近藤史恵のレビュー一覧
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購入済み
家の掃除をしたり自分でご飯を作ったりするのはちゃんと生活していくため。別に完璧じゃなくても、基本的なことはする。同居している人がいるなら、お互い納得できるように分担する。1人暮らしの時なんかは自分1人のことだけ考えていればいいしある程度余裕をもって家事ができるけど複数人で生活していると所詮は他人だしやってらんない時もあるよね。主人公が家事に対して前向きになれたのはよかった。
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「カイザリン」という響きがなんだか魅惑的。
オランダ語で「女帝」って意味なんですね。
小さい頃、花びらを取りながら「すき、きらい、すき」ってやったみたいに、「こわい、ステキ、こわい」と感じさせる短編集でした。
『タルトタタンの夢』『わたしの本の空白は』など近藤史恵さんの作品は何冊か読んでいますが、なんだか新鮮な印象でした。
8編全てよかったですが、特に『甘い生活』がぞぞぞわっとしました。
子どもの頃から他人のものばかり欲しくなり、巧妙に奪うことに快感をおぼえる主人公。
小学校の時の思い出、奪ったことすらも忘れていたけど…
ラストがぞわっとして怖かったです。
近藤史恵さんの美しいことばにも魅 -
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Posted by ブクログ
ネタバレキッチンにまつわるアンソロジー。
お気に入りは福田さんの「対面式」、新津さん「わたしの家には包丁がない」。
「対面式」
建売住宅の対面式キッチンからは、向かいの家の対面式キッチンが丸見えだった。
そして、そのお向かいの玄関ポーチに何故か日替わりで陶器の人形が置かれていて…
ちょっとした好奇心から、陶器の人形の謎を解こうとする美晴。謎は案外あっさり解けたけれど、お向かいさんの旦那さんが実は…って言うのはどんでん返しでした。
「わたしの家には〜」
展子が何故包丁を持たないのか。亡くなった母親が父親の田舎へ帰省した時に女性ばかり動かされているのを目の当たりにして育った所為で、将来包丁を持たない -
Posted by ブクログ
ネタバレ久澄のそばに寄り添いたい
初めはそう思って読んでたのに
だんだんと久澄に寄り添われているようでした
私も心身を壊した経験があります。
人に傷つけられ、人を傷つけた経験もあります。
こんなことがしたいわけじゃないのに…!
何度も何度もそう自分を責めてました
他の人はこんなことしてない
もっと真っ当に生きてる、大人になっている
自分の親はこんな娘にするために私を産み落としたわけでもなかろうに、ごめんなさい…
そうやって自分を責めることで
ある意味許しを得ようと思っていたのだと思います
嫌なくらい自分を責めてるからもう許して。
立ち上がることをしない私を許して、と。
久澄もそうすることもでき -