近藤史恵のレビュー一覧

  • キアズマ

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    主人公が違うからシリーズじゃ無い気がするけど自転車レースがテーマだから良いのかな。
    シリーズで一番面白いと自分は思います。
    単純に自転車に乗りたくなりましたね。

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    2022年01月04日
  • 私の命はあなたの命より軽い

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    家族の本当の優しさとは何か。身近すぎて相手の心に寄り添えず、知らず知らずのうちに抑圧してしまうこともある。最後のページがとても気になる。

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    2021年12月25日
  • みかんとひよどり

    購入済み

    命を考えさせられます

    食べ物を通じて命の問題を突き付けられる内容です。動物、食べ物、狩猟、家畜。人間が生きて行くこと、食材となる生き物の命を奪っているという業、命に対する敬意の表し方など、命について改めて考えさせられます。

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    2021年12月18日
  • カナリヤは眠れない

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    ネタバレ

    近藤 史恵作品。 6作品目。

    「もう少し、自分のことをいたわってあげてください。あまりにもかわいそうだ」整体師・合田力が、『カナリヤ』にかけた言葉です。それは同時に、鈍感な私にかけてくれたセリフだったかも。

    カナリヤを最後に見たのは、地下鉄サリン事件後、カナリヤを手に迷彩服の隊員がオウム真理教の強制捜査に向かう映像でした。カナリヤは、僅かな毒でも検知できる鳥だと……。
    実際には、性能が良い検知器があり、カナリヤはパフォーマンスだと、後から聞いたような気がするけど……。

    「あなたはただ迷っているだけです」歪められ、悲鳴をあげている身体を時間をかけて施術しながら、合田先生は語る。親身になって

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    2021年12月18日
  • はぶらし

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    平均台をバランスを取りながら歩くような、登場人物の善悪がどっちに振れるか、ハラハラした読書。人間の善悪など、簡単には決められないのがリアルであり、物語の中でも単純に役割を決めない事で、この小説は、人間の深みを描くと共に、ミステリアスな雰囲気を醸す事に成功している。そしてそれは、生活とは切り離せない、日々の暮らしの象徴である「はぶらし」にスポットライトを当てる事で、更に生々しさを増し、不気味さの演出に繋がる。

    旧年来、しかし暫くは疎遠だった友人からのSOSに、自分なら、どのように対応するだろうか。お人好しと冷酷、寛容さと不快感の狭間で内省する女性を描き切る。そうじゃない、甘い、と読みながら突っ

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    2021年12月07日
  • 迷 まよう

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    ネタバレ

    アンソロージーはいろいろな作家の方の作品が読めるので好きです。

    今回は近藤史恵さんの『非事故物件』が特に面白かったです。

    それぞれに個性が出ていて、面白かったですねぇ。

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    2021年12月05日
  • 夜の向こうの蛹たち

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    小説家のわたし、織部妙。「虫が好きな子供だった」から始まる。だから「橋本さなぎ」というペンネームの作家に興味を持ち、会う機会にも恵まれる。橋本さなぎの作品『やさしいいきもの』を夢中になって読み、その作品と、会った本人に違和感を感じる。こういう勘は当たるもので、読み進めるうちにやっぱりと思う。やっぱりとは思うのだが、話がどこにいこうとしているのかはわからず、最後の文章も、「いつだって、自分のことがいちばんよくわからないのだ。」で終わる。
    それにしても、素敵な表紙だ。装画 平野実穂。淡い色の髪に花や蝶を描き、虚ろな表情の女性のなまめかしさ、ずっと見ていたくなる絵がこの本を物語っている気がする。

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    2021年12月05日
  • 昨日の海と彼女の記憶

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    四国ののどかな町で暮らす高校生、光介の家族に突然伯母と小学生の娘が一緒に暮らすことになります。
    伯母は自身の両親(つまり光介の祖父母)が心中したとされる真相を解き明かそうとし、光介もそこに関わって行くのですが・・。
    田舎町の描写が柔らかくもリアルで、光介の幼い従姉妹への接し方も、ぎこちないけど優しくほっこりします。
    切なさのあるミステリーだけど優しい気持ちになる一冊です。

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    2021年11月25日
  • はぶらし

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    ネタバレ

    長らく会っていない、友人とも言いがたい友人から連絡が来て、子連れでしばらく泊めてくれなんて言われたら、即断るべきだと思う。断りきれずに短期間のつもりで承諾しても、初日に歯ブラシを貸してと頼まれて買い置きを貸し、翌日コンビニで新品を買ってきた友人が昨日使ったほうを返してきたら、そりゃもう即刻追い出すべきでしょう。感覚がズレすぎている。

    そんなふうに始まるから、ものすごいイヤミスに違いないと思っていました。事実、終盤まで、盗癖もあって自己中な友人にしか見えません。だから、最後は呆然としてしまう。

    彼女のことを見誤ってはいなかったか。彼女は本当に誰も頼る人がいなくて、自分のことだけを友人だと思っ

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    2021年10月20日
  • [新版]天使はモップを持って

