近藤史恵のレビュー一覧
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妊活中の夫婦が元警察犬のジャーマンシェパードのシャルロットを家族として迎える。犬を飼い始めて広がる世界と日常を丁寧に描かれた日常ミステリーの連作短編集。
犬を飼ったことのある人にしか書けないのじゃないかと思う細かないろいろ。
読みながら、ウチで飼ってたワンコを思い出して微笑ましいやら、寂しいやら。
飼い主夫婦の犬の気持ちを想像している描写に、めっちゃわかる〜ってニヤニヤして楽しみました。
シャルロットの賢さも素敵だけど、飼い主夫婦も推理働かせたり、家族を大切にする姿に普通の善良な人々の話もよきかな。
ジャーマンシェパードって大型犬だし、警察犬だし、身近で触れることもないし、可愛いっ思って見 -
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読んでいるうちにふっとジビエが食べたくなる。まずそこが強い。香りとか温度とか、肉の手触りまで伝わってくるようで、グルメ小説としても普通に面白い。
でも面白さは食欲だけじゃ終わらない。大高を含めた登場人物がそれぞれの人生を抱えていて、軽く見えて意外と重いところに踏み込んでくる。ジビエを「珍しいごちそう」として消費するんじゃなくて、食べる側の姿勢とか、命との距離感とか、そういう部分まで考えさせられるのが読み応えだった。
いろんな層を一つの物語にまとめて、ちゃんと深いところまで連れていく構成が見事で、読後に「いいもの読んだな」が残る。
特に刺さったのは、動物を殺して食べている以上、食べる自分た -
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この作家さんの描く美味しいごはんと旅の話しが好きだ。
今回は異国へ旅と、美味しいごはんの短編集。
最初の旅はアムステルダム。
「遠くの縁側」というこの話し。
あれ、読んだことがあるぞ!
同じ本を2度読もうとしているのかと焦ったけど、以前に読んだ「おいしい旅 はじめて編」というアンソロジーに収録されていたから読んだことがあるんだと分かってひと安心。
1人旅の心細さを感じている時に、自動販売機で売られている熱々のコロッケを頬張ることで、だんだんと旅を楽しめるようになっていくこの話し。
再読して「やっぱり好きだなぁ」と思う。
もうひとつ、アイスランドに旅をする表題の「オーロラが見られなくても -
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商店街にある小さなフレンチ・レストラン『ビストロ・パ・マル』が舞台。
シェフの三舟が、店の客の抱えるちょっとした謎や悩みを料理や食材をヒントに、するりと解き明かしていく、という連作短編集。会話多めで読みやすく、読後感もあたたかくてよかった。
フランス料理に全く詳しくない人間なので食べたことのない料理ばかりでしたが、本当においしそうに書かれていて、魅力的でした。味を想像しながら…ごくり。料理の雑学、豆知識が読んでいて楽しい。
日常ミステリーなので衝撃的な事件があるわけではないけれど、町医者だと思っていたら凄腕ドクターだった的な感じで、謎を的確に間違いなく解決し、皆がスッキリする展開が気持ちい -
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ネタバレ「泣きたい午後のご褒美」の続き気分で読み出したが、今回はミステリー要素もあり、なかなか楽しい。
それぞれおもしろいのだが、秀逸だったのが、「ペンション・ワケアッテ」。
いやいや、日本語って奥深いとつくづく思う。
主人公は訳あり旅行に出てきて、なんだか感じ悪さMAXだったけど、いつの間にか前を向いていた。
一方的に別れを告げた男との唯一の繋がりの象徴である手紙を、愚かだと思いつつも大事にしてしまう切なさは伝わってくる。
だけど、一番大事な話を一方的に手紙で済ませようとしたつまらない男の幻想から目が覚めて、本当によかった。
どの作品も、とてもおいしそうなお夜食ばかり。
読んでいておいしくて楽し