あらすじ
清掃作業員・キリコが日常の謎をクリーンにする本格ミステリー「女清掃人探偵」シリーズ。小児病棟に入院している子どもたちのあいだで「病棟に魔女がいる」との噂が立ち、新人看護師・さやかがその正体をつきとめようと奔走するが……。深夜のオフィスで、スポーツクラブで、猫のブリーダー宅で、キリコが謎をあざやかに解決!
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これまでの3冊の中で1番好きかも。
今まではキリコの掃除場所はオフィスが多かったですが、
今回はジムや病棟でした。
同じオフィスの話が続く1冊目とは違って
短編集みたいで読みやすかったです。
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キリコシリーズ2弾目。短編シリーズで読みやすくて好きです。謎に悩む各短編主人公を清掃作業員キリコがお助けする。日常ミステリーに少しの苦みを感じるストーリーで楽しめます。
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「みんな、さ、それぞれ頑張って、ちゃんとやってきているの。なのに、自分がやってきたことって、つい、なんでもないことのように思っちゃうの。人のやっていることばかり、立派に見えちゃうの。どうしてだろうね」
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今回はスポーツジムに、ペットショップ。病院等々盛りだくさん。
個人的にはペットの話が、そうそうよく聞くこーいうのと頷く。そして病院の話はキリコちゃんが切ない。
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モップ片手に清掃作業をしながら、謎を解くお手伝いをしていくキリコシリーズ第3弾。
キリコちゃんが今回もかわいく走り回る姿が目に浮かびます。毎話違うお仕事現場で起こる、基本些細なトラブルをそのお話の中の語り手主人公がキリコちゃんのアドバイスで解決。
ただキリコちゃんの絡み方はいろいろでしたね。
あくまでサポート的に入ってくる分、語り手登場人物の魅力もあって読みやすい!
1時間のドラマでワンクールできちゃうのでは、という1話1話がライトながらテーマが深くて、飽きることなくサクサクです。
あとがき がよかった。近藤史恵さんは
小説には予定調和は大切だと。ただ主人公だって悩んだり、迷ったりするもんだと。
そこに一つの呪文でハッピーエンドへ結んでいけたらと。
そんな素敵な作品でした!
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世の中善悪だけじゃ割り切れない部分が描かれる一冊。前作、前々作と快刀乱麻のキリコちゃんも今作では辛い気持ちを背負っていてそれがまた更に最後の短編の彼女の優しさにつながっているのかな。
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〈再登録〉掃除人キリコシリーズ第三作。今回もキリコが出会うのは、冴えないスポーツインストラクターや、希少種の猫のためにバイトを掛け持ちする少女など弱い立場の人ばかり。キリコは傍観者の立場から、汚れを落とすように真実を導き出していきます。どの作品も悲しくて優しいものでした。
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さくさく読める、読みやすい。
日常の謎系。
キリコが自然と暴いていく感じが好き。
文章も読みやすく3時間以内で読み切れる。
人との関わりも感じられる作品。
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キリコちゃんシリーズ?を初めて読んだ!
めちゃくちゃ面白いではないか!
近藤史恵さんの文体は、とても読みやすいリブミカルナ文体だし、内容もかわいい。
事件物を扱っているのに、かわいいというのは、いかがなものかと思うが、とにかくかわいい。
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目次
・水の中の悪意
・愛しの王女様
・第二病棟の魔女
・コーヒーを一杯
相変わらずキリコが夜間清掃をする場所での謎解きの話なんだけれど、作品の中で時間が流れているのがわかる。
シリーズ一巻目の最後に結婚して、二巻目の最後の話でその後の結婚生活がちょっと出たけれども、このまま出先での謎解きがメインなら、結婚した意味があまりないかなあと思ったけれど、今回はよかったな。
キリコの家庭が見えてくることで、キリコが悩むこともあり、人物が立体的になるので。
でも、何度も言うけど、日常の謎系に殺人はいらんのじゃ。
『第二病棟の魔女』は、自分が小学生の頃に入院した時のことを思い出して、複雑な思いに。
難病に苦しむ娘に「将来結婚できなかったら、お母さんのせいだ」という母親。
自分を責める気持ちに嘘はないと思うけれど、その言葉が娘を傷つけていることには気づけない。
私も「将来子どもを産むことはできないかもしれないと覚悟しておきなさい」と言われたな。
子ども好きだったから後にショックを受けないようにという親心だったのだけれど、根拠のない脅しでしたね。
幸い私に感受性がなかった(母の言)ため心の傷にはならなかったけれど。
看護師も人間だからいろいろあるだろうけれど、患者の子どもたちを傷つけるのは許せない。
