金原ひとみのレビュー一覧

  • デクリネゾン

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    選んだ選択と選ばなかった選択の両方にメリット・デメリットがあり、それらを深く考えて絶望する人間がいる。そんなことに思いを馳せることができていなかった、、。短絡的な思考でしか物事を考えない自分には、志絵の生き方があまりにも辛そうで、いつか彼女が自分自身を破滅へと追い込んでしまうのではないかとヒヤヒヤしながら読み進めていた。そんな志絵には、蒼葉がいて、ひかりがいて、和香がいて、吾郎がいて、そして何よりも理子がいる。人と関わることで孤独を感じるけれど、人と関わるからこそ孤独を癒すことができる。そんな温かさを、コロナという人との関わりを断絶する世情と絡めて描いていたのが素敵な構想だな、と感じた。

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    2026年04月13日
  • ナチュラルボーンチキン

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    少し前に読んだ金原ひとみ作品『ミーツ・ザ・ワールド』『マザーアウトロウ』でも見たモチーフやシチュエーションにこれはなんか知ってる空気感だ、とニヤニヤした。フラットな視点を持つ派手な服装のパワフルな人、癖のあるホスト、謎メンツでわちゃわちゃご飯を食べる場面など。ストーリー現在軸において明るいテンションが漂っているという点で、本作は上記2作品と同じ方向性を持っていると思った。特に『マザーアウトロウ』と同じく読んで元気になれる作品だ。

    尋常ではない執着と徐々に追い詰められていく従来の自分、その過程を書くのが上手いなぁ。浜野さんの過去の傷からもう血も流れなくなったこのタイミングだからこそ平木さんやま

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    2026年04月12日
  • アンソーシャル ディスタンス(新潮文庫)

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    とにかくキマるから読め!!!!!とは言い得て妙で、自らの価値観を最優先に、生きることも明日をやり過ごすことも、絶望することも、そして死という選択さえも躊躇がない女性たちが全力でぶつかってくる。

    綺麗事やモラル、他者からの評価、社会の秩序に適応することに重きを置く現代的な感覚からすれば、登場人物たちは煩わしくて疎ましくて、理解し難いものとして映るかもしれない。

    でも立場が違えば、考え方のものさしを変えれば、自分の何かに置き換えれば、少なからず共鳴することはあるはずで。言語化しきれない人間の弱さや、融通の効かない頑固さが、躊躇いなく物語に落とし込まれている。

    真意を掴むこと、価値観に固執しな

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    2026年04月11日
  • ミーツ・ザ・ワールド

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    主人公の恋愛に対する思想にかなり親近感があったのと、会話のテンポが良いのとでスラスラ読めた。
    恋愛は気持ち悪いもので、それをしてもいいと思える人に会うまではしなくてもいい(意訳)という思考になんとなく安心したし、登場人物もみんなキャラが立っていて面白かった。
    ただ金原ひとみ自身が腐女子じゃないそうで、腐女子やヲタク女子に対する解像度に満足できない部分もあり。

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    2026年04月10日
  • ナチュラルボーンチキン

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    自分の人生のちょっと先の、違った結末を覗き見ているような浜野さんの人生。生活の流れも食事もリズムもルーティンに乗せるのって、心が波立たないから楽な心地なのはよくわかる。どこか全てを投げ出し諦めてしまっている様な危うさを感じていたけど、後半にかけて元旦那さんとの生活や不妊治療、モンスター嫌いの所以が見えてきてだからか、、と合致。

    平木さん経由で知り合った人脈、新しい環境、体験や感情に触れて少しずつリハビリしていく過程には少しホッとしました。かさましまさかさん、浜野さんと出会ってくれて、浜野さんのことを忘れずにずっと覚えていてくれてありがとう。

    悲しい時に声が聞けて、落ち込んだ時に励ましてくれ

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    2026年04月05日
  • アタラクシア

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    面白くて一気読みしたが、感想を持つのが難しいなというのが率直な感想。
    それぞれの登場人物の解像度が高いけれど、みんなちょっとおかしい。英美が一番感情移入できたけれど。
    各々のパートではその人の思考や心に触れたり、触れられなかったり、もどかしさが繰り返された。
    由依の気持ちが知りたい。なぜ桂がストーカーしていると知ってて結婚に至ったのか。スマホを奪われそうになったのに、なぜ振り切って別のところ(瑛人)に行こうとしなかったのか。考えても分からない。
    分からないからこそ自由に考える余地があり、それが小説の醍醐味だよな、と思い直す。

    結婚ってこんなに難しいものなのか?と、ものすごく平穏に結婚して平穏

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    2026年04月03日
  • ナチュラルボーンチキン

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    初の金原さんの作品
    蛇にピアスは切り取りで知っているので
    ちょっとどろどろしい、
    不安な気持ちで読み始めましたが
    結果、読んでよかった!と思えました

    なぜ自分がこうなっているのか
    少しずつ理解する話、解釈をしていく話

    いろんな世界を見せてくれる人との関わりを
    改めていいものだと思った

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    2026年04月01日
  • アンソーシャル ディスタンス(新潮文庫)

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    短編集。彼氏が10歳くらい年下の女性の話すごい共感した。「彼と向き合うたび、老いに怯える自分と直面する。」って書いてあって絶対彼女のほうが年上のカップルは思うよな。しかもこの女性の美容医療そこまで骨切りします!!とかいう派手なものじゃなくてボトックスとかヒアルロン酸とか軽いものなのに、それにも一喜一憂させられるのリアルってなった。

