呉勝浩のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ映画を観てから書籍を購入し、読みました。
スズキタゴサクのどこか不気味で、無邪気な言葉にこちら側も翻弄され、類家たち警察とスズキとの戦いにゾクゾクしながら読み進めました。
普段、口にもせず、心のどこかで無意識にしてしまっている差別、思い込みが爆弾によって可視化されることにより気づく、自分自身の愚かかさ。
格差や差別が透明化されているこの世界にいる我々に、無意識下の差別に気付かされるような本でした。
1人の警官が起こした事件から始まる、人間の人間らしさが垣間見えるサスペンスでした。
直接的なことは書いていないですが、念の為ネタバレ回避を。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ一方的で理不尽な暴力シーンが胸糞悪さと怖さやらが混じりあって中々キツさがあった。
そういうシーンがあるからこそ緊張感が高まり、逆に法廷の外にいるキャラクターのパートで多少の安心感を得られてそれがメリハリになっているのだろうし実際かなり没入して読めた。
スズキタゴサクが何をしでかすか分からないワクワク感、妙な三つ巴の状況が面白い。
柴咲と相対している時にはスズキタゴサクを応援してしまった。
中盤あたりまでは苦しい展開ながら前作の爆弾同様最後には爽やかな気持ちで読み終える事が出来る点がすごく好きだ。
矢吹が類家に対して名乗るシーンは嬉しかった。
警察続けられてたんだ。
立花と湯村さんのやり取 -
Posted by ブクログ
わたしの人生は、わたしの唯一の財産。
前作「爆弾」を読んでから、この本を読むことを強くお薦めします。前作を凌ぐほどの面白さで、冒頭数ページで世界に入り込めます。
ストーリーもキャラクターも全然違うのに、「羊たちの沈黙」のレクター博士が、なぜか頭に浮かんだ。試しに「爆弾」「羊たちの沈黙」で検索してみたら、作者の呉勝浩さんのインタビューがヒットした。「爆弾」は、「ダイ・ハード3」のクイズと爆弾テロという骨格に「羊たちの沈黙」の圧倒的な悪役を組み合わせたものということでした。なるほど納得、深く腑に落ちました。
前作に続き同じ登場人物たちが出てくるところもいい。また続編がありそうなので、次回も期 -
Posted by ブクログ
前作に負けず劣らず面白かった。
今作もスズキタゴサクが嘲り、嘯き、弄ぶ。そして類家が閃き、見抜き、切り返す。法律スレスレのラインを越えながら。その上何と言っても、今作の主犯はスズキタゴサクではなく、彼は間違いなく脇役に過ぎない。それなのに端役に留まらず圧倒的な存在感を残す今作は前作以上に作者の力量を感じた。
類家は今作も後手に回らざるを得ない圧倒的に不利な状況を強いられながらも真相に執念で喰らい付いていく。前作の清宮では出来なかった制御役を新キャラの高遠が務める。旧キャラも新キャラも魅力が余すことなく詰まっている。
血流が粟立つ読後感だった。今作も映像化が待ちきれない。 -
Posted by ブクログ
「誰か、先生にとって邪魔な人間はいませんか?」
「え?」
「ぼくに、その人を殺させてくれませんか?」
「答えは出た?」
「はい。『美しい』は、自分より上位のものに向けられる気持ちなんだと気づきました」
「上位?」
「そうです。芸術作品も、大自然も、動物も、ぼくたちより強いものだと思うんです。自分では届かないもの、かなわないもの。ひれ伏す感じ、というか」
「たしかに、神様に向かって『かわいい』とは言わないかもね」
「神は『美しい」ですよね。だって、ぼくらの生殺与奪を握っているから。だったら『かわいい』は、自分より下位なんじゃないかって思うんです。自分の支配下にあって、自分には害がなくて、その気 -
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星5個じゃ足りないくらいの作品。
結論 過去1の作品。
今まで小説を読む機会がなかった自分にとっても、読みやすい、読み始めたら止まらないストーリーの連続。
気づいたら1時間経っているような本に出会ったのはこの方初めてでした。
『爆弾』の映画を見に行き、本屋で爆弾の続編という文字を見て興味を惹かれ買ったが、その時の僕の決断は大正解だった。
この本で、さらに本を読むことの面白さと、小説というカテゴリーの深さを再認識した。
ストーリーとしては、推理小説であり、伏線や、キーワードが何かという読者自身も考えながら読める構成で、面白いの一言じゃ語りきれない物語だった。
特に、柴咲の、『幸運な人は、幸運 -
Posted by ブクログ
ネタバレ爆弾の続編。スズキタゴサクと警察およびその他勢力(占拠犯、のっぺりあんず、被害者の会)らの関係性が複雑に絡み合いながら進展する物語。占拠犯とのっぺりあんずと被害者の会が1チームとなったことで、犯罪の手口や動機がわかりにくくなり、警察を翻弄する。一方で類家がわずかな情報をヒントに解決策を解いていく様が魅力的だった。映画館でやってもきっとスリリングなアクションとなるだろう。
この書籍を通じて、物事が複雑に絡み合っているもの解決策は難しいが、一つずつ紐解いていくと解決の糸口が見えていくものだなと思った。340ページの超大作だが飽きずに読み切ることができた