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    赤茶色の髪をポニーテールに結い上げ、耳につけた複数のピアスを揺らしながらキビキビとビルのお掃除をこなすおしゃれな女の子キリコが会社内でおこるさまざまな問題を解決するミステリー。
    「掃除をしていると、見たくないものまで見えてきてしまうのよ」
    嫉妬、逆恨み、不倫、マルチ商法、摂食障害、セクハラ…人間の心の闇の部分が文字通り汚れとなってこびり付いているオフィス。そんなオフィスを小さい体1つでお掃除するキリコちゃんはまさしく天使なんだと思いました。問題そのものは重いものばかりでしたがキリコちゃんのキャラがとても癒しになってとても軽快な気持ちで読めました。お掃除って素敵だな、彼女を見習おう!とも思いまし

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    2021年10月17日
  • あなたに贈る×(キス)

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    特異な疾病といくつかの社会的・技術的変化により、変容した社会を舞台とする、ある意味、まっとうな近未来SF。けれども作者の関心は変容した社会ではなく、そうなっても変わらない人の内面を描くことにあって、ここはまったくSF的ではない。迂生はSF好きだから、無い物ねだりは分かっているが、その辺が少し物足りないとも思う。ソムノスフォビアによってモラルが先祖返りをしてしまった故に、「清楚な」女学生たちがくらす全寮制学校というと、昔日の少女小説を思わせて、ニヤついてしまうが、共学なんだよなあ。近藤氏は基本異性愛にしか興味のない人なんだなと、改めて思う。

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    2021年10月13日
  • シフォン・リボン・シフォン

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    美しいランジェリーとは対照的な、地方都市に住む人々の苦悩と強さを描いた短篇集。
    共感できる部分も多く、ほろ苦いストーリーに惹き込まれた。一話の〝手を貸さなかった人間が逃げるのは簡単だ〟という言葉が刺さった、当事者としてリアルに自分も感じたことだったからだろう。

    残念なのは、既読感があるなと…。
    著者もタイトルも違うけれど、ランジェリーを扱う物語にはインポートランジェリー贔屓なことや、乳がん、LGBTなどの共通点があるように思う。

    ランジェリー好きとして、日本製の良さも伝えて欲しい。また、違う発想のランジェリーストーリーをもっと読めたら嬉しい。





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    2021年10月08日
  • モップの精と二匹のアルマジロ

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    キリコちゃんシリーズ唯一の長編。キリコ,大介夫妻の活躍する話。主見目の女性から新婚のイケメン夫が浮気をしてる疑いがあるといってキリコちゃんが調査依頼を受ける。真相はなかなかに複雑で重い。愛とはなんぞやという問いかけにまで発展する。

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    2021年10月03日
  • わたしの本の空白は

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    感情の起伏がないわけではないが、終始 時間が静かに流れているように感じた。
    第二章が時間軸に逆らっているので混乱してしまい、読み返すことに。

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    2021年10月02日
  • 岩窟姫

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    本当にありそうな話。
    芸能界ってそういう世界だと思ってる!違うのかな?笑

    どんどんお話が進んでいき最後まで面白かったな。



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    2021年09月17日
  • サヴァイヴ

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    短編集なんですね。
    いかにも短編らしく考えさせられます。
    シリーズ第三弾で自分は1番良かったと思いました。

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    2021年09月05日
  • 三つの名を持つ犬〈新装版〉

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    ネタバレ

    面白かった!
    犬モノではないサスペンス。
    『シャルロットの憂鬱』と違って、こちらは本当にクライムサスペンスです。

    主人公の行動に同じ犬飼いとして共感したり反発したり…。
    でも、めちゃくちゃわかる。
    どんな犬も「この子はたった一人しかいない」ってのは共通なんだよね。

    犬を可愛がってた人にとって、なによりも辛いのは最期にそのそばにいられないこと。

    色んな意味で「そっちに行ってはダメ」って方に行ってしまう都や江口にハラハラしながら、読み続けて、最後の少しの希望にとても救われた。
    良かった。

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    2021年09月04日
  • スティグマータ(新潮文庫)

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    ネタバレ

    謎解き(?)の最後、というか答えが、あまりに突然来た上にあまりに短くて、「エッ?」と声が出た。
    驚くほど嫉妬心がなく、いい人の典型だった誓が、ピークをすぎつつある中で、元チームメイトの登場に心を乱していて、人間そういうものだよなー、と思わされた。
    女っ気がなかった誓。今回はうまくいくといいな。
    そして、メネンコには天罰を。

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    2021年08月26日
  • キアズマ

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    ある意味アクシデントで、気乗りしない中で始めた自転車だったが、驚くほど才能がある…っていう設定は、さすがに創作感はあるけれど、それを忘れる程、ストーリーに引き込まれた。
    主人公と桜井には幸せになって欲しい。

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    2021年08月25日
  • 二人道成寺

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    梨園の事件を扱う今泉文吾シリーズの一つ。今回の元ネタは「摂州合邦辻」。迂生は古典芸能は詳しくないので、少し呆れたくらい、えげつない話である。これをモチーフに梨園の御曹司の、若い妻が狂恋した相手は誰かが、物語的な謎となる。ミステリ的には、彼女を意識不明にした火事はほんとうに事故だったのか? になるだろうけども。ただ、そっちの方向からのみで評価をされると、正直辛い。ロジックもトリックもない話なのでね。だからミステリとしての評価を離れて、真相の切なさに共感できる人向き。

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    2021年08月15日