近藤史恵のレビュー一覧
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妊活中の夫婦が元警察犬のジャーマンシェパードのシャルロットを家族として迎える。犬を飼い始めて広がる世界と日常を丁寧に描かれた日常ミステリーの連作短編集。
犬を飼ったことのある人にしか書けないのじゃないかと思う細かないろいろ。
読みながら、ウチで飼ってたワンコを思い出して微笑ましいやら、寂しいやら。
飼い主夫婦の犬の気持ちを想像している描写に、めっちゃわかる〜ってニヤニヤして楽しみました。
シャルロットの賢さも素敵だけど、飼い主夫婦も推理働かせたり、家族を大切にする姿に普通の善良な人々の話もよきかな。
ジャーマンシェパードって大型犬だし、警察犬だし、身近で触れることもないし、可愛いっ思って見 -
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読んでいるうちにふっとジビエが食べたくなる。まずそこが強い。香りとか温度とか、肉の手触りまで伝わってくるようで、グルメ小説としても普通に面白い。
でも面白さは食欲だけじゃ終わらない。大高を含めた登場人物がそれぞれの人生を抱えていて、軽く見えて意外と重いところに踏み込んでくる。ジビエを「珍しいごちそう」として消費するんじゃなくて、食べる側の姿勢とか、命との距離感とか、そういう部分まで考えさせられるのが読み応えだった。
いろんな層を一つの物語にまとめて、ちゃんと深いところまで連れていく構成が見事で、読後に「いいもの読んだな」が残る。
特に刺さったのは、動物を殺して食べている以上、食べる自分た -
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ネタバレ「泣きたい午後のご褒美」の続き気分で読み出したが、今回はミステリー要素もあり、なかなか楽しい。
それぞれおもしろいのだが、秀逸だったのが、「ペンション・ワケアッテ」。
いやいや、日本語って奥深いとつくづく思う。
主人公は訳あり旅行に出てきて、なんだか感じ悪さMAXだったけど、いつの間にか前を向いていた。
一方的に別れを告げた男との唯一の繋がりの象徴である手紙を、愚かだと思いつつも大事にしてしまう切なさは伝わってくる。
だけど、一番大事な話を一方的に手紙で済ませようとしたつまらない男の幻想から目が覚めて、本当によかった。
どの作品も、とてもおいしそうなお夜食ばかり。
読んでいておいしくて楽し -
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サクサク読めた。
私も英語圏以外の外国語学部で、留学して
世界をまだまだみたい!と思う若者だった。
アプローチは違うけど、気持ちは痛いほどわかる。
たまごの殻を割っても、割っても、多分何重にも殻があって
ちょっと暮らしてみたくらいじゃわからないカラもあるし
働いてみないとわからない殻もあるし
家庭を持って、こどもと育てないとわからないカラもあるし
きっとマトリョーシカみたいに、全部つるりと剥けることはない。
でもその土地に行って、空気を吸って
食事をして、スーパーに行ってみたりして。
そう言うことに、意味がある。
私の心を豊かにしてくれるって信じてる。
若者の、女性の生きにくさみたいな -
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表紙は、外国のお店のショーケースに並ぶおいしそうな焼き菓子。イチゴと生クリームに誘われてページを開くと、アムステルダム行きの航空券。本扉は飛行機で雲の上を飛んでいるときの空の色のよう。おしゃれな感じの装幀で、まずはこの本が好きになりました。
五編の短編の舞台は、読者の私が行ったことがない国ばかり。オランダ(アムステルダム)、リトアニアとラトビア、モロッコ(シャフシャウエン)、アイスランド、中国(ハルビン)。各国の風景や食べ物が気になるものばかりでした。ネットで調べたりもして楽しめました。だから読書で旅を体感できる本でもありました。
初めて訪れた場所、そこで口にするものも初めてのもの。そんな -
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ネタバレ田舎の男子高校生(結構達観してる)のミステリー。
ミステリーと思わずに
ファミリーもの?青春もの?と思って読みはじめたんだけど
がっつりミステリーだった。
どこの子どもだって感じる閉塞感と
田舎ならではの不便による閉塞感と
手続きさえ正しく踏めばどこへだって行けることに気づく少年の感じが良かった。
これを知れるか知れないかで人生がだいぶ変わると思う。
でもそれで日常がすぐに大きく変わるわけでない、と言うのもリアル。
でもこの子の内面のかっこよさに確実にプラスされた。
ミステリの方は気づいたら主人公ばりに気になって仕方なくなって
東京行くあたりからドキドキハラハラして
色々予想しながら読