呉勝浩のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
タゴサクと刑事たちの頭脳×心理戦が速い展開で繰り広げられ先をどんどん読みたくなる一冊だった
人間は他人の命に優劣をつける、その通り
法律がなければ自分の大切な人を殺した犯人には同じ目にあってもらう、その通り
何もしなくても爆弾が自分の知らないとこで投下されるとして、結果が変わらないなら大金を得るという合理的な判断をする、その通り
モラルや道徳、人間性、人が人を尊重して世界が崩れないようにするためにルールがある
内情を知らない第三者、とりわけルールの中で相対的に上手くやっていけていない側は、ここぞとばかりにルール側の警察へ責任を問うが、じゃあお前がやってみろとも思う
ただそれをルール側がしてしま -
Posted by ブクログ
ネタバレ映画を観た感想。
原作未読ですが、メモとして残します。
ひと時も目を離せず、本当にリアルタイムの事件のように感じました。
最初の掴みも良いし、展開も良く、どなたか書かれていましたが、まさにジェットコースターのような作品でした。
一人一人の個性や、演技も本当に秀逸で引き込まれました。
佐藤二郎さんも山田裕貴さんも、とても良かった!
リアルな人間性に表裏一体の感性、ひとことひとことに込められた様々な感情が伝わってきました。
そして善悪や平等性、性善説、トロッコ問題、現代の日本人の特性、色々なことを考えさせられ、問われる、奥の深さを感じました。
最後の類家のナレーション、ゾクゾクしました。
帰 -
Posted by ブクログ
質量の重いミステリ小説。
これまで読んできた小説の中でも、特にずっしりぎっしり中身がパンパンであった。読後に何か重たいものを背負わされたような気持ちになった。なんと表現して良いかわからないのが正直な感想であるが、賞を取るのも納得の出来であった。この内容を映像137分で伝えるのは到底無理であろう。どこかを削るなら映画なんて作らなければ良いと思う。どれだけ時間をかければこの小説を書き上げられるのか全く想像がつかない。ミステリ小説としての斬新さがあるわけではないが、完全にミステリで現実に近い物語である。面白い小説ではあるが、気軽に読んでというには濃すぎると思う。読書酔いがあるとするなら今の状況だと思 -
購入済み
爆弾シリーズから。
呉さんの作品は総じて群像劇だなと。
入れ替わり立ち替わりで視点が変わるので、より情報が煩雑になって面白い反面、おっちゃんが多いので何が何やらというところではあります(笑)あと本筋から外れますが大阪が舞台の作品なのに関西弁が少なくてちょっと物足りなさ感じたところもあります。
他作を引き合いに出して恐縮ですが、犯人の動機だったり事件にまつわる人々の心情など、他人や万人には理解し得ない感情とそれに対する葛藤が爆弾とも共通してるところであり、これこそ呉作品の真髄なのかなと思いました。
人間は多面的なものである、という。
他のコメントでもありましたが、三溝さんの「これからも事件 -
購入済み
ドリトス食べたくなりました
導入から占拠中の描写は緊張感があってめちゃくちゃ面白かったです。
徐々にあの人もこの人も登場してきて、今度は誰が出る?あの人は出るのか?と緊張でヒリヒリしながらもワクワクしながら読みました。
1番沸いたのはSSBCの彼が類家に電話をかけてきたとこですかね。
最後の爆破以降の流れはあっけない印象でちょっと拍子抜けだったのですが、次作への布石だと前向きに受け取りました。
前作の影の主人公は等々力だと思って読んでたんですが、今回は柴咲かなー。
ほんと「心の形」は人それぞれなんだなぁとしみじみしながら読了。次巻(あると確信してます)
が楽しみです。 -
購入済み
スズキタゴサクを憎めない悔しさ
映画からの原作です。
映画を見た際に、サスペンスというより群像劇だなと感じましたが、小説を読んでその印象はさらに強くなりました。
類家だけじゃなく、等々力、倖田、清宮、鶴久、それぞれエピソードを見せられて、誰しもがそれぞれの人生の主人公であり空っぽな人間なんていないのだと強く感じました。伊勢のエピソードもうちょっと深掘りしてほしかったー
そして誰しも主人公というのはスズキタゴサクにも当てはまることで、倫理観がぶっ壊れてること(それすら本当かわからないですが)をのぞけばとても人間味があり、ある意味魅力的な人物でした。
巻末の爆弾2の導入が良すぎてすでにキャスティングが気になっています(気 -
Posted by ブクログ
ネタバレ舞台は東京地方裁判所、104号法廷。
囚われた100人を、ひとり残らず救い出せるか。
警察とテロリストの新たな戦いが始まる。
今回は、スズキタゴサクの被害者家族 柴咲が裁判所に立て篭もり、警察たちは生配信で交渉を行うストーリー。
(多くの国民に視聴されてるという意味でヒリヒリしました…!!)
映画公開中のシリーズ第2弾!
今回は、半日の戦いを描いている。
かなり濃密な半日だったなと思う。
スズキタゴサクと類家の戦いは今後も見続けたい。
(私は頭脳派で変人な類家推しなので、類家が暗躍してる姿が見れて嬉しかった)
倖田の加わわった特殊犯も見れそうなので楽しみ♪
テロリスト 柴咲が発した