金原ひとみのレビュー一覧

  • 最後の晩餐

    Posted by ブクログ

    「最後の晩餐」と言えばダ・ヴィンチの有名な絵を思い出します。7人の女性作家による短編集は、どれも読みやすく楽しめました。

    江國香織【コインランドリーの夜】
    自分を取り戻した主人公に共感。自分らしい最後の晩餐に気づけたことに爽快感を味わえました。

    金原ひとみ【ラストサパーフォーエバー】
    初読みの金原さん。勢いのある文章。この最後の晩餐は、最後にクスッと笑えました。

    角田光代【最後の鰻】
    この作品は個人的な思い出と重なって、すごくよかったです。いつまでも忘れることはない時間の物語。読者の私にとっても。

    寺地はるな【小曾根幸子の送別会】
    この作品も、色々な気持ちが詰め込まれた物語。読者の私のお気に入り。

    原田ひ香【最後に、何を食べたの?】
    もやもやした気持ちが、最後には前向きになれた感じがしました。その人らしい最後の晩餐を、どのように表現していくのか気になりました。

    藤野千夜【もうひとりのねえちゃん】
    こんなもうひとりのねえちゃんがいたらと思える作品。最後の晩餐はシンプルでいいのかもしれないです。

    井上荒野【本当の話】
    娘っていいなあ。嘘から出たまことみたいなことがあると嬉しくなりますね。






    0
    2026年09月04日
  • 軽薄(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    ストーカー化した元彼に刺された過去を持つカナ。
    アメリカで暴力事件を起こしたことのある弘斗。
    30歳の叔母と20歳の甥の道ならぬ関係を描いた作品。
    カナはドライで奔放で、夫に依存症を心配されるほど酒を飲み、タバコも吸う。夫は世間的にも評価されており、小学生の息子をシッターに預ける余裕もあり、仕事もまずまず順調。
    そんな"安定"のなかにある"倦怠"、そして狂気。
    刺されなきゃいけなかったし、殺さなきゃいけなかったふたり。
    ふたりの関係はどうなるのだろう。

    0
    2026年09月03日
  • 踊り場に立ち尽くす君と日比谷で陽に焼かれる君

    Posted by ブクログ

    最新の単行本エッセイにして、過去の世に出たものを集めて出した、というものでもある。
    だからまあテーマも内容も、描写もだいぶ振れ幅があるけど最初と最後の章では著者らしさがよく出ている、というか人間は変わっていくけど変わらないという、首尾一貫の本質を垣間見る。


    金原ひとみ。すごくストレートに生きてる。人間らしい。
    好きとか嫌いとか、気持ちいいとか憎たらしいとか。男とか女とか恋とか愛とかセックスとか。揺れとかどれも自分だとか。自分じゃないだとか。

    こんなに包み隠さず書けるの?いいの?と思う一方でさすがに抽象化している部分はもっと教えて!と興味もそそる。

    世の中色々な人がいて、色々な生き方があって、それって他者からは想像もできなくて、だからみんな自分なりに自分を生きていて。自分もその一人で。

    なんてことを思った。

    0
    2026年09月06日
  • マザーアウトロウ

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    マザーアウトロウだわ。
    世界の始まりから個々として存在したかったと思う。張子みたいに1回なってみたいし、1割でいいからコミュ力分けてほしい。
    ナチュラルボーンチキンも大好きなんだけど、これも同じような会話のテンポでサクサク読める。将来スイスの話するとか、私も同じ事考えてた!って心で叫んだ。
    そんで、あんまり蹴人が好きではなかった。
    若干の恐さを持ってる。
    マブほしい〜!!

    0
    2026年09月02日
  • マザーズ(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    ちょっと気持ち悪くなるくらいの女の正体をこれでもかっとだだ漏れに書かれていてすごかった。そして母という側面のすごさと大変さは経験した者にしか分からないな…と共感出来ないが目の当たりにして自分の母への感謝が止まらなくなった。

    0
    2026年09月01日
  • ナチュラルボーンチキン

    Posted by ブクログ

    句読点が少なく、流れるような文体が印象的で、平気な顔してさらっとドぎつい言葉が出てくるあたり、ふっと吹き出してしまうくらい好きでした。ルーティーン命の40台の女性がキャラが濃い人たちと交わることで人生が変わっていく様が本当におもしろかったし爽快な気持ちになりました。

