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Posted by ブクログ
小説家である織部妙は、新人小説家の橋本さなぎという綺麗な女性を紹介される。
織部は、橋本さなぎの本に夢中になるが、紹介された橋本本人が、本の印象とは違うことに違和感を抱く。この人がこの本を書くのか?という違和感、わかる気がする。
暗く不条理な、そんな小説を書いている女性がホステス風だと、なんかイメージ違ったなってなりそうだ。この本では、織部以外の人は橋本さなぎに違和感を抱いていない様子なのは、単に「美人だからいっか」と美人は許されるということなのか、橋本さなぎの文体を初芝祐のような太った女性が書いていることを笑うのが主流だからなのか…。私には分からない。
でも確かに、小説家について見た目と作風をからめて嘲笑する人々がいることは知ってる。私の家族がそうだったからだ(某氏の美女シリーズとか、中身読んだこともないのに色々言ってた)。
橋本さなぎを構成するふたりの女性の間で揺れ動く織部。
レズビアン女性の恋愛観についても、知らない世界を読ませるのがとても上手な近藤史恵さんだ。
織部が初芝と親しくしているときは、初芝が謎めいて見えたし、その後速水と親しくなりつつあるときは速水が謎めいて(ぬるりと生活に入り込んでくる感じが…)感じた。
でも実際には、本当はふたりともそんなにミステリアスな存在ではなかったのだろう。読み終わったあと、織部が、ふたりのことを思いたいようにフィルターをかけて思っただけだったような気がした。
難しく考えすぎてはいけないのだ、何事も。私自身にとっても、教訓のような、戒めのような。
でも恋愛となると、冷静になるの難しいよね。
好きな人が何を考えているのか?あれってれどういう意味だったのか?と、ついつい、深読みしてしまう。
Posted by ブクログ
小説家のわたし、織部妙。「虫が好きな子供だった」から始まる。だから「橋本さなぎ」というペンネームの作家に興味を持ち、会う機会にも恵まれる。橋本さなぎの作品『やさしいいきもの』を夢中になって読み、その作品と、会った本人に違和感を感じる。こういう勘は当たるもので、読み進めるうちにやっぱりと思う。やっぱりとは思うのだが、話がどこにいこうとしているのかはわからず、最後の文章も、「いつだって、自分のことがいちばんよくわからないのだ。」で終わる。
それにしても、素敵な表紙だ。装画 平野実穂。淡い色の髪に花や蝶を描き、虚ろな表情の女性のなまめかしさ、ずっと見ていたくなる絵がこの本を物語っている気がする。
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小説・文芸
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