金原ひとみのレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
ネタバレおもしろかった。
読み進めるほど主人公の過去の辛さに触れてつらかったけど、ずっとそうすることを待っていたかのようなまさかさんが現れてよかった。人は誰かと生きていきたい生き物だとやっぱり思った、私だけが誰かといることを望んでるわけじゃない気がする。
結婚や子供とかとは距離を置いた、付き合ってないていで付き合うこと、私もしたいなと思った。それくらいの温度で一緒にいられたら健康的だろうなと思った。
この小説を読んで不妊治療の大変さを少しだけでも学べた気がした。子供がほしいって感覚が自分にないせいでどんな治療なのか興味を持ててなかったけど、いろんな針を刺したりいろんな痛みに襲われるのも大変そうだし、 -
Posted by ブクログ
難しい小説、であったのだろうと思う。
正確には、そうであろうと思うことで自分を納得させようとしているのかもしれない。
それは、僕が昨晩39.1程の熱を出し、あるいはなにかのウイルスに犯されながらも寝付けない夜に暇を持て余すために読み始め、読み終えたのが原因かもしれない。
物語としては抽象性を保ったまま一人称で進んで行く小説だった。
主人公、ルイはアマという青年と出会ってから生活を共にすることになる。
アマはスプリットタンであり、背中には刺青を刺しているような青年である。
ルイはアマに対して愛情とも言えないような親密性を持ち、そこにはある種退廃に浸るような生活を繰り返すことになる。
アマと歩 -
Posted by ブクログ
ネタバレ読み終わってもなかなか日常に戻れなくなるパターンのやつ。凄まじかった。金原さんの小説はセリフがほんとそのまんましゃべるように書いてあるけど不自然なところやわかりにくところがまったくなくリアルですんなり入ってくる。しゃべるそのまんまのスピード感で書いてあるようで、緻密に計算されているんだろう。
文字の量がすごい、余白がない笑、読みたくて読みたくて、の人にはご馳走。
それにしてもリタイア界隈の諦念、悲哀、残酷なまでの描写、いたたまれなくなる。
保奈美さんの番組で取り上げてたけど,読んでから見ようと思って録画。あーやっと見れる。みんなの感想が聞きたい!
ぎゅいん!と気持ちを切り替えて「ぶり大根 -
Posted by ブクログ
ネタバレ早口で溢れるゆかりの脳内ナレーション、このオタク特有の早口(それもステレオタイプかもしれない)の再現が秀逸。私もゆかりのような速度で熱量で言葉を脳内に巡らせてしまうタイプなので凄く共感できる主人公だった。
私たちは、知らずのうちにその人の幸せの基準を、自分が持っている小さい定規で測って、そして相手を思うが故にそれを押し付けてしまっているのかもしれない。つい、他人の考えを分かろうとしたり、分かってもらおうとしたり、自分にとって分かりやすい名前のある感情をあてがいたくなるけれど、そんな事しなくても人を好きだと思ったり大切に思ったりしていいんだと思った。
ユキが編集者にマンスプ食らった時の、「知 -
Posted by ブクログ
作家のメンツがよかったからもちろん期待してたつもりだけど、アンソロという詰め合わせの性質上すべてのお話が自分に合うわけでもないと思っているので、百パーセント期待していたわけでもない気がする。だけど、これは個人的によかった〜!作家によってアプローチが違うのも面白かったし、なにより全員すごく読みやすかった。すんなり入ってくる感じで、一冊のアンソロとして温度感?みたいなものが揃っていてよかった(語彙力)
わたしは江國香織だいすきマンなので江國香織のお話がいちばん読みたかったしいちばんすきだったけど、井上荒野もよかったなあ。あの短いお話のなかにオチまでつけてくるのってすごい。 -
Posted by ブクログ
ちょいと重すぎて読みたくないなーと思いながら、あれよあれよと一気に読んでしまった。前半これは太宰治の初期のやつだと、もう数十年読める体質ではなくなった太宰初期的な感情に食い込んでくるやつを読まされる拒否感があったけど、中盤から登場人物の一人である作家(作者を連想させる)の狂気に逆に物語感が強まって冷静に読めるようになった。
正直読んでて楽しくないし、気持ちもいいものでもないが、ここに出てるやつらみたいにはなりたくないなと思うだけでも儲け物かもしれない。
しかし、自己愛的なものが推奨されて自分を自分で認めることが、自分に甘い=人に厳しいという流れになるのはなんだかなぁだ。バカに鞭(ムチ)を持たせ -
Posted by ブクログ
ネタバレ最近世界99を読んだからか、本作との共通点を感じた。それは、正しいとされる価値観や正義は、時代とともに変化していくという点である。作中では、正しさを真っ直ぐ見つめすぎる人々の生きづらさがリアルに描かれており、読んでいる自分まで息苦しくなるような感覚を覚えた。
また、本作ではギラギラした若者の視点、脂の乗った大人の視点、衰えを感じ始めた中年の視点など、さまざまな立場から物語が描かれている。同じ出来事を経験しても、人によって受け取り方がここまで違うのかと思うと、人間関係の難しさや生きづらさを感じた。私は特におじさんの描写にどこか同情してしまった。事実はそれぞれの個人の中に存在していて、“絶対的な -
Posted by ブクログ
頭をグチャグチャにされる。
さまざまな登場人物のそれぞれの視点から一連の事件を表現することで、立体的な考察をしながら読むことができる。
そして、内容の振れ幅が大きすぎるせいで、酔いそうになる。読んでいる途中、これはもう自分の意志を一意に決める必要はないのではないかとさえ感じた。
故に、最後のリコの姿勢については素直に感心した。自分の芯がしっかりとありつつも、全ての選択肢を否定しないリコの姿勢は、強いとは思わないが、決して弱くはなく、むしろ、弱くないというのが1番強いのではないかと思った。
ひとつ残念なのは、性描写が多すぎること。
性加害が物語の根幹であるため致し方ないとは思うが、性描写を