近藤史恵のレビュー一覧

  • マカロンはマカロン

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    ビストロ・パ・マルシリーズの三作目。
    表題作が一番面白かったです。
    「マカロンはマカロン」の意味が分かったときの感動と、考えさせられる内容には引き込まれました。

    相も変わらず優しい雰囲気と、個性的な登場人物たちの魅力が満点です。
    シリーズを重ねるごとにキャラクター達がどんどん魅力的になっていくのも素敵ですが、仲間たちでの掛け合いも楽しめる一作だと思います。

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    2025年02月21日
  • ヴァン・ショーをあなたに

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    ビストロ・パ・マルシリーズの二作目。
    一作目よりもパ・マルの仲間たちの人間性が出ていて、よりキャラクターたちに愛着が持てる作品になっていました。

    謎解きが得意なシェフがいつも最後に出してくれるホットワイン”ヴァン・ショー”の秘密に迫る回はワクワクして楽しく読めました。
    フランスの家庭料理が出てくる優しい雰囲気と、ちょっとした謎解きが素敵で、気軽に読めるボリュームなのも嬉しいです。

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    2025年02月21日
  • ホテル・カイザリン 電子再編集版

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    短編集だが、感動ものとホラーというかミステリーみたいなもの、そして考えさせるものとバラエティに富んだラインナップだった。
    アミの会のアンソロジーに載っていたのもあるので読んだことのあるのもあったが。

    やはり秀逸だったのは『降霊会』かな。どんでん返しに次ぐどんでん返しが見事。

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    2025年02月18日
  • スーツケースの半分は

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    ひとつの青いスーツケースとその旅を描く短編集。基本的には女友達4人、それぞれの旅を描いている。
    友だち4人がキャラ立っており、仲良すぎないのがリアル。
    ごく短い話のため、奇想天外な展開はないがまとまっていて読みやすい。
    最後の青いスーツケースの元々の持ち主、そこで働く大学生の話、短いけどよかった。青いキャリーケースの背景が見えた。
    なんだか少し前向きになれる、そんな話がたくさん。

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    2025年02月15日
  • 眠れぬ夜のご褒美

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    するりと読める一冊。美味しいグルメにまつわる大小の事件や物語。個人的には最後の正しくないラーメンが印象的。おすすめです。

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    2025年02月12日
  • 眠れぬ夜のご褒美

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    ネタバレ

    一番最後の話が韓国ラーメンへの思いが強すぎて、インパクト大でした。でも自分にも「これが食べたくて仕方がない!」って思う時あるよな、あるあると頷いてしまいました。

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    2025年02月11日
  • たまごの旅人

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    アイスランド。ますます魅惑の国になりつつある。
    椎名誠さんの本に登場した治安のいい国、オーロラの国、アイスランド。最近、知り合いもアイスランドを堪能してきたという。

    この話は旅行者のアイスランドではない。添乗員目線のアイスランドだ。
    私自身も旅行が好きなので旅行会社や添乗員には憧れたことがある。でも、行動力、語学力、人とのコミュニケーション力が必要なんだろうなと思うと、添乗員はハードルが高かった。何より旅を楽しめない。
    小説の中の主人公「遙」は添乗員にデビューしたばかり。トラブル対応、好き勝手言うお客様対応などで心が折れそうになる。初めて訪ねる土地でも、ツアー参加者を案内し、健康状態や気分ま

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    2025年02月09日
  • 岩窟姫

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    親友だったはずのサギリが日記を残した2つの意味が物語終盤で分かり、スッキリした。レミが「姫」であること、サギリがレミの価値を暴落させようとした理由が芸能界の闇と深く関わっていて、サギリのレミに対する愛情が半端なくて震えた。

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    2025年02月09日
  • 眠れぬ夜のご褒美

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    話のどこかに美味しいご飯が出てくるアンソロジー。
    それぞれ楽しく食べてたりしんみり食べてたり状況は様々だけど、ご飯の味は美味しく感じてそうなところがよかった。
    美味しいご飯は元気をくれると思えて素敵。

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    2025年02月09日
  • ホテル・カイザリン 電子再編集版

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    ネタバレ

    短編集、結構好きな雰囲気の話が多め。
    海外が舞台の話もあり、自分も今月末から海外なのでどこか別の国に行こうかなと思いながら読んだ。

    ・降霊会 ★★★★
    主人公が悪だと思ったらさらにその主人公が悪で悪を返すみたいなドス黒い展開が非常に良き!
    超短い話なのに1発目から、この本おもろいかも!と思えた。

    ・金色の風 ★★★
    パリが舞台。あんまりパリに住みたくはないけどヨーロッパ生活が懐かしい。
    チェコ人の女の子とゴールデンレトリバーの走る姿が爽やかな印象の話。

    ・迷宮の松露 ★★★
    モロッコが舞台の話。
    モロッコで暮らすのも悪くなさそう。と思いながら読んだ。
    主人公が京都でおばあちゃんと暮らすシ

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    2025年02月08日
  • ヴァン・ショーをあなたに

