金原ひとみのレビュー一覧

  • ミーツ・ザ・ワールド

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    明け方の繁華街のような空気感だった。
    実際、この物語には明け方の歌舞伎町がよくでてくる。
    消えたかったライはこの物語で切り取った中では最初から最後まで幸せだったのではないだろうか。
    私も消えたい人だからライの幸せがよく分かる。
    そして、私が夜から朝の繁華街が大好きな理由がぎゅっと詰まっていた。
    この空気感大好きだな。

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    2025年11月23日
  • YABUNONAKAーヤブノナカー

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    性被害や、時代の移り変わりをテーマに描かれる群像劇。

    章ごとにそれぞれの立場で描かれるのだが、
    全然モノゴト捉え方とかが違って面白い。
    それこそYABUNONAKAである。

    また、文芸の世界や、編集者の世界が描かれておりリアリティを感じた。

    色んな絶望のなか、
    最後にみえた小さな希望もあった。

    重たかったが、読み応えのある作品だった。

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    2025年11月20日
  • YABUNONAKAーヤブノナカー

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    お前はどう思うの?
    読んでいるあいだ、ずっとそう問いかけられているような、高圧的な気配を感じた。それは小説の内容だけじゃなく、言葉遣いや文章のリズム、漢字の使い方からも伝わってくるし、中でも自分にとっては、改行の少なさが大きかった。視界に飛び込んでくる文字の量だけで、圧がすごい。笑 こんな表現もあるんだなぁ。(金原ひとみ小説初めてだったけど、いつもこんな感じなんだろうか。

    章立ては登場人物の名前になっていて、それぞれの視点で物語が進んでいくけれど、時間軸は一直線。多重視点で描かれているから、それぞれに対して、共感や軽蔑、同情や憤り、その他いろんな感情を抱いて、読んでいて複雑な気持ちになる。

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    2025年11月21日
  • ナチュラルボーンチキン

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    メッセージのたった一言でも相手にどう思われるかなって考えていろいろ悩んじゃうことに共感した。
    自分が経験したことのない、非日常に憧れもするけど、毎日の安定したルーティンが疲れないし、好きだったりもする。
    一度手に入ると確信した新しい命を喪失する体験による、理性を失うほどの苦しみ。
    40代のリハビリ恋愛は微笑ましかった。

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    2025年11月18日
  • YABUNONAKAーヤブノナカー

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    これほどまでに物事を多面的に捉えることの大事さを感じさせる小説はなかった!章が変わって話し手が変わるたびにそっちの味方をしてしまっていた自分がいた。

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    2025年11月18日
  • ミーツ・ザ・ワールド

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    初めて金原ひとみさんの作品を読んで、ここまで詳細に主人公の心情を言語化する作者っているんだって思うくらい、細かく書かれてたからあー、こーゆー気持ちだったんだなって共感することができた。またクスッと笑える所がたくさんあったから死をテーマした本だけど読みやすかった。
    金原さんの語彙力とか物事の考え方の概念が社会の枠に当てはまらない考え方で、自分の今までの概念が主人公のゆかりみたいにぶっ壊された。私の周りの友達は私と似た考え方の人が多いし、似た考え方の方が一緒にいて楽だけど、全く違う生き方をしている人と時間を共に過ごしたらゆかりみたいに考え方や生き方が変わっていくのかなって感じた。同じような人、全く

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    2025年11月16日
  • 踊り場に立ち尽くす君と日比谷で陽に焼かれる君

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    感受性豊かな、己に正直で飾り気のない人柄と文章に惚れ込む。著者の経験が活かされる物語は、心に響く。幼き頃、小説に救われた著者がいた。そして今、彼女の物語に救われている読者がいる。素敵なバトンパス。

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    2025年11月16日
  • 踊り場に立ち尽くす君と日比谷で陽に焼かれる君

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    毎日少しずつ、ご褒美のように読んだ。
    金原さんの2003年から2025年までのエッセイと短編小説たち。(贅沢!)

    これはエッセイ?それとも小説?という境界が曖昧なものもいくつかあり、答えが示されていないのがなかなか珍しい作り。何かのインタビューで、金原さんは小説とエッセイをあまり区別して書いていない、というようなことを仰っていたのが腑に落ちる。
    2章以降、書かれた年代順に並んでいて、若い頃の金原さんの文章はやっぱり今と少し違っていて、それも面白かった。私からすれば破天荒とも言える暮らしをし、恋愛と小説を人生の真ん中に置き続けてきた人生を、少しだけ覗かせてもらえる。

    「母」というペルソナ は

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    2025年11月12日
  • ミーツ・ザ・ワールド

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     常識を軽々と飛び越え…などと書くと、個人的に村田沙耶香さんを連想しますが、金原ひとみさんの本作は、似て非なる常識の飛び越え具合で、その熱量は強く勢いを感じさせながら、見事な着地点を見せてくれました。

     歌舞伎町を舞台に、擬人化焼肉漫画をこよなく愛する27歳の由嘉里の新たな世界との出会いを描く物語です。
     登場人物は、理解し難い世界で暮らす全くもって意味不明な若者たちばかり。しかし、その思考や会話の端々に、ハッとさせられる部分が多々あり、単純にこの子たちを拒否できず、目が離せません。この価値観を揺さぶってくる会話に引き込まれます。

