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河合瞳子が大阪郊外のホテル七階から飛び降りた。周囲を魅了した彼女の突然の死。大学卒業から五年、その報せは仲間に大きな動揺を与えた。そんな折り、友人たちに瞳子からのはがきが。そこには、わたしのことを殺さないで、とあった。彼女を死に赴かせたものは? 答えを自問する残された者たちが辿り着いた先は? ほろ苦い青春の終わりを描く感動のミステリー。
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Posted by ブクログ
瞳子が大阪郊外のホテルの七階から飛び降りた。大学卒業から五年、その知らせは仲間に大きな影響を与えた。大学時代の仲間、弦・法子・幸・加世・猛は、瞳子の自殺を知ってそれぞれ苦悩する。 何人かに届いたはがきには、「わたしのことを殺さないで」ただ一言書いてあった。自殺する兆候もみえなかったのになぜ?彼女...続きを読むを死に向かわせた物とは?彼女は、何を思い自殺したのか? 答えを自答する残された者たち。そしてたどり着いた答えとは? ほろ苦い青春の終わりを書いたミステリー(たぶん)です。人間関係の危うさと切なさが伝わってくると思います。やっぱこのくらい面白くないとね
大学時代の仲間の女性が飛び降り自殺を図った。 死んだ彼女からハガキが届く。 《私のことを殺さないで》 いつも一緒にいた中に渦巻いていた感情。 憧憬、羨望、嫉妬、庇護…。 彼女を死に追いやったものは何なのか。 彼女を《殺した》のは誰なのか。 個人的には彼女の選んだ結果は到底納得...続きを読むできない。
近藤さんの話はいつも淡々としていながら美しい。 大学時代の友人、河合瞳子の自殺により動揺する仲間たち。 それぞれの視点から描かれた瞳子との関係。 登場人物のキャラクターが確立されていたので、すごく読みやすかった。 ただ疑問点が二つあり。(以下少しネタばれあり) 1.ブリュッセルで写した4人の写真...続きを読むが残っていること。 →普通あんなことが起こったあとでは、そんな写真は現像さえもしないのではないか。なんで持っているの?加代ちゃん。 2.どうして瞳子は彼らとの旅行を嫌がらなかったのか。 →自殺につながる事件に発展するだけに、ここはハッキリさせてほしかった。 読書中この二つが気になって仕方がなかった。 しかも、私は瞳子という人物が好きにはなれなかった。 優柔不断な弦も、ハッキリ言うと嫌いだった。 自殺の真相も・・・ミステリとしてはどうよ?と思った。 でも★4つ。 この作品の持つ独特な雰囲気と美しさに。
「愛情という名で押しつけられるものは、決して拒むことができないのだ」っていう文章が、やはりこの作品全体を通じて貫かれているテーマだとは思うのですが、やっぱり人って愛情なしではなかなか生き抜いていくこと(いきることではなくて)って難しい一方で、愛情によって傷つきやすいっていうのは人の心も脆さというか儚...続きを読むさのようなものを感じさせますね。 一番印象に残っているのは、自分が瞳子に対して示していた態度や見方が、彼女が巻き込まれたフランス旅行中の事件の犯人である日本人の男二人と同等に位置づけた瞬間ですね。ここまでの発想というか、思いを巡らせる展開は驚きでもありました。読み終わって感動する作品ではありませんし、書籍の表紙にかかれているような推理小説とは違うような印象も受けますが、大学時代の楽しいひと時と仕事に忙殺されはじめるこの年齢の人たちが直面する葛藤とまではいかないけれども、気持ちの揺れ動きのようなものは共感できる部分があるのではないかと思います。 中国神話で登場する四方を守護する聖獣が、青龍、朱雀、白虎、玄武というのは皆さんも聞いたことがあるかと思います。この四聖獣は季節にも対応しているので、それぞれの聖獣の名前を春夏秋冬と掛け合わせると、青春、朱夏、白秋、玄冬となります。 青春の次には、暑くても澄み切るように晴れ渡る夏がくる。夏の異称でもある朱夏の存在を瞳子は気づけなかったのでしょうか?青春だけでは終わらずに、朱夏を向かえ、子どもの成長とともに白秋の季節を迎えて、子どもを育て終えた後の時期である玄冬も、青春を謳歌した仲間達と一緒に生きていたい。この流れに逆らわずにスムースに時代の変化とともに仲間や友人と生きていける自分でいたいな、と朱夏を迎えることなく自分でその道を閉ざしてしまった瞳子のことを考えて思ったのでした。
