近藤史恵のレビュー一覧
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ネタバレ・「どちらかがどちらかを殺して、一緒に死んだの」
・「あれは心中事件であり、もしかすると殺人事件だったかもしれない。でも、わたしと妹はあの日、父と母に捨てられたの」
・「心中だとしたら、わたしと夢ちゃんはふたりから捨てられたことになる。でも殺人ならば、どちらかはわたしたちを見捨てたわけではないと信じられる」
・華子は娘を守ろうとして、プリントを水没させた。夫が命よりも大事にしていた作品よりも、娘の未来を選んだ。
無理心中ではなく殺人事件だった。でもこれは娘を思って行ったもの。愛する娘を守るために母は犯罪者になったと思うと悲しい。それにしても夫はそこまでしてヌードを撮り見てもらいたかった理由がわたしには分からなかった。なぜヌードなのか、ヌードではなければふたりは死ぬことは無かったのに。 -
Posted by ブクログ
旅と美味しいものの短編集。どれも良かったです。ビブリア古書堂の三上延「美味しいということは」が特に好きでした。これだけでいいから、読んで~って、知人達に読ませたいと思ったくらい。銀座ライオン本店や崎陽軒の焼売など小道具も良かったのと、ビブリアは身内が反目していて辛い内容多いけど、これは美味しいもので家族が繋がるのが良かった。やっぱり小説というか、フィクションは読んで面白かったり多幸感欲しいです。
「もしも神様に会えたなら」大崎梢
祖母と合流して伊勢神宮に行くつもりだった町田の小学生は祖母が来れず、一人で向かう。そこで地元の小学生に会う。
「失われた甘い時を求めて」新津きよみ
昔住んでいた松本に、自分探しに行く女性。両親も思いがけず早くに死に、話を思い出しながら彷徨う。
「夕日と奥さんのお話」柴田よしき
大学で思わぬ妊娠をし、退学して子育てして48、離婚申し出られ、思いきって石垣島に来た。来たかったのと、夫が一人で来たことのある島。もしかして、離婚の原因あるのかも?
「夢よりも甘く」篠田真由美
母が忙しく、祖母に育てられた私は、祖母の話してくれるベネチアの昔話が大好きだった。でも、母も友人もそれは創作なのでは?と言う。
「旅の理由」松村比呂美
青森県三沢市の海岸で頭から血を流して倒れていた俺は、この旅行のちょっと前位の記憶喪失になっていた。母が慌てて福岡から来てくれて、親切な漁師さんたちに救われて入院した俺はなぜここに来たのか考える。
「美味しいということは」三上延
小田原の家から上京するときには必ず崎陽軒の焼売を食べる篠崎卓郎は50代。自分が15で、ドラクエⅢが買いたくて祖母と上京した時を思い出す。
(美味しいってどういうことか分かるかい)→答えは読んでみて!
「オーロラが見られなくても」近藤史恵
介護などで大学にも行けず、ようやく自由になったものの、独身の高卒40女になるわたし。思いきってアイスランドに来てみた。 -
Posted by ブクログ
つまづくことは誰にだってある
成功を積み重ねてきたしっかりした人も
充実しているように見えるまぶしい人も
そして、完璧に見える人でさえも。
誰だって、手探りで毎日を生きているのに、
自分だけがなんだかうまくいかないで足踏みをしているような気持ちになる。
歌舞伎をはじめとする観劇の魅力に、
ステキな登場人物とちょっとした謎解きだけど・・・
スラスラと読める優しい文体の奥底に、そんな分厚くて頼もしいメッセージが隠れている気がする。
それにしても、それぞれ違うお話の積み重ねだと思っていたのに、ラストに向けて少しずつ、密やかに物語が収束して、最後のページまで来ると、
待って終わらないでぇぇ
もうちょっと見せてぇぇぇっっ
ってなるの、ズルいと思う 笑 -
Posted by ブクログ
ツール・ド・フランスを舞台としたロードバイクレースの物語。前作「サクリファイス」の続編で、主人公、白石誓がついに夢の舞台、ツール・ド・フランスに挑む。
前作よりはロードバイクレースの話が長く、臨場感があった。クライマーであり、アシストである白石が、チームのエースのために献身的な働きをしながら、その都度状況を考え、自分の走りを全うする姿はとても惹きつけられました。ツール・ド・フランスの魅力がとても伝わってきて、こんなにもドラマがあるんだなと気づきました。
自転車をこよなく愛し、だからこそ3000キロを走破する過酷なレースに参加する。そんな男達の戦い様が伝わってきました。