【感想・ネタバレ】マトリョーシカ・ブラッドのレビュー

あらすじ

『スワン』(日本推理作家協会賞長篇受賞作 第41回吉川英治文学賞新人賞受賞、直木賞候作作)、 『おれたちのうたを歌え』(直木賞候補作)など、一筋縄でくくれないエンタテイメント作品の書き手・呉勝浩の放つ警察小説。

神奈川県警と警視庁のはぐれ刑事たちが手を組んでせまる“巨悪の闇”とは!

”謎解きと人間ドラマが交差する骨太警察小説!”
文芸評論家・縄田一男氏が絶賛!

陣馬山で発見された白骨死体の傍らにはマトリョーシカが埋められていた。被害者は5年前、行方不明とされていた男だった。
神奈川県警刑事・彦坂は、青ざめる。その男こそ、5年前、組織ぐるみで隠蔽した事件の関係者だったのだ。
県警に激震が走るさなか、八王子で、第二の惨殺死体が発見される。現場には第一の事件との関連性を示すマトリョーシカが残されていた。
事件そのものを隠したい神奈川県警と、反目し合う警視庁の捜査班。
組織の論理がもたらす闇に、はぐれ刑事たちが誇りをかけて、合同捜査を始める。

異色の警察小説!

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購入済み

一気読み、まちがいなし!

 二転三転するストーリーに翻弄され、一気に読み進めました。薬害事件をめぐる登場人物それぞれの思いが錯綜し、やがて犯人と思しき男が浮かびます。しかし彼には鉄壁のアリバイがあり…
  個人的には、六篠のキャラクターが面白かったです。今時のおぼっちゃまくんかと思えば、意外に熱血だったりして。
 辰巳と六篠コンビの続編を期待しています。

#アツい #ドロドロ #ダーク

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2023年03月01日

Posted by ブクログ

推理小説としても人間ドラマとしても読み応えある警察小説。各々ワケアリの神奈川県警と警視庁のはぐれ刑事たちが事件の真相に迫る臨場感が見事。ネタバレになるので詳細は割愛するが私怨から巨悪、巨悪から個人的感情へと帰結する変遷がありきたりな警察小説と一線を画す要素になっている。根底に流れるのは人間の歪んだ欲望であり、欲望がもたらす怒りが想像を凌駕する事件をもたらした。繋がりが途絶えた空っぽのマトリョーシカであるが、最後の最も小さなマトリョーシカの中にあったのは純粋な愛の形だったのはそれが人間の根源的本質ということなのかもしれない。

0
2023年11月06日

購入済み

今作もなかなか

やられました。

最後に向かうまでの伏線、思いもよらない展開
全てに通じるマトリョーシカの意味。

良く考えられ、仕組まれた作品でした‥感心
今作は登場人物が多いので混乱する所もありますが
主要人物だけおさえ置けば読み進められ点も◯。

#シュール

0
2023年09月02日

Posted by ブクログ

山中の白骨死体の傍らにあったマトリョーシカの謎。
被害者は、5年前の行方不明の医師。
神奈川県警の組織ぐるみの隠蔽と反目しあう警視庁の捜査班。
いわゆる警察小説になるのだが、この作家さんの警察ものは、初めて。
なかなかの複雑さだが、結末が気になり一気読みになる。
好みかというと…。ちょっと違うかな。

0
2022年06月24日

ネタバレ 購入済み

何もかもスッキリしない

様々な人たちの思惑が複雑に絡み合う様子はさすがですが、キャラクターがたくさん居すぎるせいか、ひとりひとりの掘り下げが薄いと感じました。
あとは警察上層部の何でもアリなさま、冤罪を防ぐための隠蔽と称されていますが、いくらでも冤罪作り放題、上級国民無双すぎてリアリティを感じませんでした。

あと動機。
どんなすごい動機かと思ったら結局恋愛のもつれ、LGBTQIA+にも配慮、ヤレヤレ。

そして、最後は上級国民無双で何も解決しないまま終わり。
これ、上中下巻の上巻ですかね。

#じれったい

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2025年01月14日

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