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    なんだか急に三舟シェフが好意を寄せる女性が現れたり、後半になるのわりと濃い愛の話が、いずれもさらりと盛り込まれていて、軽く読むつもりだったためちょっとびっくり。でもこれもまたよい。

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    2025年02月07日
  • おはようおかえり

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    面白かった。

    不思議な世界観ではあるけれど、
    現実にもあるのかもなぁ、と思わせてくれるような感覚と、少しずつ成長していく主人公、ゆるやかに見え方が変化していく家族、どこか引き込まれるストーリーでした

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    2025年02月05日
  • ときどき旅に出るカフェ

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    常識の輪郭はもっとあいまいにしてもいいし、そもそもその常識ってほんとうに重要?って思わされた
    肩の力を抜いてくれる本
    旅することで凝り固まった常識がゆるゆると解けていった円だからこそ、居心地のいい空間をつくれるんだろうな

    異国の地の飲み物にデザート
    一体どんな味がするんだろう

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    2025年01月31日
  • スーツケースの半分は

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    青いスーツケースにまつわる短編集。
    全てがハッピーエンドでもないし、物足りない物語もあったけど、そうそうみんながドラマチックでもないかもね、と思い直した。
    表紙の青のスーツケースは、心惹かれた。大事にしたいものがあると、旅も楽しくなりそう。

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    2025年01月29日
  • 間の悪いスフレ

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    久しぶりの三舟シェフシリーズ。
    安定の面白さと、安定の美味しそう。。。

    なかなかフランス料理に行くことはない(なかなかっていうか、ほぼない気も。。)ので、料理名を聞いてもそのものが思い浮かぶことは少ないけれど、美味しそうなのはわかる。

    こんなカジュアルなレストランが近所にあったら、半年に一回くらいは行きたいかなー。

    設定がコロナ禍なので、あーあの時は大変だったろうなーと思いなが読んでいた。

    タイトルの「間の悪いスフレ」は、両方の気持ちがわかるなー。
    あの2人が一緒に歩んでいくことを祈る。

    ついでに、ぜひとも志村さんの料理教室にも行きたいぞ(笑)

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    2025年01月26日
  • シャルロットのアルバイト

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    シャルロットの憂鬱続編。
    元警察犬のシャルロットと暮らす夫婦生活に起こるちょっとした事件をオムニバス形式で描く。
    迷子犬を保護したり、子犬を預かったり、シャルロットと旅行に出かけたり。
    すっかり家族の一員になったシャルロット。犬と暮らす生活の責任の重さを感じながらも羨ましくなる。

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    2025年01月26日
  • キアズマ

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    ロードレースの知識がなくとも、競技スポーツ経験者なら身に覚えのある感情描写に胸を打たれるんじゃないかな。
    大学生が主人公だと、より生々しさが伝わってくるね。生々しさというか、人間味?というのかな。
    某ペダルにハマった時にロードバイクを買った人間なので、主人公が自分のロードを手にしたシーンと最後の大会のシーンはグッときました。より深く情景が浮かんできて、グッときた。

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    2025年01月11日
  • 歌舞伎座の怪紳士

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    私の劇場通いは主としてなんばグランド花月と祇園花月なのですが、この本を読むと、どちらも至近距離にある大阪松竹座と南座をスルーしとったらアカンやん私、と思うのでした。

    これとか三浦しをんの『仏果を得ず』を読めば、歌舞伎や文楽などの日本の伝統芸能は決してとっつきにくいものではないということがわかるし、ミステリー要素もあって読みやすい。難しいという先入観を持たずに何でも観てみることで世界が広がるのだなぁと思えます。

    鬱々とした毎日を送っているときは新しいものに目が向かなかったりするけれど、そういうときこそ試してみればいいのかも。そもそも私が花月通いを始めたきっかけもそうですから。

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    2025年01月10日
  • ヴァン・ショーをあなたに

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    後半は高梁目線を離れて今回は三船シェフのフランス修行時代のお話もあったり思考が変わっていた。安定の面白さと読みやすさ。

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    2025年01月09日
  • 歌舞伎座の怪紳士

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    人生につまづき立ち止まってしまう。それが何かのきっかけで前に進めるようになる、という話好きで読む機会が多い。この作品もそういう話なんだけど、きっかけが歌舞伎というのが私の中では斬新で面白かった。歌舞伎を全く知らない私が言うのは生意気になってしまうのだけど。

    色々な事情によりパニック障害になってしまった主人公の岩居久澄。引きこもりがちな久澄に祖母のしのぶがあるバイトを頼む。それが歌舞伎などの演劇のチケットを渡すので、しのぶの代わりに演劇を観に行きその感想をしのぶに教える、というバイト。
    そのバイトで歌舞伎などの演劇に出会い、久澄の気持ちが明るい方向へ向いて行く。

    久澄が初めて歌舞伎を観て、ず

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    2025年01月07日