近藤史恵のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
「ビストロ・パ・マル」シリーズも良かったけど、近藤さんの書く食べ物の話、とても好き。
普段ご飯を食べている時には、意識できてないけど、こういう物語を読むと、食卓に並ぶ肉も魚も限りある命を頂いているのだと改めて感じるし、簡単にスーパーで手に入れて、煩雑さの中で流し込むように食べてることが、なんだかとても味気ない暮らしのようにも思えてきた。
便利になることで、自由になれたのに、人生は複雑さを増すばかり。
何に時間を使うかは、その人の価値観だから、どれもまちがいではないけれど、亮二が大高に出会ったように、こんな価値観もあるって、新しい価値観に触れてみることは時には必要かもしれない。
ジビエの料理 -
Posted by ブクログ
ビストロ・パ・マルシリーズ第四作。1時間ちょいで読める。
すっかりドラマの配役を浮かべつつ読むようになっております。
短編7作をさくっと。
コロナ禍、ロシアウクライナ、などの現実がパ・マルにも影響していて、作者の考えも一言添えられてるなと思いつつ。
いつもの温かいお話。(ちょっと嫌な感じの人が出てくる二編もあってヒヤリとはした)
“未来のプラトー・ド・フロマージュ”
「世界には、まだぼくたちが知らないものがたくさんあって、まだ絶望するには早すぎるのだ、と。」
“間の悪いスフレ”
「博己が千寿さんとうまくやれるかどうか、素晴らしい男かどうかはぼくには判断できません。でも、僕は彼が好きですよ -
Posted by ブクログ
作家さんによって味わいが色々で楽しい。
近藤史恵さん、冬森灯さんの作品が特別好きでした。
「ひめくり小鍋」冬森灯
冬森さんらしい心に小さな明かりが灯るような温かな読後感。クスリとなるシーンもあって楽しく元気をもらえました。
私には絶大な安心感のある著者です。
「ペンション・ワケアッテの夜食」八木沢里志
不器用なペンションオーナー夫妻が好ましい。夜食を食べるシーンは、捕らわれていた苦しさからの解放感と安心感に包まれました。ハッとするシーンや、じんわり染みるストーリーがいい。
「正しくないラーメン」近藤史恵
料理研究家の苦悩を描いた本作が断トツに好きでした!!食べ物描写も美味しそうだし、スト -
Posted by ブクログ
久しぶりに読んだけど面白かった。また自転車乗ってみようかなって思うような描写も多くて良かった。ロードレースは個人戦のようで実は団体戦。一人のエースを勝たせるために他の選手はアシストすることに徹する、この姿がいいんだよな。主人公の白石誓はまさに生粋のアシストで自分で前に出て勝とうとするのではなくエースを勝たせることに重きを置いて走っていて結果的にそれが彼のキャリアを上げることになるのもロードレースの面白さ。しっかりとミステリの要素もありロードレースの世界観にマッチしていた。まさか白石と伊庭が飲んだワインの中にエフェドリンが入っているとは、そのことを発覚させないためにエースの石尾が自ら事故でレース
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Posted by ブクログ
カフェやら居酒屋やらの本を読み漁ってた時、なんで著者を手にしなかったのかなぁ、、、
タルトタタンとか調べてたのになぁ、と悔やまれる。
目次を見て、好みのタイプ。
主人公、共感できる。落ち着いた大人目線。
カフェ、文句なし。
文章、肩肘はらない感じ。読みやすい。
すぐに好条件がそろいました。
一般的にはドロドロしている話が多いのに、店長の円さんが作るスイーツやらが爽やかに行き渡るので、ドロドロ感を薄めてくれる。
私にはいい塩梅に思えました。
いいなぁ、こんなカフェが馴染みになったら。
読みたい本は他にもいっぱいあるのに。
あ〜近藤史恵さん、ハマりそうです。