金原ひとみのレビュー一覧

  • 星へ落ちる

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    『彼』を巡って衛星のようにぐるぐる巡る不毛で息苦しくてもどかしい恋の行方。
    東京の街の夜の空気がぎゅっと閉じ込められた作風だなぁと思いつつ、全編に行き渡った閉塞感と狂気がひりつく。
    はてさて『彼』はどう思いどう生きるのか、本心が見えないのがなんともかんとも。

    『彼女』に捨てられた男がなんのかんのと再生したかのように見える中、『彼女』は『彼』に捨てられまいと壊れていくのがなんとも物悲しい。
    愛とはいつだってこんな風に紙一重の狂気の沙汰なのかもしれない。

    いしいしんじの解説文が素晴らしい。

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    2016年01月31日
  • ハイドラ(新潮文庫)

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    【金原ひとみの魅力】

    すごく好きだ。自分に移し替えてしまう。僕も結局は僕のままを愛してくれる人の所へ帰る、いやそこでしか息ができないみたいに。映像化を望みます。きっと、駄作に違いないけど。

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    2015年01月19日
  • 憂鬱たち

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    好きだったなあ、とても。

    ひとは皆、憂鬱だから
    ああ、これ感じるもんなあ、というような普通さだったりする。
    最初のデリラでこのままの流れかと思いきやそんなこともなく、期待した人には残念だったかしら、なんてね。
    一冊の流れとしてもわかりやすく、後に進むほどシンクロする。
    テンポよくあっという間に完読。

    官能的ブラックコメディと謳われているが、
    女子のわたしとしては全然"官能"は感じられなかった(笑)
    でも、どこか"気持ちのいい部分”に触れてくる。

    絶妙。

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    2013年11月02日
  • 星へ落ちる

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    ストーリーはなんてことないのに、文章というか、行間の雰囲気が好きな感じ。
    よしもとばなな氏とか、江國香織氏とか。

    苦手感のある芥川賞受賞作家さんが楽しめた自分がうれしいw

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    2013年08月12日
  • AMEBIC

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    ものすごくわからないようなものすごくわかるような。

    錯乱状態になっているときに彼女が書く文は
    わたしが時折頭で描くその文に似ていたりするわけで、
    かといって彼女ほど常にクレイジーでいれるわけでもないが。

    とりあえず狂っているような正気のような本なのに、
    文の違和感もなく引き込む力があるのが
    金原ひとみの天才的なところだと思う。

    これ、金原さんの自伝ではないのかな。

    主人公の名前も何もわからなかったが、
    何もかも凄くわかった。

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    2013年03月13日
  • 憂鬱たち

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    発売当初読んだときよりも自分にフィットしてきた!!比喩と笑いに磨きがかかった短編集。全部好きだけど「マンボ」がとくに好き。

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    2012年07月28日
  • ハイドラ(新潮文庫)

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    一緒に棲んでいても恋人だという実感、安心感を持てない日々。新崎に植え付けられた無機的な美に心を囚われ噛み吐きを繰り返す。一度は愛され人間らしい温かみに触れながらも、自らに抱えたハイドラと決別できず、再び新崎の被写体に堕する。歪んだ図式で世界を捉えている人が常識的な世界に戻るのは難しい。普通の幸せに浸りきることができない人間の不可解。深い感興を覚えた。

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    2012年07月23日
  • オートフィクション

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    ネタバレ

    4つの連作短編。22歳の章が良かった。意味不明な奇声は影を潜め、じっくり読ませる地に足のついた作品。細かな心理描写、深く掘り下げられた冷静な自己分析。著者の真摯な姿勢が読み取れ実に清々しい。猥雑な卑語の連発も全然気にならなかった。
    「生じている矛盾に不満や不安を感じ思い悩み、震えながら取り乱しながら、それでも、無視することで目を逸らすことで生きてゆく上で必要な自分自身のバランスをとっている。」著者の面差しがよぎった。
    オートフィクションとは、著者の自伝ではないかと読者に思わせる作品のこと。

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    2012年07月17日
  • 星へ落ちる

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    「例えばさ、ずっと一つの星を見上げてると、自分がその星に落ちていきそうな気がしてこない?」

    星へ落ちるってタイトルにきゅんとした。

    男と女と、男の彼氏と、女の元彼。

    複雑な人間関係の中で共通するのは、完全に自分のものにならない相手に落ちて、もがいているところ

    人の心なんて縛れないのに、なんで恋をすると人はそれを自分のものにしたがるんだろう。

    愛おしいと思えば思うほど、相手のすべてを知りたくなるし、それで苦しむんだよね。なんでかな。

    って読んでて思った。

    描写がね、いい。ルクルーゼの鍋とか、東京タワーとか、カレーとか、情景を頭に浮かべやすいの。

    とんとんとんとん。にんじんを刻ん

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    2012年01月07日
  • ハイドラ(新潮文庫)

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    読み終わった時、金原ひとみが新しくなったって思った。
    モロすぎる表現が売りな所があったけど、ハイドラは前のような分かりやすい表現は少ないものの心に何か重いものがのしかかって来て金原作品では初めて感じる感覚だった。
    でも金原ひとみが書く主人公っていつも真っ直ぐ純粋だから故に歪んでいってしまって、見てるこっちの心が痛くなる。
    それが癖になってつい手に取ってしまうのが不思議。

