近藤史恵のレビュー一覧

  • たまごの旅人

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    添乗員として客を引率するゲームが思い浮かんだ。旅先で起きる予想外の事態、クレームに次々対処していく、というような。

    海外という非日常で浮き彫りになる個人の価値観。いろいろなバックグラウンドの人が集まったときに起きるトラブル。

    主人公は価値観も性格もバラバラな客に対して、あるときは共感し、あるときは憤慨しながらも心を込めて対応しており、とても好感が持てた。

    文化による分断、性別や年齢による分断、職業格差による分断など、さまざまな形での分断が描かれていたように思う。
    その分断の谷を飛び越えて別のカテゴリーの人にコミュニケーションを図るとき、別の世界が見える。そんなふうに受け取った。

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    2025年11月14日
  • 眠れぬ夜のご褒美

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    全体的にあっさりした内容で頭も心も空っぽにして読むことができた。
    どの話にもつっこみたいところはあるのだけれど、それは置いといて出てくる夜食はどれも魅力的!
    深夜のラーメンは罪悪感すらスパイス!健康とか美容とか何もかも捨てて1年に1度は食べたくなる魔性の食べ物だと思う。寒い中外であったまって食べるのもよし、家でこっそり鍋に火をかけるのもよし…食べたくなってくる!でも個人的に1番印象に残った食べものは「ペンション・ワケアッテ」のてんつゆてんかすおにぎり(合ってる?)早速自分でつくって食べたくなってる。

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    2025年11月14日
  • [新版]天使はモップを持って

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    ずーっと気になってたモップシリーズ1作目。
    20年以上前の作品なので、ちょっと古いかなと思うところもあるけれど、サクサク読めるコージーミステリー。
    近藤史恵さんらしい、ちょっとスパイシーな話もあり。

    ラストに本当にビックリしたので、続編が気になる!

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    2025年11月13日
  • さいごの毛布

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    ネタバレ

    老犬ホー厶の話。
    主人公は大学を出て就職したが馴染めず、会社を辞め、仕事を探して面接を何度も受けるのだが、声の小ささなどのせいで、採用されない。
    そんななか、友人の紹介で、老犬ホームで住み込みで働くことになる。
    犬の世話などしたことも無かったが、働くうちに徐々に慣れていく。主人公は自分に自信をつける。
    そして、老犬ホーム ブランケットでなくてはならない存在となる。


    老犬ホームは犬を飼えなくなってしまった人間のための施設。飼えなくなったら保健所に連れていくという選択肢しか無いことが多い現在では、老犬ホームというもうひとつの選択肢があることは素晴らしいことだと思います。こういう施設が増えて、悲

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    2025年11月13日
  • モップの魔女は呪文を知ってる

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    モップ片手に清掃作業をしながら、謎を解くお手伝いをしていくキリコシリーズ第3弾。

    キリコちゃんが今回もかわいく走り回る姿が目に浮かびます。毎話違うお仕事現場で起こる、基本些細なトラブルをそのお話の中の語り手主人公がキリコちゃんのアドバイスで解決。

    ただキリコちゃんの絡み方はいろいろでしたね。
    あくまでサポート的に入ってくる分、語り手登場人物の魅力もあって読みやすい!
    1時間のドラマでワンクールできちゃうのでは、という1話1話がライトながらテーマが深くて、飽きることなくサクサクです。

    あとがき がよかった。近藤史恵さんは
    小説には予定調和は大切だと。ただ主人公だって悩んだり、迷ったりするも

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    2025年11月13日
  • タルト・タタンの夢

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    小さなフレンチ、パ・マルのみんなが大好き!
    三舟シェフは一見無愛想に見えるけど、実は情が深いところが良い。謎解きでどんな料理を出すのか、わくわくした。
    志村さんの物腰柔らかな感じが場をあたたかくしてくれて、頼もしい!こんな人が近くにいてほしい。

    語り手が、登場人物の中で、1番素朴なギャルソンの男の子で、癖がないから、読者が彼と同じ目線になって、パ・マルの世界に入り込めるのかなと思った。
    仕事終わりの楽しみに読んで心が癒された。

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    2025年11月16日
  • みかんとひよどり

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    近藤史恵さんの得意技
    美味しそうな料理✖️ライトな日常トラブル➕犬
    それが『みかんとひよどり』。

    『ビストロ・パ・マル』や『カフェ・ルーズ』
    みたいな居心地いいお店なんだろなぁ、の雰囲気をうまく残して、今作は[ジビエ]を使って食材へのリスペクトや食材加工に関する知識も増えちゃう作品です。

    イノシシ、シカだけでなく、小鴨やヤマシギといった小さな鳥、そして今話題の『熊』までジビエとして登場。害獣駆除として狩猟が行われるがその命、無駄にしていいわけがない!しっかり食しないと申し訳がない、と読者に問う。
    まさに今日食べたお肉だって、命を犠牲にしている。感謝をわすれてはいけない。

    登場人物も毎度魅

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    2025年11月12日
  • オーロラが見られなくても

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    未知の国をひとりで旅した気分になった。
    でも、その旅は私をひとりにはさせなかった。
    息を飲むほど美しい景色と、疲れを癒してくれる食べ物、思いがけない出会いに、自分はひとりじゃないんだって気付かされた。
    登場人物それぞれの“その後“の人生が気になる、余韻の残る物語。

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    2025年11月12日
  • ホテル・ピーベリー<新装版>

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    この人のかく文章はやっぱり好き
    スっと頭に情景が浮かんで、心情にいつもハッとする
    思ってたより恋愛要素が多かった
    主人公の狂気とそこに紛れた秘密たち
    最後まで楽しんで読めました

