近藤史恵のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
シェフは名探偵シリーズ、面白くて文庫化されているものは一気読みしてしまったのでこれもその流れで読みました。今回はパンデミックやアプリでの出会いも織り込まれています。どこも飲食店は経営状況が厳しいところ、この店はどう対応するか。そしてお客さんの身に何が起きるか。
気になったのは鶏肉とレモンコンフィのタジン鍋。(「知らないタジン」)レモンコンフィは日本で言えば梅干しみたい存在だと。レモンコンフィって甘いんじゃないの?と検索したがやはりレモンの砂糖漬けばかり出て来る。さらに調べるとレモンの塩漬けというものがあって、どうやら日本で最近流行り出した塩レモンというものがそれらしい。レモンコンフィと言ってしまうと砂糖の方と区別できないからか、塩レモンと称することになっているようだ。
やはり簡潔に話をまとめ上げるのがうまい作者だと思います。ただ、「知らないタジン」に出てきた捨て台詞と共に退散した料理教室の男性生徒、これで出番は終わりだろうか。そもそもなぜ料理教室に参加したのか、本当のところはわからないままだったし、ちょっと気になる。それから他の長編も読んでみたいですがそれはまたの機会に。 -
Posted by ブクログ
自転車ロードレースを題材にしつつ、専門知識がなくてもすらすら読めた。競技ルールやチーム内の役割が物語の流れの中で自然に入ってくるから、読み手が置いていかれへんのがまず良い。序盤は「こういう世界なんだ」という発見の連続で、個人競技に見えて実は強くチーム戦でもある、という独特の構造がしっかり伝わってくる。
読み進めるほど効いてくるのは、主人公チカの価値観の揺れ。勝利至上の論理だけでは割り切れない感覚と、組織の中で役割を背負う現実がぶつかり合って、単なる根性物語とは違う苦さがある。その苦さがあるからこそ、登場人物同士の会話や態度の変化が細かく刺さるし、チーム内の空気が少し変わるだけでも緊張感が走る。ずっと微妙に不穏な感じなのにドロドロ一辺倒ではなく、信頼と不信が同時に走る感じがリアルでおもしろい。
文体も軽快で、レース場面のスピード感と心理描写の密度の切り替えがうまい。勢いだけで押し切るんやなく、要所で立ち止まって「何のために走るのか」を考えさせる余白があるのが印象的。読み終わったあとに、順位や結果だけやなく、役目を受け入れることの重さや、誰かのために走ることの意味がじわっと残った。 -
Posted by ブクログ
2021年10月号を今さら…コロナ禍だったんだなぁ。
「三人書房」柳川一 …先日『三人書房』をAudibleで聞いたので、この時ミステリーズ新人賞だったんだ、と。
「白が揺れた」櫻田智也 …こちらもAudibleで聞いて、このエピソード印象に残ってました。
「ゼロ」加納朋子 …ドンと構える先輩犬とまだまだ落ち着きのない新米のワンちゃん。
「スフレとタジン」近藤史恵 …コロナ禍のビストロ・パ・マルでの話。
「フォトジェニック」秋永真琴 …初めての作家さん。短いのに、ラスト美しい、泣ける。
「108の妻」石川宗生 …初読みの作家さん。声になる妻、点描画の妻、解脱する妻…。
「セリアス」乾石智子 …読みたいと思ってた作家さん。魔法道士夫妻が生きる世界のお話。
「魚泥棒は誰だ?」ピーター・トレメイン/田村美佐子訳 …初読み作家さん。修道女フィデルマというシリーズもの。七世紀アイルランドが舞台! -
Posted by ブクログ
「家事とは、やらなければ生活の質が下がったり、健康状態や社会生活に少しずつ問題が出たりするのに、賃金が発生しない仕事すべてのことを言います。多くが自分自身や家族が快適で健康に生きるための手助けをすることで、しかし、賃金が発生する労働と比べて軽視されやすい傾向があります。 おろそかにすると、健康状態や快適な生活の維持に問題が出てくるかもしれません。」
っていう、校長先生の言葉が家事を明確に定義してていいなっておもった。
自分を快適にするために行動すること自体が難しいよなぁ。。人を快適にすることに全振りしちゃうと、相手はそれが当たり前になったら破綻するし、難しいなぁ。
主人公が少しずつ変わっていくのがよかった