人間関係の内に秘めたものをテーマにした作品が多い近藤史恵。彼女を自殺によって、いままで保たれていた友情がゆっくりと崩れつつある。そして残された者たちの自問は答えを見失い迷宮に入る。そもそも、この答えに明確な着地点などはないのだろう。そんな作品。
<再登録>学生時代のマドンナだった瞳子はなぜ自ら命を足ったのか?別々の道を歩いていたかつての仲間達は過ぎた日々を思い出す… 作品の鍵を握る瞳子の印象がバラバラでつかみにくい。そういう不安定なところがマドンナだった由縁かも知れませんが。
ミステリー風青春小説? 主人公たちは「青春時代」からは少し大人になった年代。 私は若葉どころか更に枯れかけている年齢で、読む前から危惧していたとおりあまり深く感情移入はできませんでした。若き日に立ち返るようなノスタルジーも感じられず……。 登場人物全員面倒くせー!(笑) しかしそれが若さというもので...続きを読む、思い起こせば自分も確かにそういう面倒臭い若者だったような気もします。 「わたしを殺さないで」との言葉を残し、突然ホテルの7階から飛び降りてこの世を去った瞳子。 彼女は本当に自殺なのか、もしかしたら殺されたのか?と引き込まれはしたけれど、結末にもスッキリせず。 言いたい事は解らなくもないですが、全体的に中途半端な印象でした。 主人公たちともう少し近い年齢だったら理解できるところがもっとあったのかもしれないと思うと、出会うのが遅すぎた作品としか言えません。
何気ない日常のちょっとしたことの積み重ねが 大きな事件に結びついている感じ? 些細なことなんだけど それを大きくとらえるか気にしないかは その人、その時次第で。 何事もタイミングなんですねきっと
大学の時の友達が投身自殺した理由を探す青春ミステリ なのか?これは う~ん、個人的にはミステリではないです 青春小説かと言われると、最後の展開も含めてそんなに青春っぽくない まぁ、登場j品物達が自意識過剰なので、そんな青臭さは感じるけどね それはそうと、瞳子さん 現実にこんな人がいたら、多分僕は嫌...続きを読むいだと思う もしくは、弦くんのように心の中に想いを忍ばせて神格化するかもしれない でも、「あ~、はいはい、僕とは住む世界が違う人なのね」って割り切ってまったく関わらないようになるな、きっと 小説の中で推測されている自殺の理由も到底納得出来ない もしかして、本当の自殺の理由で他にあって、僕が読みこなせていない可能性もあるけど・・・ なんか、消化不良な終わり方なんだよなぁ
美しく、何不自由なく育ったお嬢様の瞳子が突然飛び降り自殺をする。 大学時代の同級生たちはそれぞれ瞳子との思い出を振り返りながら、なぜ彼女が死んでしまったのかを想像する。 連作短編の形で主人公を変えながら、瞳子の自殺の真相に迫っていく流れ。 瞳子に恋い焦がれながらも、思いを伝えることができず別の同級...続きを読む生と付き合っている男、瞳子への嫉妬と憎悪が抑えられないその恋人、瞳子の親友など、誰しもが瞳子の死に自分も原因があると考えている。 結局瞳子という女がどんな人物だったのか明瞭でなく、結論ありきの物語に感じて腹落ちしない。 ミステリとしてもイヤミス系の人間ドラマとしても中途半端で、いまいちなんだけれど、こういう長い下積みを経て今売れている作家になったことを考えると色々感慨がある。 ただ、やはりミステリ向きの人ではないんじゃないかな、と思ってしまうのだった。 無理に事件へ持って行かなくても、人間ドラマで充分ではないか。
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青葉の頃は終わった
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近藤史恵
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