呉勝浩のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ「素敵な圧迫」「論リー・チャップリン」「ダニエル・《ハングマン》・ジャビーズの処刑について」はおもしろかった。
全体的に、私はもう少し刺激的な話のほうが好みかも。
以下、短編のあらすじと感想。
【素敵な圧迫】
子どもの頃に押し入れに入り、圧迫されることに魅了された主人公の広美。大人になって一人暮らしをするようになると、わざわざ購入した小さな冷蔵庫に入り、ほどよい圧迫感を楽しんでいた。
そんな中、会社に訪れる営業マンである風間遼に惹かれ、大人の関係に。遼に抱かれることは、想像以上によかった。毎晩抱きしめられたいと願う広美だったが、遼には20歳のフィアンセがいた。お金持ちのお嬢様らしい。 -
Posted by ブクログ
短編集。
「論リー・チャップリン」が良かった。息子が金(10万円)をくれと迫ってきてからのあれやこれやが突拍子もなく、しかし、もしかしたら子育てをしてる人はそういう経験もあるのではないかと思わせる親子の攻防戦を見ることができた。
解決策が見事だった。
泣き落としも効かないし、怒っても無駄だし、じゃあどうしたら良いのか…む…難しい。
10万円ぽっちあげればいいじゃないという意見は論外。そんなことしたら永遠に金を子どもからせびられる羽目になるだろう。
言っても分からない奴には、自分も訳分からん奴になって対処する。教訓になった笑
表題作は圧迫を求め続ける主人公が、最後に理想の圧迫を得る話だったが -
購入済み
いずみは
白い鳥なのか?黒い鳥なのか?
を、ずっと予想しながら読み進めて行きました
ので、そこに至るまでの他の登場人物真実への
驚きや、最後の真相が意外にあっさり感じてしまいました。
爆弾から著者の作品を漁り読みしてきましたが、
そろそろ潮時かな?
残り3冊レビュー評価は低めですが、値引きセールだったので
購入しました。もう少し読んでみます。 -
Posted by ブクログ
呉勝浩『おれたちの歌をうたえ』文春文庫。
『スワン』『爆弾』と傑作を上梓し、波に乗っている呉勝浩の長編ミステリー小説。
本作は余り話題にもならず、読む前からこれはハズしたかという危惧があったのだが、全くその通りであった。M資金詐欺のネタである金の延棒、往年の作家を題材にした暗号だとか、余りにも詰め込み過ぎで、消化出来ていないように感じた。
やっと『スワン』で、この作家と波長が合ったと思ったのだが、残念。
令和元年。訳ありの元警官で現在はデリヘルの運転手に甘んじている河辺は、チンピラの茂田から電話を受け、長野県松本市に呼び出される。指定された安アパートに行くと、その部屋でかつての友人で -
購入済み
爆弾から
著者を知り、他作品を読み漁り中
主人公の巡査が置かれた環境があまりに暗く、辛く
途中走り読みになりましたが、いきなりの展開に
熟読に変更。
こんな作法もあるんですね
最初から決めつけて読むのはダメと勉強になりました。
主人公もこっちじゃなくて、立て髪の巡査の方かも
タイトルもそうなっていましたね。 -
Posted by ブクログ
それぞれが独立しているものの、凶悪事件と精神世界は切り離すことのできない事柄なんだろう。
被害者家族(親族)の痛みは、そうでないものには想像もつかないぐらいに傷つき痛みつけられ苦痛と哀しみにに溺れそうになるのだろう。
ーーということは、私たちにも容易に想像がつく。
だがしかし、世間を震撼させる事件を起こした加害者家族(親族)に真っ先に思いを寄せる人は少ないのではないだろうか。
そういう事件を見聞きしたり大きく報道された時
『可哀想に。まずは被害に遭われた方が回復されること、残念ながら亡くなられた方のご冥福をお祈りいたします。』
よく聞くコメントはこんなところだろうか。
当たり前な -
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ネタバレ 購入済み
冒頭から
不勉強で鯨幕の意味が分からず(汗)、出だしから躓いてしまったのが悪かったのか、物語に入り込みづらかったです。
ある女性の凄絶な生い立ちは、もはや道徳の問題じゃなく嫌悪感で吐き気がしました。それを逆手に取って金儲け、いや復讐かな?それを成し遂げようとするのは強さというより、精神的にもう壊れてるんだろうなぁとも。