近藤史恵のレビュー一覧
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ネタバレシリーズ第4作。
手にする時間を完全に間違いました。
読み始めたらやはり止まらない。
結果、読み終えたのは平日の深夜3時です...
もちろん明日(正確にはすでに今日)ももちろん朝から仕事です^^;
でも仕方ないって思えてしまうぐらい本作もしっかり取り憑かれてしまいました。
巻末に寄せられた川西蘭さんの解説がまた素晴らしく本シリーズを纏め上げてくれています。
シリーズ第1作から主人公は白石誓。
でもそれは白石の視点で語られた物語だということで、本シリーズ「自転車ロードレースの物語」。
本作の舞台であるツールドフランスのレースを通じ、私自身も身近でレースを観戦するかもだけでなく、 -
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ネタバレ演劇でミステリをやることの困難の一つは、役者の格で犯人が分かってしまうことだ。そう考える小劇場界の鬼才・匠は畑違いの人材ばかり集めた劇の稽古を人里離れた山荘で始めた。名前ばかりだが、彼の妻で名の知れた女優の麻子も彼に命じられて稽古に参加する。しかし劇の中の孤立した島で殺された女役の女優が山荘でも怪死を遂げる。山荘自体も雪に閉ざされて、孤立してしまった。そして劇の内容をなぞるような連続殺人が始まった……。
二重のクローズドサークル、劇を見立てるかのような実際の殺人、鮮やかな(雪の)密室トリック。ミステリとしても完成度は高いけれど、それより作者の関心はすれ違う愛の悲劇を描くことにある(はず)。 -
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「ヴァンショー」「タルトタタン」で作者を知っていた私としてはサラッとした文章のイメージだったが、どうしてどうして…こちらが本性?というくらい熱く、語ってくれている。歌舞伎に惚れ込んでる感がビシビシ感じられて本当に読んでて楽しかった。名門の御曹司と一般のお家からの努力家が配されているけれど、わかり易い対決ではなく、きちんと「二人道成寺」に合わせて二人が存在している。そして「摂州合邦辻」をなぞって進むことにより、御曹司芙蓉さんの奥さま美咲さんの心情が響くのがたまらない。これを読んで、この2作の歌舞伎を観たらものすごくわかって面白いと思うほど。これは本当に良かった!
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大雑把にいってしまえば。
だいたいにおいて、女性の方が男性に対して愛してるって聞くわけだ。まぁ逆バージョンは気持ち悪いしね。それだけ女性の方が愛されているかって事に敏感なんだろうなぁ。
でも愛されてるかって言っても分からんよね。本当に私の事愛してるの?って聞かれて、男が、もちろん愛してるよ、って答えたとしようか。じゃあこれは本当に愛してるかなんて分からんよね。いやもう面倒だわーって思って答えてるかもしれんし、真面目に答えてるかもしれんし。ともかくこういう質問が女性から来た時点でもうアカンというか。
じゃあどうすりゃ良いのよって言われれば、愛されるよりも愛したいマジで by Kinki Kids -
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心地よい世界
サクリファイスを読んだ翌日にこの続編を読みました。舞台がヨーロッパにうつり、また新たな登場人物がたくさん出てきますが、嫌みのない好感の持てるキャラクターばかりで、この本の世界にひたっていたくなります。また続きが読みたくなる作品です。
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購入済み
一気に読みました
スポーツ物は苦手なのでどうかなぁと思いましたが評価が良かったので読んでみました。
話のほとんどがレース中の話でしたが、小難しい解説が入ることもなく、スラスラと読めました。途中からはミステリーの要素で満たされて、主人公のキャラクターも好感が持てるので一気に読み終えてしまいました。
読み終えて、スポーツに興味のないわたしでも、今はロードレースがどんなものか映像でも見てみたいと思いました。 -
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猿若町捕物帳シリーズ、第2弾。
「にわか大根」から先を読んでしまってから、第一弾の「巴之丞鹿の子」を読んだので、これを持って、シリーズ全部つながったことになる。
ずいぶん間があいて、人間関係を忘れてしまっていたので、ちょうど良かった。
お駒さんのこと、途中から記憶がよみがえりつつありましたが…
第一弾と同様、本筋の話の間に娘の一人称の話が挟まれる。
読み進むうちにだんだんと感情移入していくので、やりきれなくなったけれど…
長く閉じ込められていた者にとって、自由は何物にも代えがたい。
解放されたことで生きていけなくなる者もあるが、どちらになるかは魂の強さ弱さによるのだろう。
魅力的なシリーズ -
Posted by ブクログ
人を大切に、とは日々思うことだけど、自分を大切に、とはそんなにいつもは思わない。
この小説を読んで、自分を大切にしなきゃ、と思えた。
乳がんの手術後、東京から故郷の地方都市に戻ってランジェリーショップを開いたオーナーのかなえ。地方にはなじまない輸入ものの下着が並ぶショップは、ネット販売があるから成り立つと言えるほど、訪れる客は少なかった。
しかしその数少ない客は皆それぞれの屈託を抱えていて、レースやリボンで飾られた美しい下着に、優しく心をほぐされていく。
綺麗な下着をつけていると、自分を大切に扱っているような気持ちになる。
この小説の登場人物の1人が語った言葉について、しばし考えた。私も綺