呉勝浩のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
暴行事件で取調を受けていたスズキタゴサクは霊感を使えると爆破の予告する。予告は現実になる。さらに三度爆破は起こると予告。警視庁特殊犯係の交渉術を学んだ清宮と類家は次の爆破情報を聞き出そうとする。スズキタゴサクは愚鈍そうな見た目の卑屈な男である。というのは擬態であり、実は知能が高く博識の愉快犯で、しかも饒舌である。それらを清宮は見抜いて、あえて誘いに乗ったが爆破を阻止できず、逆に暴行を扇動されてしまう。自身は下等で他者を見下さない平等主義者だと言い。社会の建前は命は平等であると言いながら、命に格差が存在している欺瞞を証明した。しかし、全体的に幼稚な主張でもある。類家に対しては正直だからこそ嘘つき
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Posted by ブクログ
ネタバレ映画は見ておらず、人からオススメされて読んだ。
面白かったし、作者の上手さに舌を巻いた。
人の思考や哲学をメインにした作品は数多くあるけれど、これほどまでに多様な、しかし多くの人間が抱えている矛盾をきちんと作品に落とし込み、登場人物たちのキャラクターとして確立させている、と感じた。
スズキタゴサクという爆弾魔と頭脳明晰の刑事のやり取りはTRPGを感じさせる。ミステリーを解きながら読むタイプではないので、テンポよく進んでくれるのは助かった。
頭脳はもちろん差別的思考に付け込まれたりもして、スズキタゴサクの闇を感じていく。
子供とホームレスだったら子供を優先する。命は平等ではないのか。
親しい人 -
Posted by ブクログ
映画の予告から認知をしたため、全てが佐藤二郎で脳内変換される!
それくらい佐藤二郎のインパクトが強かったとも言える。
スズキタゴサク。
心身ともに腐っている人物像が、「怪物」と呼ばれるに相応しい表現だった。
いろんな人がタゴサクに飲み込まれて、自分の中の闇に向き合わざるを得なくなる辺りがリアル。
ちょうど「野良犬の値段」を読み終わった直後の「爆弾」だったので、タゴサクやその周辺における被害者に対する感覚が似ている部分があった。
自分に関係のない余所者は、所詮余所者。
自分の身近な人が助かれば、他の犠牲は致し方ないと割り切れる。
そんな人間の闇を上手く表現していると思った。
犯人は、なる -
Posted by ブクログ
ネタバレ映画を観てから書籍を購入し、読みました。
スズキタゴサクのどこか不気味で、無邪気な言葉にこちら側も翻弄され、類家たち警察とスズキとの戦いにゾクゾクしながら読み進めました。
普段、口にもせず、心のどこかで無意識にしてしまっている差別、思い込みが爆弾によって可視化されることにより気づく、自分自身の愚かかさ。
格差や差別が透明化されているこの世界にいる我々に、無意識下の差別に気付かされるような本でした。
1人の警官が起こした事件から始まる、人間の人間らしさが垣間見えるサスペンスでした。
直接的なことは書いていないですが、念の為ネタバレ回避を。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ一方的で理不尽な暴力シーンが胸糞悪さと怖さやらが混じりあって中々キツさがあった。
そういうシーンがあるからこそ緊張感が高まり、逆に法廷の外にいるキャラクターのパートで多少の安心感を得られてそれがメリハリになっているのだろうし実際かなり没入して読めた。
スズキタゴサクが何をしでかすか分からないワクワク感、妙な三つ巴の状況が面白い。
柴咲と相対している時にはスズキタゴサクを応援してしまった。
中盤あたりまでは苦しい展開ながら前作の爆弾同様最後には爽やかな気持ちで読み終える事が出来る点がすごく好きだ。
矢吹が類家に対して名乗るシーンは嬉しかった。
警察続けられてたんだ。
立花と湯村さんのやり取