近藤史恵のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
【日常の中にいる、クララとドロッセルマイヤー】
ミュージカル、2.5次元、バレエ、ストレート・プレイ……様々な舞台を題材に描かれた5編が収録された短編集である。
ただ、「華やかで遠く感じる『舞台』というその空間は、自分という役を生き、誰かの人生に思いを馳せる私たちにとって、意外に身近な場所なのかもしれません。」という扉に書いてある触れ込みって、読んでみたら結局、3編目の白尾悠「おかえり牛魔王」だけの話なんとちゃうのん?と感じた。
毎日定時で退社する、社内の人付き合いも忖度もへったくれもない後輩の派遣社員、桐ヶ谷を探るうちにその演劇の指導者しての並々ならぬ実力に触れ、自らも演劇に助けられた -
Posted by ブクログ
表紙が可愛くて即購入。
最近近藤史恵さんにハマりかけてます。今まで読んだのは数冊だけど、どれもどこかで暗い部分がありました。ほっこり系もです。
表紙が可愛くてもどうせ暗いんでしょ、と思いながら読んでみました。
主人公の智美は人と関わるのが苦手。そのせいで人生が上手くいってなかった。そんな時に友人の紹介で、犬の最期を看取る老犬ホーム、ブランケットで住み込みで働くことになります。そこにいる犬たちのお世話、犬たちに元気をもらったり、犬の最期を看取ったりして、智美はどんどん強く成長していきます。
ブランケットに預けられる犬には、様々な事情があります。その事情というのが、人間の身勝手さも含まれます。