あらすじ
団体戦略が勝敗を決する自転車ロードレースにおいて、協調性ゼロの天才ルーキー石尾。ベテラン赤城は彼の才能に嫉妬しながらも、一度は諦めたヨーロッパ進出の夢を彼に託した。その時、石尾が漕ぎ出した前代未聞の戦略とは──(「プロトンの中の孤独」)。エースの孤独、アシストの犠牲、ドーピングと故障への恐怖。『サクリファイス』シリーズに秘められた感涙必至の全六編。
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自転車に魅入られた人間の葛藤。
競技が終わって「生き延びられた」と実感するスポーツというのは壮絶だ。
石尾さんにまた会えたのが嬉しいが、引退したあとの彼が想像できない、というくだりが、その後を暗示しているようで、悲しい。。。
サクリファイスからの弱虫ペダルで、ロードレースに興味を持った私は、ツール・ド・九州とジャパンカップをYoutubeで観戦。本に出てくる用語にも、だいぶ詳しくなってきた(笑)
次は、本物見に行くかなー。クリテリウムみたいなー。
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いろんな登場人物の内面を知れるのは短編集ならでは。
本当にこのシリーズの男達は良いなあ。
熱くて無謀な奴ばかりでヒヤヒヤさせられる反面、心は揺さぶられる。
特に一作目を読んだ後に、石尾と赤城の話を読んでしまうと泣けてくる。
この二人には“孤高のエースとアシスト”以上の繋がりがあったと信じたい。
胸を抉られそうになる話もあったけれど、やっぱり面白かった。
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石尾さんと赤城さんの若いころの話、白石誓のパリ~ルーベの話等グッとくる話がたくさん。
読んでいる時、自分の心の状況で刺さってくるフレーズが変わる。
もう4、5回は読み返している。
心に残る一冊。
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サクリファイス、エデンの過去と未来の物語。
短編集なんだけど、物語に引き込まれて余韻がすごい!
サクリファイスで、私の心を熱くした石尾という人物の謎に、少し近づけた気がする。石尾さんはミステリアスで真っ直ぐな人なんだなぁ。
石尾さんと赤城さんの話、ずっと読んでいたい…。
信頼関係だとか、友情だとか、形にはまった関係ではなくても、こうやって二人の関係性が築き上げられていったんだなぁ。
サクリファイスがとても悲しい物語なので、読みながら切ないような、悲しい気持ちにもなりました。
また「サクリファイス」が読みたくなってしまった。
このシリーズ大好き。
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私は、好き。
これまで読んだシリーズの中で一番好きな「サクリファイス」に出てきた石尾さんの若かりし時代が知れたことが嬉しい。
赤城さんとの知られざる友情、石尾さんがエースとしての自覚に目覚めた瞬間は、サクリファイスファンとしては嬉しかった。
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サヴァイヴ、即ち「生存」。今回は白石誓、伊庭、石尾が命と人生を賭けてロードレースに臨んだ内容だった。時速70キロで一気に駆け降りる下り、まさしく命懸けで、何人も怪我をし死亡している。これを恐怖と思った瞬間、真のロードレーサーではなくなる。この恐怖への回避がロードレーサーに付きまとうドラッグになるが、日本人の真面目な大和魂は本当に嬉しいし、誇りに思う。ロードレースはチーム戦であり、サポート役に徹することでサヴァイヴする者もいるが、そこで生じる葛藤や妬みをチーム内で消化しなくてはならない。本当に奥が深い。
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日本においてはまだマイナーだけど、ヨーロッパではサッカーの次にメジャーなスポーツ、自転車ロードレース。たった1人のエースを勝たせる団体競技。近藤史恵「サヴァイヴ」、シリーズ№3、6話、2011.6刊行、2014.6文庫。あの「サクリファイス」に続く若き日の石尾豪の化け物のような走り、そして新人時代のスプリンター伊庭和実、ダウンヒルが得意な名アシスト白石誓が描かれています。ゴールを目指さない「アシスト」の役割、奥が深いけど、その役割は厳しすぎますね!