    0
    2026年09月01日
  • ナチュラルボーンチキン

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    月並みの感想だけど、浜野さん、まさかさんと出会えて良かった。中年女性、もう一回、恋してみようってちょっと小っ恥ずかしい感じだけど、それで世界がAI感じゃなくなって、息が吸えるようになることもあるんだな。
    まさかさんの、絶対温かく寄り添ってくれる感じ。私少し変ですよって言ったら、一緒に変のその先を体験してみましょうって微笑みながら言ってくれる感じ。何でかは分からないんだけど、絶対私を不安にさせたりしない感じ。
    これはもう、どうしようもなく安心して大好きになってしまうじゃないか。まだまだそこに全ベットするには勇気がいるんだけど、負けてしまいそうな感じ。圧倒的だ。この世の全てを認めるように頷くまさかさん。
    平木さんの宇宙人感、だけど心地よい「違和感と違い」もほんといい感じ。
    とんでもぶっ飛び小説かと思いきや、最後はしっかりポロポロと泣いてしまった。怖いくらい分かるところと、絶対的に私と違うところがあって、だけど、同じ空間できっと同じように大好きになってる私がいるんだろうな。

    0
    2026年08月31日
  • 最後の晩餐

    Posted by ブクログ

    同じテーマで7人の作家が競演した短編集。自分に馴染みのある作家や初めましての作家まで、自分の好みを確認しつつ味わう感じもまた楽しい。江國香織、角田光代はやっぱり安心出来るうまさ。井上荒野も面白い。寺地はるなは初めてだったが、魅力的なキャラを作るなぁと。飛行機などで読むのにちょうどいい一冊

    0
    2026年08月31日
  • 最後の晩餐

    Posted by ブクログ

    どれも特別面白い、という訳ではなかったが、味のある話だった。
    個人的には「最後の鰻」と「本当の話」、「最後に、何食べたの?」が好き。
    あと、「本当の話」をラストに持ってきたのがいい。情緒がある。

    0
    2026年08月29日
  • 最後の晩餐

    Posted by ブクログ

    まず装丁がとても素敵。
    最後の晩餐、という少し重くなりがちなテーマだけれど、きっとそれぞれの作者が色とりどりに描いているんだろうなあと想像できる。

    まず、大好きな江國さんの作品は、まさに江國ワールドのそれで、読んでいてとても世界に浸ることができた。
    どうしてこんなにもささやかなことを美しく描けるのだろう。

    他の作者さんで好きだったのは、鰻の話。
    この作品が一番テーマに近い話かと思った。
    読み終わって、自分だったら最後の晩餐には何を選ぶのだろうと思いを馳せてみた。

    0
    2026年08月29日
  • ナチュラルボーンチキン

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    なんとなくシスターフッド的な小説なのかなと思っていたら、思った以上に恋愛小説になり、主人公の重い過去から妊活の苦しみについて考えさせられ、思いもよらないところに連れていかれたなという読後感。
    離婚していたって、四十代だって、子供がいなくたって、ルーティンからはみだす勇気さえあれば新しい世界を見られる、まだまだ驚ける、恋愛だってできるというのは希望でしかない。
    モッシュピットを作るというのはそんなに面白いのか?そういう系のライブは危険で怖いと思っていたけど、やってみたいかもとむくむく興味が湧いた。中華ビュッフェも行きたいし、蟹の甲羅酒も飲んでみたいし、メキシカンも食べたい。とにかくいろいろ楽しいことがしたくなる。
    私も年甲斐ないとか思わずに、いくつになってもガンガン新しいことに飛び込んでわくわくできる自分でいたい。

    0
    2026年08月28日
  • アッシュベイビー

    Posted by ブクログ

    鬱っぽい時の脳内ってマジでこれ
    アクセル全開で突っ走ってる自分がいて、それを客観的にみている自分がいて、別に止められるわけでもなく、壊れていく自分を見つめているみたいな
    罪なき動物が犠牲になるのは悲しい
    金井美恵子の「兎」読んだ時しばらく兎に睨まれる夢見たけど再来したらどうしようと怯えている

    0
    2026年08月29日
  • fishy

    Posted by ブクログ

    読み始めは都会のイケイケバリキャリ女達の日常的なやつか〜ふーんて感じだったけど、そんな事はなく三者三様めっちゃおもろかった!やっぱり金原ひとみさんてすごいわあ。と思いつつハッピーエンド?で読後感はほっこりさっぱりしてて良い。

    0
    2026年08月27日
  • ナチュラルボーンチキン

    Posted by ブクログ

    過去の出来事により心に傷を負った主人公の浜野さんは日々の生活をルーチン化し、心を無にすることでさらに傷つくことを避けている。または過去に行ったことや行動をなきものにしたいのだろうか。
    そんな主人公と今を全力で生きる同僚たちとの出会いが主人公を変えていく。
    みんなで食べるカニの茹で方の浜野さんの念入りなリサーチ、まさかさんのフラットな感じ、人生楽しすぎて不安がっている余裕がない平木さん、この本に出てくる人たちは、なんだか純粋でやり取りが心地いい。浜野さんとまさかさんが出会えて本当に良かったと心が温かくなった。

