呉勝浩のレビュー一覧
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購入済み
爆弾から
著者を知り、他作品を読み漁り中
主人公の巡査が置かれた環境があまりに暗く、辛く
途中走り読みになりましたが、いきなりの展開に
熟読に変更。
こんな作法もあるんですね
最初から決めつけて読むのはダメと勉強になりました。
主人公もこっちじゃなくて、立て髪の巡査の方かも
タイトルもそうなっていましたね。 -
Posted by ブクログ
それぞれが独立しているものの、凶悪事件と精神世界は切り離すことのできない事柄なんだろう。
被害者家族(親族)の痛みは、そうでないものには想像もつかないぐらいに傷つき痛みつけられ苦痛と哀しみにに溺れそうになるのだろう。
ーーということは、私たちにも容易に想像がつく。
だがしかし、世間を震撼させる事件を起こした加害者家族(親族)に真っ先に思いを寄せる人は少ないのではないだろうか。
そういう事件を見聞きしたり大きく報道された時
『可哀想に。まずは被害に遭われた方が回復されること、残念ながら亡くなられた方のご冥福をお祈りいたします。』
よく聞くコメントはこんなところだろうか。
当たり前な -
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ネタバレ 購入済み
冒頭から
不勉強で鯨幕の意味が分からず(汗)、出だしから躓いてしまったのが悪かったのか、物語に入り込みづらかったです。
ある女性の凄絶な生い立ちは、もはや道徳の問題じゃなく嫌悪感で吐き気がしました。それを逆手に取って金儲け、いや復讐かな?それを成し遂げようとするのは強さというより、精神的にもう壊れてるんだろうなぁとも。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ物語としてはそれほどではなかったが
読後、いや読中?から自問自答が止まらない作品ではあった
主人公はスクールカウンセラーの千早
ある日やってきた少年から殺人願望を聞かされる…
かつて関わったことのある
強姦犯が同じ街に暮らし始めたこと
被害者の親族との関わり
裏切られ相容れなかった自分の師
最初からずっと
主人公の逡巡とともに
読み手は試されている気がする
あなたは犯罪者を赦せますか
怖れることなく共存できると思いますか
コロナ禍の今
感染者すらを許せないこの社会で
犯罪者は決して赦されることはないだろう
でもそれを非難もできないのだ
しかし作者が主人公の口を通して問うているように -
Posted by ブクログ
ネタバレスクールカウンセラー・千早の前に現れるのは、人を殺してみたい男子生徒と、かつて人を殺しかけた強姦魔。
正義感と責任感に溢れる千早は、生徒を心配するだけではなく、強姦魔の心配までします。強姦魔の転入を知って騒ぎ立てる住民のことを情けなく思っているようなふしすら感じられ、だったらあなたが彼と暮らしてくださいと私は思ってしまう。
学校で飼われていた山羊が何者かによって殺された事件の真相は意外で、私もまんまと騙されました。その点は面白かった。
450頁超の長編だから、個人的にはもう少しダダーッと読ませる疾走感がほしい。感情移入できるような魅力的な人物もいなくて、一連の出来事を外野から眺めていた印 -
Posted by ブクログ
ネタバレ道徳の時間/呉勝浩:第61回大賞受賞。2015年。
選評を読むとね。受賞作なしで良かったんじゃない?な記載が。
でもね、どんどん読む進められるの。どーなるのどーなるの?って。
結局、小説で成功したかったから、誰でもよいから人殺して謎めいた言葉を残して服役したってこと?
娘に春を売らせるような親のもとにいて、兄にも見捨てられ、それでもここまで生きてきましたってこと?
幼いころから虐待され、食うのも大変って生活してると、頑張っても、それがしみついてるってこと?
そりゃ、そうだね。三つ子の魂百までって言うからね。
こんな悲惨な人生があります、ってのがドキュメンタリーってこと? それを公共で開示する必 -
Posted by ブクログ
とある陶芸家が自宅で死体となって見つかった。
服毒自殺と思われた部屋の壁には「道徳の時間です」の文字が。
同じくして、過去に公演中に壇上に上がり演者を刺殺した犯人の
ドキュメンタリーを撮る事になったカメラマンの主人公。
その犯人が公判中に呟いた言葉が「これは道徳の問題なのです」
主人公の地元で起こる連続イタズラと陶芸家服毒自殺事件とリンクして、
過去の事件をインタビューとして浮き彫りにするこの作品。
なぜこの映画を撮ることになったのか、犯人の目的は?
最初は乗り気じゃなかったのに気がつけばグイグイと読んでしまった。
作中で語られる「道徳」とは、実態が無いのに誰しもを押さえつける
枷とし -
Posted by ブクログ
かつて、世間から注目されたビデオジャーナリストの伏見。
彼が住む鴨川市で、悪質なイタズラが連続で起きる。
それぞれの傍らには、「生物の時間を始めます」、「体育の時間を始めます」という謎のメッセージが残っていた。
さらに、鴨川市の名家、青柳家の一員の陶芸家が毒を飲んで死ぬ。
警察は自殺という見方をするが、現場から「道徳の時間を始めます。殺したのはだれ?」という落書きが見つかったことから、連続イタズラ事件との関連性が疑われる。
ちょうとその時、伏見にある仕事が依頼される。
それは、鴨川市で十三年前に起こった殺人事件の検証を
ドキュメンタリーフィルムにするというものだった。
奇しくも、 -
購入済み
深みが足りない気がしました
これはシリーズモノの1作目なのかな。
登場人物の掘り下げが少なく、ぶっちゃけ誰が主人公なの!?と思いました。
もう少し、各キャラの役目をはっきり与えてもらえたら読みやすかったかな。
結局、タゴサクが主人公ってことになるのかも知れないけど、パーソナリティも動機も良く分からない理由で、最後まで読んでもカタルシスゼロ、フラストレーションが溜まる一方でした。
タゴサク嘘ツカナイの割に記憶喪失が嘘だしさ笑
あんな大掛かりな連続爆破事件もリアリティが全くないし、、、
作者はもう少し筆力高い方かと思っていましたが、うーん。