あらすじ
南天の木の植わった坪庭がある、京都の小さなゲストハウス「風待荘」。家族を失い東京からやってきた眞夏は、ここでしばらくオーナーの仕事を手伝うことになった。泣きたい毎日を変えるきっかけをくれたのは、料理。古い台所で作る九条葱と厚揚げの衣笠丼や、すぐきの焼きめし、近所で出会ったふわふわのだし巻き卵のサンド、レトロな喫茶店のゼリーポンチフロート。同居する四人の女性やお客さんと食卓を囲む時間に心を癒されていくなか、まさかの人物が眞夏を訪ねてやってくる……。
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Posted by ブクログ
眞夏と共感できる場面や心境が、たくさんあった。
特に、娘の自立を応援しつつ、頭では子離れしようと思っても感情が追いつかない内面の描写が、お見事。自分の感情を代弁してくれてるようで、泣きそうになった。
読後感はとてもいい。自分も頑張ろうと思えるし、娘とも良い関係性を築いていけそうな予感。
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やはりシェアハウスはいいですね。
前にもシェアハウスが題材の本は読みましたが、一人でも周りに誰かがいるから支え合って生きていけるのもいいなと思います。
また、言語の壁もしっかり乗り越える姿勢であったりも見えていて素晴らしいなと思い見習いたいなと思いました。
お料理は相変わらず美味しそうでお料理でも色んな国の人や周囲の人達とも関わり合える一つの道具になるのは武器にもなるなと感じました。
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久しぶりに近藤さんの作品を読みました。私はこの方の小説が好きです。
今回は離婚してしまった主人公の話。
正直最後まで主人公の旦那にはイライラしましたが、主人公は折り合いをつけたようです。
年齢を重ねても一歩踏み出せる、そう思わせてくれる作品でした。
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突然夫からも娘からも解放された女性が、ゆっくりと自立して再生していくお話。
自分は職業が職業だし、夫も同業で理解もあれば、子供も同業なので、働く女性としても働く場じゃなくても性別特有のストレスも感じないから、(せいぜい車購入の際にディーラーさんが私の顔じゃなくて夫の顔を見て喋るのが気になる程度だ)いろいろわかんないけど、みんな頑張っているんだなぁと思う。
夫に「もう愛していない」と告げられた真夏は、離婚を受け入れたが、娘は夫と新しいお母さんについていくという。どうしていいかわからなかった。SNSに書き込んだところ、京都で一緒にゲストハウス運営をやらないかという誘いが舞い込み、それに飛びつく。
土曜日にゲストハウスとの交流パーティーがあり、料理の腕をふるう。ベジタリアンメニューなども考えなければならず、なかなか気をつかう。仲良し家族を見ると胸が痛んでしまう。どうしてこういう家族になれなかったのだろう。
結婚前に一緒にホテルで働いていた同僚にあう。むこうはホテルを辞めてしまったらしい。今は中国語と英語でガイドをしているという。
芹さんが倒れて入院した。彼女は再生不良性貧血なので、輸血が必要だったりちょいちょい入院する。土曜日の交流パーティーが迫っていた。真夏はパーティーを執り仕切る決意をする。
しばらくして芹さんは骨髄移植を決意したようだった。もし何かあったらシェアハウスを相続して欲しいと相談を受ける。少し考えさせてもらうことになった。移植は1月に決まった。芹さんは両親や妹と不仲だったが、妹がおしかけてくる。芹さんが入院する前に娘に会いにいく。
芹さん入院。夫の再婚相手に赤ちゃんができた。でも真夏は前を向いて生きていく。
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良かったー!
関西で暮らしてたので京都の街並みが懐かしかった。
そして風待荘は素敵やし、眞夏の作る料理がとっても美味しそう!!