     腐女子で自分が好きになれず、将来への不安と焦りを抱える由

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    2025年11月12日
  • ナチュラルボーンチキン

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    ルーティン人生を送る文乃が直理との出会いをきっかけに生活が開ける話。なんかめちゃくちゃ好き、すごい良かった。直理ちゃんの開けっぴろげ感というか今が一番感というか、私にはなさすぎて憧れる。文乃の変化も嬉しくて、皆自分の好きな形で生きてってほしい

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    2025年11月11日
  • ミーツ・ザ・ワールド

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    ミートイズマインが読みたくてしょうがない
    好きなことについて喋ると早口になるオタク気質、対象がたまたまアニメとか漫画じゃないだけであらゆることに対して自分はオタク気質だと思う
    牛肉の勉強、食べ比べ

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    2025年11月11日
  • ハジケテマザレ

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    自分に自信を持てない面々をシッカリ見守り育てるマナルイの神物語!こんな世界あったら体験したい。まずはテハリとビリヤニ作ってみるか。

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    2025年11月11日
  • クラウドガール

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    痛みや悲しみを共感し合い、お互いの存在を恐れ憎しみ合う。対照的な姉妹が"秘密"にした母の死とは

    読む程に何を誰を信じればいいのか分からなくなり読む手に力が入る。真実は誰にも分からない、きっと2人にも。じわりと痛みを感じる金原さんの文章だ〜好き。

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    2025年11月10日
  • ミーツ・ザ・ワールド

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    おもしろかった
    価値観や考え方などまったく世界の違う主人公と仲間たちが、それぞれのために奮闘していく悲しくもあり、げんきつけられる作品

    あるキャラが死体がでてきたことすら、蝋人形と思い込んで生きていく、死ぬとは世界に吸収されたと思うというようなセリフを言っていたが
    死ぬことに関しての価値観も強烈に違うことに、新たな発見を感じた

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    2025年11月09日
  • ミーツ・ザ・ワールド

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    熱中できる物事があるだけでゆかりは幸せだと思う。らいあさひおしんゆきに続け様に出会って、そのままの自分を肯定してもらえて人に可愛がられる才能がある人なんだと思った。

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    2025年11月08日
  • 蛇にピアス

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    満足感ある読書体験だった。
    するする読めた。

    内容は過激なところもあり、万人向けでは無いと思う。自分と生き方が全く違う人を通したそうした世界に浸る時間を味わった。

    芥川賞の本の中でもストーリー性も感じられておもしろく感じた。
    今まで読んだ同賞の作品だとむらさきのスカート、コンビニ人間に次いで蛇とピアスがおもしろい。

    雰囲気は透明に近いブルーに似てる、と思ったら解説に村上龍出てきて、しっくりきた。

    「大丈夫」しか思い浮かばないシーンの解説読むとより本書読めた満足感が得られる。

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    2025年11月08日
  • 踊り場に立ち尽くす君と日比谷で陽に焼かれる君

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    ・今回読んで強く印象に残ったのは、文章うまっ、っという事。
    ・金原さんという作家を語るポイントって色々あると思うんだけど、文章の上手さについて語られているのは、あまり読んでない気がする。
    ・構成も面白かった。エッセイや小説、時系列も特に明記される事もなくシームレスに並んでいて、その落ち着かなさが、何つうんだろ、ランダムに時間旅行して知らない人の生活を覗いている、みたいな。(ちょっと違うか)
    ・エキセントリックな所を捉えて語られる事の多い人だと思うけど、「作家」としてめちゃめちゃちゃんとしている、と読んで感じた。

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    2025年11月08日
  • ミーツ・ザ・ワールド

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    ネタバレ

    終盤、由嘉里が、自分の「ライに死んでほしくない」という感情•行動は、半絶縁状態の母から自分への願いと同じだと気づき声を出し涙を流すところが悲しかった。本当に理解し合える関係ってあるのだろうか。理解できないことを知った上でただ一緒にいる、ただ思い合うことはできないのだろうか。やはり捻れ具合によるのだろうか。
    由嘉里はライのどこにこんなにも惹かれたのだろう。腐女子であり恋愛したことのない自分に、寄り添うでもなく意見するでもなく、人や物に執着なく母と違って自由にただそこにいさせてくれたからだろうか。「自由を手放すのも自由」そのアサヒの言葉に頷いた。
    アサヒの妻の印象が最後にガラッと変わり「え?」と声

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    2025年11月07日
  • 踊り場に立ち尽くす君と日比谷で陽に焼かれる君

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    ロックだ。

    金原ひとみさんが作家生活20年に渡って書き継いで来たエッセイと掌編小説が完全収録された本作。
    既読の小説で感じた熱量と破壊力はエッセイでも寸分違わない。

    金原さんと殆ど共通点がない私だが、冒頭の「『母』というペルソナ」に共鳴し、その言語化能力に痺れる。

    彼女から紡がれる言葉は生命力に溢れ、鋭利な刃物のような時もあれば慈悲深さを感じる瞬間もある。

    幼い頃から消失願望を抱えていたと知り、時折感じていた刹那感の正体を垣間見た気がした。

    彼女しか書けないエッジの効いた文章が堪らなくいい。
    書く為に生まれて来た人だ。

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    2025年11月07日
  • アッシュベイビー

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    不快なのに読む手が止まらない。頭がおかしい。狂っている。異常。特にホクトは早く刑務所に入ってほしい。

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    2025年11月06日