近藤史恵のレビュー一覧

  • ホテル・カイザリン 電子再編集版

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    ネタバレ

    目次
    ・降霊会
    ・金色の風
    ・迷宮の松露
    ・甘い生活
    ・未事故物件
    ・ホテル・カイザリン
    ・孤独の谷
    ・老いた犬のように

    ホテルを舞台にした連作短篇なのかなと思ったら、それぞれ個別の作品だった。

    小さな悪意と混じりけのない正義のどちらが人を追い詰めるのか(降霊会)
    報われなかった努力の中にも自分にとって大切な核はあった(金色の風)
    など、ちょっとダークなものから、じんわり沁みてくる作品まで。

    万年筆のインクを買う時「松露」を見つけて、なんとなく緑系の色なのかと思ったら、黒味の強い青だったので驚いたことがある。
    『迷宮の松露』の松露は和菓子の名前なのだけど、知ってるつもりで全然わかっていな

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    2025年03月26日
  • 歌舞伎座の怪紳士

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    オペラ座の怪人ならぬ歌舞伎座の怪紳士。
    観劇代行のアルバイトで足を運んだ芝居には必ず「親切な老紳士」がいるのは、なぜだろう?その真相がステキすぎて、ラストはスタオベしました私!

    それにしても、近藤史恵作品は相変わらず優しい。甘やかすんじゃなくて、寄り添ってくれる。
    悪行を働いた人間にも、寄り添う優しさがある。主人公が、自分から遠い人間とは思わないと言っていたように、人間の持つ感情って、そんなに違わないように思う。さまざまな人の心模様と、芝居が重なる物語。紳士の謎も相まって、歌舞伎なんて見たことなかったのに本を捲る手が止まらない。

    新しいことに出会って、興味をもって、のめり込んでいく感覚はオ

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    2025年03月24日
  • シフォン・リボン・シフォン

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    タイトル、装丁の雰囲気とは異なる印象の1冊。
    ほっこりする短編集かと思っていたら、完全に裏切られた。

    めちゃくちゃに腹が立ったり、涙が出たり、人間くさい物語だった。

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    2025年03月23日
  • おはようおかえり

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    時代によって変わる価値観。
    果たして自分は恵まれているのか。
    大切なのは、何かと比較することでなく、
    自分がどうなりたいのか、どうありたいのか。
    そんなことを、改めて考えるキッカケに
    なりそうなお話でした。

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    2025年03月22日
  • 間の悪いスフレ

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    シリーズの中で一番好きになったよ

    コロナの事は、影を落とすけど、それでも皆のキャラクターが良くて好きだった、励みになる

    世間の事が書かれていてさらにのめり込めた

    良かった

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    2025年03月19日
  • 眠れぬ夜のご褒美

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    旅のお共として。夜中のご飯というテーマでのアンソロジー。初読みの作家さんも多かった。友井羊のが一番良かったな。しかし、元彼に未練たらたらな女子が出てくる話が2つもあったぞ。若いからってそんな恋愛するかね。全然好きになれない。男も女も。大沼紀子「夜の言い分。」は年が近いからか身に染みた。こういう夜食会が私もしたいわ。

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    2025年03月18日
  • マカロンはマカロン

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    今回はほっこりというより不穏な読後感になるものも多くて、だからこそ続きが気になった。
    過去エピソードに登場した人たちや場所が再登場するのがいいなぁ。
    相変わらず美味しそうな描写で、食べたことがないどころか見たことすらない料理ばかりでも全部美味しそうで食べたくなる。
    フランス料理、食べに行ってみたい。
    お気に入りを1つ選ぶなら『共犯のピエ・ド・コション』かな。

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    2025年03月18日
  • 私の命はあなたの命より軽い

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    ネタバレ

    衝撃的なタイトルですが、内容はしごく真っ当なサスペンスでした。
    章ごとの「ヒキ」が素晴らしくって、ページを繰る手がとまらなかったです。
    理想的に見えていた家族の醜い内実。
    親とか兄弟とか、実は一番よくわかってない存在なのかもしれない。

    葛藤を乗り越え、メデタシメデタシ、と思いきや。
    不穏な余韻を残すラストも好みでした。オススメです。

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    2025年03月13日
  • たまごの旅人

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    スマホでいろいろな国の観光名所や街並みを検索しながら読み進めました。中国の伝統的な建築様式の四合院、路地にはあちこちに椅子が置いてあり、住人は時間があると家から出てきて、近所の人とお喋りを楽しむのだとか。そんないい意味でのゆるさ、羨ましいと思いました。
    “望んだものが、そのまま手に入ることなんて、たぶん簡単じゃない。だが、望んでいなくても、素敵なことは転がり込んでくるかもしれないのだ“このフレーズ刺さります。
    後半、コロナで海外旅行が容易でなくなった時に、沖縄で新たにできた友人と共に、東京の親友やその同僚に動画配信で沖縄の美しい景色をリモートでプレゼントする。自分の置かれた境遇に悲観してばかり

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    2025年03月13日
  • たまごの旅人

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    旅行に何年も行ってないので、いろんな国に旅行している気分になれました。

    添乗員という仕事が、すごく大変な仕事だという事が分かりました。

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    2025年03月10日
  • タルト・タタンの夢

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    ドラマの「シェフは名探偵」が面白かったので
    原作の本作を読んだ。


    ドラマの影響が脳内に強く残っているため
    読んでいても、登場人物やパ・マルは
    ドラマと同一で脳内変換された。

    が、やはり原作ももちろん面白く
    ヴァン・ショーを筆頭に
    どれもワイン片手に食べたいものばかり。

    こんなビストロ近所にあったら
    給料みんなつぎこんで常連確定。

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    2025年03月10日
  • エール!(1)

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    好きな作家さんたちのお仕事アンソロジー
    仕事をしている時には積読していたのに
    「今」読みたくなったのでした

    仕事っていいな
    と素直に感じました
    色々ある  お客様からも 一緒に働く人たちも
    でも、「ありがとう」とか「あなたにまた会いにきます」って言われた時の嬉しさは
    全てを吹き飛ばします!!