体の傷も、心の傷も。
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清掃作業員、キリコによる、短編ミステリー。
少々強引な所はあるけど、作者の物語にする題材と、それをもう一捻りする工夫が冴えています。「水の中の悪意」は入浴剤の使い方でやけどの症状となること、「愛しの女王様」では、猫の交配には骨瘤という遺伝病となることから禁止されているかけ合わせがあること、「第二病棟の魔女」では別の人間を病気に仕立てるミュンヒハウゼン症候群という病気のこと。
個人的にはキリコの関わり方がやや薄くて若干物足りなさを感じる。清掃作業員でなくても深夜勤務の人なら誰でもよさそうな気も。
Posted by ブクログ
流行のファッションに身を包むキリコは清掃の仕事のついでに事件も人の心もクリーンにしてしまう──というお掃除ミステリ。
「女清掃人探偵」シリーズの第3弾。
今回は4編の短編が収録されていますが、一番読みごたえがあったのが他の短編よりも長い中編の「第二病棟の魔女」というお話。
小児病棟で噂される魔女騒動。新人看護師が遭遇した魔女の正体とは。
そして少女の入退院の理由とは…。
いつものようにキリコが探偵役と思いきや、中盤でキリコが謎の中心に据えられています。
読者をミスリーディングさせて煙に巻き、真相に至るまでのスリリングな展開に至らしめる手腕は見事で(ちょっと強引だけども…)、先の読めないワクワク感を味わえました。
前作と同様、仕事や人間関係に悩み立ち止まる人間がメインに描かれています。
他人との距離をはかりかねている新人看護師だったり、妹との確執に悩む女社長だったり。
彼らに対しキリコは対処方法を示唆し、その上、できるだけ相手に寄り添おうとしてくれます。
そんな彼女の真摯な気持ちが自然と伝わり、登場人物たちも読者も皆、キリコのことを好きになってしまいます。
ままならないことも多い世の中だけど、苦しい時や悲しい時はキリコがいてくれる、そう思うだけで何とかやっていけそう。
大袈裟ですけどそんな気持ちになれます。
作者は人の悪意がむき出しになる瞬間の描写がうまく、毎回ぞっとしますが、人の持つ善良な部分とそうでない部分を読み手につきつけ、いろいろなことを確認させてくれているのかも…と思います。
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キリコは掃除の仕事をしながら日常のミステリーを解くお話し。制服を自分流に作り替えてお仕事を楽しんでいる様子が気持ち良い。読後感がよいのでまだ読んでいないものも読んでいきたい。
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キリコさんのお話し3作目
今回は謎が悪意に満ちている気がする
名探偵の辛い所なんだろうけど、キリコさんはその悪意をまともに受けとめてしまっていて、なんだかかわいそうになる
個人的には余計な知識があるので、代理ミュンヒハウゼンのところはまんまとミスリードに引っかかってしまったよ
Posted by ブクログ
おもしろかった。
淡々とストーリーがすすみ、まずは何がトラブルになるのか?
どうやってキリコがからんでくるのか?
期待しながら読み進め、テンポよく読めました。
とくに「第2病棟の魔女」よかったですね。
それ以外の作品もとてもよくて一気に読み切りました。
今回で3作目ですが、微妙にリズムが変わっているような
気もしますがいい感じです。次回作もたのしみです。
Posted by ブクログ
こっちはキリコだけが出てくる
不思議なのはキリコが主人公なはずなのに
どの章でも語り手はその事件の主たる人で
その人たちがそれぞれキリコと出会って
どう事件が解決していくかを書いている
毎回主人公が違うともいえる
ってことに今さら気付いたよ~
Posted by ブクログ
清掃人キリコのシリーズ第三弾。個人的には第二弾のほうが面白いと思ったのですが、それはたぶん日常にひそむ悪意が描かれ、キリコがスカッと解決していたから。第三弾も悪意を描いていますが、第二弾ほど明からさまではなく、寧ろよかれと思ってやったことがさざ波を立てる結果になることも。キリコ自身の立ち位置も微妙に変化して、登場人物に寄り添う存在になっています。その分、物語は深化し、より洗練されているように思いました。
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近藤史恵のモップの魔女は呪文を知ってるを読みました。
天使はモップを持ってシリーズ、深夜の清掃員キリコが主人公のミステリー短編集でした。
今作でも、ポップな服装で掃除をするキリコが4つの短編で活躍しますが、「第二病棟の魔女」のトリックがちょっと面白いと思いました。
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キリコというキュートな少女のような女性の清掃作業員が、事件を解決に導く。人間の弱さから、人を傷つけたり、最終話では殺めたりしながらも、謎解きがなされ、解決する時には、そんな人間の弱さまで愛しく感じるような、ほっこりする読後感である。シリーズ物なので、他のも読んでみたいと思います。
Posted by ブクログ
解説杉江松恋氏。作者の経歴を詳しく載せてくれた。
短編4つ。
今回は割と重めのテーマでした。。。
けれど、いつもと逆で
キリコが看護師に励まされる展開もあって、良かった!!
