金原ひとみのレビュー一覧
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精神的引きこもり系の主人公浜野さんが、正反対の性格の女性平木さんと巡り会うことで世界が広がっていくというお話し。えそれって「ミーツ・ザ・ワールド」と同じ設定ではと思われてしまうかもですが、もちろん違います。
浜野さんは無気力な省エネ生活を送る45歳の女性。でも、友達となった平木さんへのキレの良い返しなど見ていると、とてもナチュラル・ボーンなチキンとは思えないなぁと思っていたら、やはり原因となった出来事がありました。
浜野さんはまさかさんとの出会いで人生リスタート出来そうで良かったのですが、まさかさんが浜野さんに惹かれる背景がどうもしっくりこないんですよね。気になってた人に会ってみたらウマが -
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「とにかくキマるから読め!!!!!」との朝井リョウさんの推薦帯。朝井さんが推薦者になる理由はとてもよくわかる。朝井さんも金原さんも、現代人が日々うっすら思っていること、言葉にしなければいずれ忘れてしまうような些細なことを、その鋭い観察眼と並外れた言語化能力でガッチリと掴んではこれでもかとぶつけてくるタイプだから。
でも少なくともこの作品に関しては、その毒っけは朝井さんの比にならない(ほど高い)と感じた。一度足を取られたら二度とは上がってこられない蟻地獄のように、ただ飲まれていくだけ。どの短編もページを追うごとに、「もう残り数ページしかない、これ救いはあるのか?!」と大変ハラハラしながら読むこと -
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震災直後における福島第一原発の爆発。当時中学生であった私は、ニュースを知ってはいても西日本に住んでいたためか強く意識したことがなかった。放射能汚染に関して無知であり無頓着であったこと、恐怖を感じるには若すぎたこと、周囲にそのニュースを重んじる人間がいなかったことからも、この本を読むまで東京に暮らしていても避難した人がいたということを詳細に知ることができていなかった。著者の金原さん自身が岡山、そしてフランスに避難したことからも、原体験が小説に表現されているのだと思う。
小説内において、避難することを「過剰」だと思う人間もいれば、健康や子供の将来のために「当然」だと考える人間もいる。その構図は、コ -
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コロナ禍の閉塞感を思い出すから嫌、という理由で、
私は5篇中、1〜3が好きだったかな。
全てに置いて苦悩する女子の話で、
完全には共感しないけど、
あらゆるパターンの女子の苦悩と孤独を描いていて、
読んでいて苦しくなったり、呆然としたりした。
全然ハッピーエンドじゃないし、
なんにも解決しないけど、
でも最後の朝井リョウの解説を読んで、
とにかく“管理される”ということに抗っているのが金原作品だ、という見解に、あーだから好きなのかも。
と腑に落ちる自分もいた。
朝井リョウの言う、“よくわからないけれどこれはやめておいたほうがいいんだよ、ね?”という圧、コントロールフリーク社会の圧に耐えられなく -
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ネタバレ凄く重たい本
また、出てくる人物に好感が持てなかった。
ただ、息子の恵斗カップルには希望が持てた気がする。とにかく重い、長岡さんのような正しさを問い詰めてくるような人とは一緒にはいたくないな。でも、自分も同じような人間かもしれない。長岡さんみたいな成功している人は全く違う、ただのおちぶれた人間。そんな私が正しい事を言っているのに何故みんなわからないんだ。と怒っている私のほうがたちが悪い気がする。言うだけだから。
みんななんらかの搾取はされているよな。
私も誰かを搾取しているかも。極力、人とは関わらないようにしているけど。
とにかく、何でもないことでバカ笑いしてその間に生涯を閉じたいと思った。 -
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関係ないですが最近見たYoutube発信の映画で「なんかゲボの味しない?」が何度も出てきてクスッと笑える場面がある。歌舞伎町の路上でまさに嘔吐中の場面から始まり、勝手ながらキーワードチェーンで新たな物語と出会った。偶然の共通要素にクスッとなった。
腐女子は調べるまでピンとこなかった。BLが流行ったりアニメ好きが秘め事な嗜好とは感じない時代になったのだと思います。大多数の好みがもてはやされて、希少な好みが後ろめたく感じる。そんな傾向がそもそもが偏見だったのでしょう。自分の不適切なを刺されたような気分になりました。
一見するとその場のノリで楽しさを最優先にしていそうな雰囲気の人でも誰かを頼り -
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ざっくりとテーマに沿って、エッセイと掌握小説が入り乱れた一冊。
エッセイと小説の垣根が低くて、一体何が実際にあったことで何がフィクションなのか境目が分からなくなってくるし、それでいいとも思えてくる。
好きなラジオパーソナリティが「いろんなことが平均的にできる人が世の中を回してくれていて、それがどうしてもできない人は世の中を回せないけど、板の上に立つ仕事とかで世の中の役に立っている」と言ってて、金原さんが役に立ってるという実感を持てているかどうかは別にして、金原さんにとって生きるってことに小説がどれだけ不可欠なのかということがとても伝わってきた。 -
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選んだ選択と選ばなかった選択の両方にメリット・デメリットがあり、それらを深く考えて絶望する人間がいる。そんなことに思いを馳せることができていなかった、、。短絡的な思考でしか物事を考えない自分には、志絵の生き方があまりにも辛そうで、いつか彼女が自分自身を破滅へと追い込んでしまうのではないかとヒヤヒヤしながら読み進めていた。そんな志絵には、蒼葉がいて、ひかりがいて、和香がいて、吾郎がいて、そして何よりも理子がいる。人と関わることで孤独を感じるけれど、人と関わるからこそ孤独を癒すことができる。そんな温かさを、コロナという人との関わりを断絶する世情と絡めて描いていたのが素敵な構想だな、と感じた。
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少し前に読んだ金原ひとみ作品『ミーツ・ザ・ワールド』『マザーアウトロウ』でも見たモチーフやシチュエーションにこれはなんか知ってる空気感だ、とニヤニヤした。フラットな視点を持つ派手な服装のパワフルな人、癖のあるホスト、謎メンツでわちゃわちゃご飯を食べる場面など。ストーリー現在軸において明るいテンションが漂っているという点で、本作は上記2作品と同じ方向性を持っていると思った。特に『マザーアウトロウ』と同じく読んで元気になれる作品だ。
尋常ではない執着と徐々に追い詰められていく従来の自分、その過程を書くのが上手いなぁ。浜野さんの過去の傷からもう血も流れなくなったこのタイミングだからこそ平木さんやま -
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とにかくキマるから読め!!!!!とは言い得て妙で、自らの価値観を最優先に、生きることも明日をやり過ごすことも、絶望することも、そして死という選択さえも躊躇がない女性たちが全力でぶつかってくる。
綺麗事やモラル、他者からの評価、社会の秩序に適応することに重きを置く現代的な感覚からすれば、登場人物たちは煩わしくて疎ましくて、理解し難いものとして映るかもしれない。
でも立場が違えば、考え方のものさしを変えれば、自分の何かに置き換えれば、少なからず共鳴することはあるはずで。言語化しきれない人間の弱さや、融通の効かない頑固さが、躊躇いなく物語に落とし込まれている。
真意を掴むこと、価値観に固執しな