近藤史恵のレビュー一覧
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アイスランド。ますます魅惑の国になりつつある。
椎名誠さんの本に登場した治安のいい国、オーロラの国、アイスランド。最近、知り合いもアイスランドを堪能してきたという。
この話は旅行者のアイスランドではない。添乗員目線のアイスランドだ。
私自身も旅行が好きなので旅行会社や添乗員には憧れたことがある。でも、行動力、語学力、人とのコミュニケーション力が必要なんだろうなと思うと、添乗員はハードルが高かった。何より旅を楽しめない。
小説の中の主人公「遙」は添乗員にデビューしたばかり。トラブル対応、好き勝手言うお客様対応などで心が折れそうになる。初めて訪ねる土地でも、ツアー参加者を案内し、健康状態や気分ま -
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ネタバレ短編集、結構好きな雰囲気の話が多め。
海外が舞台の話もあり、自分も今月末から海外なのでどこか別の国に行こうかなと思いながら読んだ。
・降霊会 ★★★★
主人公が悪だと思ったらさらにその主人公が悪で悪を返すみたいなドス黒い展開が非常に良き!
超短い話なのに1発目から、この本おもろいかも!と思えた。
・金色の風 ★★★
パリが舞台。あんまりパリに住みたくはないけどヨーロッパ生活が懐かしい。
チェコ人の女の子とゴールデンレトリバーの走る姿が爽やかな印象の話。
・迷宮の松露 ★★★
モロッコが舞台の話。
モロッコで暮らすのも悪くなさそう。と思いながら読んだ。
主人公が京都でおばあちゃんと暮らすシ -
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久しぶりの三舟シェフシリーズ。
安定の面白さと、安定の美味しそう。。。
なかなかフランス料理に行くことはない(なかなかっていうか、ほぼない気も。。)ので、料理名を聞いてもそのものが思い浮かぶことは少ないけれど、美味しそうなのはわかる。
こんなカジュアルなレストランが近所にあったら、半年に一回くらいは行きたいかなー。
設定がコロナ禍なので、あーあの時は大変だったろうなーと思いなが読んでいた。
タイトルの「間の悪いスフレ」は、両方の気持ちがわかるなー。
あの2人が一緒に歩んでいくことを祈る。
ついでに、ぜひとも志村さんの料理教室にも行きたいぞ(笑) -
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私の劇場通いは主としてなんばグランド花月と祇園花月なのですが、この本を読むと、どちらも至近距離にある大阪松竹座と南座をスルーしとったらアカンやん私、と思うのでした。
これとか三浦しをんの『仏果を得ず』を読めば、歌舞伎や文楽などの日本の伝統芸能は決してとっつきにくいものではないということがわかるし、ミステリー要素もあって読みやすい。難しいという先入観を持たずに何でも観てみることで世界が広がるのだなぁと思えます。
鬱々とした毎日を送っているときは新しいものに目が向かなかったりするけれど、そういうときこそ試してみればいいのかも。そもそも私が花月通いを始めたきっかけもそうですから。 -
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人生につまづき立ち止まってしまう。それが何かのきっかけで前に進めるようになる、という話好きで読む機会が多い。この作品もそういう話なんだけど、きっかけが歌舞伎というのが私の中では斬新で面白かった。歌舞伎を全く知らない私が言うのは生意気になってしまうのだけど。
色々な事情によりパニック障害になってしまった主人公の岩居久澄。引きこもりがちな久澄に祖母のしのぶがあるバイトを頼む。それが歌舞伎などの演劇のチケットを渡すので、しのぶの代わりに演劇を観に行きその感想をしのぶに教える、というバイト。
そのバイトで歌舞伎などの演劇に出会い、久澄の気持ちが明るい方向へ向いて行く。
久澄が初めて歌舞伎を観て、ず