近藤史恵のレビュー一覧

  • ダークルーム

    購入済み

    夢を失うところ

    読む前に予想してた感じとは少し違ったけどこれはこれで良かったです。北緯60度の恋が印象的。過去の絵、の中の芸大や美大は、夢を持った若者が集まるところではなく、若者がそこで夢を失うところだ。という一文にハッとした。

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    2022年06月26日
  • 11の秘密 ラスト・メッセージ

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    ネタバレ

    表紙のタイトルが気に入って読んだ。短編物は一般小説を読んでいるとどうしても物足りなくて、かといって短編だけど、一つ一つが最後につながって..といったものもそろそろ読み飽きてって思ってましたが、いい意味で裏切られました。一話一話はボリュームがないはずなのに奥深くていろいろ考えさせられる、それでいて、結末に驚かされる。決して小粒ではない短編なのに読み応えのある大粒の傑作集でした。女性作家が集まって作られた作品ということもあり、優しく包み込まれるような話ばかりで、一気に読むよりは一日一話づつちょっとづつ読むのがいいのかもしれません。

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    2022年06月19日
  • サヴァイヴ

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    ロードレースの世界をこれほどリアリティをもって表現した小説は今まで読んだことがない。レースの展開のみならずプロレーサーとしての心の葛藤も手にとるように訴えかけてくる。このシリーズは何度も読み返してしまいそうだ。

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    2022年06月18日
  • 天使はモップを持って

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    シリーズ第1弾

    オフィス内で起きる事件の謎を解いていく連作短編集。
    書類の紛失やロッカールームでの盗難事件から殺人事件!?まで幅広い事件が起こり、最後まで楽しく読ませてもらいました!
    「史上最悪のヒーロー」では大介のことを嫌いになりかけたけれど…まさかの展開で安心しました❁⃘*.゚
    続編もあるとのことなので、読み進めたいと思います。

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    2022年05月27日
  • モップの魔女は呪文を知ってる

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    ネタバレ

    清掃作業員、キリコによる、短編ミステリー。
    少々強引な所はあるけど、作者の物語にする題材と、それをもう一捻りする工夫が冴えています。「水の中の悪意」は入浴剤の使い方でやけどの症状となること、「愛しの女王様」では、猫の交配には骨瘤という遺伝病となることから禁止されているかけ合わせがあること、「第二病棟の魔女」では別の人間を病気に仕立てるミュンヒハウゼン症候群という病気のこと。
    個人的にはキリコの関わり方がやや薄くて若干物足りなさを感じる。清掃作業員でなくても深夜勤務の人なら誰でもよさそうな気も。

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    2022年05月14日
  • カナリヤは眠れない

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    会話が多くて、とても読みやすい。
    文章が綺麗で、とても読みやすい。
    近藤史恵さんの小説、やっぱり好きだな〜と実感した。

    合田力接骨院行ってみたいな〜。
    買い物依存症を軸に書かれたミステリーだった。

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    2022年05月11日
  • アンソロジー 隠す

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    「隠す」というお題なので薄暗い犯罪ものだと思ったが、癒し系など色んなタイプを楽しめる短編集で、どの話もぐいぐいと世界観に引っ張っていくものが多いので短編でも充分な満足感があった。

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    2022年05月10日
  • 私の命はあなたの命より軽い

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    臨月になって突然、里帰り出産をすることになった主人公。
    だけど、久々に帰る実家はなんだか、ギコチナイ。
    何が家族をぎこちなくさせているのか…。

    ぎこちなさが気になって、一気に読んでしまった。
    9歳離れた妹の真実。
    それを知った上での、姉の行動。
    姉が妹に会いに東京まで行くのは、家族の大切さを
    感じたけど、最後が…最後が…。
    いやー、なんとも言えない終わり方ー笑
    いろいろと想像してしまい、怖かったですね。

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    2022年04月24日
  • 11の秘密 ラスト・メッセージ

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    今回も楽しませてもらいました!アミの会(仮)のアンソロジー。
    近藤史恵さんの「孤独の谷」はこわい話でしたが最後に見事にやられました。
    新津きよみさんの「十年日記」は心温まる話でよかったです。
    松村比呂美さんの「青い封筒」はうちでは絶対にないかもと思いました。

    232ページの静まり帰ったは静まり返ったでは?

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    2022年04月08日
  • 迷 まよう

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    ミステリー小説家のアンソロジー。
    長編にできそうなネタを惜しげもなく短編に仕上げている作品もあり、とても楽しめた。
    特に下記三作品が面白かった。

    近藤史恵「未事故物件」
    乙一「沈みかけの船より、愛をこめて」
    新津きよみ「女の一生」


    ●近藤史恵「未事故物件」
    引っ越したアパートの上の部屋から午前4時に洗濯機の音が聞こえてくる。しかし部屋は空き家だという。騒音に悩まされた主人公は音の正体を探り始めるが…。

    ●福田和代「迷い家」
    泥酔して他人の家に上がり込んだ主人公。食卓に用意された鍋を食べ、食器を1つ持ち帰る。後日、その屋敷の住人が行方不明になったと耳にする。しかも主人公が迷い込んだ日だと

