呉勝浩のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
映画「爆弾」を観て、その素晴らしさに感動し、次作の「法廷占拠 爆弾2」を読みたくて、それなら爆弾も小説で読まねば、ということで本作を読んだ。
どうしても映画を観た上での感想になってしまうが、
スズキタゴサクの怪物じみた話術と計画、それに相対する類家というこれまた天才であり怪物じみた青年。
昨今の論破文化を象徴するようなやりとりと、息も詰まる心理戦はやはり素晴らしいし、俳優陣の演技があってこその映像化だったと感じた。
加えて、命の平等性を考えさせられる作品だった。
映画と比べると小説では等々力の心理描写が丁寧に描かれていて、映画で見るよりも重要な登場人物だと感じた。
スズキタゴサクがどうして等々 -
Posted by ブクログ
法廷という逃げ場のない空間で起きた占拠事件をめぐり、犯人と警察の激しい読み合いが繰り広げられるていた。異常な要求を突きつける犯人の本当の目的が見えず、誰が誰を利用しているのか分からない展開に引き込まれた。
特に印象に残ったのは、前作に続いて登場するスズキタゴサクの不気味な存在感。事件に巻き込まれているようでありながら、いつの間にか周囲の人間を操り、自分に有利な状況を作り出していく。警察官は市民を守るためにどこまで自分を犠牲にできるのかという問いも描かれ、単なる占拠事件以上の重さがあった。
後半は作戦、偽装、爆発、逃走が次々と重なり、一気に展開が加速する。類家とスズキタゴサクの心理戦がどこへ -
Posted by ブクログ
ネタバレ「仲間」というのがキーワードだろうか。
どんな形でもいい。タゴサクは「仲間」が欲しかったんではないだろうか。
だから、明日香が受け入れてくれた。「仲間」にしてくれた。そう思ったのに、利用された。
だから「もういいや」となったのではないだろうか。
だとすれば「気持ちはわからなくもない」。
小説を読んでから映画をネトフリで観たが、あれ?あの人いない?(『国宝/吉田修一』でもそうだった)ってなったけど、いなくても綺麗にまとまっていたし、なんならタゴサクが原作より人間味感じられた。二郎さんすげえ。
「苦しゅうないわ、バカタレが」
このやり取りが映画でも再現されてて、唯一の癒しだった。 -
Posted by ブクログ
今回もめちゃくちゃ面白かった。
映画から入り続きが気になったので2から読んだが、違和感無く世界に入り込めた。
次の展開が読めず、何が起きるのかワクワクしながらページを捲った。
面白かったけど、爆弾と言う作品ではスズキタゴサクの存在感が余りにもデカく、異様なカリスマ性がある為、今回出て来た柴咲が小物に感じてしまった。
スズキタゴサクと言う、ある種爆弾を象徴するキャラクターが大暴れする様を期待していた分、肩透かしを喰らった所もある。
ただ終わり方としては大満足。今回出番の無かった等々力や清宮も3で出て来そうな雰囲気を出しつつ、スズキタゴサクがまだ終わっていない事を読者に突き付けるようなラス -
Posted by ブクログ
『爆弾』を読んでまず感じたのは、これは爆弾事件を追う警察小説ではなく、「人はどれほど簡単に思考を支配されてしまうのか」を描いた物語だった。
物語は、酒に酔って騒ぎを起こしただけに見える中年男・鈴木田吾作が警察に拘束されるところから始まる。しかし、彼は取調室で「これから爆発が起きる」と予告し、その言葉は現実になる。警察は限られた時間の中で爆発を阻止しようと奔走する一方、取調室では鈴木田との息詰まる心理戦が繰り広げられる。派手な銃撃戦やアクションはほとんどない。それでもページをめくる手が止まらないのは、事件が進むたびに「この男は何者なのか」という問いが、より深く読者の中へ入り込んでくるからである -
Posted by ブクログ
【スズキタゴサク再び】
前作の大量の死傷者を出した爆弾事件の容疑者スズキタゴサクの裁判で、事件が起きる。拳銃を持った犯人グループが法廷占拠。犯人達の要求は死刑囚の死刑執行という前代未聞の内容。スズキタゴサク、籠城犯、警察の三つ巴がそれぞれの思惑が交わるーー
ココロの中ではスズキタゴサクと、警察の類家のバチバチの頭脳戦を期待したけど、籠城犯の存在もさらに話を面白くしてくれた印象。相変わらずスズキタゴサクを中心に、彼のセリフに翻弄させられる。もはやタゴサク節w
「誰かの幸福と不幸が、無理やり交換させられる。ラッキーとアンラッキーが無慈悲にね。」
普段は建前で包み隠している本音を、何のためらい