呉勝浩のレビュー一覧
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前作に負けず劣らず面白かった。
今作もスズキタゴサクが嘲り、嘯き、弄ぶ。そして類家が閃き、見抜き、切り返す。法律スレスレのラインを越えながら。その上何と言っても、今作の主犯はスズキタゴサクではなく、彼は間違いなく脇役に過ぎない。それなのに端役に留まらず圧倒的な存在感を残す今作は前作以上に作者の力量を感じた。
類家は今作も後手に回らざるを得ない圧倒的に不利な状況を強いられながらも真相に執念で喰らい付いていく。前作の清宮では出来なかった制御役を新キャラの高遠が務める。旧キャラも新キャラも魅力が余すことなく詰まっている。
血流が粟立つ読後感だった。今作も映像化が待ちきれない。 -
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ネタバレ映画化もされた有名作。先に映像を見るとスズキタゴサク=佐藤二朗にしかならない。
自称・スズキタゴサク。
取調室に捕らわれた冴えない男が、
突如「十時に爆発があります」と予言した。
直後、秋葉原の廃ビルが爆発。
爆破は三度、続くと言う。
ただの“霊感”だと嘯くタゴサクに、
警視庁特殊犯係の類家は情報を引き出すべく知能戦を挑む。
炎上する東京。拡散する悪意を前に、正義は守れるか。。。
「スズキタゴサクが強すぎる。」
この一言で8割ぐらい説明が付きそうなお話。(貶している訳ではなく、褒めてる)
とにかくその流暢な喋りで対峙する刑事の心を抉り続ける。
清宮はそれに負けてしまった。
伊勢はハナから相 -
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「誰か、先生にとって邪魔な人間はいませんか?」
「え?」
「ぼくに、その人を殺させてくれませんか?」
「答えは出た?」
「はい。『美しい』は、自分より上位のものに向けられる気持ちなんだと気づきました」
「上位?」
「そうです。芸術作品も、大自然も、動物も、ぼくたちより強いものだと思うんです。自分では届かないもの、かなわないもの。ひれ伏す感じ、というか」
「たしかに、神様に向かって『かわいい』とは言わないかもね」
「神は『美しい」ですよね。だって、ぼくらの生殺与奪を握っているから。だったら『かわいい』は、自分より下位なんじゃないかって思うんです。自分の支配下にあって、自分には害がなくて、その気 -
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星5個じゃ足りないくらいの作品。
結論 過去1の作品。
今まで小説を読む機会がなかった自分にとっても、読みやすい、読み始めたら止まらないストーリーの連続。
気づいたら1時間経っているような本に出会ったのはこの方初めてでした。
『爆弾』の映画を見に行き、本屋で爆弾の続編という文字を見て興味を惹かれ買ったが、その時の僕の決断は大正解だった。
この本で、さらに本を読むことの面白さと、小説というカテゴリーの深さを再認識した。
ストーリーとしては、推理小説であり、伏線や、キーワードが何かという読者自身も考えながら読める構成で、面白いの一言じゃ語りきれない物語だった。
特に、柴咲の、『幸運な人は、幸運 -
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ネタバレ爆弾の続編。スズキタゴサクと警察およびその他勢力(占拠犯、のっぺりあんず、被害者の会)らの関係性が複雑に絡み合いながら進展する物語。占拠犯とのっぺりあんずと被害者の会が1チームとなったことで、犯罪の手口や動機がわかりにくくなり、警察を翻弄する。一方で類家がわずかな情報をヒントに解決策を解いていく様が魅力的だった。映画館でやってもきっとスリリングなアクションとなるだろう。
この書籍を通じて、物事が複雑に絡み合っているもの解決策は難しいが、一つずつ紐解いていくと解決の糸口が見えていくものだなと思った。340ページの超大作だが飽きずに読み切ることができた -
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「身から出た錆といわれたらぐうの音も出やしません。けども冤罪ってのは、ほんとにつらいものですね。わかりますか、刑事さん。身に憶えのない犯罪を押しつけられて疑われて、白い目で見られてね。そうしているうちにむくむくと、くろーい感情がわだかまってくるんです。おれは何もしてないのに、なんでこんな目に遭わなくちゃならないんだ。これならいっそ、おれが犯っておけばよかったなって」
「なんだって?」
「おれが犯っておけばよかった。だってそうでしょう?あの可愛いミノリちゃんに、けっきょくわたしは指一本ふれちゃいないんですからね」
あらためて実感する。時限爆弾とは、なんとやっかいな代物だろう。いったん「ある」と -
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連載中のコミカライズ版で知って、映画も先日観た。どちらも非常に面白く、満を持して原作小説に手を出した。果たして期待通り、いや期待以上の読書体験だった。
当たり前だけど漫画や映画よりも情報量が多い。メディアミックス版では描かれなかったキャラクターの設定・造形は物語により深みを与えている。とはいえメディアミックス版もそれぞれの特性を活かした良さがあるので、結論としてはどれも良い。この『爆弾』という作品に出会えて良かった!
映画版のキャスティングは非常に満足しているけど、その上でもし映画化を知る前にこの原作を読んでいたら、違ったキャスティングを脳内でしていたかもしれない。
例えば類家は成田凌、タゴ -
購入済み
おもしろい
少し前に好評なSF小説に挫折したばっかりですが
こちらは完読
とても愉快痛快おもしろかったです
超オススメ
格ゲーはよくわかりません -
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爆弾の続き。今度はスズキタゴサクの裁判を行っている法廷での事件。相変わらずのキャラクターのスズキと占拠された法廷の人質を救出するための警察の動き。前作でも活躍していた人たちが再び事件の解決に動いている感じが絶対に順番に読んでいったほうが楽しめるなーと思ったし、スズキタゴサクの底知れぬ恐ろしさみたいなものも感じた。本当はすごく洞察力とその場の空気を支配する力を持っている感じがあるのに、発言がすごく間の抜けたような感じのギャップが逆にこの人物の抜け目なさや持っているキャラクターを強く感じさせていると思う。次作も是非読みたい。早々に出ると嬉しい。
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Posted by ブクログ
映画は観ていないが、予告とキャストを見ていたので、スズキタゴサクの語りを佐藤二朗そのままのイメージで一気に読み進んだ
終始、取調べ室のやり取りが続き、スズキタゴサクと警察とのやり取りの中で、清宮も伊勢もスズキのペースにのみこまれていく
ヘラヘラと自分を卑下して語り、誰からも望まれた事の無い人生を送ってきて、その他人の思いが見えてしまうスズキ
「学が無いから私にはわかりませんが」と言うが、そうとは到底思えない相手を翻弄する語りで誰の中にもある悪、保身、諦め、破滅願望を呼び起こす
類家との応酬と爆発の恐れにヒリヒリしながら、映像でも観なくては!と思った