眞夏が離婚した直後の苦しみは読んでて私も苦しくなったし、家族優先で生きてきたのを見るとうちのマミーもそーなのかなーと思うとマミーを大切にしないとなーと思った。
風待荘で生活する事で視野が広がり世界も広くなって良かったなと思った。
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思わず京都に行きたくなる。
しかし上手いよね、近藤史恵さん。
モト夫は悪い意味での昔の日本男子の見本みたい。
妻を何だと思っているんだろう。
身の回りのことをしてもらっても、当然すぎて何の感謝もない
それどころか他の女性を好きになったからって、あんな言い方で離婚を迫るとは。
眞夏も余計な刷り込みにからめとられて、自分の本心を見失っていた。
そんな母を娘の佐那は「なりたくない未来の姿」ととらえている。
シェアハウスオーナーの芹さんも、親からの言葉に深く傷ついているが、言った側は多分覚えてない。
アイスランドのふ-ちゃん、その家族のありようが対比的で面白かった。
読後感は、この先もっといい未来が開けそうな予感しかしない。
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眞夏さんの気持ち分かる
新天地の京都で、すぐには自分をかえられないけれど、まわりの人の優しさや人間味に触れて、少しずつ変わっていく眞夏さん。人生どん底と思っても、そのあとこんな風にステキに変わっていけた。人生何があるか分からないし楽しいよ、ともし自分も辛くなることがあったら言ってあげたい。
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安定の読み易さ。
人物や場所がスッと入ってくる。
空気の温度や匂いまでしてきそうな
描写の巧さ。
読後感もよし。
ただどうしても
どうしても元旦那が許せなくて、
ひどい目にあえーっと思ってしまった。
主人公のようには思えないな
Posted by ブクログ
専業主婦で家族を支えてきた眞夏への夫から急な離婚宣告。
お前といると息がつまる。
好きな人がいる。
えーーー!
まず、お前っていうな!
とも思うし、元夫へは言いたいことがたくさんあるが、それはいったんは横へ置いといて。
女性の生き方は難しい。
私も、眞夏の元夫の再婚相手と同じで高齢出産し、それによって自分が考えていなかった方へ時間が流れていった。
仕事もできなくなったし、
考え方も変わってきた。
やっぱり家庭優先へシフトし、家族の幸せが私の幸せに変わっていった。
それが悪いことだとは思っていないし、誰がなんと言おうと人から軽蔑されることだとも思っていない。
今後、子供の成長とともに、主人公の眞夏のように少しずつ子離れしていき、私の人生もまた変化していくんだろうなあ。
眞夏の料理の腕前に脱帽!
あんなに美味しい料理を作って家族を守ってきた人への仕打ちは鬼畜の勢い。
元夫も再婚相手もかなりひどいぞ!
眞夏の生き方や考え方に賛同しながら読んでいました。
Posted by ブクログ
私と同年代(少しお若くていらっしゃるが)の同じような生活(少し裕福でらっしゃる)していた人の人生再生。少しずつ前向きに、誰かのためではなく自分のために生きていく姿は読んでいて心地よかった。が。あんなクソ旦那がなんだか幸せになっているのは納得いかない。そんな物語ではないと分かっていても、痛い目にあえばいいのにと思ってしまった。
Posted by ブクログ
主人公は、20年近く専業主婦として家族を支えてきた40代の女性
夫から突然別れを切り出され離婚することになり、娘は父親に引き取られた
ひとりになった彼女は、馴染みのない京都のシェアハウスをお手伝いをする
家族のために自分の時間のほとんどを使い、尽くしてきたつもりだった
けれどそれらを失ったとき、自分に何ができるのだろう、何が残っているのだろう
そう呆然とするところから物語は始まります
非常に身につまされる話でした
ちょうど私の周りでも子育てが一段落し、
キャリアを復活させる人たちが多くなってきています
そんなキラキラと輝く眩しい人を見つつ、自分を振り返ったとき
私はいったいこの20年で何をしてきたのだろう?
家族のために家のことをやってきたとは思うけれど、私個人として得たもの、成長したと感じるものは少ないし、
大した努力もせず、勇気も出さず、
失ってしまった選択肢がたくさんあったのではないか?