    後半はエロ本??ってなった。

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    2026年04月01日
  • ミーツ・ザ・ワールド

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    主人公も含めて全ての登場人物が自分とは重なる部分が少なくて、絶対に理解しあうことはできないのだろうけど、とても魅力的で愛さずにはいられなかった。
    主人公の頭の中をそのまま書いたみたいな文章も面白くて、メモしたくなるフレーズがたくさんあった。

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    2026年03月31日
  • 蛇にピアス

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    蛇にピアス 蜷川幸雄監督の映画での吉高さんと重なりあらためて読むと映像が浮かんで過激さが伝わってきました。芥川賞、綿矢さんの蹴りたい背中と同時受賞で若さが凄く勢いを感じます。
    いつまでも読み続けられる小説ですね。

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    2026年03月31日
  • ミーツ・ザ・ワールド

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    ゆかりの成長物語
    全然違うけど正欲を連想させる小説だったな
    理解できないものを受け入れるってどういうことだろう?
    埋まらない溝、交わらない世界線で共生するにはどうしたらいいんだろう?

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    2026年03月28日
  • アタラクシア

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    2020年第5回渡辺淳一文学賞
    30を前後する男女の群像劇

    渡辺淳一文学賞受賞作らしい一作。
    この〈アタラクシア〉という、心の平穏を意味するという。なんともストーリーに敵対するのではとも思われるタイトル。

    三十歳前後の満たされない男女の群像劇の構成を持つが、おそらく考えた末ではなく、アタラクシア的でない人間関係を描こうとして積み上げたストーリーが、この小説の形体となったのでは。

    金原ひとみさんの小説の登場人物達は、決してパワーカップルではないけれど、ハイソ、あるいは意識高い系、または自由人。一般的日本人からすれば、関わる事が少ない人種と思っている。しかし、それは思い違いで、いまや彼らのよ

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    2026年03月27日
  • 蛇にピアス

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    初 金原ひとみ。痛みという快感に自分のリアルを見つけた彼女。愛されたいという欲望もあるけれど、流されるままに流れるままに。

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    2026年03月27日
  • ミーツ・ザ・ワールド

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    非常にエネルギーを感じる小説。

    視点が鋭くて、私自身ズバズバと刺される感覚でした。腐女子ではないけど、どこかしら共通する部分はあったというとこだろうな。

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    2026年03月24日
  • アンソーシャル ディスタンス(新潮文庫)

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    朝井リョウさんが「ストロングゼロ」の話をしているのを見て読んでみようと思った本。

    短編全編読んでみてー
    コロナが背景になっている話もあり閉塞感を思い起こす部分もありました。
    登場人物の行動は理解しがたい。危険な方を選んでいる時って脳内はこう働くのかー共感というより興味で読んだ本でした。

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    2026年03月22日
  • ミーツ・ザ・ワールド

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    合コンで飲み潰れて生き倒れてた腐女子がキャバ嬢に拾われる。腐女子は世間からズレ、キャバ嬢は消えたがり。

    あれよあれよと世界が広がり、世間、常識ではなくて認知バイアスに気づいてく。けど、とにかく焼肉擬人漫画ミートイズマインをこよなく愛するというのが濃くて好き。
    いつかまた読もう。

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    2026年03月12日
  • ミーツ・ザ・ワールド

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    登場するのは腐女子、キャバ嬢、ホスト、ゲイバー店主、小説家

    合コンで酔い潰れた腐女子が、歌舞伎町のキャバ嬢に拾われた事から始まる物語。婦女子の一人語り小説。

    前半は、「腐女子・ミーツ・ザ・ワールド」といった感じで、疾走感もあり面白かったんだけど、中盤辺りから婦女子の(心の中の)語りが多すぎて、勢いが削がれた気がしました。もっと事象だけでサラッと読ませて欲しかったな。

    もっとも、他人との物理的接触を描いた序盤に対し、中盤は相手の内面に触れようとしており、結果として語りが多くなったのかも。

    終盤は、改めて「腐女子・ミーツ・ザ・リアル・ワールド」といった趣。相手の内面を理解できないことも是と

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    2026年03月12日
  • ミーツ・ザ・ワールド

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    初めての金原ひとみは、すごくよかった。人間の心の中の解像度が高すぎて、読みながら畏怖の念に駆られた。心の中を覗き込まれて描写されてしまったかのような感覚に襲われた。すごーい。

    ミーツ・ザ・ワールド。meetとmeatがかけられてるんだね。
    主人公は、「焼肉の部位を擬人化したアニメ」にハマる腐女子の銀行員のユカリ。いわゆるヲタク。彼女は生まれてこのかたリアル男性とは恋愛をしたことがない非モテ女子。

    ひょんなことから歌舞伎町で暮らす美しきキャバ嬢ライに拾われ、ルームシェアを始める。彼女はこんなに美しいのに、世を儚んでは常に、自分はこの世から消え去るべきと考えている。

    そんなライを大好きになっ

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    2026年03月10日
  • パリの砂漠、東京の蜃気楼

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    ネタバレ

    書いてあることが全てではないにしろ、この方が感じている「生きづらさ」というものに少しだけ共感できた。

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    2026年03月08日
  • GOAT meets01

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    SSWのさらささんが寄稿した文章が載っているとのことで購入した。
    彼女の歌の世界観に常にある仄暗さとか根底にある強さとか儚さが、手の届かないものではなく、ちゃんと私たちと同じ日常の隣にあるものに思えてとてもよかった。
    わたしにとってはこの一ページに会うための本。

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    2026年03月03日