スーパーウーマンのように感じてしまうけれど彼女も若い女の子で、悩みはあって
登場人物達と彼女がその後も交友関係が続くといいな。。
と思えるように
近藤氏の描く登場人物達は身近で、魅力的。
もちろん長所ばかりではないけれど、キリコは短所を長所に変えてくれるので凄いなぁ、と。
2話目のバイトの女学生の話を読んで
本当、公共物は綺麗に使っていこう、と気をつけたい。
いくらお給料をもらっているとはいえ
感謝されなくても、仕事をきちんとやっていれる人たちがいるから社会はなりたっているのだなぁ。。
Posted by ブクログ
連作とは知らず、表紙が可愛かったので購入してみました。かる〜いミステリ、という感じに見えました。
掃除人のキリコという女性が、チョチョイっと事件を解決、または解決の糸口を見つけてアドバイスをするというもの。
スポーツジムで巻き起こる事件、ペットショップにおける事件、新人看護師に巻き起こる事件。書き下ろしだという、身内でのイザコザに関しての解決への糸口。
ペットショップについてのお話が、少し哀しかったです。
Posted by ブクログ
清掃作業員・キリコシリーズ。天使が精になって今度は魔女に。
今回はより重たい事件や背景が多いな、と。文体が軽めのシリーズなので極端に暗くなることはないものの、なかなかにしんどい話が多いです。人の死だとか悪意とか。
そのせいかキリコさんも心なしか幾分いつもの明るさみたいなものが影を潜めている印象。
Posted by ブクログ
扱っているテーマはどれも重いのにかわいらしいキリコのキャラクターのおかげでするすると読み進めることができる。
おしゃれでかわいくて料理ができて頭が回って掃除が好きでしかも若いというキリコのキャラクターはできすぎ感もあるが魅力の方が勝っているのでそう気にならなかった。
Posted by ブクログ
今回の派遣先々での悩み事はキャスト毎に深い。今度のキリコちゃんはwitch!?…朧気に深夜に現れるも、登場シーンは躍動感が足りないなぁ。異色の「第二病棟~」は大人、子供それぞれの思惑の絡みが良い!…彼女は"幽霊"に纏わる悲しみが伴っていたんだね。でもモップを持った魔女もこの章は完全に雪美ちゃんに押されっぱなし(笑)。相変わらずの鋭い読みと的確な呪文?で各問題を終息に向かわせる。完全に大介の出番は無し♪
Posted by ブクログ
中身と外見が一致しないんじゃないか…な主人公が
清掃作業員しながら市井の人々の謎や悩みを解決していく、という
お気楽物ミステリー。
作者の方は、あまりおされな感じがしません。
そのためか、若干主人公の女の子の造詣が甘い感じがします。
おされをしてお掃除バイトをするのですが、
その格好では正直お掃除は大変です。
実は結婚している彼女のかていのエピソードもあるけど
そんなに裕福な感じはしない。
そんなに衣装持ちになれる??
ってことについ気をとられちゃうけど、
作品としては嫌いじゃない。歯磨き時にぴったり!!の軽さ。新書だし。
かわいらしくまとめているも、内容は結構えぐい事実とかもあるのは
ちょっと笑えます。いやいや、それだけで大丈夫??
しかし、しかし!! 一番ショックだったのは
2冊並んだこの子たちをみて、「ふふん…どっちが先かな??」なんて
順番に気をつけて読んでみたら、
実はもう一冊シリーズで出ていて、しかもそれが一番はじめっていう
すごく悔しい事実を知ったことかな。
話はほとんど連続していないけど、主人公が結婚した相手と
であった話は一冊目にあったようなので、
あ、そう。この人、みんなもうご存知なの??って感じで。
話の内容については特に書くことはない。
つまり、あまり覚えていない。
3年後くらい、また歯を磨きながら読んでそう。
あれ、なんかこの話知ってる??とか思いながら^^;