    0
    2026年08月27日
  • アッシュベイビー

    Posted by ブクログ

    村野どんだけイケメンなんだ、、手の綺麗さに惹かれるってこれ以上ない理由かもな、いいな。そんなに強烈に好きな男と結婚できてすごい。
    昨日『夏帆』読んだから、それに比べてこの女は、心と身体がぎちぎちに一体であることの過激派で最高。身体を刺したら出てきた血は言葉、みたいな^_^

    解説がすごく良くて、初めて解説に意義を感じたくらい。

    「私にとって一番重要なのは、村野さんが私を見て何と思うかよりも私をどう受け流してくれるかなんだから」
    「失うな。言葉は失うな」
    金原ひとみの疾走文体からしか得られない、ある種の正気さ?みたいなものがあるね!

    0
    2026年08月30日
  • 蛇にピアス

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    ミステリではなく純文学を読んでみよう。そうだ芥川賞だ。というノリで読みました。

    映画も見たことがなかったため完全初見です。とても好きな作品でした。
    このような人たちも世の中にはいるよなって感じました。

    最後の「大丈夫」というのは何が大丈夫なのか。どこが大丈夫なのか。といろいろ考えさせてくれる作品です。読後のモヤモヤした、どれにも分類できない気持ちが特徴的です。

    0
    2026年08月24日
  • 最後の晩餐

    Posted by ブクログ

    金原ひとみさんは、さすがという感じの文章で面白かった。
    寺地はるなさんの話が個人的には一番好きだった。
    これをきっかけに今まで読んだことない作家の本をさらに読む楽しみができた。

    0
    2026年08月23日
  • YABUNONAKAーヤブノナカー

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    出版社の性加害問題。女子大生の頃、作家志望美津は編集長木戸に、立場を利用して性的な関係を強要されていたと言う。
    勇気を出して過去の苦しい経験を告発するが…

    年齢、立場、考え方が違う様々な人々の視点で性加害問題を掘り下げていく。聞いていくとそれぞれに理由、事情があり納得させられてしまう。
    告発者の意見を聞いていると確かに木戸は加害者だが、木戸の独白を聞くとこちらにはこちらの事情があり、単に搾取だけで行ったのでは無く、止むない事情のゆえボタンの掛け違いもあったのでは?と思う。

    真実は何なのか?文字通り「薮の中」だ。

    セクハラを目の当たりにした時、どうするのが正解なんだろうか。会社組織や人間関係において、事を荒立てたくない。だからと言って長岡友梨奈ほどにグイグイ行くのも果たしてどうなのか。
    長岡友梨奈には長岡友梨奈の正義があり、たしかに正論なのだが、他の意見を聞く耳を持たず、相手を論破してしまうのが、見ててしんどい。娘伽耶をズタズタに傷つけても治まらない彼女の言動には恐怖感すら抱く。娘よりも大事な思想って何だ?身近な人すら幸せにできないのに、社会を良くする理想を訴えるなんて…。病んでいる。

    正しさとは何か。正しくても、人を追い詰めても良いのか。それが自分を追い詰めていく事に気づかずに。
    告発者も告発された者も誰も報われない。
    ラスト、死によってさも理想のように長岡友梨奈が祭り上げられていく流れには危うさを感じる。本当の彼女、真実とは違うのに、こうして勝手に論調が作りあげられていくのか。恐ろしい。

    こんなにも難しいテーマを芥川龍之介の「藪の中」の手法でもって、掘り下げている金原ひとみさんは、凄い作家さんだと改めて認識した。
    片方の言い分だけでなく、両方の意見を聞き、総合的に判断する。多くの方の事情や状況を理解し、考えを聞く事が大事である、と学ばせていただいた。

    0
    2026年08月23日
  • 最後の晩餐

    Posted by ブクログ

    人生の最後に何を味わう?
    豪華な作家陣の「食」小説アンソロジー。

    個人的には角田光代さんと井上荒野さんの話が良かったです。ものすごく幸せな家族の物語でした。

    江國さんの独特な世界観はやっぱり好きだな〜と思ったし、小曾根さんはカッコよかった!

    0
    2026年08月22日
  • アンソーシャル ディスタンス(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    狂喜乱舞!恐怖に震撼?やばいでしょ!全ての主人公に共感出来ないのに引き摺り込まれる展開はトラウマ級の短編集

    0
    2026年08月22日