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    2022年03月29日
  • ふたつめの月

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    社員になれたのもつかの間リストラされた赤坂老人に久里子が相談し心が少しずつ前向きになる、心と頭は一緒のようで別々 怒りに満ちた頭では判断ができない自分の怒りを優先させ悲劇を拡大させる、反対に頭で判断する正しさを大事にするあまり怒ったり悲しむ事ができず心が壊れてしまう人もいる、心と頭は別々である事を知ることが大事、不幸になる人多くは相手が何かをしてくれるのを待っている 相手ではなく自分の心が決まるのを待つ赤坂老人はまた姿を消した久里子はいつ会えるかわからない残した美しい曲を聴きながら季節は過ぎた

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    2022年03月29日
  • 迷 まよう

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    ネタバレ

    近藤史恵「未事故物件」
    一人暮らし始める前に読まなくてよかった。
    ホントに怖いのは生きてる人間。
    でも、毎日4時に洗濯機回されたら発狂しそう……

    福田和代「迷い家」
    舞台は現代日本だけど、導入はほんのり日本昔話テイスト。
    優しいお出汁のお鍋食べくなっちゃった。笑
    最後のオチはちょっと強引な気もするけど……。おちょこに指紋ついてるくらいなら、他のものにもベタベタついてるでしょって。

    乙一「沈みかけの船より、愛をこめて」
    自分の両親も主人公と同年代くらいの頃に離婚しているからか、感情移入がはんばない。しかも4つ下の弟がいるのも一緒!
    両親のどっちについていっても良いよって、子供の気持ちを尊重し

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    2022年03月18日
  • エール!(1)

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    どの短編も迷い悩みながらちゃんと自分の仕事に向き合ってる人が主人公で、読んでてとても羨ましく思った。こんな頑張って働いてたなぁとはるか昔を思い出して、なのにこんななってもたなぁと今の自分を儚んでしまう。

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    2022年03月02日
  • ほおずき地獄~猿若町捕物帳~

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    千蔭が寡黙で渋くて良い。華やかで艶やかな巴之氶とのやりとりにギャップがあって、そのへんが良い彩りになっていると思う。
    捕物帳らしいミステリーで、事件の結末のやるせなさが切ないが、救いもある。
    とても楽しみなシリーズ。

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    2022年03月01日
  • にわか大根~猿若町捕物帳~

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    近藤さん上手いなぁとつくづく思います。さいきん、ラノベ風の本を読み、地の文のしつこさに凹んでいたのでより一層…。脇役の皆さんのキャラの立ち様も安定しており次巻が楽しみです。

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    2022年02月14日
  • 寒椿ゆれる~猿若町捕物帳~

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    ネタバレ

    いよいよ千蔭も身を固めるのかと思いきや…
    近藤さんは展開も謎解きも人物像の描き方も上手ですよね。人間って色んな面を持ちながら成り立ってるとしみじみ思います。

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    2022年02月12日
  • ほおずき地獄~猿若町捕物帳~

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    ネタバレ

    楽しくて読めます。展開とか文章とか近藤史恵さん上手なんですよね。つらい話の表題のラストはそう来るかと鮮やかに思い浮かびました。

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    2022年02月12日
  • スティグマータ(新潮文庫)

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    シリーズ4作目。
    だんだんとなじみのある登場人物が増えていくのは嬉しいものです。
    はじめは新人だった白石誓も、もう歳をとったのだなと感じました。

    一年ごとに違うチームと契約し、国内海外問わず拠点を変え、またレース中も何百キロもの移動を繰り返す…ロードレーサーの人生。
    自分の人生では全く想像できませんが、安定した生活を捨てるほど、「自転車」に魅力を感じたのだなと思うと、少し羨ましくもなりました。

    スポーツ小説、またミステリーとしても楽しめる一冊です。

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    2022年02月05日
  • 天使はモップを持って

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    女性の多い職場で可愛がられる?いじられる?草食男子な新入社員。
    強気でマイペースな掃除の女の子とは、正反対で良いコンビなのかも。

    それぞれ短編になっていて、スポットがあたる人物もいたりして、わかりやすいかと思いきやミスリードされていて。
    軽く読めるけど読み応えもありました。

    掃除の人って、その建物で働く人からすると、いてもいないような存在なのかな。
    いなくなって初めて気付くような。
    綺麗なオフィスであることの有り難さ、当たり前に思ってはだめですね。
    公共の施設でもそうですけど、誰かが掃除してくれてるから綺麗なんだってこと、忘れてはいけない。
    掃除の仕事に熱意や誇りを持ってる彼女は、モップを

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    2022年01月29日
  • わたしの本の空白は

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    目覚めたら病院、記憶喪失になっている主人公。何も思い出せないところに夫が現れるけれど、ピンと来ない。日々を過ごしても、上手く記憶が戻らない。でも何かが強く心に残っていて、時に蘇る。

    あのひとは誰なのか。このひとは本当に味方なのか。すべてが不確かで、何もかも疑わしく思えてしまう。

    わからないことだらけの中、少しずつ真実の切れっ端のようなものが見えてくるので、読む手が止まらなかった。

    思いもかけないからくりもあって、楽しめた。最初から最後まで面白かったな。

    読み終えてから冒頭の序文のようなページを読み返したんだけど、最後の一文だけ何のことを言っているかわからなくて今も気になってる。

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    2022年01月22日