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    2025年11月12日
  • 山の上の家事学校

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    家事ができる人もできない人も、すべての人に読んでほしい。本当にそう思う。
    男性だけに家事を教える学校、旦那にも行ってもらいたい笑

    ★印象に残った文章★
    家事とは、やらなければ生活の質が下がったり、健康状態や社会に問題が出たりするのに、賃金が発生しない仕事、すべてのことを言います。多くが自分自身や、家族が快適で健康に生きるための手助けをすることで、しかし、賃金の発生する労働と比べて、軽視されやすい傾向があります。
    〜本文から抜粋〜

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    2025年11月12日
  • おはようおかえり

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    和菓子屋の娘小梅、妹のつぐみにいきなり曾祖母が乗り移って昔のこといろいろとわかって来る。外国籍とかゲイなどへの偏見とか、夫の愛人への援助とか、深すぎるは話が静かな感じでつむがれていく。
    しかしデーツを使った糖尿病の人が食べられる和菓子はいいよね。
    どこかで誰かが実現してたりして?
    そのはんはさすが、近藤史恵さん。

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    2025年11月11日
  • みかんとひよどり

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    猟師の大高さんとフレンチのシェフ潮田さんとでジビエ料理にまつわる物語。ジビエは美味しいが正しく管理や調理しなくてはならない。狩猟も捕りすぎると生態系を崩すし中々難しい。だが料理はとても美味しそう!

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    2025年11月11日
  • たまごの旅人

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    新米添乗員の話。海外旅行の添乗員はいつも海外旅行へ行けていいなぁと思っていたけれども、色々ワガママな客が多くて大変そう!特に老人になると、勝手な事ばかり言う。日本に住んでると、何でも自由に手に入る。海外へ行くとそれがわからないから、慣れてない人は添乗員へ文句を言うのだろう。常に気を配ってなきゃいけない、大変な仕事だと思う。

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    2025年11月11日
  • 山の上の家事学校

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    43歳、新聞記事の仲上はある日、妻から離婚を言い渡される…
    妻が不満を溜め込んでいることには気づいていた
    しかし忙しさにかまけ、話を聞き流してしまっていた
    娘のことも妻に任せていれば大丈夫だと思っていた
    そしてある日妻は娘と出て行った…
    そして一年が経ち、荒んだ生活を送っていた仲上は一念発起し、山の上にある学校に通い始める
    そこは男性だけが通う「家事学校」だった
    家事の基本や調理実習を学んだり、他の生徒たちとのコミュニケーションを通し、
    仲上は目の前にある大切なこと、自分の気持ちの変化に気づき始める…

    家事ってなんだ?と聞かれたら、私は何て答えただろう…
    「しなくてはいけないからやるもの…

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    2025年11月10日
  • シャルロットの憂鬱

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    近藤史恵さんが犬好きなのがよーくわかる作品
    シャルロットの憂鬱。元警察犬ジャーマンシェパードのシャルロットがとにかく可愛い。賢くも、時々甘えん坊、魅力たっぷり。

    近藤さんのライトな作品のいいとこが満載。ほぼ全員がいい人な分、悪の部分がでてくると異質感が半端なくて、ドキっとしちゃう。

    短編なのでサクサクよめて、いらいろなシャルロットをみれて楽しい読書でした。

    続編買おうっと!積読読んでも減らないわけよね。

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    2025年11月07日
  • 三つの名を持つ犬〈新装版〉

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    ネタバレ

    愛犬エルとの生活を綴ったブログがきっかけとなり、
    ようやく仕事が入り始めたモデルの草間都。

    だがある夜、家に帰るとエルは……。

    エルの死は都にとって、
    人生の大切な伴侶の喪失であるだけでなく、
    仕事の危機をも意味していた。

    追い込まれる都。
    だがそんな彼女の前に、ある日、
    エルそっくりの犬が現れた。
    いけないと知りつつ、
    犬を連れ帰ってしまったことから、
    都は思いがけない事件に巻き込まれていく。

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    2025年11月06日
  • 南方署強行犯係 狼の寓話 〈新装版〉

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    近藤史恵さん読みたくなり、積読コーナーから
    本作を選択。近藤さん初の警察小説とのこと。

    タイトルである『狼の寓話』が
    各章の始めにあり、現在パートが呼応するように描かれます。

    新人デカ會川(あいかわ)と先輩刑事黒岩のタッグで、ある殺人事件を追っていきます。近藤史恵さんらしい、さらっと魅力的な人物がいい感じ。これは続編で深掘りしてほしいところ。
    『黄泉路の犬 』という続編あるみたい。

    大どんでん返しとか深いミステリはないけど、
    サラサラと読めるのに、しっかりと読み手にその後の世界や寓話のテーマなど想像することを求める作風は病みつきになりますね。

    あと何冊か近藤史恵さん積んでいるので
    読ん

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    2025年11月05日
  • ときどき旅に出るカフェ

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    自分が知らない料理やスイーツを知ることができてわくわくする。
    コーヒーを飲みながら読みたくなって、読み終わったらカフェに行きたくなる、そんな心地良い一冊だった。

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    2025年11月05日
  • おはようおかえり

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    すてきな和菓子の表紙絵に惹かれて、手に取りました。色鉛筆調のやさしい絵。
    主人公は、絵のイメージとも合う、どちらかといえば地味な姉の立場。穏やかに進むと思いきや、意外とドラマチックな展開でひきこまれました。

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    2025年11月04日
  • 間の悪いスフレ

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    コロナ禍が作品の背景になった時期か。
     今回も、全てすっきりということではなく、選択を任せるところが。

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    2025年11月03日