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    2011年07月15日
  • オートフィクション

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    初めて金原さんの作品を読んだときから、崇拝に近いくらい絶大な信頼をおいている。大好きな作家さん。今までの中で一番かも

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    2011年04月14日
  • ハイドラ(新潮文庫)

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    自立と隷属、自由と拘束、妄想と現実。
    人の心は常にこれらの間で揺れ動いている。だからこの小説にも終わりはない。ラストシーンはまさにそれを象徴している。

    素晴らしい作品だった。

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    2011年04月07日
  • オートフィクション

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    果たしてこれは作者の自伝的作品なのかなんなのか笑
    最初は主人公の22歳の作家の口調がギャルで嫌だったんですけど、何も考えていないようで色々な事を考えているんだなぁと分かりました。
    ていうかすっごく嫉妬深くてネガティブ笑
    病的に寂しがり屋だということと病的に嘘が嫌いなのは何故か最後まで読んだ時に分かって(まぁ寂しがり屋なのは最初からだった気もしますけど)、最後の方は責任取れないとか言いだす男に殺意を感じ(爆)お腹の子と主人公可哀想だなぁとか。

    人間を色々なものに例えるところが面白かったwwwあとコイツは〜してそうとか勝手に考えるところも。

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    2009年10月04日
  • 最後の晩餐

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    どれも特別面白い、という訳ではなかったが、味のある話だった。
    個人的には「最後の鰻」と「本当の話」、「最後に、何食べたの?」が好き。
    あと、「本当の話」をラストに持ってきたのがいい。情緒がある。

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    2026年08月29日
  • 最後の晩餐

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    まず装丁がとても素敵。
    最後の晩餐、という少し重くなりがちなテーマだけれど、きっとそれぞれの作者が色とりどりに描いているんだろうなあと想像できる。

    まず、大好きな江國さんの作品は、まさに江國ワールドのそれで、読んでいてとても世界に浸ることができた。
    どうしてこんなにもささやかなことを美しく描けるのだろう。

    他の作者さんで好きだったのは、鰻の話。
    この作品が一番テーマに近い話かと思った。
    読み終わって、自分だったら最後の晩餐には何を選ぶのだろうと思いを馳せてみた。

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    2026年08月29日
  • ナチュラルボーンチキン

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    ネタバレ

    なんとなくシスターフッド的な小説なのかなと思っていたら、思った以上に恋愛小説になり、主人公の重い過去から妊活の苦しみについて考えさせられ、思いもよらないところに連れていかれたなという読後感。
    離婚していたって、四十代だって、子供がいなくたって、ルーティンからはみだす勇気さえあれば新しい世界を見られる、まだまだ驚ける、恋愛だってできるというのは希望でしかない。
    モッシュピットを作るというのはそんなに面白いのか?そういう系のライブは危険で怖いと思っていたけど、やってみたいかもとむくむく興味が湧いた。中華ビュッフェも行きたいし、蟹の甲羅酒も飲んでみたいし、メキシカンも食べたい。とにかくいろいろ楽しい

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    2026年08月28日
  • アッシュベイビー

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    鬱っぽい時の脳内ってマジでこれ
    アクセル全開で突っ走ってる自分がいて、それを客観的にみている自分がいて、別に止められるわけでもなく、壊れていく自分を見つめているみたいな
    罪なき動物が犠牲になるのは悲しい
    金井美恵子の「兎」読んだ時しばらく兎に睨まれる夢見たけど再来したらどうしようと怯えている

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    2026年08月29日
  • fishy

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    読み始めは都会のイケイケバリキャリ女達の日常的なやつか〜ふーんて感じだったけど、そんな事はなく三者三様めっちゃおもろかった!やっぱり金原ひとみさんてすごいわあ。と思いつつハッピーエンド?で読後感はほっこりさっぱりしてて良い。

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    2026年08月27日
  • ナチュラルボーンチキン

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    過去の出来事により心に傷を負った主人公の浜野さんは日々の生活をルーチン化し、心を無にすることでさらに傷つくことを避けている。または過去に行ったことや行動をなきものにしたいのだろうか。
    そんな主人公と今を全力で生きる同僚たちとの出会いが主人公を変えていく。
    みんなで食べるカニの茹で方の浜野さんの念入りなリサーチ、まさかさんのフラットな感じ、人生楽しすぎて不安がっている余裕がない平木さん、この本に出てくる人たちは、なんだか純粋でやり取りが心地いい。浜野さんとまさかさんが出会えて本当に良かったと心が温かくなった。

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    2026年08月27日
  • アッシュベイビー

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    村野どんだけイケメンなんだ、、手の綺麗さに惹かれるってこれ以上ない理由かもな、いいな。そんなに強烈に好きな男と結婚できてすごい。
    昨日『夏帆』読んだから、それに比べてこの女は、心と身体がぎちぎちに一体であることの過激派で最高。身体を刺したら出てきた血は言葉、みたいな^_^

    解説がすごく良くて、初めて解説に意義を感じたくらい。

    「私にとって一番重要なのは、村野さんが私を見て何と思うかよりも私をどう受け流してくれるかなんだから」
    「失うな。言葉は失うな」
    金原ひとみの疾走文体からしか得られない、ある種の正気さ?みたいなものがあるね!

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    2026年08月30日