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今作は白石さんだけじゃなく、伊庭さんや石尾さん、赤城さんの話もあって楽しめた。これを読んだ上でサクリファイスを再読したらさらに楽しめそうと思った。まさか今作も死者がでるとは思わなくて驚いた。
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シリーズ3作目。全く自転車のロードレースに興味ない私でも、毎回ドキドキしながら読んでしまう。
エースのためにアシストに徹する選手、そして全力でアシストしてくれる選手の為にゴールを取りに行くエース。それは各チーム同じだからこそのギリギリの勝負が面白い。またそれをただの青春小説ではなく、自分が狙える時はアシストがゴールを取りに行くことを常に狙っていたり、自分の評価を上げるためにアシストに徹するのだ、と言ってしまったり、自分のエースの座を守るための嫌がらせや嫉妬なんかもまたこの物語のプラスになっていると思う。次回作も楽しみ
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石尾さんの物語
アスリートの孤独と死との恐怖 重圧 普通の人には考えられないくらいの苦悩と葛藤
何気なく TVで見てる試合も 読んだ後だと見方が変わる
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第3弾
「老ビプネンの腹の中」ドラッグで死んだ選手の話。エデンに出て来るミッコとの出会い。
「スピードの果て」伊庭の恐怖との戦いと乗り越えて、さらに強くなるところ。
「プロトンの中の孤独」赤城と石尾の出会い。仲間は本物だと楽しい。
「レミング」赤城の影響で変わりつつある石尾。頭いいけど言ってよ、って思っちゃう。ハラハラした。
「ゴールよりもっと遠く」どこまでも、目指し続けて行ければいい。赤城石尾コンビは最高。
「トゥラーダ」誓仲のよい選手のドーピング疑惑。ラストは悲しすぎた。
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「サクリファイス」シリーズ短編6作
孤高の天才・石尾のルーキー時代
エースの孤独、アシストの犠牲、故障、ドーピング…
天才石尾は知るほど好きになる…
死んじゃったけど(´°̥̥̥̥̥̥̥̥ω°̥̥̥̥̥̥̥̥`)
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『エデン』に続き、近藤作品五作目。サクリファイスシリーズ、三作目。一作目に出ていたキャラたち(石尾、赤城やチカなど…)の前日譚みたいな作品。
石尾さんと赤城さんの馴れ初め(?)、また石尾さんの過去が知れて、前々作を少し読み返してしまいました笑
個々がロードレースに掛ける思いがこちらにまで伝わり、読んでいて熱くそして悲しくもなる作品。ツール・ド・フランスが絶対観たくなりますよw 星四つ半。
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ロードレースの世界をこれほどリアリティをもって表現した小説は今まで読んだことがない。レースの展開のみならずプロレーサーとしての心の葛藤も手にとるように訴えかけてくる。このシリーズは何度も読み返してしまいそうだ。
Posted by ブクログ
相変わらず面白いシリーズ。
短編集ということで小粒感は否めないが、
どのお話もきれいにまとまっており読後感も良い。
前作、前々作を読んでから時間が経っていたので、
登場人物の人物像を忘れてしまっていたのが悔やまれる。
チカは今日もどこかの空の下を走っているのだろうか。
続編が楽しみでしょうがない。
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自転車ロードレース、サクリファイスシリーズの3作目。
スピンオフの短編集となっているが、結構登場人物忘れてたなぁ…サクリファイスから連続して読んだら何倍にも面白くなる作品だと思う。
ロードレースにかける日本人の想いが熱く伝わって来た。
シリーズ毎に、誰かしら死ななければならないのは少々ワンパターンで悲しくなる。
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老ビプネンの腹の中
白石誓
フランスのチーム、パート・ピカルディの選手。二十七歳。クライマー。
田辺
フリーライター。
マルケス
白石の以前のチームメイト。
フェルナンデス
薬物の過剰摂取が原因で死亡。
マリア
フェルナンデスの妻。
ミッコ・コルホネン
パート・ピカルディのエース。
アレックス
パート・ピカルディの選手。
スピードの果て
伊庭和実
日本選手権で優勝した自転車選手。チーム・オッジ所属。
沙耶
伊庭の妹。
高梨
チーム・オッジ所属。
吉岡
チーム・オッジ所属。
玉置
チーム・オッジ所属。二十一歳。
斎木
チーム・オッジの監督。
赤城
チーム・オッジの監督補佐。元選手。
山下
世界選手権の日本代表監督。ミノワ・サイクルチーム。
村瀬
世界選手権の日本代表選手。
白石誓
プロトンの中の孤独
赤城直輝
スペインから日本に戻ってきた。
石尾豪
チーム・オッジの新人。
熊田
チーム・オッジの選手。
久米
チーム・オッジのエース。
山下
チーム・オッジの監督。
佐野
チーム・オッジの選手。久米の腰巾着のような男。
遠野
チーム・オッジの選手。久米の使い走りをやらされている男。
塩谷
レミング
石尾豪
赤城
山下
木元
チーム・オッジのコーチ。
久米
オッジを去った。
安西
今年オッジに移籍してきた選手。
熊田
山中
ミノワ
川越
中山
ゴールよりももっと遠く
赤城
石尾豪
山下
伊庭
新人。
七原
中堅どころのスプリンター。
白石
安西
古家
元自転車雑誌の編集者。
神尾
エクリュのオーナー。
渋谷
元タレントでエクリュの選手。
トウラーダ
白石誓
マルセネイロ
白石のチームの監督。
ルイス・パオロ・クレスカス
白石のチームメイト。
アマリア
クレスカスの母親。
パオロ
クレスカスの父親。
ミッコ・コルホネン
ヤンセン
チームマネージャー。
ミシェル
ルイスの妻。
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近藤史恵さん『サクリファイス』ロードレースシリーズ3作目は短編集
ちょっと気分転換
語り手がチカ、チームメイト伊庭、赤城とそれぞれ変わる
チームエース石尾の駆け出しの頃の話や赤城が石尾のアシストになるまでの話が面白い
そして勿論ロードレース人生の過酷さ、ドーピング問題も描かれている
個人的には、いつも何を考えているのかわからないエース石尾が語り手の話を読んでみたい
いや、読まない方が謎があって今後も楽しめるか。。。?