そんなことを感じて恐ろしくなりました
主人公がシェアハウスの仕事をしながら今まで離れていた社会と繋がっていくその過程が丁寧に描かれています
劇的に変わるのではなく、少しずつ変化していくさまに、同じような立場からすると共感と羨望と安堵を覚えました。
見たい世界はこれから見て行けばいい
好きなように生きればいい
(他人の電車に乗ってしまうことは
自分の行き先を決められず、そして途中で降ろされてしまった時に途方にくれる)
世の中はままならないことばかりで、それでもひとつずつ、自分の欲しいものを選び取っていくしかないのだ
(その人の人生はその人自身のもの
子どもも、夫も)
わたしはただ、前を向いて、自分の人生を探すしかない
つい流されるままの人生を送ってきてしまったし、それが楽だと思ってしまうけれど
「自分の人生」ということを意識して生きていきたいと思った
Posted by ブクログ
離婚して、京都のシェアハウスにやってきた眞夏。この先の不安を抱えつつ、日々を過ごす眞夏の様子が淡々と描かれてます。
近藤さんの著書初でしたが、読みやすいし、食の表現が素敵でした!心地よい作品でした。
Posted by ブクログ
自分では理解できない理由で離婚を切り出された時に人はどんな反応をするのだろう
そんな女性が初めての京都の地で静かなんだけど人生を丁寧に見つめ視野を広げながら生きていく姿にいつの間にか応援をしつつ読み進めました
この後の娘さんとの関係やシェアハウスでの展開などまだまだ気にかかる余韻を読者に残して終わるところも粋でした
Posted by ブクログ
否が応でも環境が劇的に変わった中で、少しずつ本来の自分に返っていくような、芯があるってこういう事かもと思う主人公の言動にハッとさせられたり、こちらが勇気づけられたり。。
話に出てくる美味しいもの(ほうじ茶ラテや黒豆おこわは作ってみたい)を囲む情景がとてもありありと浮かんできて、自分もコタツの片隅に入って一緒に味わいたいなと思った。
Posted by ブクログ
話の随所に 京都の名物料理や
シェアハウス住人の多国籍料理の話などがはいり
料理メインとしても楽しめますし
勿論 それをきっかけにした
女性の再生の物語でもあります
ながらく家庭のために生きてきて
自分って何だろう
となったとき
やはり仕事って 大きなウエイトが
あるものですね
シェアハウスの仕事が
主人公にに自信を与えてくれます
Posted by ブクログ
京都の「美味しそう」「行ってみたい」が散りばめられながらも、それだけじゃない、中年女性の心の動きが“読ませる”小説だった。ありえるようでありえない、でもどこかにあるかもしれない風待荘の雰囲気がとても良かった。
Posted by ブクログ
夫から突如離婚を切り出された眞夏は、娘とも離れ京都のゲストハウスで働くことに。離婚によって先の見えなくなった眞夏の生活だが、様々な境遇の人と接するうち、知らず知らず世界を広げることとなる。
劇的ではないが、穏やかに変化していく眞夏の心境と周囲の状況。まさに「たゆたう」という表現がふさわしい。ちょっとしたことで世界の見え方は変わることが表されている。
女性の社会進出に関しての記述が印象的だった。確かにフルタイムで働く人だけが社会と関わっているわけではない。
Posted by ブクログ
突然夫に離婚を切り出され、一人娘まで夫に取られてしまった主人公の眞夏45歳。SNSのフォロワーだった芹さんから誘われ、東京を離れて京都のゲストハウスのお手伝いをすることに…。
眞夏の夫にはまぁ腹が立ちます。慰謝料をもらったとはいえ、専業主婦で生活していた女性が生活の為に仕事を探すのはかなり大変。
幸い芹さんもシェアハウスの住人も良い人だし、ゲストハウスのお手伝いも眞夏の主婦のしての経験が生かされて良かった。
京都の美味しいお料理とスイーツが登場する所は食べてみたい欲が溢れてしまい困りました。だし巻き卵のサンドウィッチとゼリーポンチフロートは是非食べてみたいです。ゼリーポンチを提供している実在する喫茶店もチェック済み。いつ行けるかな〜?
Posted by ブクログ
夫と離婚し、東京から京都へ移りゲストハウスで働き始めた主人公。海外から訪れる観光客と交流し、少しずつ自分の世界や視野を広げていく。
知っている喫茶店や駅、路線、景色が作中に出てくると楽しい。混雑してなかったらもっと楽しいんだけどな…。
Posted by ブクログ
こういう小説好きだ。
ずっとこのままの生活が続くと思っていたのに、夫から「もう、きみのことは愛していない。もう何年も、ずっと愛していなかった」、尊敬しようと思ったけど、尊敬できるところがなかったとも。そして、愛する高校生の娘まで夫についていくと。こんな状況では、死にたい気持ちにもなるだろう。
そこで、芹からゲストハウスの仕事を手伝ってもらえないかとのメッセージ、そして「お気持ちを整理する時間が必要なのだとしたら、少しわたしと一緒にたゆたってみませんか」の一行が胸に突き刺さり、京都行を決めた。「たゆたう」って言葉初めて聞いたけど、いい言葉だな。
京都での住人やお客様との関係、そして美味しい料理の数々に温かさを感じて、仕事で疲れた私には気持ちが良かった。最後、ふうちゃんの母国を娘と訪ねての、「世界はそんなふうに、ちょっとしたことで変わって見えるのだ。急に、この先の人生が楽しみになった」の言葉が良かった。仕事で大変な状況だった私には視点さえ変えれば、状況も違って見えるのだと言われた気がして気が軽くなった。近藤史恵さん、ありがとうございます!読書って、最高の趣味と感謝!
