呉勝浩のレビュー一覧
-
-
Posted by ブクログ
若林さんがガンガン踏み込んで面白い話を引き出してくださるので楽しかった。「こうではないですか?」と斬り込んで「そうじゃないですね」と返される場面も多かったけど、それはまあご愛嬌。
印象に残っているのはこの辺▼
・円居さんの「推理漫画よりも早く展開する頭脳バトルやギャンブル漫画のテンポが求められていると感じている」という話や、FGO他ノベライズの裏話。
・SFミステリと特殊設定ミステリの違いと阿津川さん・逸木さん・方丈さんのスタンスの違い。
・澤村さんの「ジャンルの書き手でないからこそジャンルあるあるなシチュやキャラに頼りたくない」スタンスはそういう考えもあるんだと新鮮だった。
・呉さん -
Posted by ブクログ
既読作家のインタビューは面白く読めたが、それ以外の方のは上滑りする感じで読んだ。しかし、作家さんたちや、書評家の方々は本当に本を読み込んでいるのだなぁと思う。澤村伊智と阿津川辰海は読もうと思っていた作家で、更に早く読まねば、と思った。あと、大学のミステリ研で、ミステリーよりも「ジョジョ」「カイジ」「ガンダム」が会話に出るというエピソードや、京大ミス研にはジョジョ全巻置いてあるのとか面白かった。デスノートもインタビューのあちこちにでてきたし、マンガ・アニメのストーリーがミステリー界に与えている影響も大きいのですね。
今、高校生だったら賢い大学行ってミステリ研入る目標も楽しそうだなぁ。読み仲間が増 -
-
Posted by ブクログ
数年前と最近の事件を並列させて話しが展開する複雑な物語だが、ジャーナリストのあり方を問われる話でもある.伏見祐大は仕事を干されているが、旧友の田辺からドキュメンタリー作成のカメラマンとして仕事を打診される.伏見の町では近年いたずら事件が多発して犯行時に奇妙なメッセージが残されていた.地元出身で青柳南房が亡くなった所にも『道徳の時間を始めます。殺したのはだれ?』というメッセージが残されていた.伏見は田辺から越智冬菜を紹介され彼女が以前の事件に関連したドキュメンタリーを作成するので、伏見は参加を要請された.向晴人が恩師の正木を講演会場で刺し殺した事件を越智が映像にまとめるようだ.向は捜査中も裁判で
-
Posted by ブクログ
やる気も正義感も、少々くたびれてきた、県警捜査一課のオッサン刑事、番場。
だが、事件現場に立つと途端に、その洞察、観察力を発揮する。
だからか、仲間は彼を「現場の番場」と呼び、一目置く。
当の番場は、50を過ぎ二回りも年下の女性を嫁にして、一途に愛情を注いでいる。
女性のバラバラ遺体発見から始まる「月に吠える兎」。
被害者の指二本がなくなっている代わりに、本人のものではない指が残されていた。
そして、「真夜中の放物線」では、男性の飛び降り死体が発見されたが、周辺の高い建物といえば、少し離れた位置にあるマンションだけ。
そこから落ちたにしては、不自然な距離に遺体はあった…。
興味 -
Posted by ブクログ
ネタバレ呉勝浩の初読み。
しばらく前に見かけて気になってはいた一冊。
気にはなったけれど、「古本で出回ってからでもいいか」と、そっと棚に戻した一冊でもあり。
しがない小遣い制既婚勤め人には、初読み作家を新刊で買うのには勇気がいるもので(苦笑)。
同僚からの誕プレを開いたら出てきたのが、この一冊だという偶然。同僚に感謝。
かな~り久しぶりに「ページをめくるのが止まらない」という程にのめりこんだ一冊でもあり♪
かといって、題名に沿って道徳とは何か?などと語る気はない。(もちろん、道徳とは何かと考えさせられる要素は多々あったけれど)
自分はこの作品を、、、、
報道の在り方を問う物語として、
父と -
Posted by ブクログ
道徳の時間を始めます。
殺したのはだれ?―有名陶芸家の死亡現場で、殺人をほのめかす落書きが見つかる。
同じ頃、VJ(ビデオジャーナリスト)の伏見にかつて町の小学校で起きた殺人事件の映画撮影のオファーが。
伏見はふたつの事件の奇妙なリンクに搦め捕られていく。
選考会も紛糾した江戸川乱歩賞受賞作を完全リニューアル。
□□□
以上、裏表紙の内容紹介から。
いや、聞きしに勝るスリリングな展開。
かなり複雑に入り組んだストーリーなので、頭の中を整理しながら読み進めましたが、筆力があるのでぐいぐい読ませます。
新人賞受賞作は、このくらいの熱気がなきゃ、ですね。
本筋とは離れますが、63ページにこんな場面が -
Posted by ブクログ
最近の小説を読むと、こう言うふうに感じることが多くて。
もっと面白いはずなのに、なんで今ひとつ楽しめないんだろうと。
世界で小型核爆弾による同時テロがあってから数十年、一見普通の冴えないサラリーマンだけがプレイできるネットゲームが、世界を揺るがす鍵になった。
なんかエンダーのゲームとかよくありそうな設定と思わせておいて、いやそこのアイデアは、すごいなあ、と素直に思った。
文章も上手いと思うし、どう考えても面白いはずなんだが。
人物がみんな浅い。本当に、ゲームの中のプレーヤーというか、昔話の村人とかカニとか猿とか臼というか。生きてない。語られてる。
好き嫌いの問題だけかもしれないけど、