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サクリファイスシリーズのスピンオフと言った感じ。サクリファイスの登場人物には不思議と親近感を感じている。小説を読んだだけで、なんか勝手に一緒にレースを戦った仲間の様に思っちゃってるのだ。丹念な人物描写のなせる技だろう。
そんな彼らの前後譚。ヨーロッパに渡ったチカや日本に留まった伊庭の気になっていたその後が取り上げられており、うれしい限りだ。
しかしなんといっても出色は謎に包まれていた石尾豪の若かりし頃。それが3話も描かれている。なんて贅沢。
本人ではなく赤城が語るスタイルも良い。修験者のような振る舞いの中、時たまみせる人間臭さ。友達にはなれないが、石尾豪は小説の主人公としてかなり魅力的な人物だ。自転車との出会いや、少年時代などもっともっと知りたくたってしまう。
チカはいい奴だ。ずっと応援したい。伊庭はクセが強いけど活躍を期待している。新世代の彼らは先人達よりもずっと先まで進む。でも、最もカリスマ性があるのは石尾豪だ。今後の活躍を期待できないのは悲しいが、また小説の中でお目にかかりたい。
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チーム・オッジでの石尾、赤城の強い絆が出来あがるまてには、色んな物語があったんですね。チームを勝利に導くための「エースの孤独」、「アシストの犠牲」に耐えるタフな2人のメンタルに感動をしました。チカのワールドクラスのアシスト力は、この2人の先輩が背中を見せてくれたおかげですね。
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(サクリファイス)「エデン」での主な登場人物のそれまで&その後を描いた短編集です。
一冊で一つの物語かと思い、いつこの断片的な世界が繋がるのかと期待していましたが、当然繋がるそとはなく。
前作のような長編を読みたかったので、個人的にはあまりハマりませんでした。
石尾と赤城の関係はこの時から築かれていたのですね。
楽しげに話したり、石尾の将来を案じる赤城を見ていると、この後の結末を知っているだけにやるせない気持ちになります。
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「サクリファイス」シリーズ第3部。
タイトルはサヴァイヴ(生き残る)。
本作は「サクリファイス」シリーズの主人公である白石誓が主人公の物語ではなく、ロードレースの選手として白石の近くにいた選手たちの視点で描かれた6編の短編集。
「サクリファイス」から始まり、「エデン」、「スティグマータ」へと繋がるロードレースを舞台にした白石の物語にどハマりした私には、斬新な視点の物語であったが、やはりどこか物足りなさを感じてしまった。
本作では白石以外の多くの違った個性を持つ主人公が登場するが、近藤先生の心理描写には驚かされる。
それぞれの心理を描ききるのみならず、自転車の上で感じる風や音、雨の描写等といった自然の描き方の旨さにも毎度のことながら感心させられる。
夢を追う男とそこに集うライバルや友の存在。
そして自然の素晴らしさを改めて感じさせてくれる一冊でした。
説明
内容紹介
団体戦略が勝敗を決する自転車ロードレースにおいて、協調性ゼロの天才ルーキー石尾。ベテラン赤城は彼の才能に嫉妬しながらも、一度は諦めたヨーロッパ進出の夢を彼に託した。その時、石尾が漕ぎ出した前代未聞の戦略とは――(「プロトンの中の孤独」)。エースの孤独、アシストの犠牲、ドーピングと故障への恐怖。『サクリファイス』シリーズに秘められた感涙必至のストーリー全六編。
内容(「BOOK」データベースより)
団体戦略が勝敗を決する自転車ロードレースにおいて、協調性ゼロの天才ルーキー石尾。ベテラン赤城は彼の才能に嫉妬しながらも、一度は諦めたヨーロッパ進出の夢を彼に託した。その時、石尾が漕ぎ出した前代未聞の戦略とは―(「プロトンの中の孤独」)。エースの孤独、アシストの犠牲、ドーピングと故障への恐怖。『サクリファイス』シリーズに秘められた感涙必至の全六編。
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
近藤/史恵
1969(昭和44)年大阪府生れ。’93(平成5)年『凍える島』で鮎川哲也賞を受賞し、作家デビュー。2008年『サクリファイス』で大藪春彦賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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シリーズ三作目。
相変わらず、選手の倫理描写は巧みだ。
数十キロの速度でかっ飛ばし、落車すれば命を落とすこともある自転車レース。
団体競技でありながら、レコードに残るのはエースの一人のみ名前。その他のアシストはエースを勝たせるために、ひたすらに支え続ける。
秀逸な作品ではあると思うものの、多少マンネリ化してきた感は否めない。
やはり、シリーズものにするのは楽な芸当ではないな。スポーツネタでシリーズ物って、そういや、あんまり読んだことないな。
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本書は、ロードレース を舞台とした6編の短編集で、サクリファイス 、エデン の続編にあたります。プロスポーツ選手の葛藤があますところなく表現されていて胸が熱くなりました。若き日の石尾豪のエピソードや、ポルトガルのプロチームに移籍した白石誓の後日談などもあり、一話一話は小粒ですが楽しめる一冊でした。