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離婚して、娘とも離れて、新天地の京都で暮らすことになった眞夏さんが風待荘と料理を通じて、自尊心を立て直す物語٩(๑òωó๑)۶
関東と関西の異なるお雑煮、こたつでみかん、蒸籠で温めた黒豆おこわおにぎりと唐揚げが食べたくなった。秋から冬がぎゅっと詰まっていて、今の時期にピッタリ。元来寒いのは嫌なんだけど、その中にも良さがあるってことが光っていた。
『「少し、わたしと一緒にたゆたってみませんか」…急かされず、強要されず、誰もわたしのことを知らない場所で、半年くらい気持ちを整理する。それが今の自分にいちばん必要なことのように思えた。』
2025.12
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『風待荘』オーナーの芹さんや波由、ふうちゃん、浅香さん…シェアハウスの人々が皆、温かい。新たな人生の出発地に恵まれた眞冬にホッとする。地味な日常だが、京都が醸し出すゆったりした時の流れと郷土料理にほっこり。
Posted by ブクログ
ずっと家族を思って家のことをやってきた真夏
急に放り出され行き着いた宿つきバイト
ゲストとして泊まっている人たちにご飯を作ることで少し自信を持っていく
夫はともかく娘との子離れをやむなくすることになったが 自分を慕ってくれる波由ちゃんなどと話すことで気が紛れて宿泊の仕事をこなすことで自分を保つ
娘がいてくれることは心強い
女性がどう生きていくか 考える1冊
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長年連れ添った夫から急に別れを切り出され、娘にも夫と暮らすと言われてしまい、傷心のままSNSで知り合った人を頼って京都のゲストハウスで働き始めた眞夏。
「たゆたう」と云うワードがピッタリの、思いの外淡々とした日常。
Posted by ブクログ
近藤史恵さんの著書は初めてでした。著者紹介を読み、ミステリ作家なのか。ではこの作品もミステリなのだな。と思いながら読みましたが全然違いました笑
読んだ後は心がほっこりとする、ゆったりとした小説でした。
主人公の眞夏が新幹線に乗車するシーンからスタート。
その理由は、子供の高校受験が終わったタイミングで、夫から突然離婚を突きつけられた。
SNSに気持ちを吐露したところ、フォロワーの1人から、経営している京都のゲストハウスを手伝ってくれないか、とメッセージが届いたこと。これをきっかけに人生が動き始めます。
ゲストハウスとシェアハウスの手伝いをする中で様々な人に出会い、母でも妻でもない自分を取り戻してゆく眞夏。
オーナーの芹が抱える持病や、家族との確執の謎は、そこまで深掘りされずちょうど良い塩梅でした。
小説内に出てくる、料理上手な眞夏がつくる料理はどれもとても美味しそうでした。
特に、眞夏特製のお雑煮、ぜひ食べてみたいと思いました。
餅を揚げて、醤油味の鶏がらスープと大根おろしといくらと三つ葉。おいしそう!
芹さんが飲んでいたというほうじ茶ラテも、飲みたくなって翌日すぐ作りました笑 レシピが載ってるわけではないですが。
シェアハウスに住み、俳優を目指す波由、眞夏の娘の佐那が、若くて眩しい感じに描かれていて、若者って未来だなと思うなどしました。
夫が離婚の際、娘に対して、留学をしたいなら、お金が出せるのは自分だからだからついて来いと言った。
にもかかわらず、海外留学に反対されたと言って、家を飛び出してきた娘。
理由があるから聞いてほしいと、京都に出てきた夫から聞いたことは、再婚相手との間に子供ができたということ。そのため金銭的余裕はないということ。
それに対して、留学を反対するのではなく、金銭的に厳しいことを伝えて。また、奨学金を使っての留学の道もあると伝えて。と言えた事は、主人公が大いに成長したことを感じるシーンでした。
私も今子育てをしていて、制約があってできることできないことがありますが
いつだって自分にはチャレンジする権利があることを忘れずに生活しようと改めて感じました。
Posted by ブクログ
納得できる所と上手くいきすぎだな〜と思う所と…
いきなり離婚を言い出された真夏が風待荘のシェアハウスのお手伝いをする事になっていくけど、周りの人達に恵まれて羨ましかったです
Posted by ブクログ
風待荘に訪れ、そこで生活をしたり働いていく中で主人公が成長していく過程が良かった。
元夫が最低だと感じ、好きになれなかったけど
他の登場人物と主人公の絆が深まっていくのが優しくてあたたかさを感じて良かった。
料理の描写も良く、自分自身も料理をしたくなった。
家族のために生活をしてきた主人公が、自分のために、自分を大切に生きていく中で人生が変わっていく様子がよかった。
家族と生きる幸せもあるし、1人で生きていく幸せもある。こうじゃなきゃ幸せというわけではなく、色々な選択肢の先にも幸せは転がっていると気付かせてくれた一冊。