あらすじ
おはようおかえり――それは「無事に、早く帰ってきて」という願いが込められた言葉。北大阪にある和菓子屋「凍滝」の姉妹、小梅とつぐみ。姉の小梅は家業を継ぐため、毎日和菓子作りに励み、自由奔放な妹・つぐみはエジプトへの留学を目指していた。ある日、亡くなった曾祖母の魂が、何故かつぐみの身体に乗り移ってしまう。戸惑う小梅に曾祖母は「ある手紙を探してほしい」と頼んでくるが――。芋あんのキンツバ、六方焼き、すずめのこなし、最中……和菓子の香りもふくよかに、正反対の姉妹をあたたかく描く家族小説。
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Posted by ブクログ
第一章~第十章 最終章 エピローグ
題名は大阪の言葉だった。髙田郁さんの本でお馴染みだったはずなのに朝の挨拶と帰宅を迎える挨拶が並ぶの??と思った自分にガックリ
小梅とつぐみの姉妹、父と母、祖母の一家になぜか現れる亡くなった曾祖母
小梅さんの、ある意味淡々とした対応が面白い
いろいろ大変だったけどなんとかなって良かった。いいお姉ちゃんだったよ
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最初は曾祖母の存在は必要かなぁと感じたりもしたけれど、姉がやってみたいことを見つけるために、妹が本当はどんな気持ちでやりたいことをしていってるのかを読者がしるために大切な存在だった
「おはようおかえり」はこの二人にはとても必要な言葉だったんだと読み終わってから改めて知れてよかった
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すてきな和菓子の表紙絵に惹かれて、手に取りました。色鉛筆調のやさしい絵。
主人公は、絵のイメージとも合う、どちらかといえば地味な姉の立場。穏やかに進むと思いきや、意外とドラマチックな展開でひきこまれました。
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曾祖母がのりうって出てくるのは現実味がもちろんないけど、それは小説だから、あんまり気にならなかったかな。
小梅ちゃんを中心に、考えさせられるトピックがたくさんあって、興味深く読み進められた。ふくら雀の練り切りは見てみたくなった!
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面白かった〜
和菓子とちょっとミステリーとファンタジーがミックスした、なんとも不思議でほんわかするお話だった
肝心の手紙は見つかるのか気になって読み進めたけど、見つかったら見つかったでそれはそれでどうでもいいようにも思えた
人にはいろんな事情があって生きているんだなあ
自分には、そういう心の機微がわからない
何にも考えずに生きてきたからかも
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タイトルや表紙、和菓子屋さんが舞台ということからもっとほんわかした物語かと思っていた。読んでみると、姉妹の比較や曾祖母の過去、出自のことなど、考えさせられるエピソードが多く、良い意味で裏切られた。最後の手紙を破るシーンが印象的。小梅なりの曾祖母への思いやりなのだと思った。
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ひいおばあちゃんが生前思い残した事があった為にツグミに幽霊になり乗り移る。和菓子を作ったこともないツグミが、今は作っていないサツマイモのきんつばを作り皆んなに食べさせてあげるところが、戦時中も苦労してサツマイモを使いながら和菓子屋さんを続けて家族を養った曽祖母の苦労を思いました。曽祖母が書いた手紙が無事に見つかり、気持ちに整理がついたお蔭様で二度と現れなくなった曽祖母。成仏したのですね。
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読みやすくはあったけれど、表紙や帯のイメージとは違う内容だったと感じました。
曾祖母はちょっとないがしろにされがちだし、
小梅とつぐみの姉妹愛もよく分からず、
作品のテーマ?伝えたかったことは何なのか、よく分からないまま終わってしまいました。
きんつばや芋あん、ねりきりなど…美味しそうな和菓子がいっぱい登場していました。
曾祖母である榊さんのふくら雀のねりきりも見てみたいです。
凍滝が本当にあったら行ってみたいと思いました。
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大阪で何十年も営む老舗の和菓子屋。そこの姉妹の話だが、姉は和菓子屋で働くが、妹は劇団員をしている。ある日、突然ひいおばあちゃんが、妹に乗り移り過去の出来事を二人が解決していく。夫婦であっても人間関係は本当に難しい。
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曾祖母が妹に乗り移って未練を晴らそうとするお話。