    今私も次の仕事をどうしようか迷っています
    少しの充電期間を過ごしています
    何の仕事を選んだとしても、この本に出てきた6人の女性たちのように
    自分に嘘をつかない まっすぐな仕事をしたいなと感じました!

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    2025年03月10日
  • ヴァン・ショーをあなたに

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    ネタバレ

    今作も面白かった。後半は三船シェフがフランスにいた頃の話でそこでもやはり謎解きがあったり星の王子様に関する話がでてきたり、ヴァン・ショーの話も良かった。

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    2025年03月07日
  • スティグマータ(新潮文庫)

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    ネタバレ

    白石誓
    オランジェフランセ所属。

    パトリシア
    白石が住む家の大家。六十代の女性。会計士。

    伊庭和実
    白石とは日本で二年間同じチームで走った。今年、イタリアのコンチネンタルチームに移籍したが、フランスの新しいチーム・ラゾワルに移籍。

    ドミトリー・メネンコ
    ソ連が残した最後の至宝と呼ばれた選手。ドーピングで告発され、全ての記録の剥奪と、二年間の出場停止処分を受けた。ラゾワルで復帰。

    ピヴォー
    ラゾワルの監督。

    ニコラ・ラフォン
    オランジェフランセに移籍。三年前のツールで衝撃的なデビューを果たし、新人賞を目と前にしながらトラブルでツールを去った。

    トラマ
    オランジェフランセの監督。

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    2025年03月05日
  • 天使はモップを持って

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    最初の話の犯人が本当に意外というか、この人であって欲しくなかった気持ちがして、マイナスだったんだけど、他の話は近藤さんワールドで良かった。
    最終話なんかしてやられたり、でしたね。うまいなあ、本当に。
    ひよこのやつも、??って思うことがあって、まだまだ人の感情に理解が薄いと思いました
    うーむ

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    2025年02月28日
  • スーツケースの半分は

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    スーツケースは旅の相棒みたいな物でしょうか。使い込むほどに風合いを増すというのもスーツケースならではかも。
    確かに、良いことばかりでなく予想外のアクシデントを含めて旅なんですね。自分の旅行を振り返っても、ちょっとしたハプニングに見舞われた旅の方が何年経っても印象強く残っているような気がします。
    女性たちの悩みにも共感できるものがあったし、スーツケースが相棒を変えて世界中を旅する様子もワクワクしました。こんな素敵なスーツケース、私も欲しい!

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    2025年02月25日
  • マカロンはマカロン

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    ネタバレ

    「ビストロ・パ・マル」第3弾。7話の短編集

    今回も美味しそうなものがたくさん。知らない名前の物もあるので、調べてみるとさらに楽しい。
    マカロンは、お店などでよく見る色とりどりの可愛いものだけではないことを知ってびっくり。

    今回も、料理ごとに、少し切なかったり、人の心の奥底をのぞくような話だった。
    美味しいものを、心のまま美味しくいただく。できれば一緒に心から楽しめる人と。
    これってすごく大事なことなんだなと思ってしまった。
    そして、作る側も。

    「男性の悪い癖だ。男にとっての異性の評価は、彼の人生のごく一部なのに、女にとってのそれは男とは比べものにならないほど大きいと考えてしまうのです」

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    2025年02月23日
  • マカロンはマカロン

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    美味しそうなフランス料理と、そのお料理に関連のある謎。
    感動的なものもあれば、あまりスッキリしない物もあるけれど、パ•マルの4人の良好な関係やお店の雰囲気に癒されます。

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    2025年02月23日
  • エデン

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    ネタバレ

    白石誓
    フランスのチーム、パート・ピカルディの選手。二十七歳。去年までスペインのチーム、サントス・カンタンにいた。クライマー。

    マルセル
    パート・ピカルディの監督。三十九歳。誓がチームに馴染めるか気にかけている。

    ミッコ・コルホネン
    パート・ピカルディのエース。二十九歳。フィンランド人。オールラウンダー。

    ジュリアン・デュポン
    パート・ピカルディの選手。二十五歳。

    ニコラ・ラフォン
    フランスのチーム、クレディ・ブルターニュの選手。フランス人。二十四歳。チームに入ってすぐツール・ド・スイスで優勝。

    伊庭和実
    誓のかつてのチームメイト。

    ドニ・ローラン
    クレディ・ブルターニュの選手。ク

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    2025年02月21日
  • キッチンつれづれ

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    黄色いワンピース
    が好み。放置子というワードを初めて知った。おなかをすかせた小学校の低学年の私が、いい香りに惹かれドアに近寄っていく。今どきは無理かもしれないが、空腹の子を助けてくれる人がいることを願う。

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    2025年02月21日