近藤史恵のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
今年最も読んだ作家さん近藤史恵先生の
『わたしの本の空白は』。
大変楽しませていただきました。近藤さんらしいイヤミス近辺のなんとも言えない「ぐにゅっと」とした世界観を満喫!
ある日目覚めたら病院のベッドの上、しかも記憶喪失。
誰も信じられない中で、私はあなたの夫ですと
男が現れて・・・。退院すると家では
記憶がない中で夫婦として生活をしなくてはいけないが、何かおかしい?
記憶が戻らないこともツライけど、どーやら夫を愛していないのでは?
夢の中にでてくる美しい男が気になって仕方ないのは何故?
こんな謎?が丁寧に描かれていきます。
どんでん返しもあるっちゃあるんですが、
なんとかなく匂わせ -
Posted by ブクログ
新型コロナウイルスが蔓延していたあの頃の、張りつめた空気や生きづらさを鮮明に思い起こさせる作品だった。時間の経った今だからこそ、当時の不安や息苦しさを「なかったこと」にしてはいけないのだと、静かに突きつけられる。
前作『ときどき旅に出るカフェ』に続き、ほぼ同時代的に描かれた物語であるからこそ、登場人物たちの戸惑いや緊張感は生々しい。
先の見えない日々の中で揺れる人々の心模様が、淡々と、しかし確かな温度をもって描かれている。
そんな不安定な世界の中で、カフェの存在は主人公・瑛子にとって大きな心の支えとなっている。
人と人との距離が難しくなった時代において、場所や形態を変えながらもそこに在り続 -
Posted by ブクログ
ネタバレこういう小説好きだ。
ずっとこのままの生活が続くと思っていたのに、夫から「もう、きみのことは愛していない。もう何年も、ずっと愛していなかった」、尊敬しようと思ったけど、尊敬できるところがなかったとも。そして、愛する高校生の娘まで夫についていくと。こんな状況では、死にたい気持ちにもなるだろう。
そこで、芹からゲストハウスの仕事を手伝ってもらえないかとのメッセージ、そして「お気持ちを整理する時間が必要なのだとしたら、少しわたしと一緒にたゆたってみませんか」の一行が胸に突き刺さり、京都行を決めた。「たゆたう」って言葉初めて聞いたけど、いい言葉だな。
京都での住人やお客様との関係、そして美味しい -
Posted by ブクログ
離婚して、娘とも離れて、新天地の京都で暮らすことになった眞夏さんが風待荘と料理を通じて、自尊心を立て直す物語٩(๑òωó๑)۶
関東と関西の異なるお雑煮、こたつでみかん、蒸籠で温めた黒豆おこわおにぎりと唐揚げが食べたくなった。秋から冬がぎゅっと詰まっていて、今の時期にピッタリ。元来寒いのは嫌なんだけど、その中にも良さがあるってことが光っていた。
『「少し、わたしと一緒にたゆたってみませんか」…急かされず、強要されず、誰もわたしのことを知らない場所で、半年くらい気持ちを整理する。それが今の自分にいちばん必要なことのように思えた。』
2025.12