最後がふわっとしててちょっと物足りない気持ち。乗り移るところをもっと欲しかったのと、どうせならもっと謳歌してほしかった。
とりあえず和菓子、練り切りが食べたくなりました。
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読み終えるまでに、行方不明になること数回。やっと読み終えました。(買った本を上に積み上げるとこうなります)
姉妹の物語であり、曾祖母の過去の物語。
優しさも感じるけど、人には誰にも言えない秘密があるなと。
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「おはようおかえり」優しい響きで、良い言葉。
小梅が何をそんなに怒っているのか理解ができなかった。時代が違うだけなのに…それと、和菓子屋さんが無くなることはないと思う。思いたい。
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曾祖母の遺した秘密を探す物語で、
家族は、一番近い存在だけど、
一番遠い存在なのかもしれない。家族だから分かり合えてる。家族だからしらない部分もある。そんな曖昧な距離感だけど、なにかあったら助けてくれるのは家族。
曾祖母が心残りにしてる遺した秘密を探すために正反対の姉妹が物語を進めていく。
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大阪の和菓子屋が舞台。ふわっと優しい当たり障りのないストーリーかと思ったら、良い意味で違っていて良かった。
つぐみの身体に曾祖母の魂が乗り移ってしまうという設定。その願いとは……。
まさかの展開でした。
曾祖母の願いの行きつく先も気になりますが、会話のあちこちにある私たちを取り巻く問題の描写や無自覚な偏見にハッとさせられた。
正反対の性格をした姉妹の関係性の変化や、大正時代を生き抜いた曾祖母のこと、姉・小梅の仕事への向き合い方。
いろいろなことに考えや感情をめぐらせながら読んだ。
そして、個人的なところでは、留学したいという小梅と親のやりとりに既視感。
芋あんのキンツバ、六方焼き、すずめのこなし、最中……案の定、読みながら和菓子が食べたくなる。
タイトルの「おはようおかえり」
言葉に込められた願いと愛情を感じました。
近藤さんは作品の振り幅が大きくて、いつも読む前からどんな作品なのかワクワクさせてくれる。
Posted by ブクログ
正反対の姉妹の葛藤という近藤作品らしいテーマに、妹の体に曾祖母の魂が乗り移るというファンタジー要素もある家族小説。和菓子屋が舞台だけあって季節ごとの和菓子が美味しそう。タイトルの意味が優しく心に残りました。
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妹にひいおばあちゃんが乗り移った
家業の和菓子屋で働く姉
エジプト留学を目指す大学生の妹
姉のもやもや
姉妹のもやもや
娘と両親のもやもや
なんだか自分の中のもやもやを
引っ張り出されるような
糖分の摂りすぎはよくないけれど
やっぱり甘いものは
読んでいたって癒される
口がもう和菓子屋モード
結末にややもやもやが残るけど
もやもやを解決しないといけないわけではない
Posted by ブクログ
不思議な話だなーなんて読み進めたら曾祖母の榊が綾乃に送った手紙が想像の上すぎてびっくりしたー。ジュンと小梅の関係も昔と今の対比っぽくてよかったな。あの時代に女手一つで店を切り盛りしてってすごい。にしても、小梅って名前かわいいな
Posted by ブクログ
そんなに厚い本ではないのに、色んな事が次々と目まぐるしく起きる展開だった。
つぐみの体に曽祖母の魂が…というだけの話なら、たぶん私は無理でしたが、それ以外の事がすごくリアル(家族同士の関係や思い、社会に対する思いや不満)だったので、何度も共感しながら読めました。
Posted by ブクログ
妹の体に曽祖母が乗り移り、60年前の手紙探せという。因果関係全くわからないファンタジーファミリーヒストリー。
曽祖母は納得して消えたのか、また出てくるのか、ぼんやり終わる。
Posted by ブクログ
和菓子屋の姉妹をとりまくちょっと不思議な物語。
姉妹の関係性がいいな、自分たち姉妹にも似てるなと感じながら読み進めた。
『遠くに行く人は、なにも恐れていないわけではなく、怖くてもどうしても歩き出したい人なのだろう。』
チャレンジするときはいつだって不安もあるし、怖くもなる。でもやってみたい気持ちが勝ってしまうんだよなー、どれだけ年を重ねてもその気持ちは持っていたいとしみじみ思った。
Posted by ブクログ
何かが解決してめでたし、めでたし、というのとは違うようだけれど、姉妹がわかり合えていくところは良い。榊さんはなかなかに面倒だけれど、デパートで可愛いモノ買い込んだり、タピオカ飲んで周りの子たちと仲良くなったり、ちょっとかわいい。
この著者さんの、いくつかの他の物語でも思ったが、旅とか外国のこと、そして食べ物が印象的。
デーツと和菓子の相性はきっと良いと思う。