網羅した方が良い

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    2025年04月03日
  • ロスト

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    ネタバレ

    誘拐事件が発生し、そこから犯人の意味不明な要求に振り回される警察と芸能プロの社長、コールセンター責任者etc.の物語。序盤で内容が把握できてないうちから登場人物によって場面が代わる代わる展開されていったので人間関係を整理するので精一杯になったけど、理解してからはほぼ一気読み。終盤であらゆる謎が解けてスッキリ。さらに「えっそんなオチ?」といった感想に対する返答のように最後にどんでん返しがあってなおスッキリ。良い読書が出来た。

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    2025年04月02日
  • 雛口依子(ひなぐちよりこ)の最低な落下とやけくそキャノンボール

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    登場人物のメチャクチャなキャラクター、容赦のない暴力。
    何をとっても和む要素なんて一つもない本書ですが、冒頭から最後まで途切れることない疾走感と気付けば依子や葵、リツカに感情移入させられてて、まんまとしてやられたなあと言うのが一番の感想。残酷な結末なのに、何故か最後の一行を読み終えた時の頑張れ!と言う気持ちは、素直に清々しいものでした。
    現実離れしてるけど、実際に社会で虐待や洗脳されてる人は少なからずいるはずで、そう考えると、ある意味では社会派ミステリと呼べるかもしれないとか思いました。

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    2025年03月22日
  • ロスト

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    コールセンター勤務の下荒地直孝、芸能プロ社長の安住正彦、生活安全課の鍋島道夫巡査部長、大阪府警捜査一課の麻生警部の4名の視点で物語が進む。村瀬梓が誘拐され犯人からの指示で身代金一億円を100人が100万円ずつそれぞれの指定された場所に持って行く。600頁の長編であるため途中まではなかなか進まず少々苦戦したけど、梓の安否が確認されて以降は怒涛の展開でほとんど一気読みでした。特に人物の描写が秀逸で一冊の中にたくさんの人生が詰まっていて読み応えは抜群。「この後も人生は続いていく」というセリフがグッときました。

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    2025年03月21日
  • スワン

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    無差別殺人自体、テンポ良くすすむ。テンポが良過ぎて不思議なほど悲しんだり怖がっていられない。そのおかげで悲劇の波はあとからあとから押し寄せてくる。いつ自分が殺されてもおかしくない極限状態の中での正義とはなんなのか。悪とはなんなのか。不条理な世間の渦に飲み込まれながらも立ち上がり一歩進もうとする少女の強さに心揺さぶられました。

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    2025年03月20日
  • 法廷占拠 爆弾2

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    はじめは立てこもり犯、スズキ、警察の三つ巴戦だと思われた。
    だがしかし。
    スズキタゴサクを巡る計画は複雑に絡み合ってほどけない。
    おびやかされる尊厳の保持、命の重さは平等か否か。
    爆弾ミステリー第2弾は前作にも増して一秒たりとも油断禁物だ。

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    2025年11月22日
  • これが最後の仕事になる

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    ネタバレ

    一生本を読んで暮らせるなら、
    人生と引き換えでもよいか?

    そこで得た報酬を娘たちに残し
    サラッと宇宙へ旅立てる?

    ふとそんなことを考えた。

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    2025年02月14日
  • 道徳の時間

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    パイセン本。「道徳の時間を始めます。殺したのは誰?」陶芸家の死亡現場で謎の落書きが見つかる。同じ頃、仕事に失敗し燻っていたビデオジャーナリストの伏見の元に、かつてある小学校で発生した殺人事件のドキュメント映画のオファーが舞い込む。道徳とは何か?「みんな」とは誰の事?今は子供を叱ると「心理的虐待」で通報される片側で、女性の尊厳を無視した性接待を強要し、その経緯や顛末も明かさないメディアもある昨今、一体何が正しいのか?という基準が人によって変わってしまう事の危機感。なんかタイムリーな内容で、読めてよかった。

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    2025年02月06日
  • 警官の道

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    どれも実力派の作家で、ハズレはありませんでした。中でも初読みの長浦氏は迫力を感じました。近い内に他の作品を読んでみようと思います。

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    2025年01月27日
  • これが最後の仕事になる

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    ネタバレ

    見たことのある名前の作家さんがたくさんの、ぜいたくな1冊。
    私は呉勝浩さんのお話が1番印象的だった。他の本にもあたりたいと思う。
    多崎礼さん、岸田奈美さん、米澤穂信さんは何作か読んだことがあり、短編でも“っぽさ”が出るなと感じる。様々な「これが最後の仕事になる」が読めて良かった。

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    2025年01月21日
  • スワン

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    ネタバレ

    ショッピングモールの銃乱射事件の話。
    臨場感あって面白かった。
    なんで2発撃たれたのかみたいな謎があった。

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    2025年01月14日
  • スワン

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    ネタバレ

    とても面白かった。徐々に真実が明らかになる展開に、ページをめくる手が止まらなかった。無差別殺人の現場という極限状態では被害者にも不作為や誤った行動があるし、犯人以外誰も悪くはないけどみんな誰かのせいにしたくて恨みや妬みなどが生まれる。それを様々な視点で表現していた。
    ネタバレになるが、主人公のいずみは高校生だけど強い芯を持っていて憧れすら感じた。「許す正義」がそこにあるし、自分の経験と世間の認知が異なる現実は、確かにある。墓場まで持っていくものは自分にもあるなぁ、と思い出させてくれた。

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    2024年12月19日
  • スワン

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    ショッピングモールで起こった無差別銃撃事件。生き残った5人に招待されたお茶会の目的とは?
    展開が予想できないからこそ面白い。高校生いずみの覚悟はどれほどのものだろうか。

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    2024年12月08日