近藤史恵のレビュー一覧
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ネタバレ目次
・降霊会
・金色の風
・迷宮の松露
・甘い生活
・未事故物件
・ホテル・カイザリン
・孤独の谷
・老いた犬のように
ホテルを舞台にした連作短篇なのかなと思ったら、それぞれ個別の作品だった。
小さな悪意と混じりけのない正義のどちらが人を追い詰めるのか(降霊会)
報われなかった努力の中にも自分にとって大切な核はあった(金色の風)
など、ちょっとダークなものから、じんわり沁みてくる作品まで。
万年筆のインクを買う時「松露」を見つけて、なんとなく緑系の色なのかと思ったら、黒味の強い青だったので驚いたことがある。
『迷宮の松露』の松露は和菓子の名前なのだけど、知ってるつもりで全然わかっていな -
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オペラ座の怪人ならぬ歌舞伎座の怪紳士。
観劇代行のアルバイトで足を運んだ芝居には必ず「親切な老紳士」がいるのは、なぜだろう?その真相がステキすぎて、ラストはスタオベしました私!
それにしても、近藤史恵作品は相変わらず優しい。甘やかすんじゃなくて、寄り添ってくれる。
悪行を働いた人間にも、寄り添う優しさがある。主人公が、自分から遠い人間とは思わないと言っていたように、人間の持つ感情って、そんなに違わないように思う。さまざまな人の心模様と、芝居が重なる物語。紳士の謎も相まって、歌舞伎なんて見たことなかったのに本を捲る手が止まらない。
新しいことに出会って、興味をもって、のめり込んでいく感覚はオ -
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スマホでいろいろな国の観光名所や街並みを検索しながら読み進めました。中国の伝統的な建築様式の四合院、路地にはあちこちに椅子が置いてあり、住人は時間があると家から出てきて、近所の人とお喋りを楽しむのだとか。そんないい意味でのゆるさ、羨ましいと思いました。
“望んだものが、そのまま手に入ることなんて、たぶん簡単じゃない。だが、望んでいなくても、素敵なことは転がり込んでくるかもしれないのだ“このフレーズ刺さります。
後半、コロナで海外旅行が容易でなくなった時に、沖縄で新たにできた友人と共に、東京の親友やその同僚に動画配信で沖縄の美しい景色をリモートでプレゼントする。自分の置かれた境遇に悲観してばかり -
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ネタバレ白石誓
オランジェフランセ所属。
パトリシア
白石が住む家の大家。六十代の女性。会計士。
伊庭和実
白石とは日本で二年間同じチームで走った。今年、イタリアのコンチネンタルチームに移籍したが、フランスの新しいチーム・ラゾワルに移籍。
ドミトリー・メネンコ
ソ連が残した最後の至宝と呼ばれた選手。ドーピングで告発され、全ての記録の剥奪と、二年間の出場停止処分を受けた。ラゾワルで復帰。
ピヴォー
ラゾワルの監督。
ニコラ・ラフォン
オランジェフランセに移籍。三年前のツールで衝撃的なデビューを果たし、新人賞を目と前にしながらトラブルでツールを去った。
トラマ
オランジェフランセの監督。
ア -
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ネタバレ「ビストロ・パ・マル」第3弾。7話の短編集
今回も美味しそうなものがたくさん。知らない名前の物もあるので、調べてみるとさらに楽しい。
マカロンは、お店などでよく見る色とりどりの可愛いものだけではないことを知ってびっくり。
今回も、料理ごとに、少し切なかったり、人の心の奥底をのぞくような話だった。
美味しいものを、心のまま美味しくいただく。できれば一緒に心から楽しめる人と。
これってすごく大事なことなんだなと思ってしまった。
そして、作る側も。
「男性の悪い癖だ。男にとっての異性の評価は、彼の人生のごく一部なのに、女にとってのそれは男とは比べものにならないほど大きいと考えてしまうのです」
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ネタバレ白石誓
フランスのチーム、パート・ピカルディの選手。二十七歳。去年までスペインのチーム、サントス・カンタンにいた。クライマー。
マルセル
パート・ピカルディの監督。三十九歳。誓がチームに馴染めるか気にかけている。
ミッコ・コルホネン
パート・ピカルディのエース。二十九歳。フィンランド人。オールラウンダー。
ジュリアン・デュポン
パート・ピカルディの選手。二十五歳。
ニコラ・ラフォン
フランスのチーム、クレディ・ブルターニュの選手。フランス人。二十四歳。チームに入ってすぐツール・ド・スイスで優勝。
伊庭和実
誓のかつてのチームメイト。
ドニ・ローラン
クレディ・ブルターニュの選手。ク -